JPH0452058Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、現金自動取引装置等において取引デ
ータなどを記録するジヤーナル用紙の収納部を備
えたジヤーナルカセツトに関する。

〔従来の技術〕

従来、この種のジヤーナルカセツトとして例え
ば特開昭58−134771号に開示されたものがある。
こにょうな従来例は、取引きデータを記録するレ
シート用紙と取引きデータを記録保管するジヤー
ナル用紙とを各１枚ずつ２枚重ねた状態で、ジヤ
ーナルカセツトに収納してあり、前記レシート用
紙とジヤーナル用紙とに取引きデータを同時に印
刷した後、レシート用紙は取引き金額と一緒に顧
客へ放出され、またジヤーナル用紙はジヤーナル
巻取り部へ搬送して保管される。そして、ジヤー
ナル用紙及びレシート用紙が使用されてなくなれ
ば、ジヤーナルカセツトは本体つまり印字部から
取外され用紙が補充され、再びこのジヤーナルカ
セツトは本体に装着される。

ところで、前記ジヤーナル用紙とレシート用紙
を同時に印字するために、従来は、第２図に示す
如くレシート用紙１とジヤーナル用紙２に感圧紙
を用いて、印字ヘツド３とプラテン４を介して同
時に印字を行つていた。

〔考案が解決しようとする問題点〕

しかしながら、このような従来例は、レシート
用紙とジヤーナル用紙にコストが高い感圧紙を用
いるため、装置の運用費が高くなる問題があつ
た。

そこで、この問題を解決するために、印字ヘツ
ドとレシート用紙との間にインクリボンを配設す
ると共に、取引きデータなどの印字の複写をジヤ
ーナル用紙にとるためにレシート用紙に安価な裏
カーボン紙を用いる方法が提案された。ここで、
ジヤーナルカセツトを印字部つまり本体に着脱自
在に取付け、しかも印字部側にインクリボンを設
ける場合、前記した如くレシート用紙の表側には
インクリボンを、また裏側にはジヤーナル用紙を
配置する必要がある。このようにするのは、印字
後のジヤーナル用紙をジヤーナルカセツトへ、ま
たレシート用紙を顧客へ放出する現金貯留部側へ
と各々分離して搬送する必要があるためである。
尚、ジヤーナル用紙に裏カーボン紙を用いる方法
も考えられるが、この場合印字部側に設けたイン
クリボンはジヤーナル用紙とプラテン間を通るこ
とになり、印字部から出るインクリボンとジヤー
ナルカセツトから出るジヤーナル用紙とが、途中
で交差することになるので不可能となる。

ところで、前述したような従来例は、レシート
用紙に裏カーボンを用いる必要があるため、レシ
ート用紙を受取る顧客の手が汚れる恐れがあり、
また取引記録の裏面を銀行等のサービス文記載欄
に使用できない問題がある。

しかも、使用するインクリボンの寿命等により
新しいインクリボンと交換する必要がある場合、
ジヤーナルカセツトの下部に印字部が配置される
ので、先ずジヤーナルカセツトを取外した後、そ
の空いた狭い空間でインクリボンの交換作業を行
うことになり、作業性が悪い問題がある。

本考案は、前記した問題を解決するためになさ
れたものであり、その目的は、ジヤーナルカセツ
ト側にインクリボンを実装してジヤーナル用紙に
裏カーボン紙を用いることにより、顧客へのサー
ビスの向上をはかりながら、運用コストの低減化
及び作業性の向上をはかることにある。

〔問題点を解決するための手段〕

前記した目的を達成するために、本考案は、ジ
ヤーナル用紙とレシート用紙の２枚綴りからなる
用紙を収納する手段と、前記用紙の給送手段とを
備え、印刷装置に対して着脱自在に構成したジヤ
ーナルカセツトにおいて、裏カーボン紙を用いた
ジヤーナル用紙と、この裏カーボンにより印刷さ
れるレシート用紙と前記ジヤーナル用紙への印刷
に使用する着脱可能なインクリボンとを具備する
ことを特徴とする。

〔作用〕

前記特徴を有する本考案は、裏カーボン紙を用
いたジヤーナル用紙側がプラテン及びインクリボ
ン側に配設されると共に、レシート用紙側が印刷
ヘツド側に配設されるので、用紙に印刷する場
合、印字ヘツドはインクリボンを介してジヤーナ
ル用紙に印刷すると共に、裏カーボン紙を介して
レシート用紙に印刷する。これにより用紙に感熱
紙を用いずに印刷でき、しかもレシート用紙で顧
客の手が汚れる心配もない。また、インクリボン
を交換する場合は、ジヤーナルカセツトを印刷装
置から取外した後に、インクリボンを交換するの
で、交換作業が容易にできる。

〔実施例〕

以下、本考案の一実施例を第１図及び第３図に
基づいて説明する。

第１図は本考案に係るジヤーナルカセツトの一
実施例を示す構成図である。第１図において、５
は用紙であり、裏カーボン紙を用いたジヤーナル
用紙５ａとレシート用紙５ｂとの２枚綴りからな
り、収納部６に収納する。７，８はローラで、用
紙５の進行方向に対してスムーズに回転できるよ
うにそれぞれポスト７ａ，８ａに組込まれ、前記
用紙５を掛渡してプラテン９及びガイド１０方向
へ導く。１１はスプロケツトローラで、前記プラ
テン９とガイド１０との間に配置する。

１２，１３はリボンコアで、前記収納部６とプ
ラテン９との間に互いに離間して配置され、それ
ぞれポスト１２ａ，１３ａと共に回転する。ここ
で、リボンコア１２，１３は着脱可能に取付けて
あり、また後記する駆動系によりインクリボン１
４の巻取り方向にそれぞれ駆動する。

１５はリボン転換レバーで、中央をポスト１６
で回動可能に支持すると共に、両端部にインクリ
ボン１４が通る隙間１５ａを形成する。前記イン
クリボン１４の両端部付近にはストツパ１７が設
けられており、リボン転換レバー１５を回動でき
るようになつている。１８，１９はリボンローラ
で、それぞれリボンコア１２，１３の近傍に設け
てインクリボン１４を張設し、このインクリボン
１４の進行方向に対してスムーズに回転できるよ
うにポスト１８ａ，１９ａに組込まれている。２
０はリボンガイド、２１はリボン転換検知レバー
で、図示せぬが前記リボン転換レバー１５と連動
可能に連結している。２２は把手である。

このような構成のジヤーナルカセツトによる
と、用紙５は収納部６にセツトされ、ローラ７に
掛けてローラ８へと導かれる。ローラ８へと導か
れた用紙５は、プラテン９に沿つてガイド１０に
案内され、ジヤーナル用紙５ａはジヤーナル巻取
り部（図示せず）へ走行し、またレシート用紙５
ｂは排出口方向（図示せず）へ走行する。

一方インクリボン５は、リボンコア１２に装着
された状態でローラ１８に掛けられ、リボン転換
レバー１５の隙間１５ａを通つてリボンガイド２
０へ導かれる。リボンガイド２０へ導かれたイン
クリボン１４は、プラテン９に沿つてガイド１０
の案内によりリボン転換レバー１５の隙間１５ａ
を通り、ローラ１９に掛けられリボンコア１３へ
と導かれる。

ここで、前述の如くインクリボン１４が進行す
る時、リボン転換レバー１５は第１図の実線に示
すように保たれる。しかしながら、リボンコア１
２に装着しているインクリボン１４が最終端近く
まで進行すると、インクリボン１４に設けたスト
ツパ１７がリボン転換レバー１５を押下げ、この
リボン転換レバー１５はポスト１６を支点として
第１図の２点鎖線に示す位置に回動する。この
時、リボン転換レバー１５と連結しているリボン
転換検知レバー２１が動作し、第１図に示す２点
鎖線の状態から破線の状態となり、ジヤーナルカ
セツト外部の動力系に信号を送る。この信号によ
り動力系は、リボンコア１２を時計回り方向に回
転し、インクリボン１４がリボンコア１２側へと
進行方向を転換する。

同様に、リボンコア１３に装着したインクリボ
ン１４が最終端近くまで進行すると、インクリボ
ン１４に設けたストツパ１７がリボン転換レバー
１５を押下げ、第１図の２点鎖線に示す状態から
実線に示す状態に回動する。この回動によりリボ
ン転換レバー２１が作動し、ジヤーナルカセツト
外部の動力系でリボンコア１３が反時計回りに回
転して、インクリボン１４はリボンコア１２側へ
と進行方向を転換する。

ここで、インクリボン１４を取換える場合は、
ジヤーナルカセツトを装置本体から把手２２を介
して取外し、インクリボン１４を公知の方法で取
換え、再びジヤーナルカセツトを装置本体へ装着
する。また、用紙５をセツトする場合もジヤーナ
ルカセツトを装置本体から取外した後にセツトす
る。

ところで、用紙５への印字は、図示せぬ印字ヘ
ツドによりインクリボン１４を介して用紙５のジ
ヤーナル用紙５ａ側に印字すると共に、裏カーボ
ン紙のジヤーナル用紙５ａを介してレシート用紙
５ｂに印字を行う。

第３図は第１図に示すジヤーナルカセツトを実
装したカードリーダプリンタ装置の構成図であ
る。第３図において、２３はカード挿入口で、顧
客により挿入されたカードはカード挿入口２３を
通過し、カードリーダ２４にて認識されプリンタ
部２５へ搬送する。このプリンタ部２５の上部に
はジヤーナルカセツト２６がセツトされる。ジヤ
ーナルカセツト２６のリボンフイードの動力及び
カードのインプリント動力は、動力系２７によ
る。

〔考案の効果〕

前記した如く、本考案に係るジヤーナルカセツ
トによれば、裏カーボン紙を用いたジヤーナル用
紙と、この裏カーボンにより印刷されるレシート
用紙と、前記ジヤーナル用紙への印刷に使用する
着脱可能なインクリボンとを具備したことによつ
て、インクリボンの交換が容易にでき、しかもイ
ンクリボンを用紙側へ実装したことで、ジヤーナ
ルカセツトへ実装するジヤーナル用紙に裏カーボ
ン紙を用いることができたので、運用コストの低
減化をはかることができると共に、裏カーボン紙
による顧客の手の汚れがなくなる効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す構成図、第２
図は従来例の印刷状態を示す説明図、第３図は第
１図に示すジヤーナルカセツトを実装したカード
リーダプリンタ装置の構成図である。 ５……用紙、５ａ……ジヤーナル用紙、５ｂ…
…レシート用紙、６……収納部、７，８……ロー
ラ、９……プラテン、１２，１３……リボンコ
ア、１２ａ，１３ａ……ポスト、１４……インク
リボン、１５……リボン転換レバー、１５ａ……
隙間、１６……ポスト、１７……ストツパ、１
８，１９……リボンローラ、２１……リボン転換
検知レバー、２２……把手、２６……ジヤーナル
カセツト、２７……動力系。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 ジヤーナル用紙とレシート用紙の２枚綴りから
   なる用紙を収納する手段と、前記用紙の給送手段
   とを備え、印刷装置に対して着脱自在に構成した
   ジヤーナルカセツトにおいて、 裏カーボン紙を用いたジヤーナル用紙と、 ジヤーナル用紙の裏面側に積層され、この裏カ
   ーボンにより印刷されるレシート用紙と、 前記ジヤーナル用紙の表面側に配置して、ジヤ
   ーナル用紙への印刷に使用する着脱可能なインク
   リボンとを具備することを特徴とするジヤーナル
   カセツト。