JPH0452035Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本案は、各種合成樹脂製品、特に二次元、三次
元に屈曲する製品の割型による吹成成形方法に使
用されるパリソン先端シール装置に関する。

（従来の技術） 従来、割型閉成面に、型巣半面と、該型巣半面
の上下両端から割型側面にそれぞれ開通する上部
案内口半面及び下部案内口半面とをそれぞれ有す
る開閉自在の一対の割型を使用し、上記一対の割
型の閉成により両割型間に、両端に上部案内口及
び下部案内口を開口する開通型型巣を形成し、該
型巣内にその上部案内口からパリソンを導入させ
ると共に下部案内口から型巣内に吸引作用を与え
ることにより上記パリソンを下部案内口から若干
外部に突出するまで型巣内に導通させ、次に上記
下部案内口から突出するパリソン先端部をシール
し、次にパリソン内に空気を吹きこんで成形を行
う吹成成形方法が知られており、その方法に使用
されるパリソン先端のシール装置として、パリソ
ン先端部を受入れるべき受入れ筒の縦断方向２つ
割り半体を上記一対の割型の下部案内口半面の開
口する側面にそれぞれ固定し、該一対のパリソン
先端受入れ筒半体の一方にシールシヤツターを往
復動自在に取付け、又バキユーム装置に接続され
た吸引カツプを、割型閉成時に形成されるパリソ
ン先端受入れ筒の外側開口端に接離させるべくス
ライド板上でエアシリンダにより進退できるよう
に設けた構造のもの（特開昭61−287717）が一般
に知られているが、装置が煩雑で大型となる欠点
があつた。

（考案が解決しようとする課題） 本案は、従来のパリソン先端シール装置を簡略
化することを課題とする。

（課題を解決するための手段） 上記課題を解決するため、本案のパリソン先端
シール装置は、 割型閉成面に型巣半面と、該型巣半面の上、下
両端から割型側面にそれぞれ開通する上部案内口
半面及び下部案内口半面とをそれぞれ有する開閉
自在の一対の割型において、 パリソン先端部を受け入れるべき受入れ孔を有
するシヤツターケースの縦断方向２つ割りによる
受入れ孔半面を有する一対のシヤツターケース半
体を、上記一対の割型の各下部案内口半面の開口
端に、該受入れ孔半面の開口一端と下部案内口半
面とを連通状態で、それぞれ固定し、 上記一対のシヤツターケース半体の一方に、上
記パリソン先端受入れ孔のほぼ横断方向に往復動
自在のシールシヤツターを設け、 上記一対のシヤツターケース半体の一方におけ
るパリソン先端受入れ孔半面の開口他端に、バキ
ユーム装置に一端を接続されたフレキシブルホー
スの他端を連通状態で連結した、構造としてあ
る。以下図面を参照して本案の実施例を説明す
る。

（実施例） 第１，２図において、台板１上に定盤２，２を
適宜間隔をあけて互に平行に起立固定し、両定盤
２，２間に４本のスライドロツド３…を水平に支
架すると共に、該ロツドに一対の可動盤４，４を
水平方向に摺動自在に支持させ、両可動盤の相対
する面に一対の割型５，５を取付けてある。６，
６は上記定盤２，２に水平に固定された割型開閉
駆動用油圧シリンダで、そのラム７，７を可動盤
４，４の背面に固定してあり、該シリンダ６，６
の駆動により一対の割型５，５を閉成及び開放の
ため水平方向に相対的に移動できるようにしてあ
る。

上記割型５，５はその相対する開成面に一例と
してＬ字形屈曲型巣を形成すべき対称的なＬ字形
屈曲型巣半面８，８をそれぞれ形成し、これを割
型５についてみると、第４図示のように該屈曲型
巣半面８の上端から割型５の上側面に開通する上
部案内口の半面９を、屈曲型巣半面８の下端から
そのほぼ延長方向の割型５側面に開通する下部案
内口の半面１０をそれぞれ開設して開通型屈曲型
巣半面を形成してある。

１１は押出機のパリソン押出ダイで、そのダイ
下面の中心にエアブローノズル１２を有すると共
に、そのダイ下端部を、割型５，５の閉成時に上
部案内口半面９，９のなす上部案内口内に若干の
通気間隙をあけて位置するように垂下させてあ
る。

パリソン先端シール装置の構造は次のようであ
る。一対の割型５，５における下部案内口１０，
１０の開口する側面に２つ割りシヤツターケース
半体１３，１３をそれぞれ固定し、該シヤツター
ケース半体１３，１３は、パリソン先端部を受け
入れるべき受入れ孔と、該受入れ孔を横断する方
向のシヤツター案内孔とをそれぞれ貫通した箱状
体をその受入れ孔及びシヤツター案内孔を縦断す
る面で２つ割りしたものに相当し、第５図示のよ
うにその割り面にパリソン先端受入れ孔半面１４
及びそれと直交するシヤツター案内孔半面１５を
有する。このようなシヤツターケース半体１３，
１３を、その割り面を割型５，５の閉成面に一致
させ且受入れ孔半面１４の開口一端を割型の下端
案内口半面１０と連通させた状態で、ネジ１６…
により固定してある。このように固定されたシヤ
ツターケース半体１３，１３の一方において、第
３，４図示のようにそのシヤツター案内孔半面１
５に一対の板状シヤツター１７，１７の一側半部
を上下摺動自在に係合させると共に、両シヤツタ
ーを上記シヤツターケース半体１３の上下両側に
固定されたエアシリンダー１８，１８のラム１
９，１９に連通してある。上記エアシリンダー１
８，１８の固定手段は、割型５側面に支持板２
０，２０を、その一部を割型閉成面から突出させ
た状態で、ネジ２１…によりそれぞれ固定し、該
支持板２０，２０上にエアシリンダー１８，１８
をそれぞれ固定した構造である。さらに、上記シ
ヤツターケース半体１３のパリソン先端受入れ孔
半面１４の外側開口端に、フランジつきの円筒状
吸引口金２２の開口先端部外周半面を嵌合し、そ
のフランジをネジ２３…によりシヤツターケース
半体１３に固定し、この吸引口金２２の開口他端
部に接続したフレキシブルホース２４をフロアに
設置された通常のバキユーム装置（図示略）に接
続してある。

上記装置の作用を屈曲製品吹成成形操作と共に
次に説明する。一対の割型５，５を開き、シール
シヤツター１７，１７を開いた第１，２図の状態
において、まず油圧シリンダ６，６の駆動により
一対の割型５，５を閉じ、両割型間に型巣半面
８，８からなる型巣、上部案内口半面９，９から
なる上部案内口、及び下部案内口半面１０，１０
からなる下部案内口により開通型屈曲型巣を形成
し、さらにシヤツターケース半体１３，１３によ
りシヤツターケースを形成し、その際他方のシヤ
ツターケース半体１３はそのシヤツター案内孔半
面１５をシヤツター１７，１７の他側半部に被嵌
すると共に、そのパリソン先端受入れ孔半面１４
の外側開口部を吸引口金２２の開口先端部の外周
半面に被嵌する。

次に、押出ダイ１１からパリソンＰを押出し、
これを上部案内口９，９（以下同様にそれを構成
する半体又は半面の符号で表示する）から型巣
８，８内に降下させると共に、バキユーム装置の
吸引をフレキシブルホース２４を経てシヤツター
ケース１３，１３内に作用させると、上部案内口
９，９と押出ダイ１１下端との通気間隙からパリ
ソンＰの外側を通つて屈曲型巣８，８内を下部案
内口１０，１０へ、ついでパリソン先端受入れ孔
１４，１４へ流れる気流が生起し、この気流によ
りパリソンＰが屈曲型巣内へ円滑に導入されてい
く。

パリソンＰの先端が下部案内口１０，１０から
シヤツターケース内のパリソン先端受入れ孔１
４，１４内に入ったときパリソン押出及び吸引を
停止すると共に、エアシリンダー１８，１８の駆
動によりシヤツター１７，１７を閉じ、、両シヤ
ツター間でパリソン先端部を挾着シールすると共
に下部案内口１０，１０を外部と遮断し、ついで
ブローノズル１２からエアをパリソンＰ内に吹き
こんでふくらませ、所定の成形を行う。

成形後一対の割型５，５を開き、それに伴いシ
ヤツターケース１３，１３を開き、屈曲製品を押
出ダイの後続パリソンから切断分離して割型から
取り出す。

（考案の効果） 本案のパリソン先端シール装置は、一対のシヤ
ツターケース半体を一対の割型の下部案内口半面
の開口端にそれぞれ固定すると共に、該一対のシ
ヤツターケース半体の一方に、バキユーム装置に
一端を接続されたフレキシブルホースの他端を直
接連結したから、従来装置に必要であつたシヤツ
ターケースのためのスライド板、エアシリンダー
等が不要となり、装置が簡略で小型となる利点が
得られるものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本案の実施例を示し、第１図は成形機の
一部省略正面図、第２図は同上平面図、第３図は
パリソン先端シール装置部分の拡大背面図、第４
図は第３図の−線一部切欠断面図、第５図は
一対のシヤツターケース半体の拡大斜面図であ
る。 Ｐ……パリソン、５……割型、８……型巣半
面、９……上部案内口半面、１０……下部案内口
半面、１３……シヤツターケース半体、１４……
パリソン先端受入れ孔半面、１７……シールシヤ
ツター、２４……フレキシブルホース。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 割型閉成面に型巣半面と、該型巣半面の上、下
   両端から割型側面にそれぞれ開通する上部案内口
   半面及び下部案内口半面とをそれぞれ有する開閉
   自在の一対の割型において、 パリソン先端部を受け入れるべき受入れ孔を有
   するシヤツターケースの縦断方向２つ割りによる
   受入れ孔半面を有する一対のシヤツターケース半
   体を、上記一対の割型の各下部案内口半面の開口
   端に、該受入れ孔半面の開口一端と下部案内口半
   面とを連通状態で、それぞれ固定し、 上記一対のシヤツターケース半体の一方に、上
   記パリソン先端受入れ孔のほぼ横断方向に往復動
   自在のシールシヤツターを設け、 上記一対のシヤツターケース半体の一方におけ
   るパリソン先端受入れ孔半面の開口他端に、バキ
   ユーム装置に一端を接続されたフレキシブルホー
   スの他端を連通状態で連結した、 パリソン先端シール装置。