JPH0451911Y2 - - Google Patents

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JPH0451911Y2
JPH0451911Y2 JP1987049428U JP4942887U JPH0451911Y2 JP H0451911 Y2 JPH0451911 Y2 JP H0451911Y2 JP 1987049428 U JP1987049428 U JP 1987049428U JP 4942887 U JP4942887 U JP 4942887U JP H0451911 Y2 JPH0451911 Y2 JP H0451911Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、例えば洗浄工程において、被洗浄物
を蒸気により洗浄するまたは乾燥工程において乾
燥する蒸気槽に関するものである。
〔従来の技術〕
従来、この種の装置としては、第4図に示すも
のがあつた。
なお、この装置は例えばイソプロピルアルコー
ルで被洗浄物を洗浄した後、被洗浄物を乾燥する
工程に用いたときのものである。この蒸気槽1
は、凸字状の外槽2と、この外槽2の上方に複数
配設された、蒸気冷却部である凝縮コイル3と、
この凝縮コイル3により蒸気が冷却され、液化さ
れた液体を収容する、外槽2の内側面2aに固設
されたL字状の収容部4と、蒸気用液体であるフ
ロン液5を加熱するための温水を貯蔵している温
水貯蔵部6とを具備しているものである。なお、
収容部4は、複数の凝縮コイル3の下方に配置
し、この凝縮コイル3により生じた液体を容易に
収容できるようにしている。また、この装置1の
内部には、例えば、この蒸気槽1に5インチ×5
インチ×0.09インチのガラス基板等の被洗浄物7
を(被処理物)を配置し、フロン液5から生じた
フロンガス8により被洗浄物7を乾燥すると、被
洗浄物7に付着した、前述のイソプロピルアルコ
ールが下に流れることから、この流れたイソプロ
ピルアルコールを受けるための受け皿9がその引
掛部9aを収容部4に引掛けて配設されている。
また、この受け皿9は、第5図に示すように、一
対の引掛部9aと、この引掛部9aを固設した固
設壁9bと、この固設壁9bに隣接した、一対の
側壁9c,9cとを備え、これら固設壁9b、側
壁9c,9cはそれぞれ傾斜した底面9dの周縁
に固着しており、固設壁9bに対向するところ
は、イソプロピルアルコールが流れでるように開
口している。また、受け皿9から流出したイソプ
ロピルアルコールを受けるための樋10(断面L
字状の直状物で、その長さは底面9dの長さL1
以上である。)を配置し、この樋10から配管1
1を介してイソプロピルアルコールを外槽2から
排出している。また、温水貯蔵部6には温水を加
熱するためのヒータ12が内在し、さらにフロン
液5が存在しているところには、フロン液5を加
熱するために、温水が循環する温水用配管13が
配設されており、この温水用配管13にはポンプ
Pが配設されて、このポンプPにより、温水を温
水用配管13内に流す。
次に、この蒸気槽1により、被洗浄物をイソプ
ロピルアルコールで洗浄した後乾燥する方法を以
下に述べる。
先ず、温水(約70℃)を温水用配管13内に循
環して、フロン液5を加熱し、フロン液5を気化
してフロンガス8(蒸気)とし、凝縮コイル3近
傍までフロンガス8を外槽2内に充満させる。次
にイソプロピルアルコールで洗浄した被洗浄物7
を、受け皿9の上方で、かつ効率よく乾燥させる
ために収容部4よりも下の位置に配置し、フロン
ガス8により被洗浄物7を乾燥させる。
〔考案が解決しようとする問題点〕
しかしながら、従来の蒸気槽1では、収容部4
に収容した液体により収容部4も冷却され、この
収容部4の冷却により、収容部4の周囲のフロン
ガス8も冷却され、収容部4の外面にフロンから
なる水滴が付着し、収容部4に付着した水滴が落
下して(矢印A,B)直接被洗浄物7に被着した
り、また水滴が受け皿9により跳ね返つて被洗浄
物7に被着して汚染し、清浄な被洗浄物7が得ら
れない問題点があつた。
〔問題点を解決するための手段〕
本考案は前述した問題点を除去するためになさ
れたもので、加熱により蒸気となる蒸気用液体を
下方に内在する外槽と、前記外槽内の上方に設け
られた蒸気冷却部と、前記蒸気用液体と前記蒸気
冷却部との間の前記外槽の内側面に設けられた、
前記蒸気冷却部により蒸気が冷却され、液化した
液体を収容する収容部と、前記蒸気用液体と前記
蒸気冷却部との間で収容部の内側に配設された、
被処理物を収納する、側面と底面とを有している
内槽とを具備し、かつ前記内槽の一対の対向する
側面に切欠部を設け、前記切欠部の上部にひさし
状物が設けられ、さらに前記内槽の側面の上端が
前記収容部の底壁の外面上方に延在していること
を特徴とする蒸気槽である。
〔作用〕
内槽内に被処理物を収納し、かつ内槽の側面の
上端が収容部の底壁の外面上方に延在しているこ
とから、収容部からの水滴を内槽内に落下するこ
とを防止でき、内槽の側面に切欠部を設けて蒸気
を内槽内に入れるようにし、さらにこの切欠部の
上部にひさし状物を設けていることから、このひ
さし状物により、より内槽内に蒸気が入りやすく
なると共に上方から水滴を切欠部から入ることを
防止している。
〔実施例〕
本例の蒸気槽20を第1図、第2図及び第3図
に基づき詳細に説明する。なお、第1図は本例の
蒸気槽20を示す断面図であり、第2図は第1図
の部分拡大断面図であり、第3図は本例の蒸気槽
20の内槽21を示す斜視図である。また、外槽
2、蒸気冷却部3、収容部4、フロン液5、温水
貯蔵部6、被洗浄物7、フロンガス8、樋10、
配管11、ヒータ12、温水用配管13及びポン
プPは従来の蒸気槽1と同様であることから説明
を省略する。また、本例の蒸気槽20も従来の蒸
気槽1と同様に、乾燥工程に用いられるものであ
る。
先ず、本例の蒸気槽20の内槽21を第3図に
基づいて説明する。この内槽21は4つの側面2
2,23,24,25と、対向する側面24,2
5の側面25側から側面24側に向つて傾斜して
いる底面26とを備えたものである。また、各側
面22〜25の上端22a,23a,24a,2
5a近傍には、収容部4の上端4aに引掛けるた
めの略コの字状の引掛具27が固設されており、
この引掛具27の下面27aと各側面22〜25
の上端22a〜25aとは高さを実質的に一致さ
せている。また、側面24の下方には、被洗浄物
に付着している洗浄液(例えばイソプロピルアル
コール)を内槽21外に排出するための開口28
が形成されており、また開口28の底面26の側
部26aには、開口28から樋10に洗浄液を排
出するための円孤面29aを形成した排出道29
が連結されており、この排出道29の長手方向両
端には洗浄液が左右に流出しないように流出防止
部29bが付設されている。なお、排出道29の
長さL2は、樋10の長さよりも短い。また、一
対の対向する側面23,23のそれぞれには、矩
形状の切欠部22bと23bとが相対向して形成
され、この切欠部22b,23bの上部には弓状
のひさし状物22cと23cが、上方に向つて凸
状となるように付設されている。
なお、この内槽21の長さは400mm、幅は300
mm、側面24側の高さ300mm及び側面25側の高
さ250mmであり、切欠部22b,23bは幅50mm
であり、長さは側面24側から順次150mm、140
mm、130mmである。また、ひさし状物22c,2
3cの幅も50mmであり、その長さ(弓状の弦の長
さ)で50mmである。また内槽21の材質はステン
レスである。
次に、この内槽21を蒸気槽20の外槽2内に
配設、保持した状態を第1図〜第3図に基づき説
明する。
先ず、内槽21の側面22〜25のそれぞれの
引掛具27を収容部4の上端4aに引掛る。この
とき、収容部4の上端4aと側面22〜25の上
端22a〜25aとは実質的に同一の高さとな
る。またこのように内槽21を収容部4に保持す
ると、排出道29が樋10の位置にくる。
次に、この蒸気槽20により、イソプロピルア
ルコールで洗浄された被洗浄物7を乾燥する方法
を述べる。従来の蒸気槽1と同様に、フロンガス
8を発生し、外槽2内にフロンガス2を充満する
と共に、切欠部22b,23bからフロンガス8
を入れ、内槽21内もフロンガス8で充満する。
なおこのとき、ひさし状物22c,23cが前述
した形状であることから容易に内槽21内にフロ
ンガス8を入れることができる。次に、この内槽
21内に被洗浄物7を収納してフロンガス8によ
り乾燥する。この乾燥時において、被洗浄物7に
付着したイソプロピルアルコールが下に流れ、内
槽21の底面26に沿つて、排出道29から樋1
0に排出される。その後、所定時間乾燥した後被
洗浄物7を蒸気槽20から取り出し乾燥を終了す
る。
本例によれば、内槽21の各側面22〜25が
収容部4の内側に配置され、かつその上端22a
〜25aが収容部4の上端4aと高さを実質的に
一致させていることから、収容部4に付着したフ
ロンからなる水滴が落下しても内槽21内には入
らず被洗浄物7を汚染することはない。また、内
槽21の切欠部22b,23bの上部に、前述し
た形状のひさし状物22c,23cを付設してい
ることから、たとえ側面22,23に沿つて下方
に水滴が流れても、このひさし状物22c,23
cによつて、切欠部22b,23bから内槽21
内に入ることも防止できる。
本考案は前記実施例に限らず下記のものであつ
てもよい。先ず、内槽21の側面22〜25の上
端22a〜25aは、収容部4の底壁の外面4b
より上方に位置すればよく、望ましくは、収容部
4の側壁の外面4cに付着した水滴を確実に内槽
21内にいれないために、上端22a〜25aを
収容部4の上端4aと実質的に高さを一致させる
かまたは上端4aより高くした方がよい。また、
切欠部は、一対の対向する側面22,23に設け
たが、もう一方の一対の側面24,25に設けて
もよく、その数や形状も適宜決定すればよい。ま
た切欠部を相対向して設けなくてもよい。また、
ひさし状物の形状も弓状でかつ上方に凸状でなく
てもよく、例えば平板状であつてもよいが、フロ
ンガス等の蒸気を効率よく切欠部から内槽内にい
れるために、前記実施例の形状のものがよい。ま
た、引掛具の形状、個数は適宜決定すればよい。
また、前記実施例では内槽の底面が傾斜していた
が、被処理物に付着した液体がないときは、傾斜
させなくてもよい。例えば、前記実施例の蒸気槽
で予備乾燥し、次に本乾燥をするとき等である。
なお、底面を傾斜させない内槽のときは前記実施
例の排出道29は不要となる。また、内槽の形状
は外槽の内側面の形状を鑑みて決定すればよい。
さらに、前記実施例では乾燥用蒸気としてフロン
ガスを用いたが、他のガスであつてもよく、また
前記実施例では乾燥工程において蒸気槽を用いた
が、本考案の蒸気槽は、洗浄工程、すなわち蒸気
洗浄工程にも用いることができる。
〔考案の効果〕
以上のとおり本考案によれば、蒸気槽の収容部
の付着した、蒸気が液化した水滴による被処理物
の汚染を防止でき清浄な被処理物を得ることがで
きることから、被処理物の品質を向上させること
ができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の蒸気槽の一実施例を示す断面
図であり、第2図は第1図の収容部4近傍の部分
拡大断面図であり、第3図は本考案の蒸気槽の一
実施例の内槽を示す斜視図である。第4図は従来
の蒸気槽を示す断面図であり、第5図は従来の蒸
気槽の受け皿を示す斜視図である。 2……外槽、3……凝縮コイル、4……収容
部、4a……上端、4b……底壁の外面、4c…
…側壁の外面、5……フロン液、6……温水貯蔵
部、7……被処理物、8……フロンガス、20…
…蒸気槽、21……内槽、22〜25……側面、
22a〜25a……上端、22b,23b……切
欠部、22c,23c……ひさし状物、26……
底面、27……引掛具。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 加熱により蒸気となる蒸気用液体を下方に内在
    する外槽と、前記外槽内の上方に設けられた蒸気
    冷却部と、前記蒸気用液体と前記蒸気冷却部との
    間の前記外槽の内側面に設けられた、前記蒸気冷
    却部により蒸気が冷却され、液化した液体を収容
    する収容部と、前記蒸気用液体と前記蒸気冷却部
    との間で収容部の内側に配設された、被処理物を
    収納する、側面と底面とを有している内槽とを具
    備し、かつ前記内槽の一対の対向する側面に切欠
    部を設け、前記切欠部の上部にひさし状物が設け
    られ、さらに前記内槽の側面の上端が前記収容部
    の底壁の外面上方に延在していることを特徴とす
    る蒸気槽。
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