JPH0451430Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、たとえば１台の電話機を、必要に応
じ、希望する各所で使用しうるように、電話器を
電話回線に着脱可能に接続するためのモジユラー
プラグを、容易に着脱しうるように着脱アダプタ
と、この着脱アダプタを備えるモジユラープラグ
付電話ケーブルに関するものでる。

〔従来の技術〕

第４図は、従来の規格品である電話回線用モジ
ユラープラグ（以下、プラグと呼ぶ）Ａを示すも
ので、プラグＡと電話機等は、ケーブルＢで接続
される。

プラグＡの上面前端（図面左端）に、後上方に
向けて設けられたロツク片１は、その前端の薄肉
部１ａにおいて、上下に弾性屈撓しうるようにな
つている。ロツク片１の中央部は、縮幅されて、
内向段状のロツク部１ｂが形成され、かつその後
方は、狭幅の操作部１ｃとなつている。

２は、ケーブルＢの端部が接続された端子であ
る。

プラグＡの下面には、ケーブルＢを圧着するた
めの治具（図示略）を挿入しうる凹入孔３が設け
られている。

このプラグＡを、電話機等に設けたソケツト
（図示省略）に差し込むと、電話回線と電話機等
は、端子２とケーブルＢを介して接続され、かつ
ロツク片１の薄肉部１ａが弾性屈撓して、ロツク
部１ｂがソケツト内の係止切欠に下方より係合し
て、抜け外れが防止される。

また、プラグＡを手でつまんで、操作部１ｃを
押し下げると、ロツク部１ｂがソケツトの係止切
欠より離脱して、プラグＡを引き抜くことができ
る。

〔考案が解決しようとする課題〕

上記した規格品のプラグＡは、甚だ小型であ
り、従つてロツク片１も小寸であるため、取扱い
にくく、ソケツトへの着脱操作が困難である。

〔課題を解決するための手段〕

本考案は、プラグＡの後端に、ロツク片１の操
作を容易とするための、プラグＡより大型のアダ
プタＣを連結することにより、また、このアダプ
タを、ケーブルＢを接続したプラグＡの後端に一
体成形することにより、上述の課題の解決を図つ
たものである。

より詳細に言うと、本考案の着脱アダプタは、
ケーブルを挿通しうる基部の前端を、電話回線用
モジユラープラグの後端に連結し、かつ前記基部
の上面に、上下動しうる押圧部を前方へ向けて形
成し、この押圧部を、モジユラープラグの上面に
設けた、後方を向く可撓性のロツク片の後部に係
合しうるようにしてある。

また、本考案のモジユラープラグ付電話ケーブ
ルは、ケーブルを挿通しうる基部の前端を、電話
回線用モジユラープラグの後端に連結し、かつ前
記基部の上面に、上下回動しうる押圧部を前方に
向けて設け、この押圧部の前部に、モジユラープ
ラグの上面に設けた後方を向く可撓性のロツク片
の後部を係合し、かつ前記基部の下面前端に設け
た上向フツクを、モジユラープラグの下面後部に
設けた凹入孔に嵌合してなる可撓性の合成樹脂製
の着脱アダプタを、ケーブルが接続されたモジユ
ラープラグの後部に、一体的に成形してある。

〔作用〕

本考案の着脱アダプタは、プラグのロツク片に
係合する押圧部を押すことにより、ロツク片とソ
ケツトの係合を解除して、ソケツトに差し込まれ
たプラグを引き抜くことができる。

また、押圧部をロツク片の操作部よりも大寸と
すれば、手指によるロツクの外し操作が容易とな
る。

さらに、このアダプタは、基部の前部がプラグ
の後部に連結されて、プラグ全体がひと回り大き
くなつているので、プラグ部分を指先で撮み易
く、プラグの着脱操作は容易である。

〔実施例〕

第１図と第２図は、本考案に係るアダプタの一
実施例を示すもので、アダプタＣは、比較的軟質
の合成樹脂材をもつて成形したものである。

アダプタＣの基部１１に設けた前後方向の孔１
１ａの前端部は、プラグＡの後部に外嵌され、か
つ基部１１の下面前部に設けた上向フツク１２
は、プラグＡの凹入孔３に係合している。

前記孔１１ａには、ケーブルＢが挿通されてい
る。

従つて、プラグＡとアダプタＣは強固に連結さ
れており、アダプタＣを単に後方に引いただけで
は、容易に抜け外れることはない。

しかし、凹入孔３の前部にドライバー等を差し
入れて、強制的にフツク１２を下方に屈撓させれ
ば、プラグＡとアダプタＣの連結を解くことがで
きる。

アダプタＣの基部１１の上面中央には、基部１
１と等幅で、前方を向き、かつ後端部を上下屈撓
容易とした押圧部１３が設けられ、かつ押圧部１
３の前面に設けた有底孔１４には、プラグＡのロ
ツク片１の操作部１ｃが嵌入している。

アダプタＣの押圧部１３の前端部は、容易に上
下に屈撓しうるので、プラグＡとアダプタＣの嵌
合とロツクは容易である。

手指でアダプタＣをつまんで、押圧部１３を押
し下げることにより、ロツクを解除して、プラグ
Ａを容易に引き抜くことができる。

押圧部１３の外面後端に、側方を向く凹溝１５
を設けておけば、押圧部１３の上下回動は容易と
なるので、アダプタＣの樹脂材を若干硬質として
も、プラグＡをソケツトに容易に着脱することが
できる。

〔他の実施例〕

本考案に係るプラグＡの他の実施例として、プ
ラグＡとアダプタＣの連結を次のようにしてもよ
い。

プラグＡの後端を、アダプタＣの基部１１に設
けた孔１１ａの前端に、１度嵌め込むと容易に外
れない程度に、きつく嵌合することにより、フツ
ク１２と凹入孔３を係合させないでも、プラグＡ
とアダプタＣを連結することができる。

プラグＡの後面を、基部１１の前面に単に突き
当てて、基部１１の下面に設けた上向きフツク１
２を、プラグＡの下面の凹入孔３に係合させるこ
とにより、プラグＡとアダプタＣを嵌合させなく
ても、プラグＡとアダプタＣを連結することがで
きる。

第３図は、上述のアダプタＣを後端に一体的に
設けたプラグＡ付の電話ケーブルの一実施例を示
すものである。

プラグＡとケーブルＢを、従来通りに接続した
後、プラグＡの後端にアダプタC′を、可撓性の合
成樹脂材をもつて、プラグＡ及びケーブルＢと一
体的にインサート成形されている。

アダプタC′の外形および構造は、第１図とほぼ
同様であるので、同一部分には同一符号を付し
て、説明を省略する。

このインサート成形によつて作られたアダプタ
C′の後端には、ベンド１６が形成され、ケーブル
Ｂの後部が保護されている。

また、アダプタC′の下面前端は、プラグＡの凹
入孔３内に、成形樹脂を回り込ませて、上向折曲
片１２′が形成され、この上向折曲片１２′は、フ
ツク１２と同様に、抜け止めを行なつている。

アダプタC′の押圧部１３の外面後端に、側方を
向く凹溝１５′を設けておけば、押圧部１３が回
動し易くなるので、アダプタC′の樹脂材を若干硬
質としても、容易にプラグＡをソケツトに着脱す
ることができる。

［考案の効果］ 本考案のアダプタを取付けたプラグは、規格品
のプラグより大型で、手指でつまみ易く、アダプ
タの押圧部は、プラグのロツク片の操作部より、
著しく大型となしうるので、ソケツトへのプラグ
の着脱及びロツク解除操作が容易である。

【図面の簡単な説明】

第１図は、プラグへ装着前の本考案のアダプタ
を示す斜視図、第２図は、プラグへ装着した本考
案のアダプタの中央縦断側面図、第３図は、本考
案の他の実施例を示す第２図と同様の状態の中央
縦断側面図、第４図は、従来の規格品のモジユラ
ープラグへケーブルを接続した斜視図である。 Ａ……モジユラープラグ、Ｂ……ケーブル、
Ｃ，C′……アダプタ、１……ロツク片、１ａ……
薄肉部、１ｂ……ロツク部、１ｃ……操作部、２
……端子、３……凹入孔、１１……基部、１１ａ
……孔、１２……フツク、１３……押圧部、１４
……有底孔、１５，１５′……凹溝、１６……ベ
ンド。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) ケーブルを挿通しうる基部の前端を、電話回
   線用モジユラープラグの後端に連結し、かつ前
   記基部の上面に、上下動しうる押圧部を前方へ
   向けて形成し、この押圧部を、モジユラープラ
   グの上面に設けた、後方を向く可撓性のロツク
   片の後部に係合しうるようにしてなる電話回線
   用モジユラープラグにおける着脱アダプタ。 (2) 基部に設けた孔の前端へ、モジユラープラグ
   の後端部を嵌合して、両者を連結してなる請求
   項(1)記載の電話回線用モジユラープラグにおけ
   る着脱アダプタ。 (3) 基部の下面前端に設けた上向フツクを、モジ
   ユラープラグの下面後部に設けた凹入孔に係合
   することにより、両者を連結してなる請求項(1)
   記載の電話回線用モジユラープラグにおける着
   脱アダプタ。 (4) 基部に設けた孔の前端へ、モジユラープラグ
   の後端部を嵌合するとともに、基部の下面前端
   に設けた上向フツクを、モジユラープラグの下
   面後部に設けた凹入孔に係合させることによ
   り、両者を連結してなる請求項(1)記載の電話回
   線用モジユラープラグにおける着脱アダプタ。 (5) 押圧部の外面後端に、押圧部の上下回動を容
   易とするための、側方を向く凹溝を設けてなる
   請求項(1)乃至(4)のいずれかに記載の電話回線用
   モジユラープラグにおける着脱アダプタ。 (6) ケーブルを挿通しうる基部の前端を、電話回
   線用モジユラープラグの後端に連結し、かつ前
   記基部の上面に、上下回動しうる押圧部を前方
   に向けて設け、この押圧部の前部に、モジユラ
   ープラグの上面に設けた後方を向く可撓性のロ
   ツク片の後部を係合し、かつ前記基部の下面前
   端に設けた上向フツクを、モジユラープラグの
   下面後部に設けた凹入孔に嵌合してなる可撓性
   の合成樹脂製の着脱アダプタを、ケーブルが接
   続されたモジユラープラグの後部に、一体的に
   成形してなる着脱アダプタを備えるモジユラー
   プラグ付電話ケーブル。