JPH04506834A - エラストマー補強用スチール基材 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 エラストマー補強用スチール基材 本発明は、少なくとも基材の一部がスチールから作られているエラストマーのポ リマーの補強用基材に関する。スチールワイヤやスチールワイヤを一緒により合 わせたコード（場合によって、アラミド繊維のような他の合成フィラメントとと もにより合わせる）は、タイヤ、ベルト、ホースなどのようなゴム製品の補強に よく使用されている。ゴムに対する付着性を確実に適切かつ恒久的なものとする 観点から、ワイヤ表面は、一般に黄銅や亜鉛のような合金層で被覆されている。

被覆層は、付着性能が適切なものであるとともに、またワイヤを腐食作用から保 護するものが好ましい。事実、腐食により補強効果が低下するため、補強スチー ル構造が腐食されるのを、常に回避されるべきである。腐食作用は、ゴム内にス チール要素を埋め込む前において外気腐食環境にスチール要素が露出する場合の 他に、また埋め込み後、特に、ワイヤ表面に達する切り込みがゴム中に作られる 時にも起こり得る。

現在まで、適切な耐腐食性と共に良好な付着性能（補強複合体の時効後において も）を与えるスチールワイヤ用の特定被覆層を作るために数多くの努力がなされ ている。残念ながら、これらの被覆層は、相当複雑なプロセスを必要とし、被覆 補強材料の製造コストを一般に増加させる。さらに、被覆プロセスは、スチール ワイヤに高い抗張力、例えば３００ＯＮ　／　ｍ　ｍ　２を越えるものが含まれ ると、しばしばかなり重大なものとなる。というのは、これらのワイヤはしばし ば特定の製造プロセスを要求するためである。

本発明の第一の目的は、周囲のエラストマーマトリックスに対する適切な付着強 度を有しくそして時効後の付着保持性を有し）、静的および動的な腐食作用に対 して改善された耐食性を有する補強スチール基材用の比較的単純な被覆組成とプ ロセスを提供することである。

本発明の第二の目的は、高い抗張力のスチールワイヤ基村上のこの様な被膜を提 供するものである。

本発明の他の目的によれば、上記スチールワイヤのいくつか、若しくは他の材料 のフィラメントと組合わたスチールワイヤを供えているバンドル（ｂｕｎｄｌｅ ）　ｓ例えばより合わされたコードまたはケーブルなどを提供することである。

本発明の他の目的は、上記バンドルやコード中の異なる種類のスチールワイヤ、 例えば異なる径および／または強度のワイヤを組合せたものに関することである 。

さらに本発明の他の目的は、付着性および／または耐食性の要求に適合するとい う観点から、特定の二次的な層および／または他の材料の上部層を形成する単純 な被膜組成および／またはプロセスの組合わせに関する。

さらに本発明の目的は、上記スチール基材及び基材を組合わせたものを製造しか つ使用するための方法と手段にある。

本発明の別の目的は、上記基材で補強されたエラストマー製品、例えばコンベア ベルト、（高圧）ホース、タイヤ等に関する。

本発明によれば、補強基材用の比較的単純な被覆層組成は不純物を除き、４．２ 〜６．５重量％のアルミニウムと、場合によって０．１重量％より少ない、基材 に対する液体合金の濡れ性を活性化する少くとも一つの元素と、残部亜鉛からな る合金を備えている。少くとも基材の一部はスチールからなり、上記被膜層組成 は上記部分の少くともある部分に適用される。

上記層の重量は、基材の被覆された表面１ｍ２当り１０〜６０ｇである。スチー ルワイヤは適切な補強基材である。従って、スチールは少くとも０．４重量％の 炭素を含有し、好ましくは０．７〜１重量％の炭素を含有する。さらに、スチー ルワイヤは抗張力Ｒｍが少なくとも２１００　Ｎ／！ｌｌＩ２ある。

しかし、抗張力が少くとも３１００　Ｎ／＋＋ａ＋２のワイヤもまた好適である 。特に、Ｒｍ≧２２５０−１１３０　ｌｏｇ　ｄ（ｄはワイヤの径）をもつワイ ヤは考慮に値する。ワイヤは断面が丸、正方形、または矩形でもよい。

本発明に係る補強基材は、いくつかの単一ワイヤから構成することができる。し かしまた、−緒に束ねられたいくつかのフィラメントからなることもできる。こ の場合中くとも一つのフィラメントが０．０８ｍｍ〜０．５０ｍｍの径のスチー ルワイヤである。フィラメントは好ましくはより合わせにより一緒に束ねられる 。次いでスチールワイヤは、バンドルの中央に、周辺に、および／または芯部と バンドルの外層との間の中間層内のいずれにも配置することができる。所望であ れば、芯部、周辺部、または中間層のフィラメントのいずれについても一部のみ をスチールとすることができる。しかし、しばしばより合わされたバンドルの全 てのフィラメントがスチールワイヤとなる。

さらに、より合わされた基材中のワイヤが全て同じ径または同じ抗張力である必 要はない。いくつかのワイヤは、より合わされたバンドル内の他のワイヤまたは フィラメントとは異なる径および／または抗張力を持つことができる。特に、い くつかのワイヤは抗張力をＲｍ＞２２５０−１１３０１ｏｇ　ｄとすることがで きる。

特定のゴム化合物に対する付着性および付着保持性が必要とされる場合、本発明 の係るＺｎ／Ａ１合金層をすでに設けているスチールワイヤについて、これをさ らに特定のエラストマーのポリマーに対して上記付着性を促進する別の層で被覆 することが望まれる。この別の層は（ｕ、Ｚｎ、Ｎｉおよび／またはＣＯを有す る金属層とすることができる。特に、上記金属層は黄銅とすることができる。

他の例では、本発明に係るＺｎ／Ａ１合金層を適用する前に、ワイヤ基村上に中 間層または二次的な層を形成するのが望まれる。この様な二次的な層はＺｎおよ び／またはＮｉとすることができる。

本発明は、また表面に特定のＺｎ／Ａ１合金被覆層を持つ基材で補強されたエラ ストマー製品を含む。上記Ｚｎ／Ａ１合金被膜を持つホース補強スチールワイヤ 、ホースワイヤコード、それぞれのコンベアベルトコードとともに、その様に補 強されたホース、特に高圧ホース、それぞれのコンベアおよび駆動または動力伝 達ベルトが望まれる。

実施例　１ 本発明に係るゴムコンベアベルト補強用のスチールコード（以下の表中の試料２ ）を準備した。その特性は、コードが、−緒により合わされている７つのストラ ンドを備えている。

各ストランドは、−緒により合わされた７本のスチールワイヤからなる。各ワイ ヤは径が０．４２ｍｍで、炭素量が０．８６重量％、そしてワイヤ表面１ｍ２当 り４２ｇの重量のＺｎ−Ａ１合金層を持っている。Ｚｎ−Ａ１合金は約５重量％ のＡ１と、スチールに対する湿潤剤として約０．０２％のＬａと約０．０２％の Ｃｅとを有している。他の不純物を除き残りのＺｎは約９５重量％である。

同じコード（７Ｘ７Ｘ０．４２−試料１−）を用意した。

しかし、各ワイヤはワイヤ表面１ｍ２当り約５０ｇの亜鉛（溶融めっき）を被覆 している。上述したように、共融Ｚｎ−Ａｌ被膜は優れた耐食性を持ち、これは 塩水噴霧試験をおこなった場合、一般に少なくとも従来の溶融亜鉛めっきワイヤ （溶融亜鉛Ｚｎ被膜）の耐食性の３倍である。これは、耐食試験がここで繰返さ れなかった理由である。

しかし、出願人は、Ｚｎ被膜と比較した時に、新しいＺｎ−Ａ２被膜の時効後の 付着性能と付着保持性について大変疑問を持っていた。従って、上述のＺｎ−Ａ ｌ被膜コードを、コンベアベルト用の二つのゴム化合物中に埋め込んで２６３０ により評価され、また外観評価（Ａ　Ｐ　Ｒ）はコード層からゴムを剥離した後 のゴムの被覆の度合を目視にて評価している。

以下の表１は、Ｚｎ被覆コード（試料１）及びＺｎ−Ａｌ被覆コード（試料２） 用の二つの化合物ＡとＢで得られた値をそれぞれ示している。

得られた結果は、初期付着性（新たに加硫された複合ゴム／コード）の値は両方 の試料にとってかなり匹敵しうることを示Ｌ７ている。このことは、本発明に係 るＺｎ−Ａｌ被覆コードの付着性能が一般に従来のＺｎ被覆コードよりも悪くな いことを意味している。しかし、驚くべきことに、時効後の付着保持性もまた、 本発明のコードは優れている。そして、全体的に見れば、従来のＺｎｔｌスチー ルコードよりもややよい。以上のデーターから、本発明に係るＺ　ｎ　／　Ａ　 Ｉ被覆基材は同時に良好な耐食性とゴムに対する付着強度を持つことが結論つけ られる。この付着強度は、時効後であっても、一般に少なくとも従来のＺｎ被覆 基材と同等である。良好な耐食性は、静的な腐食環境に関するもののみならず、 動的な腐食環境にも関しており、これにより良好な耐腐食疲労抵抗を表面に実質 的な残留圧縮応力を有するスチールワイヤフィラメントを実施例１に記載された Ｚｎ／Ａ１合金被膜で被覆した。これらはそれぞれ径が０．１９ｎ＋ｍと０．２ １ｍｍで抗張力が３６００〜３８００　Ｎ／ｗｍ２と３４００〜３６０ＯＮ／１ Ｉｌ１２である。三つの異なる被膜量がフィラメント上に存在する。最も多量の 被膜はフィラメント表面に約３５ｇ／ｍ２の重量である。これに対して最も量の 少ない被膜は約１１ｇ／ｌｎ２の重量である。約２５　ｇ　／　ｍ　２の中間被 膜量もまた試験した。

従来の疲労試験は乾燥中（３５％相対湿度）と湿潤（無機物を除去した水）状態 で、たとえば公開された欧州特許出願番号２２０，７６６の４頁下部に記載され ているようにして、実施した（５４０，０００サイクル）。その結果を以下の表 ２に要約する。

表２ 当業者であれば、表２の値は大変高いことを確かに認めるケーブルピッチが１２ ．５ｍｍで、３Ｘ０．２１＋９ＸＯ１１９の構成のタイヤコードを用意した。０ ．１９ｍｍの径で、Ｚｎ／Ａ１合金の被膜重量が１３ｇ／ｍ２のフィラメント（ 実施例１で使用された）をコードから巻戻し、実施例２に記載されるように同じ 腐食疲労試験（湿潤状態）にさらした。腐食疲労限界値は約８２５Ｎ／ｍａｄ２ で、これはまだ満足されるものと考えられる。事実、より合わせ操作によれば、 腐食疲労限界は９２５Ｎ／ａｒｍ２　（実施例２）から約１０％のみ減少する。

径が０．２１ｍｍのフィラメントはＺｎ／Ａ１合金被膜重量が１１ｇ／ｍ２であ る。

実施例　４ 本発明に係り実施例３に記載されたコード（１）は、ゴム化合物中に埋め込まれ たゴム化合物は量的に最も重要な成分として、１００部のゴム当り４５部のＣ， Ｂ、Ｒｅｇａ１３００．１２．５部のＵｌｔｒａｓｉｌ　ＶＮ　３；８部のＺｎ Ｏ；６部のＤｕｔｒａｘ　７２９；６部の硫黄；５部のＣｏｆｉｌｌ　１１；４ 部のＣｙｒｅｚ　９６３；２部の５ａｎｔｏｆｌｅｘ　１３及び１．５部のＭ　 ａ　ｎ　ｏ　ｂ　ｏ　ｎ　ｄＣ１６を具備している。複合体は、約２５分、１５ ０℃で加硫された。

付着性（Ｎで表現される）は、従来の引抜き試験と外観評価（ＡＰＲ％）に基づ いて決定した。同じ試験を同様のコード（２）、（３）、（４）（同じ構成及び 同様の抗張力）に対しておこなった。コード（２）はＺｎ／Ａ１合金被膜上に大 変薄いＣｏ−被膜（１０００ｎｍ）を物理蒸着法で形成した。

コード（３）は従来の黄銅被覆コード（約６３％Ｃｕと３７％Ｚｎ）で、コード （４）は再度薄い００層（約１１０００ｎの厚さ）を物理蒸着法で形成した同じ 黄銅被覆コードである。表３はこの結果を要約している。コード（１）と（２） の付着性は黄銅被覆コード（３）と（４）に比べて幾らか低い。しかし、通常当 業者が予想するよりも大変良い。Ｃｏの影響は、これらの実験で使用されたゴム 化合物ではそんなに重要ではない。

請求の範囲 １．基材の少なくとも一部がスチールからなり、上記基材の一部は、少なくとも 一部が合金の層により被覆され、この合金は、不純物を除き、４．２〜６．５重 量％のアルミニウムと、場合によって０．１重量％より少ない、基材に対する液 体合金の濡れ性を活性化する少くとも一つの元素と、残部亜鉛からなる合金を備 えているエラストマーのポリマー補強用基材。

２、上記層の量が基材の被覆された表面１ｍ２当り１０乃至６０ｇである請求項 １の基材要素。

３゜炭素量が少なくとも０．４重量％である請求項１のスチールワイヤ。

４、炭素量が０．　７〜１重量％である請求項３のスチールワイヤ。

５、抗張力Ｒｍが少なくとも２１００　Ｎ／ｎｕｎ２である請求項３のスチール ワイヤ。

６、抗張力Ｒｍが少なくとも３１００　Ｎ／ｍｍ２である請求項５のスチールワ イヤ。

７、抗張力Ｒｍが２２５０−１１３０　１ｏｇ　ｄ　（ｄはワイヤの径）よりも 大きい請求項５のスチールワイヤ。

８、矩形断面を有する請求項１のスチールワイヤ基材。

９、−緒により合された幾つかのフィラメントを備えたもので、少なくとも一部 のフィラメントは径が０．０８ｍｍ〜０．５０ｍｍのスチールワイヤである請求 項１の基材。

１０゜フィラメントはより合せにより一緒に束ねられている請求項９の基材。

１１、より合されたバンドル内の中心部に配置されたフィラメントの少なくとも 一部はスチールワイヤである請求項１０の基材。

１２、より合されたバンドル内の周辺部に配置されたフィラメントの少なくとも 一部はスチールワイヤである請求項１０の基材。

１３、中央と周辺の間に配置されたフィラメントの少なくとも一部はスチールワ イヤである請求項１０の基材。

１４、フィラメントは全てスチールワイヤである請求項１０の基材。

１５、前記ワイヤの幾つかは、より合されたバンドル内の他のワイヤの径又は他 のフィラメントの径と異なる径を有する請求項１０または１４の基材。

１６、前記ワイヤの幾つかは他のワイヤの抗張力又は捩じられたバンドル内のフ ィラメントと異なる抗張力を有する請求項１０または１４の基材。

１７、前記ワイヤの幾つかは抗張力がＲｍ＞２２５０−１１３０　ｌｏｇ　ｄを 有する請求項１６の基材。

１８・前記合金層は少なくとも一部が、エラストマーのポリマーに対する付着性 を促進する他の層で被覆されている請求項１の基材。

１９、前記他の層はＣｕ、Ｚｎ、Ｎｉ及び／又はＣＯを備２１、前記合金層はｚ ｎ及び／またはＮｉを備えた中間層上に形成される請求項１または１８の基材。

２２、エラストマーのポリマー製品を備えた製品の補強用スチール基材の用途に おいて、前記スチール基材は合金層で被覆され、その合金は不純物を除き、４． ２〜６，５重量％のアルミニウムと、場合によって０．　１重量％より少ない、 基材に対する液体合金の濡れ性を活性化する少くとも一つの元素と、残部亜鉛か らなる補強用スチール基材の用途。

２３、請求項１又は２２の基材で補強されたエラストマーのポリマー製品。

２４、コンベアベルトの形態である請求項２３のエラストマーのポリマー。

補正書の翻訳文提呂書（特許法第１８４条の８）平成３年１２月２０日

Claims (23)

【特許請求の範囲】
1. １．基材の少なくとも一部がスチールからなり、上記基材の一部は、少なくとも 一部が合金の層により被覆され、この合金は、不純物を除き、４．２〜６．５重 量％のアルミニウムと、場合によって０．１重量％より少ない、基材に対する液 体合金の濡れ性を活性化する少くとも一つの元素と、残部亜鉛からなる合金を備 えているエラストマーのポリマー補強用基材。
2. ２．上記層の量が基材の被覆された表面１ｍ２当り１０乃至６０ｇである請求項 １の基材要素。
3. ３．炭素量が少なくとも０．４重量％である請求項１のスチールワイヤ。
4. ４．炭素量が０．７〜１重量％である請求項３のスチールワイヤ。
5. ５．抗張力Ｒｍが少なくとも２１００Ｎ／ｍｍ２である請求項３のスチールワイ ヤ。
6. ６．抗張力Ｒｍが少なくとも３１００Ｎ／ｍｍ２である請求項５のスチールワイ ヤ。
7. ７．抗張力Ｒｍが２２５０−１１３０１ｏｇｄ（ｄはワイヤの径）よりも大きい 請求項５のスチールワイヤ。
8. ８．矩形断面を有する請求項１のスチールワイヤ基材。
9. ９．一緒により合された幾つかのフィラメントを備えたもので、少なくとも一部 のフィラメントは径が０．０８ｍｍ〜０．５０ｍｍのスチールワイヤである請求 項１の基材。
10. １０．フィラメントはより合せにより一緒に束ねられている請求項９の基材。
11. １１．より合されたバンドル内の中心部に配置されたフィラメントの少なくとも 一部はスチールワイヤである請求項１０の基材。
12. １２．より合されたバンドル内の周辺部に配置されたフィラメントの少なくとも 一部はスチールワイヤである請求項１０の基材。
13. １３．中央と周辺の間に配置されたフィラメントの少なくとも一部はスチールワ イヤである請求項１０の基材。
14. １４．フィラメントは全てスチールワイヤである請求項１０の基材。
15. １５．前記ワイヤの幾つかは、より合されたバンドル内の他のワイヤの径又は他 のフィラメントの径と異なる径を有する請求項１０または１４の基材。
16. １６．前記ワイヤの幾つかは他のワイヤの抗張力又は長じられたバンドル内のフ ィラメントと異なる抗張力を有する請求項１．０または１．４の基材。
17. １７．前記ワイヤの幾つかは抗張力がＲｍ＞２２５０−１１３０ｌｏｇｄを有す る請求項１６の基材。
18. １８．前記合金層は、少なくとも一部がエラストマーのポリマーに対する付着性 を促進する他の層で被覆されている請求項１の基材。
19. １９．前記他の層はＣｕ，Ｚｎ，Ｎｉ及び／又はＣｏを備えている請求項１８の 基材。
20. ２０．前記他の層は黄銅を備えている請求項１９の基材。
21. ２１．前記合金層はＺｎ及び／またはＮｉを備えた中間層上に形成される請求項 １または１８の基材。
22. ２２．請求項１の基材で補強されたエラストマーのポリマー製品。
23. ２３．コンベアベルトの形態である請求項２２のエラストマーのポリマー。