JPH0449640Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、封筒等のシール材として用いて好適
な封緘材に関するものである。

従来この種のシール材は、シール基材の表面に
印刷を施し、該シール基材の裏面に一様に接着剤
層を形成してなるものであつた。

しかしながら、該シール材は、接着剤層がシー
ル基材の裏面に一様に形成されているために、該
シール材を予め設定された部分まで剥離すること
が困難であつた。

すなわち、該シール材の接着強度が一様なの
で、該シール材を予め設定された部分まで剥離す
る場合、開封したい部分まで密着しているのでシ
ール材そのものを破らなければならず、再使用は
不可能であつた。

また、シール材を予め設定された部分まで剥離
する際、その剥離できる部分とできない部分との
境界が一見しただけで分かると便利である。

それゆえに、この考案の目的は、上記の事情に
鑑みてなされたものであり、予め設定された剥離
できる部分とできない部分との境界が一見しただ
けで分かるとともに、予め設定された部分を剥離
する場合に、剥離の度合を手で感じ取りながら容
易にかつ簡単に行うことができ、かつ一旦その一
部を引き剥がしても再接着することが可能な封緘
材を提供することである。

この考案にかかる封緘材は、封緘基材と、封緘
基材の裏面の一部に形成される強接着剤層と、封
緘基材の裏面の他の部分に形成される再剥離接着
剤層と、封緘基材の表面に形成され、強接着剤層
と再剥離接着剤層との境界を示すための剥離線を
有する印刷層とを含む、封緘材である。

以下、本考案を図面に示した実施例に基づいて
説明する。

第１図は、本考案に係る封緘材の斜視図であ
り、第２図は、第１図に示した封緘材のＸ−Ｘ線
断面図であり、第３図は、該封緘材の製作工程を
表した正面図である。

１は、封緘材であり、第１図に示すように、封
緘基材２、印刷層３、接着剤層４および剥離台紙
５からなり、封緘基材２の表面に印刷層３が形成
され、該封緘基材２の裏面に接着剤層４および剥
離台紙５が順次積層されている。

封緘基材２は、紙、金属箔等の薄いシート状の
ものからなり、その表面に印刷層３が形成され、
その裏面に接着剤層４が形成されている。

印刷層３は、前記の封緘基材２の表面にオフセ
ツト印刷等の周知の印刷技術によつて、剥離した
い部分を表す剥離線３ａや商品名、模様等を印刷
してなる。

接着剤層４は、接着強度の異なつた２種の接着
剤層、すなわち強接着剤層４ａと再剥離接着剤層
４ｂとからなる。強接着剤層４ａの接着強度は、
再剥離接着剤層４ｂの接着強度より弱い接着強度
を示し、該強接着剤層４ａと再剥離接着剤層４ｂ
との境界線が、封緘材１に表示された印刷層３に
おける予め剥離したい部分を表す剥離線３ａと一
致または略一致している。再剥離接着剤層４ｂ
は、再剥離性を有する接着剤を塗布・印刷して形
成される。

該接着剤層４は、第３図に示すように、オフセ
ツト印刷機等の印刷機１０で、前記のシート基材
２の裏面に印刷して形成されている。

また、該接着剤層４は、カーテンフロー、リバ
ースコータ等の塗布装置によつて、封緘基材２の
裏面に塗布してもよい。

剥離台紙５は、紙等のシート状のものからなる
剥離基紙の表面にシリコン等の剥離剤を塗布して
なるものであり、接着剤層４の表面を保護するた
めに、該接着剤層４の表面に、仮着されている。

しかして、本考案に係る封緘材１が得られる。

該封緘材１を、封筒等の容器のシール材に用い
た場合、該封緘材１を剥離線３ａまで剥離する際
に、該封緘材１の強接着剤層４ａと再剥離接着剤
層４ｂとの境界線が、剥離線３ａと一致または略
一致しているので、剥離の度合を手で感じ取りな
がら容易に且つ簡単に適当な位置まで剥離をする
ことができる。

実際に利用するにあたつては、第４図に示した
ように、接着強度の異なつた接着剤層４のうち、
一方の強接着剤層４ａを半永久的に接着されるべ
き部位に接着する。例えば、封筒の蓋側に接着す
る。そして、もう一方の再剥離接着剤層４ｂ側は
封筒の本体側に蓋側よりつき出るようにする。し
たがつて、再剥離接着剤層４ｂ側は、一旦引き剥
がしても本体に再接着可能となる。

本考案は、上記の実施例に限定されるものでは
ない。

例えば、接着剤層４として、第５図に示したよ
うに、封緘基材２に一様な接着強度を示す接着剤
を塗布して再剥離接着剤層４b′を形成し、該再剥
離接着剤層４b′の表面の一部分に、該再剥離接着
剤層４b′の接着剤の接着強度よりも強い接着強度
の接着剤からなる強接着剤層４a′を有する両面接
着テープ６を、一旦仮着された封緘基材２と剥離
台紙とを引きはがした後、該剥離台紙と再剥離接
着剤層４b′との間に挿入し、両面接着テープ６と
再剥離接着剤層４b′とを貼着して接着剤層４′と
してもよい。

また、適宜、再剥離接着剤層４ｂ側の封緘基材
につまみ片をつき出し設けてもよい。

本考案は、上記のように構成されているので、
予め設定された部分まで剥離する場合に、剥離の
度合を手で感じ取りながら容易にかつ簡単に行う
ことができ、かつ再剥離接着剤層部位において、
一旦引き剥がしても再接着することが可能となる
封緘材を得ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案に係る封緘材の斜視図であ
る。第２図は、第１図に示した封緘材のＸ−Ｘ線
断面図である。第３図は、該封緘材の製作工程を
表した正面図である。第４図は、本考案に係る封
緘材を、封筒等の封緘具として用いた状態を示し
た正面図である。第５図は、他の実施例たる封緘
材の断面図である。 １，１′……封緘材、３……印刷層、３ａ……
剥離線、４，４′……接着剤層、４ａ，４a′……
強接着剤層、４ｂ，４b′……再剥離接着剤層、５
……剥離台紙、６……両面接着テープ、１０……
印刷機。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 封緘基材、 前記封緘基材の裏面の一部に形成される強接着
   剤層、 前記封緘基材の裏面の他の一部に形成される再
   剥離接着剤層、および 前記封緘基材の表面に形成され、前記強接着剤
   層と前記再剥離剤層との境界を示すための剥離線
   を有する印刷層を含む、封緘材。