JPH0449371A - トンネルの覆工コンクリート打設用型枠 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、トンネル工事用のセントル型枠などとしてコ
ンクリート打設に好適に用いられ、コンクリートから生
じる水分をコンクリート打設面から除去したり、コンク
リートが固化した後のコンクリート打設面からの型枠除
去作業を容易ならしめる表面シートを大面積に亘って容
易に交換することができるコンクリート打設用型枠に関
する。

〔従来の技術〕

従来より、コンクリートの打設に当っては、木製合板や
鉄枠でできた型枠が利用され、これら型枠に接してコン
クリートを打設することが行われている。しかし、これ
ら型枠を用いてコンクリドを打設し、固化させると、型
枠と接したコンクリート面には、コンクリートに混和さ
れている水分により発生した水泡の跡が残り、細かい凹
凸を生じ、奇麗なコンクリート打設面が得られず、また
これらの凹凸が強度低下の原因にもなる。

このため、最近ではコンクリート打設表面に存在する水
分を積極的にコンクリート打設面から除去することを目
的として、例えば特開昭６１１５１３６６号公報にある
ように型枠の表面に布シートや不縁布などの吸水性シー
トを貼着し、余分な水分や気泡をこれら布シートや不織
布に吸収するように構成した型枠を使用することが提案
されており、このような型枠を使用することにより、コ
ンクリート打設面から水分や気泡を除去してコンクリー
トを奇麗に打設することが可能である。

〔発明が解決しようとする課題〕

ここで、トンネル工事において、トンネルの掘削面にコ
ンクリートを覆工する場合、第８図に示したようなセン
トルと呼ばれる３０Ｘ１５０ｃｍ程度の型枠（図中参照
符号ａで示す）の集合体が用いられ、このセントル型枠
をトンネルの軸方向に沿って移動させながらコンクリー
トを打設し、掘削面全面にコンクリートを覆工すること
が行われる。

このようなトンネル工事用セントルを構成する型枠ａの
コンクリート打設側の面に上記のような吸水性シートを
配設した場合、セントル型枠を移動させてコンクリート
打設を繰り返すにつれて吸水性シートの吸水能が低下し
たり、シートが破損して平滑なコンクリート打設面が得
られなくなり、各型枠表面の吸水性シートを交換する必
要が生じる。しかし、第８図に示したようにセントル型
枠は３ｏｘ１５０ｃｍ１１度の型枠を多数並置ｒＡ定し
、例えばアーチ状に形成したものであり、一つ一つの型
枠表面に貼着された吸水性シートをすべて交換すること
は多大な労力を要し、作業能率上このような作業を行う
ことは困難である。

本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、大面積に亘
って容易に吸水性シート、易剥離性シート等の表面シー
トを貼替えることができ、セントル型枠等の移動式型枠
としてトンネルの覆工コンクリートなど、連続する大面
積のコンクリート壁等を形成する場合に好適に用いられ
るコンクリート打設用型枠を提供することを目的とする
。

〔課題に解決するための手段〕

本発明は、上記目的を達成するため、型枠本体の一面に
易剥離性シート、吸水性シート等の表面シートを配し、
この表面シート上にコンクリートを打設するようにした
コンクリート打設用型枠において、上記型枠本体上にカ
セット体を固定すると共に、このカセット体に１枚又は
２枚以上が互いに剥離可能に重ねられた表面シートを着
脱可能に取付けて、表面シートを交換可能にしたことを
特徴とするコンクリート打設用型枠を提供する。

ここで、上記表面シートとしては、織布、不織布、絹布
又はこれらに吸水性高分子物質を分散したものや、これ
らの上に微小貫通孔を多数形成したプラスチックフィル
ムを積層した吸水性シート等を挙げることができる。

上記表面シートを２枚以上互いに剥離可能に積層して用
いる場合は、アクリル酸エステル系、天然又は合成ゴム
系の粘着剤等を用いて積層することができる。

〔作用〕

本発明のコンクリート打設用型枠は、特にセントル型枠
等の移動式型枠としてトンネルの覆工コンクリートなど
、連続する大面積の壁体等を形成するのに好適に用いら
れ、大面積に亘って表面シトを容易に交換することがで
き、このため大面積に亘ってコンクリートを奇麗に打設
することができる。

この場合、セントル型枠等の移動式型枠とじてコンクリ
ート打設を繰り返す際に表面シートの機能が劣化したと
きは、表面シートをカセット体から取り外し、新しい表
面シートをカセット体に取付けることにより、容易に表
面シートを交換することができる。この際、複数枚の表
面シートを互いに剥離可能に積層した場合は、最ト層の
表面シートを剥がすだけで複数回の交換を行うことがで
き、全部を使用した後はカセット体に複数枚の表面シー
トを再度取付ければよい。なお、カセット体を型枠本体
に対して着脱可能に固定すれば２力セツト体を型枠本体
から取外し、容易に表面シートの交換を行うことができ
る。

以下、本発明の実施例につき図面を参照して説明する。

〔実施例〕 策上犬１潰 第１図は、本発明の一実施例に係るコンクリート打設用
型枠を示すもので、この型枠１は、型枠本体２と、該型
枠本体２のコンクリート打設側の面に固定されたカセッ
ト体３と、このカセット体３上に着脱可能に取付けられ
た表面シート４とから構成されており、上記表面シート
４は、カセット本体３ａの互いに対向する両側部に沿っ
てその先端を内側に向けて突設された断面鉤状の突起３
ｂ、３ｂ間に収容されているものである。

ここで、上記表面シート４は、第２図に示したように不
織布５上に多数の微小貫通孔（図示せず）が形成された
ポリエチレンフィルムやエチレン−酢酸ビニル共重合体
（ＥＶＡ）フィルム（１００〜２０Ｍ）等の剥離性に優
れたプラスチックフィルム６が積層された２層構造の吸
収性シートであり、プラスチックフィルム５を外側に向
けて、上記力ヤット体３内に収容されている。

また、上記力セント体３は、特に限定されるものではな
いが、型枠本体２に対して着脱可能に固定することが好
ましい。この場合、カセット体３を型枠本体２に着脱可
能に固定する方法としては、例えば第５図（Ａ）〜（Ｂ
）に示したように、断面コ字状の押え具７，７で型枠本
体２とカセット体３とを重ね合わせてこれを挟持し、型
枠本体２とカセット体３との間にクサビ８，８を打ち込
んでカセット体３を型枠本体２上にしっかりと固定する
方法（Ａ図）、同様に断面コ字状の押え具７゜７間に型
枠本体２及びカセット体３を重ねあわせた状態で挿入し
、バネ９，９で固定する方法（Ｂ図）、型枠本体２とカ
セット体３とを重ね合わせ、両端部に沿ってその表裏両
面に磁石１０，１０゜１０．１０を配置し、その磁力で
型枠本体２とカセット体３とを挟圧し、固定する方法（
６図）などを例示することができる。

上記型枠１をセントル型枠等の移動式型枠として構成し
、これを用いて連続する大面積のコンクリート壁等を形
成する場合、第６図（Ａ）〜（Ｃ）に示したように、複
数個の小型枠２ａ、２ｂ、２ｃを移動可能な支持体１１
に並設した型枠本体２のコンクリート打設側の面に上記
カセット体３を第５図（Ａ）〜（Ｃ）に示した方法など
により着脱可能に固定して本実施例に係る移動式型枠１
な構成し、該型枠１の表面シート４上にコンクリート１
２を打設する（Ａ図）。この場合、打設コンクリート１
２から生じる水分が表面シート４のプラスチックフィル
ム６に形成された貫通孔を通って不織布５内に吸収され
、該不織布５内を流れて外部に排出される。従って水分
の存在に起因する水泡跡や細かな凹凸をコンクリート表
面に残すことなく、奇麗にコンクリートを打設すること
ができる。また、打設コンクリート１２が固化した後、
これを養生する際には、不織布５中に残留する水分によ
り打設コンクリート１２表面を適度な湿潤状態に保持す
ることができ、良好な湿潤養生を行うとかできる。なお
、図中１３及び１４．１４はそれぞれ上記支持体１１を
構成する横杆及び縦杆である。

次に、打設コンクリート１２が固化した後、型枠１を打
設コンクリート１２から剥がす（Ｂ図）。

この場合、打設コンクリート１２は表面シート４を構成
するプラスチックフィルム６に接して打設されており、
このプラスチックフィルム６は上述したように剥離性に
優れるので、打設コンクリート１２表面を傷付けること
なく、容易に型枠１を打設コンクリート１２から剥がす
ことができる。

次いで、型枠１を支持体１１と共に移動させて。

上記打設コンクリート１２と連続する第２のコンクリー
ト１２′　を上記と同様に打設する（６図）が、この場
合表面シートが傷付いていたり、目詰り等により吸水能
が低下しているようなときは、表面シート４をカセット
体３から取り外し、新しい表面シートをカセット体４に
収容し、この新しい表面シート上に第２のコンクリート
を打設する。

このように表面シートが劣化したときは、簡単に表面シ
ートを交換することができ、常に表面シトが良好な機能
を保持したままコンクリート打設を行なうことができる
。なお、本実施例の型枠ユにおいては、カセット体３が
型枠本体２に着脱可能に固定されているので、表面シー
トの交換の際、これを型枠本体２から取り外すことによ
り、より容易に表面シートの交換作業を行うことができ
る。

以後同様の操作を繰り返すことにより、トンネルの覆工
コンクリート等の連続する大面積のコンクリート壁を形
成するが、この場合上記表面シトの交換作業により、表
面シート４が常に良好な性能を保持した状態でコンクリ
ート打設を繰り返すことができ、故に奇麗なコンクリー
ト壁を確実に形成することができる。

髪ｌ失蒸■ 第３図は、本発明の他の実施例に係るコンクリート打設
用型枠を示すもので、この型枠１５は、第４図に示した
不透水性プラスチックフィルム１６上に不織布２が積層
してなる表面シート１７を２枚以上（図では４枚）互い
に剥離可能に重ねてカセット体３に収容したものであり
、上記表面シート１７はプラスチックフィルム１６を内
側に、不織布２を外側に向けて順次重ね合わせ、カセッ
ト体３内に収容されている。なお、その他の構成につい
ては、上記第１実施例の型枠１と同じであるのでその説
明を省略する。

この型枠１５をセントル型枠等の移動式型枠として構成
し、これを用いて連続する大面積のコンクリート壁等を
形成する場合、上記第１実施例と同様に移動式型枠を構
成し、型枠１５の表面シート上にコンクリートを打設す
る。この場合、打設コンクリート表面に生じる水分が最
上層の表面シート１７を構成する不織布２内に吸収され
、該不織布２中を流れて外部に排出される。従って、水
分の存在に起因する水泡跡や細かな凹凸を表面に残すこ
となく、奇麗にコンクリートを打設することができる。

また、上記第１実施例の型枠１（以下、単に型枠１とい
う）の場合と同様に不織布２中に残留する水分により、
良好な湿潤養生を行うことができる。なお、上記水分排
出の際、最上層の不織布と２層目以降の不織布とは、不
透水性プラスチックフィルム１５によって遮断されてい
るので、コンクリートからの水分が２層目以降の不織布
中に流入することはない。

次に、上記型枠１と同様に打設コンクリートから型枠１
５を剥がし、型枠１５を移動して第２のコンクリートを
打設するが、この場合本実施例の型枠１５においては、
コンクリート打設面を構成する表面シートが傷付いてい
たり、目詰り等により該表面シートの吸水能が低下して
いるようなときは、第７図に示したように最上層の表面
シート１７ａをカセット体３から取り去り、２層目の表
面シート上に第２のコンクリートを打設する。このよう
に、本実施例の型枠１５によれば、最上層の表面シート
を取り去るだけで容易に表面シートを交換することがで
きる。また、型枠１５を打設コンクリートから剥がして
、これを移動する際、最上層の表面シートをカセット体
３がら分離してこれを打設コンクリート１２表面に養生
シートとして残留させることもできる。

以後、型枠の移動、コンクリート打設を繰返し、連続す
る大面積のコンクリート壁を形成する。この場合、表面
シートがなくなった場合は、カセット体３に複数枚の表
面シートを再度取り付け、打設作業を継続することがで
きる。この場合、カセット体３を型枠本体２から取り外
すことにより表面シート取り付は作業を容易に行うこと
ができる。

従って、本実施例の型枠１５によれば、劣化した表面シ
ートを簡単に新しいものと交換することができ、移動式
型枠を構成し、大面積に亘って奇麗にコンクリートを打
設することができる。

なお、本発明は、上記実施例に制限されるものではなく
１表面シートやカセット体の材質や構造、カセット体の
型枠本体への固定方法等は本発明の要旨を逸脱しない限
り、種々変更して差し支えない。

〔発明の効果〕

以上説明したように、本発明のコンクリート打設用型枠
によれば、吸水性シートや易剥離性シート等の表面シー
トを大面積に亘って容易に交換することができ、移動式
型枠としてトンネルの覆工コンクリートなど、連続する
大面積のコンクリート壁等を形成するのに好適に使用さ
れ、大面積に亘ってコンクリートを奇麗に打設すること
ができるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例に係るコンクリート打設用型
枠を示す断面図、第２図は同型枠を構成する表面シート
を示す部分拡大断面図、第３図は他の実施例に係るコン
クリート打設用型枠を示す断面図、第４図は同型枠を構
成する表面シートを示す部分拡大断面図、第５図（Ａ）
〜（Ｃ）はそれぞれ本発明に係るカセット体を型枠本体
に固定する方法を示す断面図、第６図（Ａ）〜（Ｃ）は
上記の一実施例に係るコンクリート打設用型枠を用いた
コンクリート打設の工程を順次説明する断面図、第７図
は上記他の実施例に係るコンクリート打設用型枠を用い
たコンクリート打設の一工程を示す断面図、第８図はト
ンネル工事において覆工コンクリートを打設する際に使
用されるセントル型枠を示す斜視図である。 １．１５・・・コンクリート打設用型枠、２・・・型枠
本体、３・・・カセット体、４，１７・・・表面シート
、１２．１２’・・・打設コンクリート 第１図 第３図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １、型枠本体の一面に易剥離性シート、吸水性シート等
   の表面シートを配し、この表面シート上にコンクリート
   を打設するようにしたコンクリート打設用型枠において
   、上記型枠本体上にカセット体を固定すると共に、この
   カセット体に１枚又は２枚以上が互いに剥離可能に重ね
   られた表面シートを着脱可能に取付けて、表面シートを
   交換可能にしたことを特徴とするコンクリート打設用型
   枠。