JP3222305U - 型枠用シート - Google Patents

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Abstract

【課題】平滑な面で、しかも所望のデザイン形状で、かつ、所望の色に着色された仕上げ表面を有するコンクリートを簡単に打設することのできる型枠用シートを提供する。【解決手段】第1の層21は、硬化前のコンクリート混合物中の余剰水や空気を外部へ排出すると共に適当な保水性を有するシート状不織布である。第2の層23は、平滑化機能と剥離機能とを併せ持つように、繊維径がより小さくより低い軟化温度で潰れやすい材質に設定されたシート状不織布であり、またその表面はエンボス加工により平面形状が任意の模様を示す凹凸が形成されている。接着層22はホットメルト接着層、粘着層24はアクリル系の粘着材、離型紙25は容易に剥離可能な例えばセルロースで構成されている。着色層31は、第2の層23の平滑化機能及び剥離機能、更にエンボス加工された形状をそのまま生かして着色機能のみを有する。【選択図】図3

Description

本考案は型枠用シートに係り、特にコンクリート打設時に型枠に取り付けられて使用される型枠用シートに関する。
コンクリート構造物を製造するコンクリート打設時には、例えば離間対向配置して固定した複数枚の型枠で囲まれた空間内に流動状のコンクリート混合物を流し込み、その状態でコンクリート混合物が硬化するのを待ってから型枠を外し、硬化したコンクリート混合物をコンクリート構造物として露出させる。このコンクリート打設時において、硬化前の流動状のコンクリート混合物の余剰水や空気が外部に排出されないと、製造されたコンクリート構造物の表面にピンホールやアバタ(気泡)が生じる。
そこで、従来よりコンクリート混合物中の余剰水や空気を外部へ排出・通気させるため、型枠のコンクリート側表面に型枠用シートを取り付け、その型枠用シートを通してコンクリート混合物中の余剰水や空気を外部へ排出・通気させる型枠用シートあるいは型枠が開示されている(例えば、特許文献1,2参照)。また、打設されたコンクリートの表面を着色することも従来知られている(例えば、特許文献3,4参照)。
特許文献1記載の型枠用シートは、透水層と通気層と排水層とが積層されており、通気層が透水層上に或る間隔を空けてスポット状に隆起させたスペーサである構造で、透水層側をコンクリートに接するように排気層の裏面を型枠に貼付する。これにより、打設されるコンクリート混合物中の余剰水や空気は透水層に取り込まれ、更に通気層を通ってシートの外部へ排出される。
また、特許文献2に記載の型枠用シートは、熱可塑性を有するテープ状フィルムを織って構成した補強シートを内面に埋設して得られる非吸収性の不織布用繊維を主体とした不織布の表面に不織布用繊維を間に介在させて上記補強用シートと相溶した薄膜を形成し、その薄膜全面に小孔を穿設した構造である。この型枠用シートは型枠に貼付されて使用され、打設したコンクリートの水分が毛管現象によって薄膜の小孔から吸い取られ不織布の下方に排出される。このとき、型枠用シートはポリエチレン製であるため吸水しない。この型枠用シートによれば、耐久性が向上する。
一方、着色に関する特許文献3及び4のうち、特許文献3には、化粧型枠の成形面を所定パターンの凹凸形状面とするとともに、成形面に着色材を含む塗料を塗布処理しておき、その状態でコンクリートの打設成形を行って、コンクリート製品表面に塗材を塗着させる着色方法が開示されている。
また、特許文献4に記載の型枠用シートは、表面に着色砕石粒が接着された着色材付着シートであり、その着色材付着シートを型枠の底面に敷設し、型枠内にコンクリート材料を打設し、養生、硬化させた後型枠から取り出したコンクリート製品の表面に着色砕石粒が付着することで着色する構成である。
特開2012−255323号公報 特開2000−204756号公報 特開2001−277226号公報 特開平06−081436号公報
しかしながら、特許文献1に記載の型枠用シートによれば、コンクリート混合物の表面が透水層に接するが、透水層はポリエステル織布等により構成されており、また裏面に接着された通気層が点状に隆起したスペーサ部から形成されていることもあり、打設されたコンクリートの表面はざらざらしており平滑面ではなく、更に所望の形状の表面に打設できないという課題がある。また、特許文献2に記載の型枠用シートでは、コンクリート混合物の表面が接するポリプロピレン製の透水薄膜には小孔が多数穿設された構造であるため、打設されたコンクリートの表面は平滑面ではなく、更に所望の形状の表面に打設できないという課題がある。
また、特許文献3に記載の着色方法によれば、型枠に対する作業が必要であり、成形した型枠の成形面に接着材を塗布する塗布作業と、その接着材に着色粒子を塗布する作業と、接着材を乾燥させる作業とが必要であり、作業工数が多いという課題がある。
更に、特許文献4に記載の型枠用シートによれば、表面が波型の凹凸模様に形成されるコンクリート製品の表面を着色するときには、底面部がフラットな型枠と、その底面部に載置される上記凹凸模様の形状に形成された受台とを用意し、受台の上に着色材付着シート(型枠用シート)を載置してからコンクリートを打設する構成であるため、型枠以外に受台を別途用意する必要があり、作業工数が多いという課題がある。
本考案は以上の点に鑑みなされたもので、打設されたコンクリート混合物の表面を従来に比べてより一層平滑な面に打設し得る型枠用シートを提供することを目的とする。
また、本考案の他の目的は、所望のデザイン形状で、しかも所望の色に着色されたコンクリート表面を簡単に打設し得る型枠用シートを提供することにある。
本考案は上記の目的を達成するため、流動状のコンクリート混合物中の余剰水や空気を外部へ排出すると共にコンクリート混合物中のセメント微粒子を保持する保水性を有するシート状不織布である第1の層と、コンクリート混合物が硬化したときにコンクリート混合物の表面を平滑面とする平滑化機能と、硬化したコンクリート混合物から剥離させる剥離機能とを併せ持つシート状不織布である第2の層と、余剰水及び空気の排出を阻害することなく、第1の層の上面と第2の層との下面とを接着させる接着層とからなる積層構造体であり、第2の層の平面形状を所望の模様とするためのエンボス加工により、第1の層及び第2の層の各表面にそれぞれ同じ凹凸が形成されており、第1の層及び第2の層のうち第1の層側がコンクリート打設に用いる型枠の表面に配置されて固定され、第2の層の上面が流動状のコンクリート混合物に接するように配置され、硬化したコンクリート混合物の表面に第2の層の所望の模様の凹凸表面形状を転写させることを特徴とする。
また、上記の目的を達成するため、本考案の型枠用シートは、第2の層の上面に第2の層に任意の色の着色機能を持たせる着色層が積層されており、着色層の上面が流動状のコンクリート混合物に接するように配置され、硬化したコンクリート混合物の表面に着色層の色を転写させて着色させることを特徴とする。
本考案によれば、打設されたコンクリート混合物の表面を従来に比べてより一層平滑な面に打設できる。また、本考案によれば、所望のデザイン形状で、しかも所望の色に着色されたコンクリート仕上げ表面を有するコンクリートの打設が簡単にできる。
本考案に係る型枠用シートの第1の実施形態の概略断面図である。 本考案に係る型枠用シートの第2の実施形態の概略断面図である。 本考案に係る型枠用シートの第3の実施形態の概略断面図である。 本考案の型枠用シートの製造方法の一例の概略説明用フローチャートである。 型枠の表面に型枠用シートが取り付けられ、着色層の表面にコンクリート混合物が接触していることを示す断面図である。 本考案の型枠用シートが表面に取り付けられた型枠を使用して得られたコンクリート製品の一例の概略斜視図である。
次に、本考案に係る型枠用シートの実施形態について説明する。
図1は、本考案に係る型枠用シートの第1の実施形態の概略断面図を示す。同図に示すように、本実施形態の型枠用シート10は、排水性及び適当な保水性のあるシート状不織布である第1の層11と、第1の層11の表面及び裏面の一方の面に接着層12を介して積層されたシート状不織布である第2の層13と、第1の層11の他方の面に粘着層14を介して形成された離型紙15とからなる積層構造である。
第1の層11は、硬化前のコンクリート混合物中の余剰水や空気を外部へ排出すると共にコンクリート混合物中のセメント微粒子を保持する適当な保水性を有するシート状不織布で構成されており、ポリプロピレン(PP)やポリエチレン(PE)等のポリオレフィン系、またはこれらの共重合品、その他ポリエステルを芯材とし、鞘材としてPPやPEなどの芯鞘構造のシート状不織布が用いられる。例えば、芯がPE等の合成樹脂で鞘が親水性のあるエチレン・ビニルアルコール共重合体である芯鞘構造の繊維が用いられる。
第2の層13は、その表面が接するコンクリート混合物が硬化したときにそのコンクリート混合物の表面を毛羽立ちせず平滑面とする平滑化機能と、硬化したコンクリート混合物が型枠用シート10に引っ付かずに容易に剥離(脱型)できる剥離機能とを併せ持つシート状不織布で構成されている。この第2の層13の素材も第1の層11の素材と同様に、PPやPE等のポリオレフィン系、またはこれらの共重合品、その他ポリエステルを芯材とし、鞘材としてPPやPEなどの芯鞘構造のシート状不織布が用いられる。ただし、第2の層13は、第1の層11と同様の芯鞘構造の繊維であっても、上記平滑化機能及び剥離機能を満たすために、繊維径がより小さくより低い軟化温度で潰れやすい材質に設定されている。なお、第1の層11を設けず第2の層13のみを設けた場合は、排水機能が十分に得られず、製造されたコンクリート製品の表面にアバタやピンホールが生じるなどの問題がある。
接着層12は通気性・透水性を阻害しないホットメルト接着層である。また、粘着層14はアクリル系の粘着材からなる。離型紙15は例えばセルロースで構成されており、粘着層14から作業者により容易に剥離可能とされている。コンクリート打設時は、離型紙15が作業者により粘着層14から剥がされ、露出した粘着層14が型枠の表面に接着されることで、その上の第1の層11、接着層12及び第2の層13からなる型枠用シート10の積層部分が型枠の表面に貼付固定される。この型枠用シート10を用いることにより、第2の層13の平坦な表面により凹凸が無い平坦面でしかも極めて平滑な仕上げ表面をもつコンクリート構造物を容易に打設することができる。
次に、本考案の第2の実施形態について説明する。図2は、本考案に係る型枠用シートの第2の実施形態の概略断面図を示す。同図に示すように、本実施形態の型枠用シート20は、排水性及びセメント微粒子を保持する適当な保水性のあるシート状不織布である第1の層21と、第1の層21の表面及び裏面の一方の面に接着層22を介して積層されたシート状不織布である第2の層23と、第1の層21の他方の面に粘着層24を介して形成された離型紙25とからなる積層構造である。
第1の層21は、硬化前のコンクリート混合物中の余剰水や空気を外部へ排出すると共に適当な保水性を有するシート状不織布で構成されており、前記第1の層11と同様にPPやPE等のポリオレフィン系、またはこれらの共重合品、その他ポリエステル等の合成樹脂を芯材とし、鞘材としてPPやPEなどの親水性のある共重合体である芯鞘構造の繊維が用いられる。
第2の層23は、第1の層21と同様の素材により構成されているが、図1の第2の層13と同様に平滑化機能と剥離機能とを併せ持つように、繊維径がより小さくより低い軟化温度で潰れやすい材質に設定されたシート状不織布である。ただし、第2の層23の表面は、表面が平坦な図1の第2の層13とは異なり、エンボス加工により平面形状が任意の模様を示す凹凸が形成されている。なお、第1の層21も第2の層23と同時にエンボス加工されるため、第1の層21の表面にも第2の層23と同じ凹凸が形成されている。
接着層22は通気性・透水性を阻害しないホットメルト接着層、粘着層24はアクリル系の粘着材、離型紙25は容易に剥離可能な例えばセルロースで構成されている。このように、本実施形態の型枠用シート20は、第1の実施形態の型枠用シート10と同様の材質の複数の層からなる積層構造であるが、エンボス加工により第2の層23の表面の平面形状が任意の模様(デザイン)を示す凹凸が形成されている点に特徴がある。コンクリート打設前に離型紙25を粘着層24から剥がして露出した粘着層24を型枠表面に接着することで、粘着層24とともに第1の層21、接着層22及び第2の層23からなる型枠用シート20の積層部分を型枠の表面に貼付固定してから、その型枠を用いてコンクリートを打設することにより、第2の層23の表面の凹凸が転写された任意の模様のデザイン化された仕上げ表面をもつコンクリート構造物を容易に打設することができる。
次に、本考案の第3の実施形態について説明する。図3は、本考案に係る型枠用シートの第3の実施形態の概略断面図を示す。同図中、図2と同一構成部分には同一符号を付し、その説明を省略する。図3に示す第3の実施形態の型枠用シート30は、第2の層23の表面に任意の色の着色層31が形成されている点に特徴がある。なお、着色層31は、第2の層23を被覆するが第2の層23の機能を阻害するものではなく、第2の層23の平滑化機能及び剥離機能、更にエンボス加工された形状をそのまま生かして着色機能のみを有するものであり、換言すると着色層31は第2の層23に着色機能を更に持たせるように形成されたものである。型枠用シート30を用いることにより、第2の層23の表面の凹凸が転写されて任意の模様にデザイン化され、かつ、着色層31の任意の色の着色材が転写されて着色された仕上げ表面をもつコンクリート構造物を容易に打設することができる。
次に、本考案の型枠用シートの製造方法について説明する。本考案の型枠用シート10、20、30は基本的な製造工程は同様であるが、最も工程数の多い型枠用シート30の製造方法について代表して図4のフローチャートと共に説明する。まず、排水性及び適当な保水性のある芯鞘構造の合成樹脂である所定の厚さのシート状不織布を第1の層とし、その上にホットメルトパウダーを所定の厚さに散布して樹脂層を形成し、更にその上に平滑化機能と剥離機能とを併せ持つ所定の材質に設定されたシート状不織布を第2の層として被覆する。続いて、この積層構造体の両面を熱ロールプレス機を通すことで上記樹脂層を第1の層と第2の層との間を例えば150℃〜160℃で熱溶着する蜘蛛の巣状のホットメルト接着層とし、第1の層、ホットメルト接着層、第2の層の3層が積層された第1のシートを作成する(ステップS1)。
続いて、第1のシートを例えばベルトコンベアにより移動させて、対向配置されたエンボスロールとフラットロールとの間を通してこれらにより圧着させつつ移動させ、第1のシートの上下両面に凹凸からなる表面形状を同時に形成するエンボス加工を行い第2のシートを作成する(ステップS2)。エンボス加工は上記のローラー仕上げに限らず、吹き付け仕上げや鏝仕上げでも可能である。このエンボス加工により、第2のシートの表面の平面形状が、例えばタイル調、鏝模様、木目調、石調などの任意の形状にデザイン化される。
続いて、エンボス加工後の第1の層(図3の21)、ホットメルト接着層(図3の22)、第2の層(図3の23)の3層が積層された第2のシートの第2の層の表面に、無機顔料入りの着色材を吹き付け塗装機によるスプレー塗装、又はローラーや左官鏝、刷毛などによりコーティングして着色層(図3の31)を形成して第3のシートを作成する(ステップS3)。なお、上記の着色材としては、例えばセメントと珪砂に無機顔料を混ぜ、これにエマルジョン(有機分としては、全固形分中の11%弱)を加えてよく撹拌したものを用いることができる。
そして、最後に第3のシートの第1の層の下面に粘着層(図3の24)を形成した後、その粘着層の下面にセルロースからなる離型紙(図3の25)を貼付して第4のシートを作成する(ステップS4)。この第4のシートが型枠用シート30である。
次に、本考案の型枠用シートを用いたコンクリートの打設について説明する。本考案の型枠用シート10、20、30を用いたコンクリート打設方法は同様であるので、ここでは型枠用シート30を用いたコンクリートの打設について代表して説明する。まず、図3に示した型枠用シート30の離型紙25が作業者により粘着層24から剥がされ、露出した粘着層24が型枠の表面に接着される。これにより、粘着層24、第1の層21、接着層22、第2の層23及び着色層31からなる型枠用シート30の積層部分が型枠の表面に貼付固定される。
上記の型枠用シート30の積層部分が表面に貼付固定された型枠は、離間対向配置して固定した複数枚の型枠のうち少なくとも所望のコンクリート表面を得る所定の一枚でよい。続いて、これらの型枠で囲まれた空間内に流動状のコンクリート混合物を流し込み、その状態で養生シートで覆う等して養生し、或る時間経過してコンクリート混合物が硬化するのを待つ。この期間中、着色層31に接している流動状のコンクリート混合物は、その中の余剰水や空気が着色層31、第2の層23、接着層22及び第1の層21を経て型枠側に排出される。第2の層23は平滑化機能と剥離機能とを主機能とするが、着色層31及び接着層22と同様に水分や空気の排出を阻害するものではないので、上記のような経路で余剰水及び空気の外部への排出が行われる。図5は、上記のように型枠41の表面に粘着層24、第1の層21、接着層22、第2の層23及び着色層31からなる型枠用シート30の積層部分が取り付けられ、着色層31の表面にコンクリート混合物42が接触していることを示す断面図である。
続いて、コンクリート混合物硬化後に硬化したコンクリート混合物から型枠を剥がし(脱型し)、そのコンクリート混合物を露出させる。露出したこのコンクリート混合物は、着色層31により着色機能を持たせられた第2の層23の剥離機能により型枠にくっつくことなく容易に剥離され、またその表面は第2の層23の平滑化機能により極めて滑らかな表面を有するとともに、エンボス加工された第2の層23の表面の任意のデザイン化された模様が転写された模様の平面形状を有し、更に、着色層31の着色材が転写された色に着色された仕上げ表面を有するコンクリート製品である。
図6は、本考案の型枠用シートが表面に取り付けられた型枠を使用して得られたコンクリート製品の一例の概略斜視図を示す。同図に示すコンクリート製品50は、硬化したコンクリート本体51aの表面に、着色層31の着色材に着色され、かつ、第2の層23により平滑な表面に木目調やタイル調などの任意の模様がデザイン化されている。すなわち、本実施形態の型枠用シートによれば、型枠に型枠用シートを取り付けるだけで、その後に従来の着色方法で必要であった型枠に対する作業は何もすることがないため、作業工数を大幅に短縮して着色されたコンクリート製品50を製造できる。更に、本実施形態の型枠用シートによれば、コンクリート製品50の表面がつるつるした平滑面であるため、後処理工程無しで着色層31の所望の色に塗装仕上げされており、しかも所望のデザインが形成された仕上げ表面を有するコンクリート製品50を製造することができる。
なお、型枠用シート30の所定積層部分を型枠表面に取り付けてコンクリート打設をした場合は、上記の効果のほか以下の効果を奏する。すなわち、(1)塗料にコンクリートが含浸するので塗装部の剥離が大幅に軽減され、(2)型枠解体(脱型)と同時に、打設されたコンクリート構造物の表面がほぼ塗装仕上げされているので大幅な工期短縮が実現され、(3)左官と塗装工の大幅な削減と足場作業関係者の削減が可能であるので、人件費の削減と安全性の向上ができ、(4)型枠に取り付ける型枠用シートを交換することが可能であるので、型枠の転用回数の増加が期待できる。
なお、本考案は以上の実施形態に限定されるものではなく、以上の実施形態の型枠用シート10、20、30では粘着層14及び24と離型紙15及び25とを設けているが、これらは必須ではなく、例えば第1の層11、21を型枠表面に接するように配置し、第1の層11、21の先端部分を折り畳んで型枠の端部にタッカー等でとめることで型枠用シートを型枠表面に固定するようにしてもよい。また、型枠が鋼板などのタッカー止めができない場合は、折り畳んだ先端部分を接着するようにしてもよい。更に、型枠用シート20は、第1の層21側が型枠の表面側に配置され、かつ、第2の層23が所望の色に着色された流動状のコンクリート混合物に接するように配置固定されるように使用してもよい。この場合も第2の層23の表面の凹凸が転写されて任意の模様にデザイン化され、かつ、所望の色に着色された平滑な仕上げ表面をもつコンクリート構造物を容易に打設することができる。
10、20、30 型枠用シート
11、21 第1の層
12、22 接着層
13、23 第2の層
14、24 粘着層
15、25 離型紙
31 着色層
41 型枠
42 コンクリート混合物
50 コンクリート製品
51a 硬化したコンクリート本体
51b 着色され、かつ、任意の模様のある表面

Claims (3)

  1. 流動状のコンクリート混合物中の余剰水や空気を外部へ排出すると共に前記コンクリート混合物中のセメント微粒子を保持する保水性を有するシート状不織布である第1の層と、
    前記コンクリート混合物が硬化したときに前記コンクリート混合物の表面を平滑面とする平滑化機能と、硬化した前記コンクリート混合物から剥離させる剥離機能とを併せ持つシート状不織布である第2の層と、
    前記余剰水及び空気の排出を阻害することなく、前記第1の層の上面と前記第2の層との下面とを接着させる接着層とからなる積層構造体であり、
    前記第2の層の平面形状を所望の模様とするためのエンボス加工により、前記第1の層及び前記第2の層の各表面にそれぞれ同じ凹凸が形成されており、前記第1の層及び前記第2の層のうち前記第1の層側がコンクリート打設に用いる型枠の表面に配置されて固定され、前記第2の層の上面が流動状の前記コンクリート混合物に接するように配置され、硬化した前記コンクリート混合物の表面に前記第2の層の前記所望の模様の凹凸表面形状を転写させることを特徴とする型枠用シート。
  2. 前記第2の層の上面に前記第2の層に任意の色の着色機能を持たせる着色層が積層されており、前記着色層の上面が流動状の前記コンクリート混合物に接するように配置され、硬化した前記コンクリート混合物の表面に前記着色層の色を転写させて着色させることを特徴とする請求項1記載の型枠用シート。
  3. 前記第1の層の下面に、前記第1の層及びその上面に積層された構造体を前記型枠の表面に接着固定するための粘着層が形成されていることを特徴とする請求項1又は2記載の型枠用シート。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP7083209B1 (ja) * 2022-01-05 2022-06-10 アイエスティー株式会社 型枠用シート及び型枠

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