JPH0449316Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （目的） 本願は主として高層ビル等の陳腐化した建物外
壁面を新規な外装パネルにて覆う改装構造の改良
である。従来此の種の改装構造としては数多くの
手法が公開されているが、構造が簡単で、現場施
工が容易、併も強度十分で正確に取付け得る構造
はなかつた。

（考案の構成） 本願は目的を達成するため、其の構成要件の中
心的な部材として、其の断面Ｕ溝状の固定部材３
を採用した。固定部材は第１図及び第２図に示す
如く、正面より見て縦長で其の溝底は既存の建物
外壁面に平行に固定される。そして固定部材３の
溝底側には上方に一体に形成された延設部４を有
するものである。延設部４のほぼ中央即ち固定部
材の上方に外装板である方形パネルの四隅角部８
を固定する連結部７が設けられている。

上述の固定部材３はＬ形フアスナー１１によつ
て既存の建物外壁面に固着され、他方外装板であ
る方形の枠付パネル１を固定部材３に共通押え板
５を介してねじ等６にて連結部７に固着するもの
である。以下実施例について図面を参照しながら
順次其の詳細を説明する。

（実施例） 第２図に於て鎖線で示した方形パネル１は既存
の建物外壁面を覆つて張設される。そして図中の
２は、各パネル１の四隅角部にて形成される目地
交差部である。主として第１図に於て、３は固定
部材で、其の断面は何れもＵ溝状を呈し全体とし
て縦長であるが、溝底側即ち既存の外装面に対向
する側には上向きの延設部４が一体に形成されて
いる。そして各パネルの四隅室内側８を共通押え
板５を介してねじ６等にて固定部材３に連結固定
するため、固定部材３の延設部材４の溝底ほぼ中
央には雌ねじを設けたブロツク７が溶接Ｗされて
いる。

なお図例では固定部材３の延設部４の下端には
切欠き９が、又溝底の上下端近傍には左右一対の
セツトボルト１０が設置されている。

又固定部材３の下方で、左右の側壁にはＬ形フ
アスナー１１と連結するための長孔１２がそれぞ
れ設けられている。そして上下寸法調節を可能と
するため、Ｌ形フアスナーの対応する位置には、
前者が垂直方向長孔であるので水平方向の長孔１
２′が設けられている。勿論フアスナー１１の他
辺には既存の外壁１３に固着するための長孔１
２′も配設されている。なお既存外壁１３にはタ
イル１３′が張設されている。

次に第３図第４図をも参照しながら外壁面１３
を覆う新規の外装板である方形パネル１について
説明すると、方形パネル１の四周室内側には、パ
ネル板の補強を兼ねた取付枠１４が常法により方
形に組まれてパネル１四周に固着している。図例
に於ては前記固着の手段としてはパネル板の四周
背面にスタツトボルト１５を立設し、取付枠１４
に設けたボルト貫通孔を通してナツト１６にて取
付枠１４の基板１４′を螺着している。

実施例の取付枠１４はアルミニウム合金型材よ
りなり其の断面形状はほぼ工字状で、前記方形パ
ネル板と当接固着する基フランジ１４′と固定部
材３の延設部４に設けた連結ブロツク７に当接し
て固定されるフランジ１８はウエブ１７にて一体
に連結されている。実施例は前記の如く断面ほぼ
工字状の取付枠１４を採用したがウエブ１７と基
板フランジ１４及びウエブ１７より取付枠１４の
外周方向へ延びるフランジ１８′は必須構成要件
である。なおウエブ１７の中間部より外周方向へ
一体に延設してる立設条片１９は防水用の合成樹
脂製ウエザーストリツプ２０の押えである。又工
字状取付枠１４のウエブ１７と平行に其の内周側
に設けた立設２１は、ウエブ１７と共に方形空間
２２を形成している。この方形空間２２は取付枠
の四隅角部を結合するためのＬ形連結片が内接し
て互に嵌着せしむるためのものである。

（作用効果） 本願により陳腐化した建物外壁面を、新規なア
ルミニウム合金等よりなる取付枠１４付のパネル
１にて一面に覆うには、先ず第２図に示す如く予
め張設すべき各改装パネルの目地交差部２に、Ｌ
形フアスナー１１を介して本願の要部である固定
部材３を長孔を介して調整の上固定し、張設すべ
きパネル取付枠１４の上端左右角隅８を固定部材
３の上部である上向延設部４に密着して当接すれ
ば、固定部材３の中間段部上、即ち実施例では切
欠き９上に図示のとおりパネル１は自ずから懸垂
する。そして同様に其の上下左右のパネルも固定
部材３に懸垂し、共通押さえ板５を介して、図示
の如くねじ６にて緊締すれば良く、其の操作極め
て簡単に凡てのパネル１を張設することが出来
る。

それは各パネルとも其の左右上端にて懸垂され
たとき、各パネルは自重により其の下端は下方の
固定部材３の上向き延設部４に当接するので、作
業中も極めて安定している。なお実施例の如く固
定部材３の上向き延設部４の正面下端中間段部
３′に切欠き９を設けておけばパネルは手前にず
れることなく更に安定度を増す。更に固定部材３
の上下端近傍に左右一対のセットボルト１０を設
けて外壁間との寸法を一定に保持するときは作業
の確実正確性を一層増進することも出来る。

そして最終に目地部をウエザーストリツプ２０
にてカバーすれば良い。

【図面の簡単な説明】

第１図は本願要部である固定部材を主として其
の結合関係を示した分解斜視図である。第２図は
建物外壁面の説明用正面図である。第３図は第２
図に於ける〜視側断面図、第４図は同じく第
２図に於ける−視横断面図である。第５図は
共通押さえ板の異なる実施例の外観図である。 １……方形パネル、２……目地交差部、３……
固定部材、３′……中間段部、４……上向き延設
部、５……共通押え板、７……連結部（ブロツ
ク）、８……四隅角部、９……切欠き、１１……
Ｌ形フアスナー、１２……長孔、１４……取付
枠、１８……フランジ、１８′……取付フランジ、
２２……方形空間。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 既存の建物外壁面を覆う方形パネルとこれを
   支持する固定部材及び固定部材と壁面を連結す
   るＬ形フアスナーとよりなり、 方形パネルの四周室内側には補強兼用の取付
   枠１４が配設され、前記取付枠の背面側にはパ
   ネル外側方向に取付フランジ１８′が一体に延
   設され、 他方建物外壁面のパネル目地交差部２には断
   面Ｕ溝状の固定部材３が一対のＬ形フアスナー
   により壁面に固定され、且つ前記固定部材の溝
   底側には前記パネルを固定する上向き延出部が
   一体に形成され、 各パネルの四隅角部は、それぞれ前記固定部
   材の上向き延出部４に於て共通押え板５を介し
   てねじ等にて連結固定されてなる建物外壁面の
   改装構造。 (2) 上向き延出部４の正面下端の中間段部３′に
   切欠き９を設けてなる固定部材３である実用新
   案登録請求の範囲第(1)項記載の建物外壁面の改
   装構造。 (3) 固定部材３の上下端近傍に左右一対のセツト
   ボルト１０を設けてなる実用新案登録請求の範
   囲第(1)項記載の建物外壁面の改装構造。