JPH0447497Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案はレバーハンドルに関し、さらに詳しく
は金属材料のレバーハンドル本体にプラスチツク
材料の被覆部材を固着した水栓金具用レバーハン
ドルに関する。

〔従来の技術〕

水栓金具の可動部に取付けられるハンドルは、
剛性強度が保証されていること及び美観と感触の
見地から、金属製のハンドル本体にプラスチツク
材料の被覆材を固着するのが普通である。

水栓金具用ハンドルにはレバー状のものと円柱
状のものとがある。そのうち円柱状のものは円柱
状の金属製のハンドル本体に一体成形して円筒状
のプラスチツク製被覆を形成すればよいので工作
が極めて容易である。一方レバー状のものは略板
状の金属製ハンドル本体に、これも板状のプラス
チツク製被覆部材を夫々の対向面を接合して固着
する。

従来使用されているレバーハンドルの固着方法
には、第３図に示すように金属製レバーハンドル
本体１にビス２等を用いてプラスチツク製被覆部
材３を固着するもの、又は第４図に示すように金
属製レバーハンドル本体１に予めアリ溝等の凹所
４を形成し、この凹所４を利用してプラスチツク
を一体成形して被覆部材３を形成するもの、或は
第５図に示すように接着剤を用いてレバーハンド
ル本体１と被覆部材３の対向面を接合するものと
がある。

〔考案が解決しようとする問題点〕

ところが第１の方法は、レバーハンドルの形状
がビス２の取付位置によつて制約され、又ビスが
外部から見えるので外観が悪く、さらに長期使用
時にビスが弛む欠点がある。

第２の方法は凹所４の存在する部分のプラスチ
ツク製被覆部材３が肉厚の不同に基いて成形時に
ひけを生じて丁裁が良くない欠点がある。

第３の方法は異質材質（金属とプラスチツク）
に適当した接着剤がないため接着力が弱く、又接
着剤が側面から喰み出すので外観が悪くなる欠点
がある。

〔問題点を解決するための手段〕

上記の欠点を除去するために本考案において
は、水栓金具の可動部に取付けられると共に所定
間隔をあけて設けた少なくとも二つの雌ねじ部を
有する金属製レバーハンドル本体と、上記雌ねじ
部に噛合する雄ねじを外周に有し、又内部に凹所
を有する円筒状のプラスチツク製継手部材と、上
記雌ねじ部と同一の所定間隔をあけて突設された
突出部を一面に有するプラスチツク製被覆部材と
を備え、上記プラスチツク製継手部材と上記突起
部とが溶剤、接着剤により接着され、或は加熱融
着により固着されることにより接合されてなる水
栓金具用レバーハンドルを提供する。

また、上記継手部材と上記被覆部材が同一のプ
ラスチツク材質であることが好ましい。

〔作用〕

金属製ハンドル本体に複数の雌ねじ部を設け、
これに噛合する雄ねじを有するプラスチツク製継
手部材を介してプラスチツク製被覆部材を取り付
けてあるので、材料が異質の前記ハンドルと前記
被覆部材との結合が整合性良く、確実強固に行わ
れる。

〔実施例〕

以下、第１図及び第２図について本考案を説明
すると、１は金属製レバーハンドル本体１で、円
筒状の駆動部５とレバー状の柄部６とからなり、
ダイキヤステイング等により一体に形成される。
駆動部５には円柱状の孔７が形成されていてビス
８等を介して水栓金具の図示せぬ回転可動部に取
付けられる。

柄部６には所定間隔をあけて例えば二つの雌ね
じ部９が形成されていて、この雌ねじ部９に、円
筒状のプラスチツク製継手部材１０が螺合される
ようになつている。継手部材１０は外周に上記雌
ねじ部９に噛合する雄ねじ１１を有すると共に同
軸心状に円柱状の凹所１２を有する。

３はプラスチツク製被覆部材で、その一面即ち
下面には、上記の雌ねじ部９の間隔と等しい間隔
をあけて例えば二つの円柱状の突起部１３が突設
されている。尚、突起部１３の外径は継手部材１
０の凹所１２の内径に略等しい。

レバーハンドル本体１に被覆部材３を固着する
には、最初、雌ねじ部９に継手部材１０を螺着す
る。この際両者の間に接着剤を使用すると結合が
さらに強固になる。次いで継手部材１０の凹所１
２に被覆部材３の突起部１３を溶剤、接着剤によ
る接着或は加熱融着を利用して固着する。継手部
材１０と被覆部材３とを同一のプラスチツク材質
にすれば上記の固着がさらに容易となる。

この雌ねじ部９と継手部材１０と突起部１３と
による被覆部材３とレバーハンドル本体１との接
合点は一ケ所だけであると、外力がかゝつた場合
に被覆部材３が継手部材１１を中心として回動し
てレバーハンドル本体１より外れるおそれがあ
る。したがつて、本考案ではこれを避けるために
複数の接合点を設けてあるので長尺のレバーの場
合にも整合性がよく接合され、十分な強度が得ら
れる。尚、駆動部５の上部には使用目的に応じた
識別色を有するプラスチツク製キヤツプ１４が嵌
装される。

〔考案の効果〕

本考案は上記のように構成して異質材質の固着
に、被覆部材と同材質の複数の継手部材を使用
し、継手部材とレバーハンドル本体間の結合にね
じ手段を用いたので充分に確実、強固な結合が得
られ、金属製ビス等を用いないので外観意匠にす
ぐれ、又成形時のひけは被覆部材の裏面内部に吸
収できるので被覆部材を自由な形状に形成するこ
とができる利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例を示す断面図、第２図
は第１図の分解図、第３図〜第５図は従来技術を
示す概略図である。 １……金属製レバーハンドル本体、３……プラ
スチツク製被覆部材、９……雌ねじ部、１０……
プラスチツク製継手部材、１１……雄ねじ、１２
……凹所、１３……突起部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 水栓金具の可動部に取付けられると共に所定
   間隔をあけて設けた少なくとも二つの雌ねじ部
   ９を有する金属製レバーハンドル本体１と、上
   記雌ねじ部に噛合する雄ねじ１１を外周に有し
   また内部に凹所１２を有する円筒状のプラスチ
   ツク製継手部材１０と、上記雌ねじ部９と同一
   の所定間隔をあけて突設された突起部１３を一
   面に有するプラスチツク製被覆部材３とを備
   え、上記プラスチツク製継手部材１０と上記突
   起部１３とが溶剤、接着剤により接着され、或
   は加熱融着により固着されることにより接合さ
   れてなる水栓金具用レバーハンドル。 ２ 上記継手部材１０と上記被覆部材３が同一の
   プラスチツク材質である実用新案登録請求の範
   囲第１項に記載の水栓金具用レバーハンドル。