JPH0446854B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は箱の位置決め装置に関し、より詳しく
は、箱搬送装置によつて連続的に搬送される箱を
所定の位置で停止させる箱の位置決め装置に関す
るものである。

「従来の技術」 一般に、箱は箱本体とこれを覆う蓋体とからな
つており、ロボツト等によつてその箱本体内に所
定の物品を収納するために、従来、箱本体と蓋体
とを分離して箱本体のみを箱搬送装置によつて連
続的に搬送し、上記ロボツトを設けた位置でスト
ツパによりその箱本体を強制的に停止させて物品
を収納するようにしたものがある。そして所定の
全ての物品を箱本体内に収納したら、その下流側
において箱本体に蓋体を被せるようにしている。

ところで、上記箱本体を停止させるストツパと
しては種々の構成のものがあり、例えば箱搬送装
置の下方から上方にストツパを突出させ、このス
トツパに箱本体の前面を当接させて停止させるよ
うにしたものや、箱本体の両側からその箱本体を
挟持して停止させるようにしたものがある。

「発明が解決しようとする問題点」 しかしながら、前者の構成のストツパにおいて
は、箱本体が箱搬送装置により相互に接触した状
態で搬送される場合には、停止させるべき箱本体
より１つ前の箱本体を持上げながら上記ストツパ
を突出させる必要があるので、その箱本体底部を
破損させる虞がある。

これに対し、後者の構成のストツパにおいては
そのような虞はないが、箱本体を把持した瞬間が
箱本体の停止位置となるので、位置決めのための
制御タイミングが厳しくなるとともに構成が複雑
になり、また箱本体の強度が弱い場合には適用が
困難になる等の欠点があつた。

「問題点を解決するための手段」 本発明はそのような事情に鑑み、箱本体とその
蓋体とを交互に、かつ箱本体の開口を上方に、蓋
体の開口を下方に向けた状態で搬送する箱搬送装
置と、この箱搬送装置の下方に設けられ、該箱搬
送装置によつて搬送される上記蓋体内に下方から
突出してその蓋体の搬送を強制的に停止させ、か
つ停止させた蓋体で後続の箱本体を所定位置に停
止させるストツパと、このストツパで所定位置に
停止された箱本体内に物品を収容するロボツト等
の作業機械とを設けたものである。

「作用」 このような構成によれば、ストツパを蓋体内の
任意の位置に突出させればよいので、ストツパの
突出タイミングがラフでよく、しかも箱本体や蓋
体の強度が弱い場合であつても充分に適用するこ
とができるようになる。

「実施例」 以下図示実施例について本発明を説明すると、
第１図において、１は箱２を箱本体３と蓋体４と
に分離して箱搬送装置５に交互に供給する箱供給
装置で、この箱供給装置１は、下方の箱２および
箱本体３を搬送する箱搬送機構６と、上方の蓋体
４を搬送する蓋体搬送機構７とを備えている。

上記箱搬送機構６はドライブスプロケツト８ａ
と複数のドリブンスプロケツト８ｂとに掛渡した
左右一対のチエーン９と、両チエーン９間に所要
の間隔で設けた複数の押しバー１０と、さらに箱
２の底面と両側面とを案内する案内部材１１，１
２とを備えており、上記押しバー１０によつて箱
２を間欠的に搬送できるようになつている。

他方、上記蓋体搬送機構７は、箱搬送機構６の
上方に配設した平行なレール１３と、これに摺動
自在に設けた移動枠１４とを備えており、この移
動枠１４をコンロツド１５を介してチエーン１６
に連結している。このチエーン１６はレール１３
の両端部に設けたドライブスプロケツト１７ａと
ドリブンスプロケツト１７ｂとの間に掛渡してあ
り、そのドライブスプロケツト１７ａを回転駆動
してチエーン１６を走行させた際には、上記コン
ロツド１５を介して移動枠１４を往復動させるこ
とができるようにしている。

また、上記箱搬送機構６と蓋体搬送機構７との
所要位置には、負圧によつて箱本体３の底面を吸
着する吸着パツド１８ａと、蓋体４の上面を吸着
する吸着パツド１８ｂとをそれぞれ設け、各吸着
パツド１８ａ，１８ｂをそれぞれ図示しない開閉
弁を介して負圧源に連通させている。そして下方
の吸着パツド１８ａを昇降機構１９によつて昇降
できるように構成し、また、上方の吸着パツド１
８ｂを蓋体搬送機構７の移動枠１４に昇降自在に
取付けてばね２０により下方に付勢している。

以上の構成を有する箱供給装置１においては、
箱搬送機構６上の箱２は押しバー１０によつて間
欠的に押圧前進されて所定の位置で停止される。
すると、下方の吸着パツド１８ａが昇降機構１９
によつて上昇され、箱本体３の底面を吸着すると
同時にその箱２を上昇させ、蓋体４の上面を上方
の吸着パツド１８ｂに吸着させる。

箱本体３と蓋体４とが吸着パツド１８ａ，１８
ｂによつてそれぞれ吸着保持されると、下方の吸
着パツド１８ａが昇降機構１９によつて降下さ
れ、これによつて箱本体３と蓋体４とが分離され
る。この後、蓋体搬送機構７のチエーン１６が走
行されて移動枠１４が前進されると、蓋体４は箱
搬送装置５上に搬送され、蓋体４が箱搬送装置５
上に位置されると図示しない開閉弁により吸着パ
ツド１８ｂと負圧源との連通が遮断されて蓋体４
を箱搬送装置５上に落下させる。そして蓋体４を
落下させた吸着パツド１８ｂは移動枠１４の復帰
作動にともなつて元の位置に復帰する。

他方、下方の吸着パツド１８ａに保持された箱
本体３は昇降機構１９の降下に伴つて降下され、
箱本体３が案内部材１１上に降下されると上述し
た図示しない開閉弁により吸着パツド１８ａと負
圧源との連通が遮断される。そして、上述のよう
に蓋体４が箱搬送装置５上に落下されると、箱搬
送機構６が間欠的に運転されて箱本体３を前進さ
せ、この箱本体３を箱搬送装置５上に供給する。

したがつて、このような箱供給装置１の一連の
搬送作動により、箱搬送装置５上には、開口を下
方に向けた蓋体４と開口を上方に向けた箱本体３
とがその順序で間欠的に順次供給されるようにな
る。

次に、上記箱搬送装置５は搬送方向と直行する
方向に配設してそれぞれ軸支した多数のローラ２
５を備えており、各ローラ２５を図示しない駆動
源に連動させることにより、その回転で上記蓋体
４および箱本体３を連結的に搬送できるようにし
ている。

上記箱搬送装置５の所要位置には箱本体３内に
所要の物品を収納するロボツト（図示せず）を設
けてあり、そのロボツトの位置に対応して、上記
ローラ２５の上方位置に蓋体４の有無を検出する
センサ２６を設けている。そしてローラ２５の下
方位置には、上記センサ２６からの信号によつて
作動されるエアシリンダ２７を鉛直上方に向けて
配設してあり、このエアシリンダ２７の先端に相
互に隣接したローラ２５の間隙から上方に突出さ
れる板状のストツパ２８を固定している。

このストツパ２８の側部には、第２図に示すよ
うに、エアシリンダ２９によつて作動されて上記
ストツパ２８で停止された蓋体４を搬送方向の一
側に押出すプツシヤ３０を設けてあり、その部分
においては、蓋体４の両側を案内する一対のガイ
ド部材３１，３２のうち一方のガイド部材３１を
切欠いて上記プツシヤ３０の箱搬送装置５上への
侵入を許容して蓋体４の押出しを可能とするとと
もに、他方のガイド部材３２は蓋体４の横方向へ
の移動を許容するためにその押出し方向にガイド
部材３１との間隔を所要量だけ拡げている。

さらに、上記プツシヤ３０の左側すなわち蓋体
４の搬送方向上流側には、上記ストツパ２８によ
つて停止された蓋体４に後続する箱本体３の有無
を検出するセンサ３３を取付けている。

以上の構成において、上述したように箱供給装
置１により開口を上方に向けた蓋体４と開口を上
方に向けた箱本体３とがその順序で箱搬送装置５
上に供給されると、その蓋体４と箱本体３とはロ
ーラ２５の回転によりガイド部材３１，３２に案
内されて連続的に下流側に搬送される。

そして、所定の位置に配設したセンサ２６が蓋
体４を感知すると、これに連繋されたエアシリン
ダ２７が作動してストツパ２８を上記ローラ２５
の間隙を介して蓋体４内に突出させる。すると、
これにより上記ローラ２５によつて搬送される蓋
体４の内側面がそのストツパ２８に当接するた
め、当該蓋体４はそのストツパ２８によつて所定
位置に停止されるようになり、蓋体４が停止され
るとこれに後続する箱本体３もその蓋体４によつ
て所定位置で停止される。

上記エアシリンダ２７が作動されると、これよ
り所要時間遅れて若しくは同時にエアシリンダ２
９が作動し、プツシヤ３０を前進させてストツパ
２８で停止された若しくは停止される蓋体４を横
方向に押出し、そのプツシヤ３０に設けたセンサ
３３の後続の箱本体３の前面に位置させる。

このようにしてセンサ３３により箱本体３の存
在が確認されると、箱本体３内に図示しないロボ
ツトによつて所定の物品が収納され、その収納作
業が終了すると上記プツシヤ３０が後退するとと
もに、上記ストツパ２８が下降して蓋体４および
これに後続する箱本体３の拘束を解除し、ローラ
２５によつて物品を収納した箱本体３と蓋体４は
次の過程に移送される。この後、手動若しくは自
動的に蓋体４が箱本体３に被せられる。

「発明の効果」 以上のように、本発明によれば、ストツパを蓋
体内の任意の位置に突出させればよいのでストツ
パの突出タイミングがラフでよく、しかも該蓋体
によつて後続の箱本体を所定位置に停止させるこ
とができるので、ロボツト等の作業機械によつて
その所定位置に停止された箱本体内に物品を円滑
に収容させることができる。また本発明において
は、箱本体の両側からその箱本体を挟持して停止
させるもののように箱本体に大きな強度が要求さ
れることがなく、箱本体や蓋体の強度が弱い場合
であつても充分に適用することが可能となるとい
う効果が得られる。さらに、箱搬送装置は箱本体
と蓋体とを共に搬送するので、それぞれ専用の搬
送装置を設ける場合に比較して安価に製造するこ
とができるという効果も得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示す側面図、第２
図は第１図の要部の平面図である。 １……箱供給装置、２……箱、３……箱本体、
４……蓋体、５……箱搬送装置、２５……ロー
ラ、２６……センサ、２７……エアシリンダ、２
８……ストツパ。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 箱本体とその蓋体とを交互に、かつ箱本体の
   開口を上方に、蓋体の開口を下方に向けた状態で
   搬送する箱搬送装置と、この箱搬送装置の下方に
   設けられ、該箱搬送装置によつて搬送される上記
   蓋体内に下方から突出してその蓋体の搬送を強制
   的に停止させ、かつ停止させた蓋体で後続の箱本
   体を所定位置に停止させるストツパと、このスト
   ツパで所定位置に停止された箱本体内に物品を収
   容するロボツト等の作業機械とを備えたことを特
   徴とする箱の位置決め装置。