JPH0446796Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本考案は、高額紙幣を低額硬貨に両替するばか
りでなく、低額硬貨を高額紙幣に両替することが
でき、かつ球貸機能を備えた両替球貸機に関する
ものである。

〈従来の技術〉 紙幣挿入口と、該紙幣挿入口から挿入された紙
幣を識別する紙幣識別機と、挿入された紙幣の金
額に相当する硬貨を払い出す硬貨払出機を備え、
高額紙幣を低額硬貨に両替する両替機は従来公知
である。

また、紙幣挿入口と、球貸金額選択操作部と、
球払出機を備え、紙幣挿入口に紙幣を挿入して球
貸金額選択操作部を操作すると、選択した金額に
対応する数の球が球取出口に払い出される球貸機
は従来公知である。

〈考案が解決しようとする問題点〉 上記した従来の両替機を例えばパチンコ店に設
置した場合、客は10000円や1000円等の高額紙幣
を500円硬貨や100円硬貨等の低額硬貨に両替した
り、或いは高額紙幣を使用することができる大型
の球貸機に高額紙幣を挿入し、とりあえず必要な
数の球を取得するとともに、多数の低額貨幣を釣
銭として取得する。そして好みのパチンコ機の前
に着席し、先に両替した硬貨をパチンコ機間に設
置されている球貸機に投入することにより遊技球
を借り出して遊技を行つたり、上記した大型球貸
機で借り出した遊技球で遊技する。手持ちの遊技
球がなくなつた場合にはパチンコ機間の球貸機に
硬貨を投入して遊技球を借り出す。したがつて、
パチンコ店で両替する場合には一般的に金額に余
裕を持つて両替する。

この様にして遊技を行い、遊技を終了しても先
に両替した低額硬貨が多数残つている場合、これ
らの硬貨をそのまま持ち帰つたのでは、重いし、
嵩張る。このため、低額硬貨を高額紙幣に逆両替
する両替機が必要となる。

しかしながら、従来の両替機に硬貨投入口、硬
貨計数機、及び紙幣払出機を単に付加しただけで
は、最初の投入硬貨を検出できても最終投入硬貨
の検出が困難であり、逆両替する金額を検出し難
い。また、パチンコ店においては、遊技が終了し
た時点で低額硬貨が必ず残つている訳ではないの
で、一般的に高額紙幣を低額硬貨に両替する方が
低額硬貨を高額紙幣に逆両替するよりも頻繁に行
われる。このため、客が両替、逆両替を行うとき
に操作を誤り易い。

〈問題点を解決するための手段〉 本考案は上記に鑑み提案されたもので、ケース
の前面に硬貨投入口、金額表示器、逆両替表示
器、逆両替操作部、紙幣挿入口、紙幣払出口、硬
貨払出口、球貸金額選択操作部、及び球取出口を
設け、ケースの内部には、硬貨投入口に投入され
た硬貨の適否を判別するとともに、適正な硬貨を
１個宛検出する硬貨検銭機と、紙幣挿入口に挿入
された紙幣の適否を判別するとともに、適正な紙
幣を１枚宛検出する紙幣識別機と、硬貨払出口に
硬貨を排出する硬貨払出機と、紙幣払出口に紙幣
を排出する紙幣払出機と、操作された球貸金額選
択操作部の金額に対応する数の球を球取出口に払
い出す球払出機と、電気的制御装置とを設け、上
記金額表示器、逆両替表示器、逆両替操作部、硬
貨検銭機、紙幣識別機、硬貨払出機、紙幣払出
機、球貸金額選択操作部、及び球払出機を上記制
御装置に電気的に接続したものである。

〈作用〉 紙幣識別機が紙幣挿入口に挿入された紙幣を識
別して制御装置に信号を送ると、この信号と球貸
金額選択操作部からの信号とを受けた制御装置が
硬貨払出機を作動して球取出口に球を払い出す。

一方、硬貨検銭機が硬貨投入口に投入された硬
貨を判別して制御装置に信号を送ると、この信号
を受けた制御装置が逆両替表示器を作動する。そ
して、客が逆両替操作部を操作すると、該逆両替
操作部からの信号にもとづいて制御装置が紙幣払
出機を作動して紙幣払出口に紙幣を払い出す。

〈実施例〉 以下本考案を図面の実施例にもとづいて説明す
る。

両替機は、第１図に示すように、ケース１の前
面開口部に前面板２を開閉可能に蝶着し、該前面
板２の表側上部に中止、両替中を表示する稼動表
示器３を、該稼動表示器３の左側に硬貨投入口４
を、稼動表示器３の下方に金額表示器５を、硬貨
投入口４の下方には逆両替表示器６として機能す
るランプを内蔵した逆両替操作部７と、通常両替
操作部８と、例えば500円用、10000円用の球貸金
額選択操作部９ａ，９ｂとを並設し、これら操作
部の下方に球筒を手で上昇すると払い出された球
を取り出すことができる球取出口１０と紙幣挿入
口１１を、該紙幣挿入口１１の下方には紙幣払出
口１２と硬貨払出口１３を配設してある。そし
て、前面板２の裏側には硬貨検銭機１４を設け、
前記した硬貨投入口４から延設した硬貨案内シユ
ート１５の傾斜下端を硬貨検銭機１４の硬貨入口
４に接続し、硬貨検銭機１４の硬貨出口を硬貨タ
ンク１６に接続する。硬貨検銭機１４は、硬貨の
外径や重量により硬貨投入口４から投入された硬
貨の適否を判別し、硬貨検出器により適正な硬貨
を１個宛検出した後、この適正硬貨を硬貨タンク
１６に流下する。硬貨タンク１６の下端には硬貨
を整列するホツパ１７を備え、該ホツパ１７の下
端出口に硬貨払出機１８を設け、該硬貨払出機１
８の出口に上端入口の連通する硬貨シユート１９
の傾斜下端を前記した硬貨払出口１３に接続して
ある。したがつて、逆両替のために硬貨投入口４
に投入された硬貨は、硬貨検銭機１４により判別
された後には硬貨タンク１６内に貯留され、硬貨
払出機１８により両替用の硬貨として硬貨払出口
１３に払い出される。なお、硬貨タンク１６内に
硬貨が充満した場合に、硬貨金庫２０にオーバー
フローするように構成してもよい。

また、ケース１の内部には、紙幣金庫を有する
紙幣識別機２１を設け、該紙幣識別機２１の入口
を前面板２の紙幣挿入口１１に臨ませてある。こ
の紙幣識別機２１は、紙幣挿入口１１から挿入さ
れた紙幣の大きさ等にもとづいて紙幣の種類や適
否を判別し、フオトカプラ等の検出器により適正
な紙幣を１枚宛検出して制御装置２２に信号を送
り、適正と識別した紙幣を紙幣金庫内に保管す
る。また、ケース１の内部には、紙幣タンク２３
を有する紙幣払出機２４を設け、該紙幣払出機２
４の出口を前面板２の紙幣払出口１２に臨ませて
ある。

また、ケース１の内部には、球補給路２５から
供給された球を所定数宛流下する球払出機２６を
設け、前面板２を閉じたときに前面板２の裏側に
配設した球案内シユート２７の傾斜上端の入口２
７′が球払出機２６の下端出口２６′に連通するよ
うに構成してある。したがつて、球払出機２６が
球を流下すると、これらの球は球案内シユート２
７を通つて球取出口１０に流下する。なお、球払
出機２６は、所定数の球を流下することができれ
ばどのような構成でもよい。例えば、球を１個宛
嵌合する溝を外周に形成したスプロケツト（図示
せず）と、該スプロケツトの回転を規制するソレ
ノイドなどからなり、スプロケツトの回転を制御
することにより流下する球の数を制御するように
した公知のものでもよい。

そして、ケース１内にマイクロコンピユータ等
から構成された電気的制御装置２２を設け、該電
気的制御装置２２に前記した稼動表示器３、金額
表示器５、逆両替表示器６、逆両替操作部７、通
常両替操作部８、球貸金額選択操作部９、球払出
機２６、硬貨検銭機１４、紙幣識別機２１、硬貨
払出機１８、紙幣払出機２４等を電気的に接続す
る。なお、図面の実施例では、制御装置２２の近
傍に内部表示器２８を設け、投入された硬貨や挿
入された紙幣の金額、両替又は逆両替の途中経過
を表示するようにしてある。

上記した構成からなる両替機は、常には稼動表
示器３により両替及び球貸が可能である旨を表示
し、硬貨タンク１６内の硬貨が不足したり、紙幣
タンク２３内の紙幣が不足したとき、或いは払い
出す球が不足には、硬貨タンク１６に設けた硬貨
不足検出器、紙幣タンク２３に設けた紙幣不足検
出器、或いは球補給路２５に設けた球不足検出器
からの信号にもとづいて制御装置２２が稼動表示
器３の表示を中止に変換し、稼動できない旨を表
示する。

高額紙幣を低額硬貨に両替するには、紙幣挿入
口１１に紙幣を挿入して通常両替操作部８を操作
する。挿入された紙幣は紙幣識別機２１により識
別され、紙幣金庫２３内に保管される。例えば、
適正な10000円紙幣であれば紙幣識別機２１から
の信号を受けた制御装置２２が金額表示器５に
「10000円」を表示するとともに、内部の演算回路
により演算を行い、硬貨払出機１８を作動して
10000円分の硬貨、即ち、500円硬貨に両替すると
きには500円硬貨を20枚だけ硬貨払出口１３に排
出する。なお、制御装置２２が紙幣識別機２１か
らの信号と通常両替操作部８からの信号とを受け
ると、硬貨検銭機１４の作動を一時休止状態に変
換して、硬貨を受け入れない状態、即ち低額硬貨
を高額紙幣に逆両替し得ないようにする。

また、高額紙幣を挿入して球を借り出す場合
は、球貸金額選択操作部９を操作する。例えば、
適正な10000円紙幣を挿入すると紙幣識別機２１
からの信号を受けた制御装置２２が金額表示器５
に「10000円」を表示し、この状態で500円用の球
貸金額選択操作部９を操作すると、該球貸金額選
択操作部９からの信号を受けた制御装置２２が演
算回路により球払出機２６の作動回数（例えば、
１回の作動で100円分25個の球を流下する場合に
は作動回数５回）と、返却すべき釣銭を演算す
る。この演算結果にもとづいて制御装置２２が球
払出機２６を作動すると、500円分125個の球が球
取出口１０に流下する。また同時に制御装置２２
が紙幣払出機２４と硬貨払出機１８を作動し、
9500円の釣銭を紙幣払出口１２、硬貨払出口１３
に排出する。なお、一般的な球貸機のように、硬
貨投入口４に500円硬貨等の低額硬貨を１個投入
すると硬貨検銭機１４が硬貨の適否を判別し、こ
の適正硬貨の検出にもとづいて制御装置２２が球
払出機２６を作動し、所定の数の球を球取出口１
０に払い出すようにしておくことが望ましい。こ
の場合、球貸金額選択操作部９を操作する必要は
なく、制御装置２２のタイマに設定した所定時間
の経過などにより硬貨が１個投入されたことを検
知し、これにより球の払い出しを行うようにする
とよい。

一方、上記した両替により取得した低額硬貨を
消費して遊技を行い、残つた複数の低額硬貨を高
額紙幣に逆両替するには、硬貨投入口４に硬貨を
１枚宛順次投入する。硬貨投入口４に硬貨が投入
されると、硬貨検銭機１４が当該硬貨を１個宛判
別して制御装置２２に信号を送る。この信号を受
けた制御装置２２は、逆両替操作部７に内蔵され
た逆両替表示器６としてのランプを点灯、又は点
滅して客に逆両替である旨を可視表示するととも
に、硬貨検銭機１４からの信号にもとづいて客が
投入した硬貨の総金額を演算して金額表示器５に
表示する。例えば、客が硬貨投入口４に500円硬
貨を10個の投入すると、逆両替表示器６が点灯、
又は点滅するとともに、金額表示器５に「5000
円」と表示される。客が金額表示器５に表示され
た金額を確認して逆両替操作部７を操作すると、
逆両替操作部７からの信号を受けた制御装置２２
が演算回路により演算を行い、紙幣払出機２４を
作動して客が投入した金額に相当する金額の紙幣
を紙幣払出口１２に排出する。例えば、客が500
円硬貨を10個投入して金額表示器５に「5000円」
が表示されている場合には、紙幣払出機２４が
1000円紙幣を５枚紙幣払出口１２に排出する。な
お、制御装置２２が硬貨検銭機１４からの信号を
受けると、紙幣識別機２１の作動を一時休止状態
に変換し、紙幣を受け入れない状態、即ち高額紙
幣を低額硬貨に両替し得ないようにする。また、
硬貨投入口４に投入した硬貨の総金額を紙幣に逆
両替しても端数が生じる場合には、制御装置２２
が硬貨払出機１８を作動させて、端数分の硬貨を
硬貨払出口１３に戻す。

なお、制御装置２２にはメモリ回路２９を設け
ることにより、両替、及び逆両替のデータを記憶
させておき、また停電に備えて記憶を保持する保
護回路３０を設けておくことが管理上望ましい。

また、上記した実施例は、挿入された紙幣の全
額を低額硬貨に両替するようにしたが、本考案は
これに限らず、客が所望する金額だけを低額硬貨
に両替するように構成してもよい。例えば、両替
機の前面板２に押釦スイツチ等からなる金額選択
操作部（図示せず）を設けるとともに、該金額選
択操作部を制御装置２２に電気的に接続する。こ
の様に構成すると、客が紙幣挿入口１１に10000
紙幣を挿入し、金額選択操作部を操作することに
より例えば3000円を選択すると、金額選択操作部
からの信号を受信した制御装置２２の演算回路が
硬貨の個数と紙幣の枚数を演算して硬貨払出機１
８及び紙幣払出機２４を作動する。したがつて、
硬貨払出口１３に硬貨払出機１８から排出された
500円硬貨が６枚払い出されるとともに、紙幣払
出口１２に紙幣払出機２４から排出された1000円
紙幣が７枚払い出される。

なお、上記した実施例では低額硬貨を500円硬
貨として説明したが、これに限らず100円硬貨を
使用してもよい。そして、100円硬貨や500円硬貨
を硬貨投入口に投入して所定の金額、例えば1000
円に達したことを制御装置２２が硬貨検銭機１４
からの信号により検知すると、制御装置２２から
の信号により逆両替を行うように構成してもよ
い。

〈考案の効果〉 以上説明したように本考案によれば、高額紙幣
を紙幣挿入口に挿入すると、とりあえず必要な数
の球を貸し出すことができるし、又挿入された高
額紙幣の金額に相当する金額の硬貨を硬貨払出口
に排出して通常の両替を行うことができ、また低
額硬貨を硬貨投入口に投入すると、逆両替表示器
が逆両替が可能である旨を客に可視表示し、逆両
替操作部が操作可能な状態となる。そして、客が
逆両替表示器の表示を視認して逆両替操作部を操
作することを条件として、硬貨投入口に投入した
硬貨の金額に相当する紙幣が紙幣払出口に排出さ
れて逆両替が行われる。したがつて、客が誤つて
操作するおそれがない。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すもので、第１図
は前面板を閉じた状態の正面図、第２図は前面板
をほぼ90度開放した状態における一部欠截右側面
図、第３図は前面板をほぼ90度開放した状態にお
ける正面図、第４図は概略ブロツク図である。 図中、１はケース、２は前面板、３は稼動表示
器、４は硬貨投入口、５は金額表示器、６は逆両
替表示器、７は逆両替操作部、８は通常両替操作
部、１０は球取出口、１１は紙幣挿入口、１２は
紙幣払出口、１３は硬貨払出口、１４は硬貨検銭
機、１８は硬貨払出機、２１は紙幣識別機、２２
は電気的制御装置、２４は紙幣払出機、２５は球
補給路、２６は球払出機である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ケースの前面に硬貨投入口、金額表示器、逆両
   替表示器、逆両替操作部、紙幣挿入口、紙幣払出
   口、硬貨払出口、球貸金額選択操作部、及び球取
   出口を設け、ケースの内部には、硬貨投入口に投
   入された硬貨の適否を判別するとともに、適正な
   硬貨を１個宛検出する硬貨検銭機と、紙幣挿入口
   に挿入された紙幣の適否を判別するとともに、適
   正な紙幣を１枚宛検出する紙幣識別機と、硬貨払
   出口に硬貨を排出する硬貨払出機と、紙幣払出口
   に紙幣を排出する紙幣払出機と、操作された球貸
   金額選択操作部の金額に対応する数の球を球取出
   口に払い出す球払出機と、電気的制御装置とを設
   け、上記金額表示器、逆両替表示器、逆両替操作
   部、硬貨検銭機、紙幣識別機、硬貨払出機、紙幣
   払出機、球貸金額選択操作部、及び球払出機を上
   記制御装置に電気的に接続したことを特徴とする
   両替球貸機。