JPH044651B2 - - Google Patents

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JPH044651B2
JPH044651B2 JP60041299A JP4129985A JPH044651B2 JP H044651 B2 JPH044651 B2 JP H044651B2 JP 60041299 A JP60041299 A JP 60041299A JP 4129985 A JP4129985 A JP 4129985A JP H044651 B2 JPH044651 B2 JP H044651B2
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Description

【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野) 本発明は、磁気記録媒体に関し、更に詳しく
は、その磁性層を特定の分散剤を含む磁性粒子の
分散液から形成した高性能な磁気記録媒体に関す
る。 (従来の技術) 従来、オーデイオ機器、コンピユーター等に用
いる磁気記録媒体は、ポリエステルフイルム等の
如き非磁性の支持体上に、磁性粒子とバインダー
樹脂とからなる磁性層を形成して得られる。 この様な磁性層の形成は、磁性粒子を、バイン
ダー樹脂を含む媒体中に分散させた分散液を支持
体に塗布することによつて形成されているが、こ
れらの磁性粒子は媒体中において強大な凝集性を
有するため、そのままでは安定な分散液を得るこ
とができない。 そのために従来は、磁性粒子の分散安定性を図
るために各種の分散剤が提案され、且つ使用され
ている。 (発明が解決しようとしている問題点) しかしながら、従来の分散剤では、磁性粒子の
強大な凝集力に打ち勝つことが出来ず、一旦分散
した磁性粒子が短時間内で再凝集する為、分散液
の調製後直ちに使用しなければならないという問
題があり、磁気記録媒体の生産性の点で種々の欠
点がある。 更に、この様にしても、従来の分散剤は、使用
したバインダー樹脂と本質的に異なる小〜中程度
の分子量の有機化合物である為、磁性層の形成後
にその表面に移行し、記録ヘツドを損なう等種々
の問題を生じるものであつた。 従つて、磁性粒子の強大な凝集力を打破して安
定な分散液を提供し、且つ磁性層の形成後はバイ
ンダー樹脂と一体になつて、磁性層の表面に移行
しない分散剤が強く要望されている。 本発明者は、上述の如き従来の欠点を解決し、
上記の如き要望に応えるべく鋭意研究の結果、磁
気記録媒体の製造にあたり、特定の分散剤を使用
するときは、上述の如き従来技術の欠点が解決さ
れることを知見して本発明を完成した。 (問題点を解決する為の手段) 即ち、本発明は、非磁性の支持体および該支持
体の一方の面に設けた磁性層からなり、該磁性層
が、磁性粒子、バインダー樹脂、分散剤および媒
体からなる分散液から形成したものであり、上記
バインダー樹脂がイソシアネート基と反応し得る
基を有し、且つ上記分散剤が、反応性有機官能基
を有するシランカツプリング剤と有機ポリイソシ
アネートとの反応生成物であつて、少なくとも1
個の遊離のイソシアネート基を有することを特徴
とする磁気記録媒体である。 本発明を更に詳細に説明すると、本発明で使用
し、本発明を第1に特徴づける分散剤は、反応性
有機官能基を有するシランカツプリング剤と有機
ポリイソシアネートとの反応生成物であり、該生
成物が1分子中に少なくとも1個の遊離イソシア
ネートを有するものである。 この様な分散剤を得るために使用する反応性有
機官能基を有するシランカツプリング剤は、一般
式X−R−Y()で表される化合物である。 上記一般式()中のXは、イソシアネート基
と反応し得る基、例えば、アミノ基、エポキシ
基、水酸基、チオール基、カルボキシル基等であ
り、特に好ましいものは、アミノ基、エポキシ
基、チオール基である。 また、一般式()中のRは、2価のいずれか
の有機基であり、好ましいものは、炭素数2〜20
個の脂肪族基、芳香族基、脂肪芳香族基であり、
これらの基は、その中に連結基として酸素原子、
窒素原子、硫黄原子を有し得るものである。ま
た、一般式()中のYは、Si(R)n(R′)o(R
はHまたはC1〜C4のアルキル基であり、R′はC1
〜C4のアルコキシ基であり、mは1〜2、nは
2〜3である。)である。 この様な一般式()の好ましい化合物を、い
くつか例示すれば、以下の如くである。 H2NCH2CH2NHCH2CH2CH2Si(OCH32 H2NCH2CH2NHCH2CH2CH2Si(OC2H52 H2NCH2CH2CH2Si(OCH33 H2NCH2CH2CH2Si(OC2H53 H2SCH2CH2CH2Si(OCH33 H2SCH2CH2CH2Si(OC2H53 以上の如き反応性有機官能基を有するシランカ
ツプリング剤は、本発明において好ましいシラン
カツプリング剤の例示であつて、本発明はこれら
の例示に限定されるものではなく、上述の例示の
化合物およびその他一般式()で表される化合
物は、現在市販されており、市場から容易に入手
し得るものであり、いずれも本発明において使用
できるものである。 本発明において使用し、本発明を第2に特徴づ
ける有機ポリイソシアネートとは、脂肪族あるい
は芳香族化合物中に少なくとも2個のイソシアネ
ート基を有する化合物であつて、従来からポリウ
レタンの合成原料として広く使用されている。こ
れらの公知の有機ポリイソシアネートはいずれも
本発明において有用である。特に好ましい有機ポ
リイソシアネートを挙げれば以下の通りである。 トルエン−2,4−ジイソシアネート 4−メトキシ−1,3−フエニレンジイソシア
ネート、 4−イソプロピル−1,3−フエニレンジイソ
シアネート、 4−クロル−1,3−フエニレンジイソシアネ
ート、 4−ブトキシ−1,3−フエニレンジイソシア
ネート、 2,4−ジイソシアネート−ジフエニルエーテ
ル、 メシチレンジイソシアネート、 4,4−メチレンビス(フエニルイソシアネー
ト)、 ジユリレンジイソシアネート、 1,5−ナフタレンジイソシアネート、 ベンジジンジイソシアネート、 o−ニトロベンジジンジイソシアネート、 4,4−ジイソシアネートジベンジル、 1,4−テトラメチレンジイソシアネート、 1,6−テトラメチレンジイソシアネート、 1,10−デカメチレンジイソシアネート、 1,4−シクロヘキシレンジイソシアネート、 キシリレンジイソシアネート、 4,4−メチレンビス(シクロヘキシルイソシ
アネート)、 1,5−テトラヒドロナフタレンジイソシアネ
ート、 更に、これらの有機ポリイソシアネートと他の
化合物との付加体、例えば、
【式】
【式】
更には、末端に2個以上のイソシアネート基を
有するウレタンプレポリマー等。 本発明で使用する分散剤は、上記の如き反応性
有機官能基を有するシランカツプリング剤と上記
の如き有機ポリイソシアネートとを、それらの反
応性有機官能基とイソシアネート基とが、大略イ
ソシアネート基が1個以上、好ましくは1〜2個
過剰になる官能基比で、有機溶剤および触媒の存
在下または不存在下で、約0〜100℃、好ましく
は20〜50℃の温度で約10分間〜3時間反応させる
ことによつて容易に得ることができる。この様な
分散剤の製造において使用してもよい有機溶剤
は、それぞれの反応原料および生成物に対して不
活性な有機溶剤であればいずれでもよく、例え
ば、好ましい有機溶剤としては、メチルエチルケ
トン、メチル−n−プロピルケトン、メチルイソ
ブチルケトン、ジエチルケトン、ギ酸メチル、ギ
酸エチル、ギ酸プロピル、酢酸メチル、酢酸エチ
ル、酢酸ブチル、アセトン、シクロヘキサン、テ
トラヒドロフラン、ジオキサン、メタノール、エ
タノール、イソプロピルアルコール、ブタノー
ル、メチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、セロ
ソルブアセテート、ジメチルホルムアミド、ジメ
チルスルホキシド、ペンタン、ヘキサン、シクロ
ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ミネラルスピリ
ツト、石油エーテル、ガソリン、ベンゼン、トル
エン、キシレン、クロロホルム、四塩化炭素、ク
ロルベンゼン、パークロルエチレン、トリクロル
エチレン等が挙げられている。 以上の如くして得られる本発明で使用する分散
剤は、有機溶剤を用いて製造した場合は、有機溶
剤から分離してもよいし、有機溶剤の溶液のまま
でも使用できる。有機溶剤から分離した本発明で
使用する分散剤は、一般に白色〜褐色の液状また
は固体状であり、従来各種の磁性粒子を分散させ
るための有機溶剤中に易溶性せある。 以上の如き本発明で使用する分散液は、各種の
分析、例えば、赤外吸収スペクトル、元素分析、
分子量測定等によれば、有機ポリイソシアネート
のイソシアネート基とシランカツプリング剤の反
応性有機官能基とが付加反応し、例えば、反応性
有機官能基がアミノ基である場合には、−
NHCONH−結合によつて、両者が結合し、且つ
1分子中に少なくとも1個の遊離のイソシアネー
ト基を有する化合物であることが明らかになつ
た。 本発明者の詳細な研究によれば、本発明で使用
する分散剤は、各種の磁性粒子をバインダー樹脂
を含む液媒体中に分散させるに際し、これらの磁
性粒子を極めて容易に且つ安定に分散させ、しか
も長期間保存してもゲル化、増粘あるいは磁性粒
子の凝集沈降分離を生ぜず、更に、得られた分散
液を各種の支持体に塗布、乾燥して磁性層を形成
しても、従来の分散液の如く、塗膜表面にブリー
ドしたり、塗膜の強度を何ら低下させず、更に、
塗膜の電気的、化学的、物理的諸性能を何ら損な
わず、むしろ向上させることを知見したものであ
る。 この様な予想外の効果は、本発明で使用する分
散剤がフリーのイソシアネート基を有しているた
め、塗膜の形成前、形成時または形成後にこのイ
ソシアネート基が、イソシアネート基同士でまた
はバインダー樹脂と反応する1種の架橋剤として
も作用しているためと考えられる。 本発明で使用する分散液は、上述の分散剤、磁
性粒子、バインダー樹脂および液媒体を必須成分
とする。 本発明で使用する磁性粒子としては、例えば、
鉄、クロム、ニツケル、コバルトあるいはこれら
の合金または酸性物、更にはこれらの変性物、具
体的には、例えば、γ−Fe2O3、フエライト、マ
グネタイト、CrO2等、コバルトドープしたγ−
Fe2O3、コバルトドープしたFe2O3とFe3O4との
ベルトライド化合物が挙げられる。 以上の如き磁性粒子は、単なる例示であつて、
上記例示以外の各種の磁性粒子も本発明において
当然同様に使用でき、且つ単独でも混合物として
も使用できる。 本発明において、バインダー樹脂として使用さ
れるものは、従来公知の磁性層の形成に使用され
ている各種のバインダー樹脂であり、これらのも
のはいずれも使用でき、例えば、塩化ビニル系樹
脂、塩化ビニリデン系樹脂、塩化ビニル/酢酸ビ
ニル/ビニルアルコール共重合系樹脂、アルキツ
ド系樹脂、エポキシ系樹脂、アクリロニトリル−
ブタジエン系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ニトロ
セルロース系樹脂、ポリブチラール系樹脂、ポリ
エステル系樹脂、シリコール系樹脂、メラミン系
樹脂、尿素系樹脂、アクリル系樹脂、ポリアミド
系樹脂等が挙げられ、特に好ましいものは、その
構造中に、イソシアネート基と反応し得る前記の
如き反応性基を有するポリウレタン系樹脂であ
る。これらの樹脂は、いずれも単独でも混合物と
しても使用でき、且つ有機溶剤中の溶液でも分散
液でもよい。 本発明で使用する液媒体は、前述の分散剤の調
製における有機溶剤あるいはそれらの混合物が使
用される。 本発明で使用する分散液は、以上の成分を必須
成分とし、それらの使用割合は、従来の磁性粒子
の分散液におけると同様であり、例えば、分散液
全体を100重量部とすれば、その中で占る磁性粒
子は、約10〜50重量%で、分散剤は、これらの磁
性粒子の約5〜20重量%で、液媒体は約50〜90重
量%で、バインダー樹脂は約5〜20重量%の範囲
が一般的である。 本発明で使用する分散液は、これらの成分を必
須成分とする限り、その他上記以外の副成分、例
えば、顔料、体質顔料、可塑剤、帯電防止剤、界
面活性剤、滑剤、架橋剤、老化防止剤、安定剤、
発泡剤、消泡剤等任意の添加剤を包含し得るもの
である。 以上の如き必須成分および任意成分からなる本
発明で使用する分散液の製造方法自体は、従来公
知のいずれの方法でもよく、一般的には、必須成
分を同時にあるいは順次加えながら、ボールミル
処理、ミキサー処理、ロールミル処理、ビーズミ
ル処理、グラベルミル処理、サンドミル処理、高
速インペラー処理等の混合分散方法が好適であ
る。 この様な分散方法自体は、分散されるべき磁性
粒子の種類、サイズ、その用途等によつて、条件
が異なるが、一般的には常温〜100℃の温度で、
5分〜20時間程度処理すればよい。 尚、上記本発明においては、バインダー樹脂と
して、イソシアネート基と反応し得る基、例えば
水酸基、アミノ基、カルボキシル基等を有するバ
インダー樹脂を使用する場合には、本発明で使用
する分散剤とこれらのバインダー樹脂を分散液の
調製前、調製中あるいは調製後に反応させても良
い。最も好ましいのは、分散液の調製にあたり、
予め分散剤とバインダー樹脂とを反応させておく
態様である。この様な反応は、有機溶剤および触
媒の存在下あるいは不在在下に0〜120℃、好ま
しくは40〜80℃の温度で約0.5〜10時間反応させ
ることにより行うことができる。 又、使用する支持体としては従来公知のものは
いずれも使用でき、例えば、厚さ5〜50μmのポ
リエステルフイルム、ポリプロピレンフイルム、
セルローストリアセテートフイルム、セルロース
ジアセテートフイルム、ポリカーボネートフイル
ム等を任意に使用することができる。 磁性層の形成は、前記の如き塗工液を上記の如
き支持体の少なくとも一方の面に、その乾燥時の
厚さが約5〜20μmになる様に任意の方法で塗布
し、次いで乾燥させることによつて形成できる。
塗布方法および乾燥方法は、いずれも従来公知の
方法でよい。 (作用・効果) 以上の如くして得られた本発明の磁気記録媒体
は、その磁性層が、前記の如き特定の分散剤から
なる分散液から形成されるので、その生産性がよ
い。 すなわち、本発明で使用する磁性粒子の分散液
は、使用した分散剤が無機性のシラン基を有して
いるため、そのシラン基が磁性粒子と何らかの作
用をし、且つ分散剤の他の部分が媒体に親和性の
高い基であるため分散液の安定性は著しく高いも
のである。 更に使用した分散剤が少なくとも1個のイソシ
アネート基を有しているため、バインダー樹脂と
反応し、磁性粒子が凝集するのを妨げているた
め、従来技術からは予測できない程度の分散安定
性を示すものと考えられる。従つて、分散液の製
造直後に使用せねばならないという従来技術の大
きな欠点が解決されている。 また、本発明の磁気記録媒体の磁性層は、上記
の如き分散剤からなる分散液から形成されている
ため、磁性層の形成後は、磁性層中に含まれてい
る分散剤が分散剤同志で、又はバインダー樹脂と
反応し、高分子量化されてバインダー樹脂と一体
化されているため、従来技術の如く、経時的に分
散剤が磁性層の表面にブリードし、種々の問題を
生じるという欠点が解決されている。 次に、参考例、実施例及び比較例を挙げて本発
明を更に具体的に説明する。尚、文中部又は%と
なるのは重量基準である。 参考例 1 (分散剤の製造例) トリメチロールプロパン1モルとトリレンジイ
ソシアネート(TDI)3モルとの付加体(コロネ
ートL、日本ポリウレタン製、NCO%12.5、固
形分75%)875部を室温でよくかきまぜながら、
この中に3−アミノプロピルトリエトキシシラン
442部を徐々に滴下し反応させる。 反応終了後、酢酸エチルを蒸発させると白色固
体状の分散剤1090部が得られた。 この分散剤の赤外吸収スペクトルによれば、
2270/cmの遊離イソシアネート基による吸収は残
つており、1090/cmにSi−O−C基による吸収帯
を示していた。又、氷点降下法による分子量の測
定結果は、理論値が1098であるに対し、実測値が
1092であり、理論値とよく一致した。又、この分
散剤中のフリーのイソシアネート基を定量する
と、理論値が3.83%であるに対して、実測値は
4.01%であつた。 従つて、上記の分散剤の主たる構造は、下記式
と推定される。 参考例 2 (分散剤の製造例) ヘキサメチレンジイソシアネートと水の付加体
(ジユラネート24A−100、旭化成製、NCO%
23.5)150部を室温でよくかきまぜながら、この
中に3−アミノプロピルトリエトキシシラン124
部を徐々に滴下し反応させ、無色透明の液状の分
散剤274部が得られた。 この分散剤の赤外吸収スペクトルによれば、
2270/cmの遊離イソシアネート基による吸収は残
つており、1090/cmにSi−O−C基による吸収帯
を示していた。又、この分散剤中のフリーのイソ
シアネート基を定量すると、理論値が4.30%であ
るに対して、実測値は4.25%であつた。 従つて、上記の分散剤の主たる構造は、下記式
と推定される。 参考例 3 (分散剤の製造例) トリメチロールプロパン1モルとキシリレジン
イソシアネート3モルとの付加体(タケネート
D110N、武田薬品製、NCO%11.5、固形分75%)
150部を室温でよくかきまぜながら、この中に3
−メルカプトプロピルトリメトキシシラン54部を
徐々に滴下し反応させる。 反応終了後、酢酸エチルを蒸発させると白色固
体状の分散剤165部が得られた。 この分散剤の赤外吸収スペクトルによれば、
2270/cmの遊離イソシアネート基による吸収は残
つており、1090/cmにSi−O−C基による吸収帯
を示していた。又、この分散剤中のフリーのイソ
シアネート基を定量すると、理論値が3.85%であ
るに対し、実測値は3.41%であつた。 従つて、上記の分散剤の主たる構造は、下記式
と推定される。 参考例 4 (分散剤の製造例) 3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン
472部にジブチルアミン258部を反応させたもの
を、トリメチロールプロパン1モルとトリレンジ
イソシアネート3モルとの付加体(コロネート
L)875部に、室温でよくかきまぜながら、徐々
に滴下し反応させる。 反応終了後、酢酸エチルを蒸発させると白色固
体状の分散剤1370部が得られた。 この分散剤の赤外吸収スペクトルによれば、
2270/cmの遊離イソシアネート基による吸収は残
つており、1090/cmにSi−O−C基による吸収帯
を示していた。又、この分散剤中のフリーのイソ
シアネート基を定量すると、理論値が3.04%であ
るに対し、実測値は2.93%であつた。 従つて、上記の分散剤の主たる構造は、下記式
と推定される。 参考例 5 (バインダー溶液の調製) 末端に水酸基を有する分子量2000のポリブチレ
ンアジペート150部、1,3−ブチレングリコー
ル20部、トリレンジイソシアネート52部をメチル
エチルケトン412部(固形分35%)中で付加反応
させ、粘度300ポイズ/20℃のポリウレタン樹脂
溶液を得た。このポリウレタン樹脂溶液100部に、
参考例1で得た分散剤7部とメチルエチルケトン
13部を加え80℃で3時間反応させて、分散剤とポ
リウレタンバインダー樹脂とが結合したバインダ
ー溶液を得た。 参考例 6 (バインダー溶液の調製) 参考例5における分散剤に代えて参考例2の分
散剤を使用し、他は参考例5と同様にしてバイン
ダー樹脂溶液を得た。 参考例 7 (バインダー溶液の調製) 参考例6における分散剤に代えて参考例3の分
散剤を使用し、他は参考例5と同様にしてバイン
ダー樹脂溶液を得た。 参考例 8 (バインダー溶液の調製) 参考例6における分散剤に代えて参考例4の分
散剤を使用し、他は参考例5と同様にしてバイン
ダー樹脂溶液を得た。 上記の参考例5〜8でそれぞれ得られたバイン
ダー樹脂は、いずれも赤外吸収スペクトルによ
り、イソシアネート基は認められなかつた。これ
は、分散剤がアロフアネート結合により、ポリウ
レタン樹脂にグラフト結合しとものと推定され
る。 参考例 9 (分散液の調製) r−Fe2O3 100部 参考例5のバインダー溶液(35%溶液) 85部 分散剤(レシチン) 2部 カーボンブラツク 2部 メチルエチルケトン 67部 トリオール 67部 シクロヘキサノン 67部 上記成分を混合し、ボールミルで50時間混練
し、更にコロネートL8部を加え、更に3時間混
練を行ない混練物をフイルターを通して磁性粒子
の分散液(A)を得た。 参考例 10 (分散液の調製) 参考例9におけるバインダー溶液に代えて、参
考例6のバインダー溶液を使用し、他は参考例9
と同様にして磁性粒子の分散液(B)を得た。 参考例 11 (分散液の調製) 参考例9におけるバインダー溶液に代えて、参
考例7のバインダー溶液を使用し、他は参考例9
と同様にして磁性粒子の分散液(C)を得た。 参考例 12 (分散液の調製) 参考例9におけるバインダー溶液に代えて、参
考例8のバインダー溶液を使用し、他は参考例9
と同様にして磁性粒子の分散液(D)を得た。 参考例 13 (分散液の調製) 参考例9における分散液に代えて、塩化ビニ
ル/酢酸ビニル/ビニルアルコール共重合体系樹
脂(エスレツクA、積水化学製)のメチルエチル
ケトン35%溶液100部に参考例1で得た分散剤7
部とメチルエチルケトン13部を加え、80℃で3時
間反応させて得たバインダー溶液を使用し、他は
参考例9と同様にして磁性粒子の分散液(E)を得
た。 参考例 14 (分散液の調製) 参考例9における分散液に代えて、ブチラール
樹脂(エスレツクB、BL−2、積水化学製)の
メチルエチルケトン35%溶液100部に参考例2で
得た分散剤7部とメチルエチルケトン13部を加
え、80℃で3時間反応させて得たバインダー溶液
を使用し、他は参考例9と同様にして磁性粒子の
分散液(F)を得た。 実施例 1〜6 参考例9〜14で得られた分散液A〜Fを、それ
ぞれリバースロールコーターでポリエステルフイ
ルム上に、それぞれ厚さが20μmになる様に塗布
して室温で2時間乾燥後、80℃のオーブン中で24
時間乾燥して6種の本発明の磁気記録媒体を得
た。 比較例 1 本発明における分散剤を使用しなかつたことを
除いて、参考例9と同様にして分散液を調製し、
該分散液を用いて実施例1〜6と同様にして比較
用の磁気記録媒体を得た。 比較例 2 参考例5において、本発明を特徴づける分散剤
に代えて、3−アミノプロビルトリエトキシシラ
ン7部を使用してバインダー溶液を調製し、該バ
インダー溶液を参考例9のバインダー溶液に代え
て使用して分散液を調製し、該分散液を用いて実
施例1〜6と同様にして比較用の磁気記録媒体を
得た。 比較例 3 参考例5において、本発明を特徴づける分散剤
に代えて、3−グリシドキシプロピルトリエトキ
シシラン7部を使用してバインダー溶液を調製
し、該バインダー溶液を参考例9のバインダー溶
液に代えて使用して分散液を調製し、該分散液を
用いて実施例1〜6と同様にして比較用の磁気記
録媒体を得た。 比較例 4 参考例1において、コロネートL(日本ポリウ
レタン製、NCO%12.5、固形分75%)と3−ア
ミノプロピルトリエトキシシランとをアミノ基が
僅かに過剰になる当量比で反応させた。 この分散剤の赤外吸収スペクトルによれば、
2270/cmの遊離イソシアネート基による吸収は残
つておらず、1090/cmにSi−O−C基による吸収
帯を示していた。 上記化合物を用いて前記参考例5、参考例9及
び実施例1〜6と同様にして比較用の磁気記録媒
体を得た。 性能評価 実施例1〜6及び比較例1〜4の磁気記録媒体
の磁性層の表面光沢をJIS Z8741に従つて調べた
ところ、下記の結果を得た。下記表から明らかな
通り、本発明の磁気記録媒体は表面光沢に優れ、
磁性粒子が凝集せずに均一に分散していることが
判つた。又、表面平滑性と分散剤の表面へのブリ
ードを調べたところ、本発明の場合は何らのブリ
ードも認められなかつた。
【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 非磁性の支持体および該支持体の一方の面に
    設けた磁性層からなり、該磁性層が、磁性粒子、
    バインダー樹脂、分散剤および媒体からなる分散
    液から形成したものであり、上記バインダー樹脂
    がイソシアネート基と反応し得る基を有し、且つ
    上記分散剤が、反応性有機官能基を有するシラン
    カツプリング剤と有機ポリイソシアネートとの反
    応生成物であつて、少なくとも1個の遊離のイソ
    シアネート基を有することを特徴とする磁気記録
    媒体。 2 バインダー樹脂が、ポリウレタン系樹脂であ
    る特許請求の範囲第1項に記載の磁気記録媒体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
AU2011239445B2 (en) * 2010-04-15 2015-12-17 Chromocell Corporation Compounds, compositions, and methods for reducing or eliminating bitter taste

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JPS56143533A (en) * 1980-04-07 1981-11-09 Toshiba Corp Magnetic recording body

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