JPH0363131B2 - - Google Patents

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JPH0363131B2
JPH0363131B2 JP6417186A JP6417186A JPH0363131B2 JP H0363131 B2 JPH0363131 B2 JP H0363131B2 JP 6417186 A JP6417186 A JP 6417186A JP 6417186 A JP6417186 A JP 6417186A JP H0363131 B2 JPH0363131 B2 JP H0363131B2
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JP
Japan
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film
modifier
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forming resin
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JP6417186A
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Inventor
Kazuyuki Hanada
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Dainichiseika Color and Chemicals Mfg Co Ltd
Original Assignee
Dainichiseika Color and Chemicals Mfg Co Ltd
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Publication date
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Description

【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野) 本発明は、磁気記録媒体に関し、更に詳しく
は、その裏面層を特定の変性剤によつて変性され
た被膜形成樹脂から形成された高性能な磁気記録
媒体に関する。 (従来の技術) 従来、オーデイオ機器、コンピユーター等に用
いる磁気記録媒体は、ポリエステルフイルム等の
如き非磁性の支持体上に、磁性粒子と被膜形成樹
脂とからなる磁性層を形成して得られる。 このような磁性層の形成は、磁性粒子を、バイ
ンダー樹脂を含む媒体中に分散させた分散液を支
持体に塗布することによつて形成されている。 また、磁気記録媒体が、特にテープ形状である
場合には、テープの走行安定性、テープ間の摩擦
抵抗の低減、あるいは電気特性等の特性向上のた
めに、裏面層が形成されている。 裏面層には、種々の物性が要求されているが、
特に重要な要求性能は、磁気記録媒体の良好な走
行性であり、そのために磁気記録媒体同士の摩擦
係数が低いことが強く要求される。このような摩
擦係数の高低は主として裏面層の形成に使用され
る被膜形成樹脂によつて決まる。 従来、裏面層を形成するための被膜形成樹脂と
しては、主として塩化ビニル系樹脂、ポリウレタ
ン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ニトロセルロー
ス系樹脂、エポキシ系樹脂等が単独または併用で
使用されている。 (発明が解決しようとする問題点) 以上の如き従来使用されている被膜形成樹脂の
摩擦係数は一般的に0.4以上であり、これらの被
膜形成樹脂から裏面層を形成した磁気記録媒体を
ビデオテープ、オーデイオテープ等として使用す
る場合には、テープのすべり性が不十分であるた
め、テープの巻取り、巻戻し等高速使用する場合
には乱巻状態を生じ、テープの変形、損傷等を生
じ、ドロツプアウトの原因となつている。 このような欠点を解決し、磁気記録媒体の摩擦
係数を低下させる方法としては、裏面層中に脂肪
酸、ワツクス、シリコーンオイルなどの潤滑剤を
添加する方法が行われているが、このような方法
では、磁性層中に添加した潤滑剤が裏面層の表面
にブリードアウトし、磁性層に転移して記録ヘツ
ドの目づまりを生じるという別の欠点が生じる。 以上の如き欠点を解決する方法としては、被膜
形成樹脂自体として摩擦係数の低い樹脂、例え
ば、分子中にシロキサン結合を有するポリウレタ
ン系樹脂を用いる方法が提案されている(例え
ば、特開昭57−176535号、同59−94237号、同59
−5421号、同58−218034号、同58−222436号、同
59−11535号、同59−82636号公報等を参照)。 このような方法によれば、比較的摩擦係数の低
い裏面層を形成し得るが、このシロキサン結合を
有するポリウレタン系樹脂は、ポリマーの主鎖に
シロキサン結合が含有されているため、十分な反
応が困難で、一定の品質の被膜形成樹脂とするの
が困難であり、高価格となり、また未反応のシリ
コーン化合物による種々の問題が生じている。 また、ポリマーがポリウレタン系樹脂に限定さ
れているため、その使用範囲が著しく限定される
という問題がある。 本発明者が、上述の如き従来技術の欠点を解決
し、上記の如き要望に応えるべく鋭意研究の結
果、磁気記録媒体の製造にあたり、特定の変性剤
を使用して被膜形成樹脂を変性して裏面層を形成
するときは、上述の如き従来技術の欠点が解決さ
れ、被膜形成樹脂がポリウレタン系樹脂に限定さ
れず、種々の被膜形成樹脂が容易に使用でき、且
つ摩擦係数の低い磁気記録媒体が提供できること
を知見して本発明を完成した。 (問題点を解決するための手段) すなわち、本発明は、非磁性の支持体、該支持
体の一方の面に設けた磁性層および上記支持体の
他の面に設けた裏面層からなり、該裏面層が、反
応性有機官能基を有するシリコーン化合物と有機
イソシアネートとの反応生成物であつて、遊離の
イソシアネート基を有さない変性剤で変性された
被膜形成樹脂からなることを特徴とする磁気記録
媒体である。 本発明を更に詳細に説明すると、本発明で使用
し、本発明を第1に特徴づける被膜形成樹脂の変
性剤とは、反応性有機官能基を有するシリコーン
化合物と有機イソシアネートとの反応生成物であ
り、該反応生成物が分子中に遊離のイソシアネー
ト基を有さないものである。 このような変性剤を得るために使用する反応性
有機官能基を有するシリコーン化合物の好ましい
例としては、例えば下記の如き化合物が挙げられ
る。 (1) アミノ変性シリコーンオイル (m=1〜10、n=2〜10、R=CH3または
OCH3) (m=1〜10、n=2〜10、R=CH3または
OCH3) (m=0〜200) (n=2〜10) (分岐点2〜3、R=低級アルキル基、L=2
〜200、m=2〜200、n=2〜200) (n=1〜200、R=低級アルキル基) (2) エポキシ変性シリコーンオイル (m=1〜200) (m=1〜10、n=2〜10) (n=1〜200) (分岐点2〜3、R=低級アルキル基、L=2
〜200、m=2〜200、n=2〜200) (n=1〜10) (m=1〜10、n=2〜10) (3) アルコール変性シリコーンオイル (n=1〜200) (m=1〜10、n=2〜10) (n=0〜200) (1=1〜10、m=10〜200、n=1〜5) (n=1〜200、R=低級アルキル基) (4) メルカプト変性シリコーンオイル (m=1〜10、n=2〜10) (n=2〜10) (分岐点=2〜3、R=低級アルキル基、L=
2〜200、m=2〜200、n=2〜200) (n=1〜200、R=低級アルキル基) (5) カルボキシル変性シリコーンオイル (m=1〜10、n=2〜10) (n=1〜200) (分岐点2〜3、R=低級アルキル基、L=2
〜200、m=2〜200、n=2〜200) (n=1〜200、R=低級アルキル基) 以上の如き反応性有機官能基を有するシリコー
ン化合物は、本発明において好ましいシリコーン
化合物の例示であつて、本発明はこれらの例示に
限定されるものではなく、上述の例示の化合物お
よびその他のシリコーン化合物は、現在市販され
ており、市場から容易に入手し得るものであり、
いずれも本発明において使用できるものである。 本発明において使用し、本発明を第2に特徴づ
ける有機イソシアネートとは、脂肪族あるいは芳
香族化合物中に少なくとも1個のイソシアネート
個を有する化合物であつて、従来から各種の有機
合成やポリウレタン系樹脂の合成原料として広く
使用されている。 これらの公知の有機イソシアネートはいずれも
本発明において有用である。特に好ましい有機イ
ソシアネートを挙げれば以下の通りである。 フエニルイソシアネート、 o−クロルフエニルイソシアネート、 p−クロルフエニルイソシアネート、 メチルイソシアネート、 エチルイソシアネート、 n−ブチルイソシアネート、 n−プロピルイソシアネート、 トルエン−2,4−ジイソシアネート、 4−メトキシ−1,3−フエニレンジイソシア
ネート、 4−イソプロピル−1,3−フエニレンジイソ
シアネート、 4−クロル−1,3−フエニレンジイソシアネ
ート、 4−ブトキシ−1,3−フエニレンジイソシア
ネート、 2,4−ジイソシアネート−ジフエニレンエー
テル、 メシチレンジイソシアネート、 4,4−メチレンビス(フエニレンイソシアネ
ート)、 ジユリレンジイソシアネート、 1,5−ナフタレンジイソシアネート、 ベンジジンジイソシアネート、 o−ニトロベンジジンジイソシアネート、 4,4−ジイソシアネートジベンジル、 1,4−テトラメチレンジイソシアネート、 1,6−テトラメチレンジイソシアネート、 1,10−デカメチレンジイソシアネート、 1,4−シクロヘキシレンジイソシアネート、 キシリレンジイソシアネート、 4,4−メチレンビス(シクロヘキシルイソシ
アネート)、 1,5−テトラヒドロナフタレンジイソシアネ
ート、 更に、これらの有機イソシアネートと他の化合
物との付加体、例えば、下記構造式のものが挙げ
られるが、これらに限定されない。 (但し、
【式】) 本発明で使用する変性剤は、上記の如き反応性
有機官能基を有するシリコーン化合物と上記の如
き有機イソシアネートとを、遊離のイソシアネー
ト基が残らない官能基比、すなわち、有機官能
基/イソシアネート基の比が1以上となる官能基
比で、有機溶剤および触媒の存在下または不存在
下で、約0〜150℃、好ましくは20〜80℃の温度
で約10分間〜3時間反応させることによつて容易
に得ることができる。 上記の変性剤は、その分子量が約5万以下、好
ましくは2万以下のものが好ましく、分子量が約
5万を超える高分子物となると、有機溶剤に対す
る溶解性が低下したり、併用する被膜形成樹脂と
の相溶性が低下する等の問題が生じるので好まし
くない。従つてシリコーン化合物とイソシアネー
ト化合物との両者が多官能である場合には、いず
れか一方または両方の官能数を予め減じたり、あ
るいは反応にあたり、両者の反応当量比をシリコ
ーン化合物が過剰になるように調整したり、ある
いは反応を途中で中断したりして、生成物の分子
量を調整するのが好ましい。 このような変性剤の製造において使用してもよ
い有機溶剤は、それぞれの反応原料および生成物
に対して不活性な有機溶剤であればいずれでもよ
く、例えば、好ましい有機溶剤としては、メチル
エチルケトン、メチル−n−プロピルケトン、メ
チルイソブチルケトン、ジエチルケトン、ギ酸メ
チル、ギ酸エチル、ギ酸プロピル、酢酸メチル、
酢酸エチル、酢酸ブチル、アセトン、シクロヘキ
サン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、メタノ
ール、エタノール、イソプロピルアルコール、ブ
タノール、メチルセロソルブ、ブチルセロソル
ブ、セロソルブアセテート、ジメチルホルムアミ
ド、ジメチルスルホキシド、ペンタン、ヘキサ
ン、シクロヘキサン、ヘプタン、オクタン、ミネ
ラルスピリツト、石油エーテル、ガソリン、ベン
ゼン、トルエン、キシレン、クロロホルム、四塩
化炭素、クロルベンゼン、パークロルエチレン、
トリクロルエチレン等が挙げられる。 以上の如くして得られ、本発明で使用する変性
剤は、有機溶剤を用いて製造した場合は、有機溶
剤から分離してもよいし、有機溶剤の溶液のまま
でも使用できる。有機溶剤から分離した本発明で
使用する変性剤は、一般に白色〜褐色の液状また
は固体状であり、各種の有機溶剤中に易溶性であ
る。 以上の如き本発明で使用する変性剤は、各種の
分析、例えば、赤外線吸収スペクトル、元素分
析、分子量測定等によれば、有機イソシアネート
のイソシアネート基とシリコーン化合物の反応性
有機官能基とが付加反応し、例えば、反応性有機
官能基がアミノ基である場合には、−NHCONH
−結合によつて、両者が結合し、且つ分子中に遊
離のイソシアネート基を有さない化合物であるこ
とが明らかとなつた。 本発明者の詳細な研究によれば、本発明で使用
する変性剤は、それ自体でも被膜形成能を有する
が、従来公知の被膜形成剤に添加して被膜を形成
すると、該変性剤が元のシリコーン化合物よりも
分子量が増大しており、且つ極性基としてウレタ
ン結合、尿素結合等を有しているため、被膜形成
樹脂と一体化して相分離を生じることなく、被膜
形成樹脂が本来有する種々の特性、例えば、溶解
性や可撓性等を低下させることなく、被膜形成樹
脂が裏面層を形成した場合に、それらの裏面層の
耐熱性や加熱時の非粘着性等を著しく向上させる
ことができることを知見した。 本発明において、被膜形成樹脂として使用され
るものは、従来公知の各種の被膜形成樹脂であ
り、これらのものはいずれも使用でき、例えば、
塩化ビニル系樹脂、塩化ビニリデン系樹脂、塩化
ビニル/酢酸ビニル/ビニルアルコール共重合系
樹脂、アルキツド系樹脂、エポキシ系樹脂、アク
リロニトリル−ブタジエン系樹脂、ポリウレタン
系樹脂、ポリウレア系樹脂、ニトロセルロース系
樹脂、ポリブチラール系樹脂、ポリエステル系樹
脂、シリコーン系樹脂、メラミン系樹脂、尿素系
樹脂、アクリル系樹脂、ポリアミド系樹脂等が挙
げられ、特に好ましいものは、その構造中に、ウ
レタン結合、尿素結合等と水素結合を生じる基を
有する樹脂である。これらの樹脂は、いずれも単
独でも混合物としても使用でき、且つ有機溶剤中
の溶液でも分散液でもよい。 裏面層の形成は、前記の変性剤で変性した被膜
形成樹脂を前記の如き媒体中に溶解または分散さ
せて形成した塗料を使用するのが好ましい。塗料
中における被膜形成樹脂の濃度は、約10〜55重量
%程度が好適であり、変性剤はこれらの被膜形成
樹脂100重量部あたり約1〜100重量部の割合で使
用できる。 本発明で使用する裏面層形成用塗料は、上記の
成分を必須成分とする限り、その他上記以外の副
成分、例えば、顔料、体質顔料、可塑剤、帯電防
止剤、界面活性剤、滑剤、架橋剤、老化防止剤、
安定剤、発泡剤、消泡剤等任意の添加剤を包含し
得るものである。 裏面層の形成方法自体はいずれも従来公知の方
法と同様でよく、約0.1〜10μmの厚みに形成する
のが好ましい。 磁性層の形成に使用する分散液は、前記被膜形
成樹脂と同様な樹脂をバインダー樹脂とし、該バ
インダー樹脂、磁性粒子および媒体を必須成分と
する。 本発明で使用する磁性粒子としては、例えば、
鉄、クロム、ニツケル、コバルトあるいはこれら
の合金または酸化物、更にこれらの変性物、具体
的には、例えば、γ−Fe2O3、フエライト、マグ
ネタイト、CrO2等、コバルトドープしたγ−
Fe2O3とFe3O4とのベルトライド化合物等が挙げ
られる。 以上の如き磁性粒子は、単なる例示であつて、
上記例示以外の各種の磁性粒子も本発明において
当然同様に使用でき、且つ単独でも混合物として
も使用できる。 本発明で磁性層の形成に使用する分散液は、以
上の成分を必須成分とし、それらの使用割合は、
従来の磁性粒子の分散液におけると同様であり、
例えば、分散液全体を100重量部とすれば、その
中で占る磁性粒子は、約10〜50重量%で、媒体は
約50〜90重量%で、バインダー樹脂は約5〜20重
量%の範囲が一般的である。 本発明で使用する分散液は、これらの成分を必
須成分とする限り、その他上記以外の副成分、例
えば、顔料、体質顔料、可塑剤、帯電防止剤、界
面活性剤、滑剤、架橋剤、老化防止剤、安定剤、
発泡剤、消泡剤等任意の添加剤を包含し得るもの
である。 以上の如き必須成分および任意成分からなる本
発明で使用する分散液の製造方法自体は、従来公
知のいずれの方法でもよく、一般的には、必要成
分を同時にあるいは順次加えながら、ボールミル
処理、ミキサー処理、ロールミル処理、ビーズミ
ル処理、グラベルミル処理、サンドミル処理、高
速インペラー処理等の混合分散方法が好適であ
る。 このような分散方法自体は、分散させるべき磁
性粒子の種類、サイズ、その用途等によつて、条
件が異なるが、一般的には常温〜100℃の温度で、
5分〜20時間程度処理すればよい。 また、使用する支持体としては従来公知のもの
はいずれも使用でき、例えば、厚さ5〜50μmの
ポリエステルフイルム、ポリプロピレンフイル
ム、セルローストリアセテートフイルム、セルロ
ースジアセテートフイルム、ポリカーボネートフ
イルム等が任意に使用することができる。 磁性層の形成は、前記の如き分散液を上記の如
き支持体の少なくとも一方の面に、その乾燥時の
厚さが好ましくは約5〜20μmになる様に任意の
方法で塗布し、次いで乾燥させることによつて形
成できる。塗布方法および乾燥方法は、いずれも
従来公知の方法でよい。 (作用・効果) 以上の如きして得られた本発明の磁気記録媒体
の裏面層は、使用した被膜形成樹脂の種類に従つ
て、それらの被膜形成樹脂の本来有している種々
の特性、例えば、強度、電気的、化学的、物理的
特性を保持したまま、従来技術では達成し得ない
程度の低い摩擦係数を有するため、各種の磁気テ
ープ等として使用し、例えば、巻取り、巻戻し等
の如く高速使用してもテープの乱れが生じること
がなく、従つてテープの損傷や破損等を生じない
ものである。 更に本発明で使用する変性剤は、ポリウレタン
系樹脂の変性にのみ限定されず、いずれの被膜形
成樹脂の変性にも自由に使用でき、従つて、磁気
記録媒体の製造コストを高めることがなく、種々
の被膜形成樹脂からなり、摩擦係数の低い裏面層
を有する磁気記録媒体を提供できるという利点が
ある。 また、本発明の磁気記録媒体の裏面層は、上記
の如き変性剤により変性された被膜形成樹脂から
形成されているため、裏面層の形成後は、裏面層
中に含まれている変性剤が、ウレタン結合や尿素
結合等の極性基にによつて変性剤同士で、または
被膜形成樹脂と一体化されているため、従来技術
の如く、経時的に変性剤が裏面層の表面にブリー
ドし、種々の問題を生じるという欠点が解決され
ている。 次に、参考剤、実施例、比較例および使用例を
挙げて本発明を更に具体的に説明する。尚、文
中、部または%とあるのは重量基準である。 参考例1 (変性剤の製造例) トリメチロールプロパン1モルとトリレンジイ
ソシアネート(TDI)3モルとの付加体(コロネ
ートL、日本ポリウレタン製、NCO%12.5、固
形分75%)175部を50℃でよくかきまぜながら、
この中に下記の製造を有する末端アミノプロピル
ポリジメチルシロキサン(分子量2200)1320部を
徐々に滴下し反応させる。 (nは分子量が2200になる値である) 反応終了後、酢酸エチルを蒸発させると透明液
体状の変性剤(M1)1440部が得られた。 この変性剤の赤外吸収スペクトルによれば、
2270/cmの遊離イソシアネート基による吸収は見
られず、1090/cmにSi−O−C基による吸収帯を
示していた。 従つて、上記の変性剤の主たる構造は、下記式
と推定される。 参考例2 (変性剤の製造例) 下記の構造を有する末端ヒドロキシプロピルポ
リジメチルシロキサン(分子量980)196部に、フ
エニルイソシアネート基24部を加え60℃でよくか
きまぜて反応させ透明液状の反応生成物(A)213部
が得られた。 (nは分子量が980になる値である) 次に、ヘキサメチレンジイソシアネートと水の
付加体(ジユラネート24A−100、旭化成製、
NCO%23.5)52部を60℃でよくかきまぜながら、
この中に上記の反応生成物(A)330部を徐々に滴下
し反応させ、無色透明の液状の変性剤(M2)376
部が得られた。 この変性剤の赤外吸収スペクトルによれば、
2270/cmの遊離イソシアネート基による吸収は残
つておらず、1090/cmにSi−O−C基による吸収
帯を示していた。 従つて、上記の変性剤の主たる構造は、下記式
と推定される。 参考例3 (変性剤の製造例) 下記の構造を有する末端アミノプロピルポリジ
メチルシロキサン(分子量1150)230部に、n−
ブチルアルデヒド15部を加え、80℃でよくかきま
ぜて反応させ、生成した水を減圧下に系外に除去
しながら3時間反応させて、透明液状の反応生成
物(B)238部が得られた。 (nは分子量が1150になる値である) 次に、トリメチロールプロパン1モルとキシリ
レンジイソシアネート3モルとの付加体(タケネ
ートD110N、武田薬品製、NCO%11.5、固形分
75%)186部を室温でよくかきまぜながら、この
中に上記反応生成物(B)735部を徐々に滴下し、60
℃で反応させた。反応終了後、酢酸エチルを蒸発
させると透明液体状の変性剤(M3)905部が得ら
れた。 この変性剤の赤外吸収スペクトルによれば、
2270/cmの遊離イソシアネート基による吸収は残
つておらず、1090/cmにSi−O−C基による吸収
帯を示していた。 従つて、上記の変性剤の主たる構造は、下記式
と推定される。 参考例4 (変性剤の製造例) 2,6−トリレンジイソシアネート35部と酢酸
エチル110部を60℃でよくかきまぜながら、この
中に下記の構造を有する末端メルカプトプロピル
ポリジメチルシロキサン(分子量1580)632部を
徐々に滴下し反応させる。 (1、m,nは分子量が1580になる値である) 反応終了後、酢酸エチルを蒸発させると透明液
体状の変性剤(M4)661部が得られた。 この変性剤の赤外吸収スペクトルによれば、
2270/cmの遊離イソシアネート基による吸収は残
つておらず、1090/cmにSi−O−C基による吸収
帯を示していた。 従つて、上記の変性剤の主たる構造は、下記式
と推定される。 (1,m,nは分子量が1580になる値である) 参考例5 (変性剤の製造例) フエニルイソシアネート24部と酢酸エチル160
部を、60℃でよくかきまぜながら、この中に下記
の構造を有する末端ヒドロキシプロピルポリジメ
チルシロキサン(分子量2250)450部を徐々に滴
下し反応させる。 (nは分子量が1580になる値である) 反応終了後、酢酸エチルを蒸発させると透明液
体状の変性剤(M5)467部が得られた。 この変性剤の赤外吸収スペクトルによれば、
2270/cmの遊離イソシアネート基による吸収は残
つておらず、1090/cmにSi−O−C基による吸収
帯を示していた。 従つて、上記の変性剤の主たる構造は、下記式
と推定される。 参考例6 (被膜形成樹脂溶液の調製) 末端に水酸基を有する分子量2000のポリブチレ
ンアジペート150部、1,3−ブチレングリコー
ル20部、トリレンジイソシアネート52部をメチル
エチルケトン412部中で付加反応させ、粘度200ポ
イズ/20℃のポリウレタン樹脂溶液(固形分35
%)を得た。このポリウレタン樹脂溶液100部に、
変性剤(M1)5部を加え、変性剤とポリウレタ
ン樹脂とが一体化した変性被膜形成樹脂溶液
(UF1)を得た。 参考例7 (被膜形成樹脂溶液の調製) 参考例6における変性剤(M1)に代えて、変
性剤(M2)を使用し、他は参考例6と同様にし
て変性被膜形成樹脂溶液(UF2)を得た。 参考例8 (被膜形成樹脂溶液の調製) 参考例6における変性剤(M1)に代えて、変
性剤(M3)を使用し、他は参考例6と同様にし
て変性被膜形成樹脂溶液(UF3)を得た。 参考例9 (被膜形成樹脂溶液の調製) 参考例6における変性剤(M1)に代えて、変
性剤(M4)を使用し、他は参考例6と同様にし
て変性被膜形成樹脂溶液(UF4)を得た。 参考例10 (被膜形成樹脂溶液の調製) 参考例6における変性剤(M1)に代えて、変
性剤(M5)を使用し、他は参考例6と同様にし
て変性被膜形成樹脂溶液(UF5)を得た。 参考例11 (塗料の調製) 下記成分を混合溶解して裏面層用塗料(UC1)
を調製した。 被膜形成樹脂溶液(UF1)(30%溶液) 100部 ポリエステル樹脂(バイロン−200、東洋紡製)
5部 メチルエチルケトン 1200部 参考例12 (塗料の調製) 下記成分を混合溶解して裏面層用塗料(UC2)
を調製した。 被膜形成樹脂溶液(UF2)(30%溶液) 100部 ポリエステル樹脂(バイロン−200、東洋紡製)
5部 メチルエチルケトン 1200部 参考例13 (塗料の調製) 下記成分を混合溶解して裏面層用塗料(UC3)
を調製した。 被膜形成樹脂溶液(UF3)(30%溶液) 100部 ポリエステル樹脂(バイロン−200、東洋紡製)
5部 メチルエチルケトン 1200部 参考例14 (塗料の調製) 下記成分を混合溶解して裏面層用塗料(UC4)
を調製した。 被膜形成樹脂溶液(UF4)(30%溶液) 100部 ポリエステル樹脂(バイロン−200、東洋紡製)
5部 メチルエチルケトン 1200部 参考例15 (塗料の調製) 下記成分を混合溶解して裏面層用塗料(UC5)
を調製した。 被膜形成樹脂溶液(UF5)(30%溶液) 100部 ポリエステル樹脂(バイロン−200、東洋紡製)
5部 メチルエチルケトン 1200部 参考例16 (被膜形成樹脂溶液の調製) 塩化ビニル/酢酸ビニル/ビニルアルコール共
重合体系樹脂(エスレツクA、積水化学製)のメ
チルエチルケトン溶液(固形分30%)100部に、
参考例1で得た変性剤(M1)3部を加え、変性
剤とビニル樹脂とが一体化した変性被膜形成樹脂
溶液(VF1)を得た。 参考例17 (被膜形成樹脂溶液の調製) 参考例16における変性剤(M1)に代えて、変
性剤(M2)を使用し、他は参考例16と同様にし
て変性被膜形成樹脂(VF2)を得た。 参考例18 (被膜形成樹脂溶液の調製) 参考例16における変性剤(M1)に代えて、変
性剤(M3)を使用し、他は参考例16と同様にし
て変性被膜形成樹脂(VF3)を得た。 参考例19 (被膜形成樹脂溶液の調製) 参考例16における変性剤(M1)に代えて、変
性剤(M4)を使用し、他は参考例16と同様にし
て変性被膜形成樹脂(VF4)を得た。 参考例20 (被膜形成樹脂溶液の調製) 参考例16における変性剤(M1)に代えて、変
性剤(M5)を使用し、他は参考例16と同様にし
て変性被膜形成樹脂(VF5)を得た。 参考例21 (塗料の調製) 下記成分を混合溶解して裏面層用塗料(VC1)
を調製した。 被膜形成樹脂溶液(VF1)(30%溶液) 100部 ポリエステル樹脂(バイロン−200、東洋紡製)
5部 メチルエチルケトン 1200部 参考例22 (塗料の調製) 下記成分を混合溶解して裏面層用塗料(VC2)
を調製した。 被膜形成樹脂溶液(VF2)(30%溶液) 100部 ポリエステル樹脂(バイロン−200、東洋紡製)
5部 メチルエチルケトン 1200部 参考例23 (塗料の調製) 下記成分を混合溶解して裏面層用塗料(VC3)
を調製した。 被膜形成樹脂溶液(VF3)(30%溶液) 100部 ポリエステル樹脂(バイロン−200、東洋紡製)
5部 メチルエチルケトン 1200部 参考例24 (塗料の調製) 下記成分を混合溶解して裏面層用塗料(VC4)
を調製した。 被膜形成樹脂溶液(VF5)(30%溶液) 100部 ポリエステル樹脂(バイロン−200、東洋紡製)
5部 メチルエチルケトン 1200部 参考例25 (塗料の調製) 下記成分を混合溶解して裏面層用塗料(VC5)
を調製した。 被膜形成樹脂溶液(VF6)(30%溶液) 100部 ポリエステル樹脂(バイロン−200、東洋紡製)
5部 メチルエチルケトン 1200部 実施例 1〜5 参考例で得られた塗料UC1〜UC5を、夫々リバ
ースロールコーターで、夫々厚さ15μmのポリエ
ステルフイルム上に、夫々乾燥時の厚みが1μmに
なるように塗布し、溶剤を乾燥して裏面層を形成
した。次に、Co含有γ−Fe2O3と通常のポリウレ
タン樹脂および塩化ビニル共重合樹脂からなるバ
インダー樹脂を含む分散液から常法に従つて反対
側の面に磁性層を形成し、所定の巾に裁断して
夫々本発明の磁気記録媒体を得た。 実施例 6〜10 参考例で得られた塗料VC1〜VC5を、夫々リバ
ースロールコーターで、夫々厚さ15μmのポリエ
ステルフイルム上に、夫々乾燥時の厚みが1μmに
なるように塗布し、溶剤を乾燥して裏面層を形成
した。次に、Co含有γ−Fe2O3と通常のポリウレ
タン樹脂および塩化ビニル共重合樹脂からなるバ
インダー樹脂を含む分散液から常法に従つて反対
側の面に磁性層を形成し、所定の巾に裁断して
夫々本発明の磁気記録媒体を得た。 比較例 1〜2 本発明における変性剤で変性しなかつたポリウ
レタン樹脂およびエスレツクAを使用したことを
除いて、実施例1〜10と同様にして比較用の磁気
記録媒体を得た。 使用例 上記実施例および比較例の磁気記録媒体の性能
を調べたところ下記の結果を得た。 尚、摩擦係数(A)は磁性層と裏面層との間で測定
した値(μk)であり、他の性能は、ビデオテー
プとしての実装試験に供し、200回走行時のテー
プの鳴き(B)、ジツターの横ゆれ(C)、テープの早送
り時の乱巻き状態(D)および磁性層の摩耗状態(E)を
観察したものである。総合評価はFに示した。
【表】
【表】 以上の結果から、本発明の磁気記録媒体は、裏
面層の摩擦係数が低く、優れた走行特性を示すこ
とが明らかである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 非磁性の支持体、該支持体の一方の面に設け
    た磁性層および上記支持体の他の面に設けた裏面
    層からなり、該裏面層が、反応性有機官能基を有
    するシリコーン化合物と有機イソシアネートとの
    反応生成物であつて、遊離のイソシアネート基を
    有さない変性剤で変性された被膜形成樹脂からな
    ることを特徴とする磁気記録媒体。 2 変性剤とバインダー樹脂との重量比が1〜
    100:100である特許請求の範囲第1項に記載の磁
    気記録媒体。 3 変性剤の分子量が5万以下である特許請求の
    範囲第1項に記載の磁気記録媒体。
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