JP2537396B2 - 磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体

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JP2537396B2
JP2537396B2 JP1060785A JP6078589A JP2537396B2 JP 2537396 B2 JP2537396 B2 JP 2537396B2 JP 1060785 A JP1060785 A JP 1060785A JP 6078589 A JP6078589 A JP 6078589A JP 2537396 B2 JP2537396 B2 JP 2537396B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は磁気記録媒体に関し、更に詳しくはその背面
層を特定のポリエステル系樹脂から形成した高性能な磁
気記録媒体に関する。
(従来の技術) 従来、オーディオ機器、コンピューター等に用いる磁
気記録媒体はポリエステルフイルム等の如き非磁性の支
持体上に、磁性粒子と被膜形成樹脂とからなる磁性層を
形成して得られる。
この様な磁性層の形成は磁性粒子をバインダー樹脂を
含む媒体中に分散駅を支持体に塗布することによって形
成されている。
又、磁気記録媒体が特にテープ形状である場合には、
テープの走行安定性、テープ間の摩擦抵抗の低減或いは
電気特性等の特性向上の為に背面層が形成されている。
背面層には種々の物性が要求されているが、特に重要
な要求性能は磁気記録媒体の良好な走行性であり、その
為に磁気記録媒体同士の摩擦係数が低いことが強く要求
される。この様な摩擦係数の高低は主として背面層の形
成に使用される被膜形成樹脂によって決まる。
従来、背面層を形成する為の被膜形成樹脂としては、
主として塩化ビニル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリ
エステル系樹脂、ニトロセルロース系樹脂、エポキシ系
樹脂等が単独又は併用で使用されている。
(発明が解決しようとしている問題点) 以上の如き従来使用されている被膜形成樹脂の摩擦係
数は一般的に0.4以上であり、これらの被膜形成樹脂か
ら背面層を形成した磁気記録媒体をビデオテープやオー
ディオテープ等として使用する場合には、テープの滑り
性が不十分である為、テープの巻取りや巻戻し等高速使
用する場合には乱巻状態を生じ、テープの変形や損傷等
を生じドロップアウトの原因となっている。
この様な欠点を解決し磁気記録媒体の摩擦係数を低下
させる方法としては、背面層中に脂肪酸、ワックス、シ
リコーンオイル等の潤滑剤を添加する方法が行われてい
るが、この様な方法では背面層中に添加した潤滑剤が背
面層の表面にブリードアウトし、磁性層に転移して記録
ヘッドの目詰まりを生じるかという別の欠点が生じる。
本発明者は上記の如き従来技術の欠点を解決し、上記
の如き要望に応えるべく鋭意研究の結果、磁気記録媒体
の製造に当り、特定のポリエステル系樹脂を使用して背
面層を形成するときは、上述の如き従来技術の欠点が解
決され、摩擦係数の低い磁気記録媒体が提供できること
を知見して本発明を完成した。
(問題点を解決する為の手段) 即ち、本発明は、非磁性の支持体、該支持体の一方の
面に設けた磁性層及び上記支持体の他の面に設けた背面
層からなり、該背面層が活性水素基を有するシロキサン
化合物とラクトン化合物とからなるシロキサン変性ポリ
エステル樹脂であることを特徴とする磁気記録媒体であ
る。
(作用) 磁気記録媒体の製造に当たり、特定のポリエステル系
樹脂を使用して背面層を形成することによって摩擦係数
の低い磁気記録媒体が提供できる。
(好ましい実施態様) 特に好ましい実施態様を挙げて本発明を更に詳しく説
明する。
本発明で使用するポリエステル系樹脂は、活性水素基
を有するシロキサン化合物とラクトン化合物とを共重合
させることによって得られる。
本発明で使用する活性水素基含有シロキサン化合物の
好ましい例としては、例えば、下記の如き化合物が挙げ
られる。
(1)アミノ変性シロキサンオイル (m=1乃至10、n=2乃至10、R=CH3又はOCH3(m=1乃至10、n=2乃至10、R=CH3又はOCH3、R'
=脂肪族の2価の基又は脂肪族エーテル基) (m=0乃至200) (n=2乃至10) (分岐点=2乃至3、R=低級アルキル基、1=2乃至
200、m=2乃至200、n=2乃至200) (n=1乃至200、R=低級アルキル基) (2)エポキシ変性シロキサンオイル (n=1乃至200) (m=1乃至10、n=乃至10) (n=1乃至200) (分岐点=2乃至3、R=低級アルキル基、1=2乃至
200、m=2乃至200、n=2乃至200) (n=乃至10) (m=1乃至10、n=2乃至10) 上記のエポキシ化合物はポリオール、ポリアミン、ポ
リカルボン酸等と反応させ末端に活性水素基を有する様
にして使用出来る。
(3)アルコール変性シロキサンオイル (n=乃至200) (m=1乃至10、n=2乃至10、R=脂肪族の2価の基
又は脂肪族エーテル基) (n=0乃至200) (l=1乃至10、m=10乃至200、n=1乃至5) (n=1乃至200、R=低級アルキル) (R=低級アルキル基、R'=水素原子、アルキル基、K
=1乃至250、1=0乃至5、m=0乃至50、n=1乃
至5) (R=低級アルキル基、R'=水素原子、アルキル基、K
=1乃至250、1=0乃至5、m=0乃至50、n=2乃
至5) (4)メルカプト変性シロキサンオイル (m=1乃至10、n=2乃至10) (n=2乃至10) (分岐点=2乃至3、R=低級アルキル基、1=2乃至
200、m=2乃至200、m=2乃至200) (n=1乃至200、R=低級アルキル基) (5)カルボキシル変性シロキサンオイル (m=1乃至10、n=2乃至10) (n=1乃至200) (分岐点=2乃至3、R=低級アルキル基、1=2乃至
200、m=2乃至200、n=2乃至200) (n=1乃至200、R=低級アルキル基) 以上の如き活性水素基を有するシロキサン化合物は、
本発明において好ましいシロキサン化合物の例示であっ
て、本発明はこれらの例示の限定されるものではなく、
上述の例示の化合物及びその他のシロキサン化合物は、
現在市販されており、市場から容易に入手し得るもので
あり、いずれも本発明において使用出来るものである。
本発明において活性水素基を有するシロキサン化合物
と反応せしめるラクトン化合物とは、ε−カプラクト
ン、δ−バレロラクトン等の如く、従来のラクトン開環
重合によってポリエステルを形成し得るラクトン化合物
であって、これらのアルキル、ハロゲン、ハロアルキ
ル、アルコキシ、アルコキシアルキル等のモノ又はジ置
換誘導体も同様に使用することが出来る。特に好適なラ
クトン化合物としては、ε−カプラクトン及びそれらの
誘導体である。
前記シロキサン化合物と上記ラクトン化合物との反応
は、両者を混合し、好ましくは窒素気流下で適当な触媒
を使用し、150乃至200℃の温度で数時間乃至十数時間反
応させることによって行われ、所望のシロキサン変性ポ
リエステル共重合体が得られる。
両者は任意の反応比で反応させることが出来るが、本
発明で使用する目的には、得られる共重合体中において
シロキサンセグメントが10乃至80重量%を占める様にな
る比率反応させることが好ましい。シロキサン化合物の
使用量が少なすぎると、最終的に得られるシロキサン変
性ポリエステル系樹脂のスリップ性、走行性等が不十分
となり、一方、多すぎると得られるシロキサン変性ポリ
エステル系樹脂の被膜形成性ま被膜強度が低下するので
好ましくない。
以上の如きポリエステル系樹脂は、優れたスリップ
性、走行性性を有するにも係わらず、各種有機溶剤に易
容性であり、優れた可撓性の背面層を形成するかことが
出来る。
しかしながら、上記共重合体は、使用したシロキサン
化合物に含まれていた非反応性のシロキサン化合物をそ
のまま含有しており、使用しあシロキサン化合物や共重
合比によって変化するが、通常は共重合体の約1.0乃至1
0重量%を占める割合不純物として含有しているので、
これらの不純物を除去するのが好ましい。これらの不純
物が存在していても本発明の目的は達成出来るが、これ
らの不純物は背面層形成後に被膜表面にブリードアウト
して問題を生じる場合があり、又、被膜形成時に架橋剤
を使用しても、不純物が非反応性である為、架橋剤と反
応せず、架橋被膜であってもブリードアウトの問題は解
消されない。
以上の如き不純物は原料段階では分離困難であるが、
本発明においては、上記共重合後に引続き又はその後に
約100乃至250℃の温度で、好ましくは窒素ガス等の不活
性雰囲気下で10mmHg、好ましくは5mmHg以下の条件で減
圧処理することによって容易に除去することが出来、実
質上未反応のシロキサン化合物を含有しないポリエステ
ル樹脂が得られる。本発明において実質上含まないと
は、未反応シロキサン化合物の含有量が1.0%未満のも
のを指す。
以上の如き本発明で使用するポリエステル樹脂は、任
意の分子量のものでよいが、使用性を考慮すると約1,00
0乃至30,000程度の分子量のものが好ましく、分子量の
調整は公知の技術をそのまま使用すればよい。又、該ポ
リエステル樹脂は、末端に反応性の水酸基を有してお
り、種々の架橋剤(硬化剤)により架橋(硬化)させる
ことが可能である。
又、更に背面層形成に際しては種々の架橋剤によって
架橋させることによって、一層物性に優れた背面層とす
ることが可能である。
架橋剤としては、上記ポリエステル樹脂の末端水酸基
と反応し得る官能基を2個以上含有する化合物、例え
ば、ポリイソシアネート化合物やポリエポキシ化合物等
がいずれも使用出来、更に末端水酸基を官能基で変性す
れば、水酸基、アミノ基、アルデヒト基等を有する架橋
剤によっても架橋させることが出来る。特に好ましい架
橋剤はポリイソシアネート化合物である。
ポリイソシアネートとしては、従来公知のいずれのも
のも使用出来るが、例えば、好ましいものとして、 4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、 水添化MDI、 イソホロンジイソシアネート、 1,3−キシリレンジイソシアネート、 1,4−キシリレンジイソシアネート、 2,4−トリレンジイソシアネート、 2,6−トリレンジイソシアネート、 1,5−ナフタリンジイソシアネート、 m−フェニレンジイソシアネート、 p−フェニレンジイソシアネート等があり、 或いはこれらのポリイソシアネートと低分子量のポリ
オールやポリアミンとを末端イソシアネートとなる様に
反応させて得られるウレタンプレポリマー等も当然使用
することが出来る。
上記の如き架橋剤で架橋させた背面層は、スリップ
性、走行性等の他に、耐移行性及び耐ブリード性等に優
れ強靭な背面層となる。
本発明の磁気記録媒体は、非磁性の支持体、該支持体
の一方の面に設けた磁性層及び上記支持体の他の面に設
けた背面層からなるものであり、該背面層が上記ポリエ
ステル系樹脂から形成されていることを特徴としてい
る。
背面層の形成に当っては前記ポリエステル系樹脂は単
独でも使用出来、又、従来の一般的な樹脂と混合して使
用することも出来る。
上記一般的樹脂としては従来公知の各種の被膜形成樹
脂であり、これらの従来公知のものはいずれも使用で
き、例えば、塩化ビニル系樹脂、塩化ビニリデン系樹
脂、塩化ビニル/酢酸ビニル/ビニルアルコール共重合
系樹脂、アルキッド系樹脂、エボキシ系樹脂、アクリロ
ニトリル−ブタジエン系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポ
リウレア系樹脂、ニトロセルロース系樹脂、ポリブチラ
ール系樹脂、ポリエステル系樹脂、フッ素系樹脂、メラ
ミン系樹脂、尿素系樹脂、アクリル系樹脂、ポリアミド
系樹脂等が挙げられ、特に好ましいものはその構造中に
尿素結合やウレタン結合等を有する樹脂である。
背面層の形成は前記のポリエステル系樹脂(又は他の
樹脂との混合物)を適当な有機容媒中に溶解又は分散さ
せて形成した塗料を使用するのが好ましい。塗料中にお
けるポリエステル系樹脂の濃度は約10乃至55重量%程度
が好適である。
この様な有機溶剤として好ましいものは、メチルエチ
ルケトン、メチル−n−プロピルケトン、メチルイソブ
チルケトン、ジエチルケトン、ギ酸メチル、ギ酸エチ
ル、ギ酸プロピル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチ
ル等であり、又、アセトン、シクロヘキサン、テトラヒ
ドロフラン、ジオキサン、メタノール、エタノール、イ
ソプロピルアルコール、ブタノール、トルエン、キシレ
ン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、パ
ークロルエチレン、トリクロルエチレン、メチルセロソ
ルブ、ブチルセロソルブ、セロソルブアセテート等も使
用出来る。
本発明で使用する背面層形成用塗料は、上記の成分を
必須成分とする限り、その他上記以外の副成分、例え
ば、顔料、体質顔料、可塑剤、帯電防止剤、界面活性
剤、滑剤、架橋剤、老化防止剤、安定剤、発泡剤、消泡
剤等任意の添加剤を包含し得るものである。
背面層の形成方法自体はいずれも従来公知の方法と同
様でよく、約1乃至10μmの厚みに形成するのが好まし
い。
磁性層の形成に使用する分散液は、バインダー樹脂、
磁性粒子及び媒体を必須成分とする。
本発明で使用する磁性粒子としては、例えば、鉄、ク
ロム、ニッケル、コバルト或いはこれらの合金又は酸化
物、更にはこれらの変性物、具体的には、例えば、γ−
Fe2O3、フェライト、マグネタイト、CrO2等、コバルト
ドープしたγ−Fe2O3とFe3O4とのベルトライド化合物等
が挙げられる。
以上の如き磁性粒子は単なる例示であって、上記例示
以外の各種の磁性粒子も本発明において当然同様に使用
でき且つ単独でも混合物としても使用できる。
本発明で磁性層の形成に使用する分散液は以上の成分
を必須成分とし、それらの使用割合は従来の磁性粒子の
分散液におけると同様であり、例えば、分散液全体を10
0重量部とすれば、その中で占る磁性粒子は約10乃至50
重量%で、媒体は約50乃至90重量%で、バインダー樹脂
は約5乃至20重量%の範囲が一般的である。
本発明で使用する分散液は、これらの成分を必須成分
とする限り、その他上記以外の副成分、例えば、顔料、
体質顔料、可塑剤、帯電防止剤、界面活性剤、滑剤、架
橋剤、老化防止剤、安定剤、発泡剤、消泡剤等任意の添
加剤を包含し得るものである。
以上の如き必須成分及び任意成分からなる本発明で使
用する分散液の製造法方法自体は、従来公知のいずれの
方法でもよく、一般的には、必要成分を同時に或いは順
次加えながら、ボールミル処理、ミキサー処理、ロール
ミル処理、ビーズミル処理、グラベルミル処理、サンド
ミル処理、高速インペラー処理等の混合分散方法が好適
である。
この様な分散方法自体は分散させるべき磁性粒子の種
類、サイズ、その用途等によって条件が異なるが、一般
的には常温乃至100℃の温度で5分乃至20時間程度処理
すればよい。
又、使用する支持体としては従来公知のものはいずれ
も使用でき、例えば、厚さ5乃至50μmのポリエステル
フイルム、ポリプロピレンフイルム、セルローストリア
セテートフイルム、セルロースジアセテートフイルム、
ポリカーボネートフイルム等が任意に使用することがで
きる。
磁性層の形成は前記の如き分散液を上記の如き支持体
の少なくとも一方の面にその乾燥時の厚さが好ましくは
約5乃至20μmになる様に任意の方法で塗布し、次いで
乾燥させることによって形成できる。塗布方法及び乾燥
方法はいずれも従来公知の方法でよい。
(効果) 以上の如くして得られた本発明の磁気記録媒体の背面
層は、使用したポリエステル系樹脂の本来有している種
々の特性、例えば、強度、電気的、化学的、物理的特性
を保持したまま、従来技術では達成し得ない程度の低い
摩擦係数を有する為、各種の磁気テープ等として使用
し、例えば、巻取り、巻戻し等の如く高速使用してもテ
ープの乱れが生じることがなく、従ってテープの損傷や
破損等を生じないものである。
又、本発明の磁気記録媒体の背面層は上記の如き特定
のポリエステル系樹脂から形成されている為、背面層の
形成後は背面層中に含まれているシロキサンセグメント
が分離して表面にブリードアウトすることはなく、従来
技術の如く経時的にシリコーンオイル等が背面層の表面
にブリードし、種々の問題を生じるという欠点が解決さ
れている。
(実施例) 次に、参考例、実施例及び比較例を挙げて本発明を更
に具体的に説明する。尚、文中、部又は%とあるのは特
に断りのない限り重量基準である。
参考例1 (m及びnはアミン当量が3,800になる値である) 撹拌機、温度計、窒素ガス導入管及び還流冷却器を備
えた反応器に、ε−カプロラクトン240部、上記構造
(1)を有しているアミノ変性シロキサンオイル100部
及びテトラブチルタネート0.05部を装入し、窒素気流下
180℃の温度で10時間反応させた。反応の進行とともに
反応物の粘度が上昇してくる。
その後180℃で5mmHgの減圧下で1時間反応を続て、反
応を完了させるとともに、原料のシロキサン化合物に含
まれていた非反応性シロキサン化合物及び未反応物を完
全に除去した。除去された未反応シロキサン化合物は15
部であった。得られた生成物は水酸基価16で融点72℃の
蝋状のポリシロキサン−ポリエステル共重合体である。
該共重合体をメチルエチルケトンに溶解して30%溶液と
した。
参考例2 (m及びnはアミン当量が3,500になる値である) 参考例1と同様にして、ε−カプロラクトン160部、
上記構造(2)を有しているアミノ変性シロキサンオイ
ル140部及びテトラブチルチタネート0.04部を装入し、
窒素気流下180℃の温度で10時間反応させた。反応の進
行とともに反応物の粘度が上昇してくる。
その後180℃で5mmHgの減圧下で1時間反応を続け、反
応を完了させるとともに、原料のシロキサン化合物に含
まれていた非反応性シロキサン化合物及び未反応を完全
に除去した。除去された未反応シロキサン化合物は18部
であった。得られた生成物は水酸基価18で融点76℃の蝋
状のポリシロキサン−ポリエステル共重合体である。該
共重合体をメチルエチルケトンに溶解して30%容液とし
た。
参考例3 (m及びnは水酸基価が25になる値である) 参考例1と同様にして、ε−カプロラクトン200部、
上記構造(3)を有しているアルコール変性シロキサン
オイル160部及びテトラブチルチタネート0.05部を装入
し、窒素気流下180℃の温度で10時間反応させた。反応
の進行とともに反応物の粘度が上昇してくる。
その後180℃で4mmHgの減圧下で1時間反応を続け、反
応を完了させるとともに、原料のシロキサン化合物に含
まれていた非反応性シロキサン化合物及び未反応物を完
全に除去した。除去された未反応シロキサン化合物は18
部であった。得られた生成物は水酸基価12で融点78℃の
蝋状のポリシロキサン−ポリエステル共重合体である。
該共重合体をメチルエチルケトンに溶解して30%溶液と
した。
参考例4 (m及びnは水酸基価が32になる値である) 参考例1と同様にして、ε−カプロラクトン180部、
上記構造(4)を有しているアルコール変性シロキサン
オイル160部及びテトラブチルチタネート0.04部を装入
し、窒素気流下180℃の温度で10時間反応させた。反応
の進行とともに反応物の粘度が上昇してくる。
その後180℃で3mmHgの減圧下で1時間反応を続け、反
応を完了させるとともに、原料のシロキサン化合物に含
まれていた非反応性シロキサン化合物及び未反応物を完
全に除去した。除去された未反応シロキサン化合物は16
部であった。得られた生成物は水酸基価14で融点75℃の
蝋状のポリシロキサン−ポリエステル共重合体である。
該共重合体をメチルエチルケトンに溶解して30%溶液と
した。
参考例5(比較例1) 末端に水酸基を有する分子量2,000のポリブチレンア
ジペート150部、1,3−ブチリレングリコール20部及びト
リレンジイソシアネート52部をメチルエチルケトン412
部中で付加反応させ、粘度200ポイズ/20℃の樹脂溶液
(固形分35%)を得た。
参考例6(比較例2) 塩化ビニル/酢酸ビニル/ビニルアルコール共重合体
系樹脂(エスレックA、積水化学製)のメチルエチルケ
トン溶液(固形分30%) 参考例7(比較例3) ブチラール樹脂(エスレックB、積水化学製)のメチ
ルエチルケトン溶液(固形分30%) 参考例8(塗料の調製) 下記成分を混合溶解して背面層用塗料を調製した。
参考例1乃至7の樹脂溶液(30%溶液) 100部 ポリエステル樹脂(バイロン−200、東洋紡製) 5部 コロネートL(日本ポリウレタン製) 2部 メチルエチルケトン 1200部 実施例1乃至4及び比較例1乃至3 参考例8で得られた塗料を夫々リバースロールコータ
ーで夫々厚さ15μmのポリエステルフイルム上に夫々乾
燥時の厚みが1μmになる様に塗布し、溶剤を乾燥して
背面層を形成した。次にCo含有γ−Fe2O3と通常の樹脂
及び塩化ビニル共重合樹脂からなるバインダー樹脂を含
む分散液から常法に従って反対側の面に磁性層を形成
し、所定の巾に裁断して夫々本発明及び比較例の磁気記
録媒体を得た。
使用例 上記実施例及び比較例の磁気記録媒体の性能を調べた
ところ下記の結果を得た。
尚、摩擦係数(A)は磁性層と背面層との間で測定し
た値(μk)であり、他の性能は、ビデオテープとして
の実装試験に供し、200回走行時のテープの鳴き
(B)、ジッターの横ゆれ(C)、テープの早送り時の
乱巻き状態(D)及び背面層の摩耗の摩耗状態(E)を
観察したものである。総合評価はFに示した。
以上の結果から本発明の磁気記録媒体は、背面層の摩
擦係数が低く優れた走行特性を示すことが明らかであ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 栗山 勝美 埼玉県越谷市下間久里1135―1 (56)参考文献 特開 昭59−82636(JP,A) 特開 昭57−176535(JP,A) 特開 昭60−202528(JP,A) 特公 平6−103718(JP,B2)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】非磁性の支持体、該支持体の一方の面に設
    けた磁性層及び上記支持体の他の面に設けた背面からな
    り、該背面層が活性水素基を有するシロキサン化合物と
    ラクトン化合物とからなるシロキサン変性ポリエステル
    樹脂であることを特徴とする磁気記録媒体。
  2. 【請求項2】シロキサン変性ポリエルテル樹脂中でシロ
    キサンセグメントが10乃至80重量%を占める請求項1に
    記載の磁気記録媒体。
  3. 【請求項3】シロキサン変性ポリエルテル樹脂が未反応
    のシロキサン化合物を実質上含有しない請求項1に記載
    の磁気記録媒体。
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