JPH044650Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は炊飯鍋を前面の開口を介して出入自在
とする式の炊飯調理器に関する。本願出願人は内
部に熱源を、前面に開口を備えた加熱庫内に炊飯
鍋を該開口より出入自在に設けて成る炊飯調理器
にあつて、該炊飯鍋を該調理室から取出すための
把手を該炊飯鍋の着脱させる式のものを先に提案
した（実願昭59−51083号）。

（考案が解決しようとする問題点） しかしこのものは把手の係脱が面倒である。

そこで該把手を炊飯鍋に取付けることが考えら
れるが、該把手を単に炊飯鍋に設けるだけでは該
把手が邪魔となつて該加熱庫内に収納できない。

そこで該把手を炊飯鍋に起倒自在に軸支させて
設けることが考えられる。しかしかくするときは
該把手に手をかけて炊飯鍋を持ち運ぶとき該炊飯
鍋が不安定となることが予測される。

本考案はかゝる現状に鑑み、該把手を炊飯鍋に
対し簡単に起倒出来ると共に該把手に手をかけて
該炊飯鍋を持ち運ぶとき安定した状態で持ち運ぶ
ことのできる炊飯鍋を得ることをその目的とす
る。

（問題点を解決するための手段） 本考案はかゝる目的を達成するため、内部に熱
源を備え前面に開口を備えた加熱庫内に、該開口
より出入される炊飯調理器の炊飯鍋に於いて、把
部とその両側に連なる腕部とから成る把手を、該
腕部で該炊飯鍋に起倒自在に軸支すると共に、該
軸支点を炊飯鍋の重心位置より後方に設け、且つ
該把手を起立させたとき該把手の腕部が当接する
突片を少なくとも炊飯鍋の１側に設けて成る。

（実施例） 本考案実施の１例を別紙図面につき説明する。
図面で１は加熱庫を示し、該加熱庫１は調理器本
体２の一側に設け、該調理器本体２は、更にその
他側に別個のグリル調理器用の加熱庫３を備える
と共に、その上側にこんろバーナ４を左右１対に
備えて、全体として複合調理器に構成する。

そして加熱庫１，３は開閉自在の扉５を有する
前方の開口６と、外気に連通する後方の排気口７
とをそれぞれ有する。更に加熱庫１について説明
すると、これにはその中間下側に該開口６を介し
て出入自在に収容される炊飯鍋８に対向するその
下側の熱源としてのガスバーナ９を備えるもので
あり、該炊飯鍋８は例えば第２図に明示するよう
に全体として偏平の略方形の筐体からなり、該炊
飯鍋８をその両側のそれぞれ前後２個所に設けた
突部１０，１０に於いて、前記加熱庫１内の汁受
皿１１上載置される支持枠１２上に載置支承さ
せ、該支持枠１２と共に開口６から引出されるよ
うに設ける。

該支持枠１２は第５図に示すごとく金属杆によ
り汁受皿１１上に設けたガイド片１８と接触する
接触部１２ａと炊飯鍋８をその突部１０，１０で
支承する支承部１２ｂと炊飯鍋８の後端に当接す
る当接部１２ｃと前端部に炊飯鍋８を引出したと
きその下面を受ける支承部１２ｄとを備える。

以上は先に提案したものと特に異ならないが、
本考案は、かゝるものに於いて、把部１３ａとそ
の両側に連なる腕部１３ｂとからなる把手１３
を、該腕部で前記炊飯鍋８に起倒自在に軸支する
と共に該軸支点１４を炊飯鍋８の重心位置より後
方に設け、且つ該把手１３を起立したとき、該把
手１３の腕部１３ｂが当接する突片１５を炊飯鍋
８の少くも１側に設けた。これを詳述すると、把
手１３は、把部１３ａの両側からこれと略直角に
屈曲させて腕部１３ｂ，１３ｂを設け、該腕部１
３ｂ，１３ｂの先端部で炊飯鍋８に軸支させて成
り、前記突片１５は該軸支点１４より稍々上方に
設け、該把部１３を倒伏させたときに、該突片１
５の下面で腕部１３ｂの先端部を支承し、把手１
３が極端に倒伏されるのを防いだ。

尚前記した炊飯鍋８の両側の突部１０，１０
は、炊飯鍋８の両側の前後２個所に設けた縦長の
リブに構成し、第３図に示すごとく、該炊飯鍋８
を開口６より前方に引出すとき、後方の突部１０
の前面が、支持枠１２に設けた係片１６と係合し
て停止する。

尚前述の突片１５は図示する実施例では炊飯鍋
８の両側に設けたが、これはいづれか１側のみに
設けるものであつても良いこと申すまでもない。
図面で１７はガスバーナ９の中央に設けた温度感
知センサー、２０は汁受皿１１の後端上縁を係止
するストツパである。尚図示するものは熱源とし
てガスバーナを示したがこれは電気ヒータであつ
ても良い。

（作用） 次に本装置の使い方を説明すると、加熱庫２内
に炊飯鍋８を収容するには第２図に示すごとく把
手１３を倒伏した状態で収容させれば良く、次い
で炊飯鍋８を引出すには、該把手１３を持つてこ
れを前方に引出す。かくするときは、まづ炊飯鍋
８が支持枠１２上を滑つて開口６から引出され、
次いで炊飯鍋８の突部１０，１０の前面が支持枠
１２に設けた係片１６に当ると炊飯鍋８は、該支
持枠１２をともなつて更に前方に引出され、該支
持枠１２の後端が前記汁受皿１１に設けたガイド
片１８に当つた位置で止る。この位置は、第３図
に示す位置であり、この状態では、炊飯鍋８の後
端が調理器前端の庇部１９の下面に臨む状態とな
る。従つてこの状態で炊飯鍋８の前端部を押下げ
るようなことがあつても炊飯鍋８は第３図に鎖線
で示すごとく庇部１９に支承されて、支持枠１２
上から転落することがない。

そして該支持枠１２上から炊飯鍋８を取外すに
は把手１３を起立させてこれで炊飯鍋８を持上げ
れば、炊飯鍋８は、その重心が該把手１３の軸支
点１４より前方にあるため突片１５が把手の腕部
１３ｂに当接した安定した状態で取出せる。

尚炊飯鍋８を引出した第３図に示す状態のとき
汁受皿１１の後端はストツパ２０に支承されて、
汁受皿１１の前端側に荷重がかゝつても傾動する
ことがない。

（効果） このように本考案によるときは、把部とその両
側に連なる腕部とからなる把手を、該腕部で起倒
自在に軸支すると共に、該把手の軸支点を炊飯鍋
の重心位置より後方に設け、且つ該把手を起立さ
せたとき、該把手の腕部が当接する突片を少なく
とも炊飯鍋の１側に設けたので、該把手の倒伏に
何の邪げとなることなく簡単に把手を起倒自在に
設け得られ、しかも該把手を起立させて、把手を
その腕部で該突片に当接させるだけで、安定した
状態に炊飯鍋を持運ぶことが出来その構造も簡単
で製作容易である等の効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案実施の１例を示す斜面図、第２
図はその截断側面図、第３図はその作動状態図、
第４図は、支持枠と炊飯鍋との関係を示す斜面
図、第５図は汁受皿との関係を示す斜面図であ
る。 １……加熱庫、６……開口、８……炊飯鍋、９
……熱源、１３……把手、１４……軸支点、１５
……突片。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 内部に熱源を備え前面に開口を備えた加熱庫内
   に、該開口より出入される炊飯調理器の炊飯鍋に
   於いて、把部とその両側に連なる腕部とから成る
   把手を、該腕部で該炊飯鍋に起倒自在に軸支する
   と共に、該軸支点を炊飯鍋の重心位置より後方に
   設け、且つ該把手を起立させたとき該把手の腕部
   が当接する突片を少なくとも炊飯鍋の１側に設け
   て成る炊飯調理器の炊飯鍋。