JPH0443519B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は、印字機に使用するリボン保持装置
に関する。

従来の技術 従来、供給軸に巻回状態で保持されたリボンを
案内部材により経路を定め印字ヘツドとプラテン
との間に挿通して巻取軸に巻取り、テンシヨンア
ームによりリボンに張力を付与するようにしたプ
リンタが存する。

発明が解決しようとする問題点 しかし、プラテンと印字ヘツドとの間に極めて
狭く、またその周辺は多数の部品が装着されてい
るため、リボンをセツトすることが困難である。
特に、行方向に並ぶ複数のキヤラクタを一度に印
字するプリンタの場合はリボンの幅が広いためセ
ツトが困難である。

この発明はこのような点に鑑みなされたもの
で、リボンを容易にセツトすることができるリボ
ン保持装置を提供することを目的とする。

問題点を解決するための手段 この発明は、固定部材１に対してリボンフレー
ム２９を進出位置と退避位置との間で略水平方向
に移動自在に取り付け、このリボンフレーム２９
にその移動方向と直交する方向に前面を向けて印
字ヘツド３０を取り付け、リボン３１を巻回状態
で保持する供給軸３６とこの供給軸３６からリボ
ン３１を巻取る巻取軸３７とをリボンフレーム２
９に着脱自在に保持させ、このリボフレーム２９
に印字ヘツド３０の前面にリボン３１を案内する
案内部材３２を設け、リボンフレーム２９が進出
位置に存する場合の印字ヘツド３０の前面にリボ
ン３１を介してプラテン６を当接させると共にこ
のプラテン６をその軸心方向と直交する方向に移
動自在に保持するプラテン支持体９を固定部材１
に設けた。

作 用 したがつて、リボン３１をセツトする時は、プ
ラテン６を移動させて印字ヘツド３０から離反さ
せ、リボンフレーム２９を進出位置から退避位置
まで移動させ、広い作業スペースでリボン３１を
セツトすることを可能にする。そして、リボン３
１をセツトしたリボンフレーム２９を退避位置か
ら進入位置に移動させ、印字ヘツド３０にリボン
３１を介してプラテン６を当接させることによ
り、リボン３１にしわを寄せることなくリボ３１
を印字ヘツド３０とプラテン６との間に通すこと
が可能となる。

実施例 この発明の一実施例を図面に基づいて説明す
る。固定部材であるメインフレーム１にプラテン
モータ２を保持するモータフレーム３が固定さ
れ、このモータフレーム３とメインフレーム１と
の間に支軸４とストツパ軸５とが架設されてい
る。支軸４には、プラテン６を回転自在に支承す
るアーム７と他のアーム８とを有するプラテン支
持帯９が回動自在に保持されている。左右のアー
ム７にはストツパ軸５に弾発的に係合する切欠１
０が形成され、他のアーム８にも切欠１１が形成
されている。また、支軸４とプテン６との端部に
はベルト１２に連結されたプーリ１３，１４が固
定され、プラテンモータ２に直結されたプーリ１
５とプーリ１４とにはベルト１６が巻回されてい
る。

また、メインフレーム１にはプーリ１７，１８
と一体的に回転するギヤ１９，２０が保持され、
その下方にはプーリ２１又は２２が直結された繰
り出しモータ２３と巻取モータ２４とが設けら
れ、プーリ１７とプーリ２１とにベルト２５が巻
回され、プーリ１８とプーリ２２とにベルト２６
が巻回されている。

ついで、左右一対の支持板２７の下部を底板２
８により連結してなるリボンフレーム２９が設け
られ、このリボンフレーム２９に印字ヘツドであ
るサーマルヘツド３０が固定されている。支持板
２７には熱により溶融するインクが塗布された長
尺状のリボン３１の経路を定める軸状の案内部材
３２が架設されているとともに、プラテン支持体
９の切欠１１に係合するピン３３が立設されてい
る。サーマルヘツド３０はプラテン６の軸方向に
配列された多数の発熱素子を有し行方向に並ぶ複
数のキヤラクタを一度に印字するものである。し
たがつて、リボン３１の幅も広い。そして、リボ
ン３１を巻回する巻芯３４，３５を廻り止めして
軸方向には摺動自在に保持する供給軸３６と巻取
軸３７とが設けられている。供給軸３６の一端に
はギヤ１９に噛合するギヤ３８が固定され、巻取
軸３７の一端にはギヤ２０に噛合するギヤ３９が
固定され、供給軸３６及び巻取軸３７を他端には
巻芯３４，３５の軸方向の動きを阻止するナツト
４０が螺合されている。そして、支持板２７には
案内溝４１が形成され、これらの案内溝４１の奥
には供給軸３６又は巻取軸３７を回転自在に保持
する凹部４２が形成され、案内溝４１の出口には
供給軸３６又は巻取軸３７の転落を阻止する突部
４３が形成されている。

ついで、支持板２７の一端にはサーマルヘツド
３０と供給軸３６との間でリボン３０の押える押
え部４４を有するテンシヨンアーム４５が支点４
６を中心に回動自在に保持され、押え部４４との
干渉を避ける切欠４７が形成されている。テンシ
ヨンアーム４５の端部には拡開部４８が形成され
ている。このようなテンシヨンアーム４５は回動
動作範囲中の中立位置を境としてトグルスプリン
グ４９により内側及び外側に付勢され、その外側
の回動範囲を制限するストリツパ５０が支持板２
７に立設されている。しかして、テンシヨンアー
ム４５の拡開部４８を検出する駆動用検出器５１
と停止用検出器５２とが支持板２７の一端に固定
されている。これらの検出器５１，５２は光電変
換素子によるもので、繰り出しモータ２３の駆動
回路（図示せず）に接続されている。

このテンシヨンアーム４５の取付け状態と同様
に、支持板２７の他端にもテンシヨンアーム５３
がトグルスプリング４９により中立位置を境に内
側及び外側に付勢されて支点４６を中心に回動自
在に保持されている。このテンシヨンアーム５３
はサーマルヘツド３０と巻取軸３７との間でリボ
ン３１を押圧する押え部５４を有している。支持
板２７の反対側にもテンシヨンアーム５３の外方
への回動範囲を制限するストリツパ５０が立設さ
れているとともに押え部５４との干渉を避ける切
欠４７が形成されている。また、テンシヨンアー
ム５３の拡開部５５を検出する駆動用検出器５６
と停止用検出器５７とが支持板２７の一端に固定
されている。これらの検出器５６，５７も光電変
換素子によるもので巻取モータ２４の駆動回路
（図示せず）に接続されている。

さらに、複数のレール５８，５９，６０を摺動
自在に嵌合した二本の伸縮杆６１が設けられ、こ
れらの伸縮杆６１の一端はメインフレーム１に固
定され、他端はリボンフレーム２９に固定されて
いる。レール５８，５９，６０の摺動面にはスチ
ールボールが介装されている。

このような構成において、支軸４に支点にプラ
テン支持体９を時計方向へ回動し、ストツパ軸５
と切欠１０とを弾発的に係合させてプラテン支持
体９を固定すると、プラテン６がサーマルヘツド
３０から離反する状態に維持される。この状態で
伸縮杆６１を伸ばすとリボンフレーム２９がモー
タフレーム３の下部から側方の退避位置に移動し
上方が広く開放される。そして、テンシヨンアー
ム４５，５３を第１図及び第３図に示すように外
側に回動させてストツパ５０により支える。この
状態では案内溝４１が開放される。ついで、供給
軸３６にリボン３１が巻回された巻芯３４を嵌合
し、供給軸３６にナツト４０を螺合して巻芯３４
を固定する。同様に、巻取軸３７に巻芯３５を嵌
合しナツト４０を螺合する。そして、これらの供
給軸３６と巻取軸３７とを案内溝４１から凹部４
２に落し込み、巻芯３４から引出したリボン３１
を案内部材３２により経路を定めサーマルヘツド
３０の上面を通し先端縁を巻芯３５の外周に接着
する。ついで、テンシヨンアーム４５，５３を内
側に回動させ、押え部４４，５４をリボン３１に
圧接する。つぎに、伸縮杆６１を短縮しリボンフ
レーム２９をモータフレーム３の真下の進出位置
に移動する。この時、ギヤ１９とギヤ３８とが噛
合しギヤ２０とギヤ３９とが噛合する。ギヤ１
９，２０，３８，３９の外周側面には面取加工が
施されているため円滑に噛合する。そして、リボ
ン３１上で用紙６２をサーマルヘツド３０に対向
させ、プラテン支持体９を反時計方向へ回動させ
切欠１１をリボンフレーム２９のピン３３に係合
する。

この状態で電源を投入し、プラテンモータ２の
回転をプラテン６に伝達し、プラテン６により用
紙６２とリボン３１とを左方へ送りながらサーマ
ルヘツド３０により印字する。サーマルヘツド３
０を通過したリボン３１は用紙６２から離れ巻取
モータ２４に駆動される巻取軸３７上の巻芯３５
に巻取られる。この時、サーマルヘツド３０と巻
芯３５との間ではテンシヨンアーム５３がリボン
３１に張力を付与するが、第２図に実線で示すよ
うに、テンシヨンアーム５３が内方に回動する
と、この位置におけるテンシヨンアーム５３の拡
開部５５を駆動用検出器５６が検出し、この検出
信号により巻取モータ２４が駆動され、巻取軸３
７が巻芯３５とともに反時計方向へ回転してリボ
ン３１を巻取り、これにともないテンシヨンアー
ム５３が仮想線に示すように外方へ回動すると、
停止用検出器５７が拡開部５５を検出して駆動モ
ータ２４を停止させる。これにより、テンシヨン
アーム５３はプラテン６によるリボン送り量に応
じて再び内方へ回動する動作を繰り返す。

他方では、リボン３１がプラテン６とサーマル
ヘツド３０との間に狭持されているので、プラテ
ン６と供給軸３６との間においてもリボン３１に
張力が付与され、プラテン６によりリボン送り量
に応じてテンシヨンアーム４５は第２図に仮想線
で示すように外方へ回動し、この位置におけるテ
ンシヨンアーム４５の拡開部４８を駆動用検出器
５１が検出する。この検出信号により繰り出しモ
ータ２３が駆動され、供給軸３６が巻芯３４とと
もに反時計方向へ回転し、テンシヨンアーム４５
が実線で示すように内方へ回動し、この位置にお
けるテンシヨンアーム４５の拡開部４８を停止用
検出器５２が検出し、この検出信号により繰り出
しモータ２３が停止し、プラテン６によるリボン
送り量に応じてテンシヨンアーム４５が外方へ回
動する動作を繰り返す。

したがつて、供給軸３６側のリボン３１の巻回
径が変化してもサーマルヘツド３０と供給軸３６
との間のリボン３１の張力を一定の範囲に維持す
ることができる。これにより、一定の力で巻取軸
３７側にリボン３１を巻取ることができ、ジヤム
の発生及びリボン３１の損傷を防止することがで
き、プラテン６によるリボン送り量を一定に維持
することができる。このことは、サーマルプリン
タにおいて大変大切なことで、リボン３１の同一
個所を複数回印字するようなことがなく、印字の
かすれを防止しうる。

このように、リボフレーム２９はプラテン６と
対向する位置から側方へ移動しうるため、広い作
業スペースでリボン３１を容易にセツトすること
ができ、また、サーマルヘツド３０もリボンフレ
ーム２９に保持されているため、サーマルヘツド
３０の前面にリボン３１を通すことも容易であ
る。さらに、プラテン６が上方へ退避する状態に
維持されるため、リボンフレーム２９をプラテン
６の真下に移動させる時にリボン３１がプラテン
６により幅方向に擦られてしわが寄ることもな
い。

発明の効果 この発明は上述のように構成したので、リボン
をセツトする時は、プラテンを移動させて印字ヘ
ツドから離反させ、リボンフレームを進出位置か
ら退避位置まで移動させ、広い作業スペースでリ
ボンをリボンフレームにセツトすることができ、
リボンをセツトしたリボンフレームを退避位置か
ら進入位置に移動させ、印字ヘツドにリボンを介
してプラテンを当接させることにより、リボンに
しわを寄せることなくリボンをプラテンと印字ヘ
ツドとの間に通すことができ、したがつて、リボ
ンの交換作業を容易に行うことができる効果を有
する。

【図面の簡単な説明】

図面はこの発明の一実施例を示すもので、第１
図は斜視図、第２図は正面図、第３図はリボンを
セツトする状態を示す正面図、第４図は側面図で
ある。 １……メインフレーム（固定部材）、６……プ
ラテン、９……プラテン支持体、２９……リボン
フレーム、３０……サーマルヘツド（印字ヘツ
ド）、３１……リボン、３２……案内部材、３６
……供給軸、３７……巻取軸。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 固定部材に対してリボンフレームを進出位置
   と退避位置との間で略水平方向に移動自在に取り
   付け、このリボンフレームにその移動方向と直交
   する方向に前面を向けて印字ヘツドを取り付け、
   リボンを巻回状態で保持する供給軸とこの供給軸
   から前記リボンを巻取る巻取軸とを前記リボンフ
   レームに着脱自在に保持させ、このリボンフレー
   ムに前記印字ヘツドの前面に前記リボンを案内す
   る案内部材を設け、前記リボンフレームが進出位
   置に存する場合の前記印字ヘツドの前面に前記リ
   ボンを介してプラテンを当接させると共にこのプ
   ラテンをその軸心方向と直交する方向に移動自在
   に保持するプラテン支持体を前記固定部材に設け
   たことを特徴とするリボン保持装置。