JPH0443472Y2 - - Google Patents
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- JPH0443472Y2 JPH0443472Y2 JP1987197259U JP19725987U JPH0443472Y2 JP H0443472 Y2 JPH0443472 Y2 JP H0443472Y2 JP 1987197259 U JP1987197259 U JP 1987197259U JP 19725987 U JP19725987 U JP 19725987U JP H0443472 Y2 JPH0443472 Y2 JP H0443472Y2
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- wall
- container body
- container
- sterilization
- retort
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Links
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Landscapes
- Containers Having Bodies Formed In One Piece (AREA)
- Details Of Rigid Or Semi-Rigid Containers (AREA)
- Packages (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】
(産業上の利用分野)
本考案は開口部周縁に形成されたフランジ部上
に蓋体をシールして密封したレトルト用密封容器
に関する。
に蓋体をシールして密封したレトルト用密封容器
に関する。
(従来の技術)
従来より合成樹脂製のカツプ型成形容器に調理
済み食品を収容した製品が広く出回つている。即
ち、従来の容器は第3図に示すように容器本体1
00が合成樹脂を素材として真空成形法、プラグ
アシスト圧空成形法等によつてカツプ状に一体成
形され、この容器本体100の上方開口部周縁に
はリング状のフランジ部101が水平に一体に形
成されている。この容器は内容物を充填密封後、
レトルト殺菌(加圧加熱殺菌)を行ない、常温に
て販売される。消費者がこれらを食する場合に
は、内容物を鍋等に移し替えて加熱する他、容器
をそのまま湯や電子レンジにて加熱することも行
なわれる。また、内容物がスープ、味噌汁、汁粉
等の場合には、容器をそのまま加熱後、内容物を
別の容器に移し替えずに容器自体をカツプとして
用いることが多く、特に、近年電子レンジの普及
に伴い、内容物の加熱に電子レンジを使用するこ
とが多くなつてきている。
済み食品を収容した製品が広く出回つている。即
ち、従来の容器は第3図に示すように容器本体1
00が合成樹脂を素材として真空成形法、プラグ
アシスト圧空成形法等によつてカツプ状に一体成
形され、この容器本体100の上方開口部周縁に
はリング状のフランジ部101が水平に一体に形
成されている。この容器は内容物を充填密封後、
レトルト殺菌(加圧加熱殺菌)を行ない、常温に
て販売される。消費者がこれらを食する場合に
は、内容物を鍋等に移し替えて加熱する他、容器
をそのまま湯や電子レンジにて加熱することも行
なわれる。また、内容物がスープ、味噌汁、汁粉
等の場合には、容器をそのまま加熱後、内容物を
別の容器に移し替えずに容器自体をカツプとして
用いることが多く、特に、近年電子レンジの普及
に伴い、内容物の加熱に電子レンジを使用するこ
とが多くなつてきている。
ところが、合成樹脂製の容器ごと湯や電子レン
ジにて内容物を加熱した場合には、容器本体10
0の側壁102が非常に熱くなり、通常素手で把
持することが困難である。そのため、従来より次
のような手段によつて容器に断熱性を付与して素
手で把持することができるようにしていた。即
ち、第1の手段としては、容器本体100を断熱
性を備えた材料、例えば発泡ポリスチレン、発泡
ポリプロピレン等で作成する。第2の手段として
は、容器本体100の側壁102外周にラベルを
貼着して断熱性を図る。第3の手段としては、容
器本体100を別の紙カツプ、スチロールカツプ
等の中に組入れて二重構造容器とする。
ジにて内容物を加熱した場合には、容器本体10
0の側壁102が非常に熱くなり、通常素手で把
持することが困難である。そのため、従来より次
のような手段によつて容器に断熱性を付与して素
手で把持することができるようにしていた。即
ち、第1の手段としては、容器本体100を断熱
性を備えた材料、例えば発泡ポリスチレン、発泡
ポリプロピレン等で作成する。第2の手段として
は、容器本体100の側壁102外周にラベルを
貼着して断熱性を図る。第3の手段としては、容
器本体100を別の紙カツプ、スチロールカツプ
等の中に組入れて二重構造容器とする。
(考案が解決しようとする問題点)
しかしながら、斯かる従来技術において第1の
手段は、断熱性を備えた材料を用いているため、
この断熱性によつてレトルト殺菌を行なう際の時
間が長くかかり、量産性に欠けるという問題点が
あつた。また、第2の手段は、容器本体100の
側壁102にラベルを貼着しているため、貼着作
業工程が増えることとなり、しかもコスト高にな
る。加えて、上記第1、第3の手段と比較して断
熱効果がやや劣るという問題点があつた。さら
に、第3の手段は二重構造容器であるため、容器
本体100が紙カツプ、スチロールカツプ等とか
ら外れ易く信頼性に欠ける。そして、消費者が食
する際、紙カツプ、スチロールカツプ等の外側容
器によつて湯では加熱しにくく、加熱時間が長く
かかり、しかも外側容器を用意しなければならな
いため、コスト高になつてしまうという問題点が
あつた。
手段は、断熱性を備えた材料を用いているため、
この断熱性によつてレトルト殺菌を行なう際の時
間が長くかかり、量産性に欠けるという問題点が
あつた。また、第2の手段は、容器本体100の
側壁102にラベルを貼着しているため、貼着作
業工程が増えることとなり、しかもコスト高にな
る。加えて、上記第1、第3の手段と比較して断
熱効果がやや劣るという問題点があつた。さら
に、第3の手段は二重構造容器であるため、容器
本体100が紙カツプ、スチロールカツプ等とか
ら外れ易く信頼性に欠ける。そして、消費者が食
する際、紙カツプ、スチロールカツプ等の外側容
器によつて湯では加熱しにくく、加熱時間が長く
かかり、しかも外側容器を用意しなければならな
いため、コスト高になつてしまうという問題点が
あつた。
そこで、本考案は従来技術の上記した問題点を
解決するためになされたものであり、その目的と
するところは、加熱調理して食する場合に、断熱
効果により素手で十分に把持することができ、し
かもレトルト殺菌する場合には断熱の影響を受け
ずに、短時間で殺菌を完了することができ、コス
トの低減を図つたレトルト用密封容器を提供する
ことにある。
解決するためになされたものであり、その目的と
するところは、加熱調理して食する場合に、断熱
効果により素手で十分に把持することができ、し
かもレトルト殺菌する場合には断熱の影響を受け
ずに、短時間で殺菌を完了することができ、コス
トの低減を図つたレトルト用密封容器を提供する
ことにある。
(問題点を解決するための手段)
上記の目的を達成するために、本考案にあつて
は、容器本体の開口部周縁に形成されたフランジ
部上に蓋体をシールして密封し内容物のレトルト
殺菌を行うレトルト用密封容器において、前記容
器本体の側壁に対して所定間隔をおいて前記フラ
ンジ部を折り返して把持用の外側壁を形成し、前
記容器本体の側壁と前記外側壁との間にレトルト
殺菌時に熱水、スチーム等の加熱媒体が循環する
隙間を形成し、該隙間の間隔を5mm以上15mm以下
に設定してなることを特徴とする。
は、容器本体の開口部周縁に形成されたフランジ
部上に蓋体をシールして密封し内容物のレトルト
殺菌を行うレトルト用密封容器において、前記容
器本体の側壁に対して所定間隔をおいて前記フラ
ンジ部を折り返して把持用の外側壁を形成し、前
記容器本体の側壁と前記外側壁との間にレトルト
殺菌時に熱水、スチーム等の加熱媒体が循環する
隙間を形成し、該隙間の間隔を5mm以上15mm以下
に設定してなることを特徴とする。
(作用)
上記の構成を有する本考案においては、容器本
体の側壁に対して所定間隔をおいて外側壁を形成
したので、容器本体に内容物を充填密封してレト
ルト殺菌する場合、加熱媒体としての熱水やスチ
ームが容器本体の側壁と外側壁との間を十分循環
するため、殺菌に要する時間は同容量のカツプ型
成形容器と変わらず、短時間で殺菌を完了するこ
とができる。特に、容器本体の側壁と把持用の外
側壁との間の間隔が5mm未満の場合、断熱効果で
は遜色はないものの、レトルト殺菌時にスチーム
や熱水の循環が悪くなつて殺菌時間が長くなる。
本願考案のように5mm以上に設定することによ
り、殺菌効果を十分確保することができる。
体の側壁に対して所定間隔をおいて外側壁を形成
したので、容器本体に内容物を充填密封してレト
ルト殺菌する場合、加熱媒体としての熱水やスチ
ームが容器本体の側壁と外側壁との間を十分循環
するため、殺菌に要する時間は同容量のカツプ型
成形容器と変わらず、短時間で殺菌を完了するこ
とができる。特に、容器本体の側壁と把持用の外
側壁との間の間隔が5mm未満の場合、断熱効果で
は遜色はないものの、レトルト殺菌時にスチーム
や熱水の循環が悪くなつて殺菌時間が長くなる。
本願考案のように5mm以上に設定することによ
り、殺菌効果を十分確保することができる。
一方、15mmを越えると、レトルト殺菌や断熱効
果には問題はないものの、実際の内容量に対して
容器の外径が大きくなるすぎるために、外観上の
問題やコストアツプとなる。本願考案のように15
mm以下に設定することにより、外観上もコスト的
にも好ましい大きさに設定することができる。ま
た、把持用の外側壁はフランジ部を折り返して形
成したので、容器本体の内容物を加熱して食する
場合、内容物の熱が容器本体の側壁面から外側壁
面まで壁面を伝つて来ることがほとんどなく、仮
に外側壁が加熱されたとしても、その内・外側に
おいて外気でさらされているため直ちに温度が低
下する。しかも容器本体の側壁と外側壁との間に
空気層が存在することにより、断熱性を有してい
る。このため、容器本体内の内容物が100℃近く
になつていても、把持用の外側壁は常温程度であ
り、十分素手で把持することが可能である。
果には問題はないものの、実際の内容量に対して
容器の外径が大きくなるすぎるために、外観上の
問題やコストアツプとなる。本願考案のように15
mm以下に設定することにより、外観上もコスト的
にも好ましい大きさに設定することができる。ま
た、把持用の外側壁はフランジ部を折り返して形
成したので、容器本体の内容物を加熱して食する
場合、内容物の熱が容器本体の側壁面から外側壁
面まで壁面を伝つて来ることがほとんどなく、仮
に外側壁が加熱されたとしても、その内・外側に
おいて外気でさらされているため直ちに温度が低
下する。しかも容器本体の側壁と外側壁との間に
空気層が存在することにより、断熱性を有してい
る。このため、容器本体内の内容物が100℃近く
になつていても、把持用の外側壁は常温程度であ
り、十分素手で把持することが可能である。
(実施例)
以下に本考案を図示の実施例に基づいて説明す
る。本考案の一実施例に係るレトルト用密封容器
を示す第1図及び第2図において、1は容器本体
で、該容器本体1は真空成形法、プラグアシスト
圧空成形法等によつてカツプ状に一体成型された
ものである。この容器本体1の上方開口部周縁に
はリング状のフランジ部2が水平方向に一体に形
成されており、該フランジ部2を折り返して把持
用の外側壁4が形成されている。外側壁4はフラ
ンジ部2から垂直下方に延びており、その長さは
少なくとも指で持てる程度の長さ、即ち30mm(2
フインガー)以上に設定する必要がある。
る。本考案の一実施例に係るレトルト用密封容器
を示す第1図及び第2図において、1は容器本体
で、該容器本体1は真空成形法、プラグアシスト
圧空成形法等によつてカツプ状に一体成型された
ものである。この容器本体1の上方開口部周縁に
はリング状のフランジ部2が水平方向に一体に形
成されており、該フランジ部2を折り返して把持
用の外側壁4が形成されている。外側壁4はフラ
ンジ部2から垂直下方に延びており、その長さは
少なくとも指で持てる程度の長さ、即ち30mm(2
フインガー)以上に設定する必要がある。
また、外側壁4は容器本体1の側壁3に対して
所定間隔をおいて形成されており、この間隔dは
5〜15mmに設定することが望ましい。因みに、容
器本体1の側壁3と外側壁4との間隔dは、5mm
以下の場合、間隔があれば断熱効果(内容物の熱
が外側壁4に伝わらない効果)は上記設定値とし
た場合と遜色がないものの、レトルト殺菌時にス
チームや熱水が容器本体1の側壁3と外側壁4と
の間に入りにくく、出にくくなつて、その部分で
滞留してしまい、循環が悪くなつて、殺菌時間が
長くなつてしまう。一方、15mm以上に間隔を設定
した場合には、殺菌時間において遜色がないもの
の、実際の内容量に対して容器の外径が大きくな
り過ぎる外観上の問題やコストアツプにつながつ
てしまう。
所定間隔をおいて形成されており、この間隔dは
5〜15mmに設定することが望ましい。因みに、容
器本体1の側壁3と外側壁4との間隔dは、5mm
以下の場合、間隔があれば断熱効果(内容物の熱
が外側壁4に伝わらない効果)は上記設定値とし
た場合と遜色がないものの、レトルト殺菌時にス
チームや熱水が容器本体1の側壁3と外側壁4と
の間に入りにくく、出にくくなつて、その部分で
滞留してしまい、循環が悪くなつて、殺菌時間が
長くなつてしまう。一方、15mm以上に間隔を設定
した場合には、殺菌時間において遜色がないもの
の、実際の内容量に対して容器の外径が大きくな
り過ぎる外観上の問題やコストアツプにつながつ
てしまう。
また、外周壁4にはその周方向に所定間隔をおい
て滑り止め部としての窪み4aが形成されると共
に、その下端縁に波形部4bが形成されている。
而して、外周壁4を把持した際に指が滑ることな
く、確実に把持することができる。尚、第1図に
おいては、外周壁4に窪み4aを形成したが、凸
部を形成してもよい。
て滑り止め部としての窪み4aが形成されると共
に、その下端縁に波形部4bが形成されている。
而して、外周壁4を把持した際に指が滑ることな
く、確実に把持することができる。尚、第1図に
おいては、外周壁4に窪み4aを形成したが、凸
部を形成してもよい。
而して、上記容器本体1は、スープ、味噌汁、
汁粉等の内容物を充填した後に、フランジ部2の
上面に蓋体としてのフイルム状のシール蓋5を熱
融着してシールし、密封容器が製造される。
汁粉等の内容物を充填した後に、フランジ部2の
上面に蓋体としてのフイルム状のシール蓋5を熱
融着してシールし、密封容器が製造される。
次に、容器本体の形状、材料等を種々変えてレ
トルト殺菌時間及び把持部の温度を実験によつて
得た結果を示す。
トルト殺菌時間及び把持部の温度を実験によつて
得た結果を示す。
<実験1>
厚さ1.0mmのポリプロピレンシートより、プラ
グアシスト圧空成形法にて、内径70mm、高さ70
mm、外径80mm、外側壁4の垂直下方の長さ40mm、
側壁3と外側壁4との間隔10mmの容器本体1を作
成した。この容器本体1にコーンポタージユスー
プ150g充填し、ポリエステル(厚さ12μ)/アル
ミニウム箔(厚さ9μ)/ポリプロピレン(厚さ
50μ)積層構成のシール蓋5をフランジ部2にヒ
ートシールした。この容器本体1をF値(一定温
度で一定濃度の微生物を死滅するに要する加熱時
間(分))が3.5となるなるように、120℃で熱水
レトルト殺菌を行なつたところ殺菌に28分を要し
た。尚、このときカムアツプ時間(加熱殺菌時間
に至る昇温時間)、カムダウン時間(加熱殺菌時
間後の冷却時間)に各々10分をとつた。次に、レ
トルト殺菌後、容器本体1からシール蓋5を剥離
してから電子レンジにて3分間加熱した。ここ
で、内容物の温度は実測したところ93℃であつた
が、外側壁4の温度は32℃であり、素手で十分把
持することができた。
グアシスト圧空成形法にて、内径70mm、高さ70
mm、外径80mm、外側壁4の垂直下方の長さ40mm、
側壁3と外側壁4との間隔10mmの容器本体1を作
成した。この容器本体1にコーンポタージユスー
プ150g充填し、ポリエステル(厚さ12μ)/アル
ミニウム箔(厚さ9μ)/ポリプロピレン(厚さ
50μ)積層構成のシール蓋5をフランジ部2にヒ
ートシールした。この容器本体1をF値(一定温
度で一定濃度の微生物を死滅するに要する加熱時
間(分))が3.5となるなるように、120℃で熱水
レトルト殺菌を行なつたところ殺菌に28分を要し
た。尚、このときカムアツプ時間(加熱殺菌時間
に至る昇温時間)、カムダウン時間(加熱殺菌時
間後の冷却時間)に各々10分をとつた。次に、レ
トルト殺菌後、容器本体1からシール蓋5を剥離
してから電子レンジにて3分間加熱した。ここ
で、内容物の温度は実測したところ93℃であつた
が、外側壁4の温度は32℃であり、素手で十分把
持することができた。
<実験2>
厚さ1.0mmのポリプロピレンシートより、プラ
グアシスト圧空成形法にて内径70mm、高さ70mm、
フランジ部を有する第3図に示す従来形状の容器
を作成した。実験1と同じ条件で容器に内容物を
充填し、レトルト殺菌処理を行なつたところ、殺
菌に要した時間は実験1と同じ28分であつた。一
方、実験1と同じ条件で電子レンジにて加熱した
ところ、容器の側壁の温度は83℃であり、該側壁
を長い時間把持することができなかつた。
グアシスト圧空成形法にて内径70mm、高さ70mm、
フランジ部を有する第3図に示す従来形状の容器
を作成した。実験1と同じ条件で容器に内容物を
充填し、レトルト殺菌処理を行なつたところ、殺
菌に要した時間は実験1と同じ28分であつた。一
方、実験1と同じ条件で電子レンジにて加熱した
ところ、容器の側壁の温度は83℃であり、該側壁
を長い時間把持することができなかつた。
<実験3>
厚さ1.5mmの発泡ポリプロピレンシートより、
プラグアシスト圧空成形法にて、内径70mm、高さ
70mm、フランジ部を有する第3図に示す従来形状
の容器を作成した。実験1と同じ条件で容器に内
容物を充填し、レトルト殺菌処理を行なつたとこ
ろ、殺菌に要した時間は実験1よりも長くかか
り、35分であつた。一方、実験1と同じ条件で電
子レンジにて加熱したところ、容器の側壁の温度
は45℃であつた。そのため、側壁を素手で把持す
ることはできなかつたが、この場合殺菌処理時間
が長くかかつたため、内容物の劣化があり、コー
ンポタージユスープには、やや焦げた臭いがこも
つていた。
プラグアシスト圧空成形法にて、内径70mm、高さ
70mm、フランジ部を有する第3図に示す従来形状
の容器を作成した。実験1と同じ条件で容器に内
容物を充填し、レトルト殺菌処理を行なつたとこ
ろ、殺菌に要した時間は実験1よりも長くかか
り、35分であつた。一方、実験1と同じ条件で電
子レンジにて加熱したところ、容器の側壁の温度
は45℃であつた。そのため、側壁を素手で把持す
ることはできなかつたが、この場合殺菌処理時間
が長くかかつたため、内容物の劣化があり、コー
ンポタージユスープには、やや焦げた臭いがこも
つていた。
以上のように、実験1は本実施例を示し、実験
2は第3図に示した従来例を、実験3は従来技術
における第1の手段を各々示している。本実施例
によれば、加熱調理して食する場合には、断熱効
果により、素手で十分把持することができ、しか
もレトルト殺菌処理する場合には、断熱の影響を
受けずに、短い時間で殺菌を完了することができ
る。
2は第3図に示した従来例を、実験3は従来技術
における第1の手段を各々示している。本実施例
によれば、加熱調理して食する場合には、断熱効
果により、素手で十分把持することができ、しか
もレトルト殺菌処理する場合には、断熱の影響を
受けずに、短い時間で殺菌を完了することができ
る。
即ち、本実施例は容器本体1の側壁3に対して
5〜15mm間隔をおいて外側壁4を形成したので、
容器本体1に内容物を充填密封してレトルト殺菌
する場合、加熱媒体としての熱水やスチームが容
器本体1の側壁3と外側壁4との間を滞留するこ
となくスムーズに循環するため、実験2で使用し
た容器と変わらず、短時間で殺菌を完了すること
ができる。また、把持用の外側壁4はフランジ部
2を折り返して30mm以上垂直下方に延びているの
で、容器本体1内の内容物を加熱して食する場
合、内容物の熱が容器本体1の側壁3面から外側
壁4面まで壁面を伝つて来ることがほとんどな
く、仮に、外側壁4が加熱されていてもその内
側、外側の双方共外気にさらされているため、即
座に外気の温度と置換されて、外側壁4の温度が
低下し、十分素手で把持できるようになる。
5〜15mm間隔をおいて外側壁4を形成したので、
容器本体1に内容物を充填密封してレトルト殺菌
する場合、加熱媒体としての熱水やスチームが容
器本体1の側壁3と外側壁4との間を滞留するこ
となくスムーズに循環するため、実験2で使用し
た容器と変わらず、短時間で殺菌を完了すること
ができる。また、把持用の外側壁4はフランジ部
2を折り返して30mm以上垂直下方に延びているの
で、容器本体1内の内容物を加熱して食する場
合、内容物の熱が容器本体1の側壁3面から外側
壁4面まで壁面を伝つて来ることがほとんどな
く、仮に、外側壁4が加熱されていてもその内
側、外側の双方共外気にさらされているため、即
座に外気の温度と置換されて、外側壁4の温度が
低下し、十分素手で把持できるようになる。
さらに、容器本体1の側壁3と外側壁4との間
に空気層が存在することによつて、 いる。このため、実験1に示すように内容物の
温度が93℃であつても、把持用の外側壁4は常温
程度(32℃)であり、十分素手で把持することが
可能である。
に空気層が存在することによつて、 いる。このため、実験1に示すように内容物の
温度が93℃であつても、把持用の外側壁4は常温
程度(32℃)であり、十分素手で把持することが
可能である。
(考案の効果)
以上説明したように、本考案によれば、容器本
体の側壁に対して所定間隔をおいてフランジ部を
折り返して把持用の外側壁を形成したので、加熱
調理して食する場合に、断熱効果により把持用の
外側壁を素手で十分に把持することができ、しか
も加熱殺菌する場合には断熱の影響を受けずに、
短時間で殺菌を完了することができる。その結
果、取扱性及び量産性が向上することになる。特
に、容器本体の側壁と把持用の外側壁との間の間
隔が5mm以上としたので、レトルト殺菌時にスチ
ームや熱水等の加熱媒体の循環がスムーズになつ
て、短時間で殺菌効果を十分確保することができ
る。
体の側壁に対して所定間隔をおいてフランジ部を
折り返して把持用の外側壁を形成したので、加熱
調理して食する場合に、断熱効果により把持用の
外側壁を素手で十分に把持することができ、しか
も加熱殺菌する場合には断熱の影響を受けずに、
短時間で殺菌を完了することができる。その結
果、取扱性及び量産性が向上することになる。特
に、容器本体の側壁と把持用の外側壁との間の間
隔が5mm以上としたので、レトルト殺菌時にスチ
ームや熱水等の加熱媒体の循環がスムーズになつ
て、短時間で殺菌効果を十分確保することができ
る。
さらに、15mm以下に設定したので、外観的にも
優れ、コスト的にも低コストで生産することがで
きる。
優れ、コスト的にも低コストで生産することがで
きる。
また、従来のように、断熱性を高めるために、
ラベルを貼着することもないので、作業性が向上
し、コストダウンを図ることができる。さらに、
従来のように紙カツプ、スチロールカツプ等の外
側容器を設けることもないので、湯でも加熱し易
く、コストダウンを図ると共に、信頼性を向上さ
せることができるという効果を奏する。
ラベルを貼着することもないので、作業性が向上
し、コストダウンを図ることができる。さらに、
従来のように紙カツプ、スチロールカツプ等の外
側容器を設けることもないので、湯でも加熱し易
く、コストダウンを図ると共に、信頼性を向上さ
せることができるという効果を奏する。
第1図は本考案の一実施例を示す一部破断側面
図、第2図は同実施例のシール蓋を除いた平面
図、第3図は従来の密封容器の一例を示す一部破
断側面図である。 符号の説明、1……容器本体、2……フランジ
部、3……側壁、4……把持用の外側壁、4a…
…窪み、4b……波形部、5……シール蓋(蓋
体)。
図、第2図は同実施例のシール蓋を除いた平面
図、第3図は従来の密封容器の一例を示す一部破
断側面図である。 符号の説明、1……容器本体、2……フランジ
部、3……側壁、4……把持用の外側壁、4a…
…窪み、4b……波形部、5……シール蓋(蓋
体)。
Claims (1)
- 【実用新案登録請求の範囲】 容器本体の開口部周縁に形成されたフランジ部
上に蓋体をシールして密封し内容物のレトルト殺
菌を行うレトルト用密封容器において、 前記容器本体の側壁に対して所定間隔をおいて
前記フランジ部を折り返して把持用の外側壁を形
成し、 前記容器本体の側壁と前記外側壁との間にレト
ルト殺菌時に熱水、スチーム等の加熱媒体が循環
する隙間を形成し、該隙間の間隔を5mm以上15mm
以下に設定してなることを特徴とするレトルト用
密封容器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1987197259U JPH0443472Y2 (ja) | 1987-12-28 | 1987-12-28 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1987197259U JPH0443472Y2 (ja) | 1987-12-28 | 1987-12-28 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01103534U JPH01103534U (ja) | 1989-07-13 |
JPH0443472Y2 true JPH0443472Y2 (ja) | 1992-10-14 |
Family
ID=31487822
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1987197259U Expired JPH0443472Y2 (ja) | 1987-12-28 | 1987-12-28 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0443472Y2 (ja) |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5292935U (ja) * | 1975-12-29 | 1977-07-12 | ||
JPS5898372U (ja) * | 1981-12-26 | 1983-07-04 | プロマツクス工業株式会社 | 樹脂製飲食用容器 |
JPS58139475U (ja) * | 1982-03-17 | 1983-09-20 | 株式会社吉野工業所 | 合成樹脂製麺容器 |
-
1987
- 1987-12-28 JP JP1987197259U patent/JPH0443472Y2/ja not_active Expired
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01103534U (ja) | 1989-07-13 |
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