JPH0442896A - 透光性磁性イットリウム鉄ガーネット膜及びその製造方法 - Google Patents

透光性磁性イットリウム鉄ガーネット膜及びその製造方法

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JPH0442896A
JPH0442896A JP2146455A JP14645590A JPH0442896A JP H0442896 A JPH0442896 A JP H0442896A JP 2146455 A JP2146455 A JP 2146455A JP 14645590 A JP14645590 A JP 14645590A JP H0442896 A JPH0442896 A JP H0442896A
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富士夫 水上
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小島 邦彦
Juichi Imamura
今村 寿一
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Toyo Gosei Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、磁気記録材料、電磁波遮蔽材料、磁気遮蔽材
料、光学機能性磁気材料及びセンサー等に用いられる光
透性磁性イツトリウム鉄ガーネット(以下、YIGと略
記する)膜及びその製造方法に関するものである。
〔従来の技術及びその問題点〕
今日量も広く用いられている酸化物磁性材料は、マグネ
タイトで代表されるスピネル型フェライト、バリウムフ
ェライトで代表されるマグネトブランバイト型フェライ
ト、モしてYIGで代表されるガーネット型フェライト
である。この三種類の中でガーネット型フェライトは、
使用される量が非常に少なく、利用のされ方も付加価値
の高い所となっており、単結晶として用いられる例が多
いという特徴がある。
単結晶としてのYIGの利用は、(1)マイクロ波用共
鳴素子、(2)光アイソレーター用素子、(3)磁気バ
ブル用素子である。マイクロ波用共鳴素子は、同調発振
器、同調ろ波器、周波数選択パワーリミッタ−などの心
臓部品として、直径1■以下の球の形で用いられる(特
開昭55−100702.51−86375、58−1
82302.59−103403.103404.60
−2576078.62−11303.101012.
200709.256501、特開平01−14082
.152802)。光アイソレーター用素子は、YIG
の磁気光学結晶に方解石等の偏光子を組み合わせた形で
、ファラデー回転形アイソレーター及び共鳴形アイソレ
ーターの部品として用いられる(特開昭55−1387
11.58−173703.59−74526.63−
132503、特開平01−19309.90412)
、磁気バルブ用素子は、ハードバルブ抑制のためバルブ
保持層の表面にYIG単結晶をもうけている(特開昭5
6−143585)。
YIG単結晶の育成法は、(1)PbOを主体としたフ
ラックスを用いて徐冷する方法、(2)PbO以外を主
体としたフラックスを用いて徐冷する方法、(3)水熱
法、(4)気相法、(5)溶液引き上げ法等が試みられ
ているが現在市販されているYIG単結晶は、すべてP
bO系フェラックスを用いて育成されたものである。
しかし、近年ますます装置の小型化、低コスト化及び量
産化等の要望が増加しているため、YIGの直接薄膜化
について検討が行なわれている。その結果、真空技術の
進歩により、YIG単結晶1<ルブを使用したデバイス
に変わるものとして単結晶磁性YIG膜が使われるよう
になってきた。
磁性YIG膜の作成法は、(1)真空蒸着法、(2)ス
パッタリング法、(3)イオンブレーティング法、(4
)イオンビーム蒸着法、(5)イオン注入蒸着法、(6
)常圧・減圧CVD法、(7)プラスv cvn法、(
8)NO−CVD法、(9)光CVD法、(10)レー
ザーCVD法、(11)液相エピタキシャル成長法など
がある。(1)〜(lO)の方法は、基板に被膜を形成
し、適当な雰囲気下の熱処理で結晶性磁性YIG膜とし
ている。これらの方法は、極めて多量のエネルギーを消
費することや、製造装置が高価な上、大がかりで量産性
に乏しいこと、操作が煩雑で基板が高融点の物でなけれ
ばならないことなどの大きな欠点を持ち、工業的に難点
が多くコスト高となる欠点がある(特開昭48−991
00.49−12398.49−12399,50−9
0496.50−119299.52−103385.
53−142388.56−143585.6O−25
7607)。(11)の液相エピタキシャル成長法も、
(1)〜(10)の磁性YIG膜の作成方法と同様に多
くの育成時間を必要とするため量産性に乏しく、ガドリ
ニウム・ガリウム・ガーネット(Gd、Ga、O□2)
のような誘電体基板上に磁性YIG結晶を作成するため
コスト高になる欠点がある(特開昭55−23661.
143009.58−182302.59−10340
3.103404.175201.50−257607
.61−224702.62−11302.11303
.200709.224101.234403.250
701.250702.256501.260121.
271501.63−10901.10902.109
03.103501−122303.211901、特
開平01−19309.51901.236724)、
従って、(1)〜(11)の方法は現在までのところ透
光性磁性YIG膜を得る方法として利用するには小型化
、低コスト化、量産化の点で限界がある。
〔発明の課題〕
本発明は、従来の技術の問題点を除去、克服すると共に
、さらに高度で新しい機能を発揮する透光性磁性YIG
膜及びその製造方法を提供することをその課題とするも
のである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは、前記課題を解決すべく、鋭意研究を重ね
た結果、本発明をなすに至った。
すなわち、本発明によれば、基体上に形成された有機鉄
イツトリウム化合物膜の熱分解により形成された透光性
磁性イツトリウム鉄ガーネット膜が提供される。
また、本発明によれば、可溶性有機鉄イツトリウム化合
物の有機溶媒溶液を基体上に塗布し、乾燥させ、アニー
ル処理して熱分解することを特徴とする透光性磁性イツ
トリウム鉄ガーネット膜の製造方法が提供される。
本明細書で言う有機鉄イツトリウム化合物とは、可溶剤
の鉄化合物及びイツトリウム化合物と含酸素有機化合物
とがその酸素原子を介して反応結合した化合物を意味す
る。また、この場合の反応結合には、共有結合の他、錯
結合も包含される。
本発明で用いる有機鉄イツトリウム化合物は、有機溶媒
可溶性のものであればよい。このようなもどしては、−
船釣には、ポリオールや、ポリカルボン酸、オキシカル
ボン酸等の含酸素有機化合物と鉄化合物及びイツトリウ
ム化合物とが反応した生成物が挙げられるが、特に、炭
素数10以上の1,2−ジオールやオキシカルボン酸と
鉄化合物及びイツトリウム化合物との反応生成物が好ま
しい。
有機溶媒に対して不溶性の有機鉄イツトリウム化合物を
用いても、基体上に均質な塗膜を形成することができず
、目的とする透光性YIG膜を得ることはできない。
本発明で用いる有機鉄イツトリウム化合物の有機化合物
成分として用いる1、2−ジオールとしては、価格、入
手のしやすさ及び作業性などから、1,2−デカンジオ
ール及び1,2−ドデカンジオールが特に優れている。
オキシカルボン酸は特に限定されるものではないが、価
格、入手のしやすさ及び作業性などから選ばれ、例えば
クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、乳酸、テトラヒドロキシ
コハク酸、デツキサン酸、タルトロン酸、グリコール酸
、グリセリン酸などを挙げることができる。有機鉄イツ
トリウム化合物の有機化合物成分を形成する有機化合物
は、単独でも二種以上の混合物としても使用でき、その
添加量は鉄化合物とイツトリウム化合物の全量に対して
一倍モル以上の使用でよい。
鉄化合物及びイツトリウム化合物は溶媒に溶解し易く、
上記含酸素有機化合物と所望の化合物を形成するもので
あればいずれも使用可能であるが、−船釣には価格、使
い易さなどの点から、鉄化合物としては、硝酸鉄、塩化
鉄、酢酸鉄、アセチルアセトン鉄(m)などの鉄塩やキ
レート化合物が、イツトリウム化合物としては、硝酸イ
ツトリウム、塩化イツトリウム、酢酸イツトリウム、ア
セチルアセトンイツトリウムなどのイツトリウム塩やキ
レート化合物が選ばれる。鉄化合物とイツトリウム化合
物との使分割合は、鉄化合物1モルに対してイツトリウ
ム化合物0.05〜2.0モル、好ましくは0.4〜0
.8モルの割合である。
有機鉄イツトリウム化合物を製造するには、まず原料の
鉄化合物、イツトリウム化合物及び含酸素有機化合物を
有機溶媒に溶解する。反応温度は、本反応が進行する温
度であればいかなる温度でもよいが、反応速度や使用す
る溶媒の沸点などの関係で適当に選ぶ。一般には、反応
は、70〜120℃、好ましくは100〜120℃で1
−5時間反応後、120〜150℃、好ましくは120
〜140℃で1〜5時間反応させ、徐々に有機溶媒を留
去しながら濃縮するように行うのが良い。150℃以上
は有機鉄イツトリウム化合物の分解を招くおそれがある
ので好ましくない。
さらに過剰の含酸素有機化合物を油浴温度130’C以
下、好ましくは120℃以下で減圧留去することにより
均一で均質な粘性のある有機鉄イツトリウム化合物を製
造することができる。なお、本発明法によって透光性磁
性YIG膜を製造する場合、JJK料の有機鉄イツトリ
ウム化合物中に多少の含酸素有機化合物が残留しても膜
の製造には支障はなく、含酸素有機化合物の使用量が比
較的少量の場合は、これらを留去することなく次工程へ
進んでも大きな支障はない。
上記有機鉄イツトリウム化合物の製造時に用いられる有
機溶媒は、原料の鉄塩、イツトリウム化合物及び含酸素
有機化合物を溶解するものであれば特に規定されるもの
ではないが、沸点が70〜150℃、好ましくは100
〜120℃の範囲にある低級アルコール、ケトン、ジオ
キサン及びこれらの混合溶媒がよい。このようなものと
しては、例えば、メタノール、エタノール、■−プロパ
ツール、2−プロパツール、1−ブタノール、2−ブタ
ノール、l S O−ブタノール、tert−ブタノー
ル、l−ペンタノール、2−メトキシエタノール、2−
エトキシエタノール、メチルエチルケトン、2−ペンタ
ノン、メチルイソブチルケトン、ジオキサンなどが挙げ
られる。
本発明によれば、磁性YIG膜は有機鉄イツトリウム化
合物を基体に塗布し、焼成することによって形成される
。塗布の段階では、磁性YIG膜が均一かつ均質にでき
るように有機鉄イツトリウム化合物に流動性を付与する
のが好ましい。また、前記反応で得られる有機鉄イツト
リウム化合物は、粘性が高く流動性が悪いためこの点か
らも、有機鉄イツトリウム化合物を有機溶媒に溶解希釈
して塗布するのが好ましい。このとき使用する有機溶媒
は、有機鉄イツトリウム化合物が溶解すればいずれのも
のでも良いが、入手の容易さ及び価格などから一般には
低級アルコール、ハロゲン化炭化水素、脂肪族炭化水素
、芳香族炭化水素などが選ばれる。具体的に例示すると
、メタノール、エタノール、1−プロパツール、2−プ
ロパツール、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジク
ロロエタン、ベンゼン、トルエン、キシレン、ヘキサン
、ペンタン、2−メトキシエタノール、2−エトキシエ
タノールなどが挙げられるが、これらの溶媒に限定され
るものではない。
基体上に有機鉄イツトリウム化合物膜を形成するための
塗布方法は、回転する基体のうえに有機鉄イツトリウム
化合物の溶液を滴下し、回転時の遠心力によって塗布す
るスピンコード法でもよいし、基台を有機鉄イツトリウ
ム化合物の溶液に浸すことによるデイツプ法でも良いが
、大面積に塗布する場合はスピンコード法で塗布する方
が均一性に優れた膜が得られ易い傾向にある。
透光性磁性YIG膜とする最終段階のアニール処理は、
塗布で得られた有機鉄イツトリウム化合物の薄膜を空気
雰囲気下、室温〜1400℃、好ましくは100〜10
00℃の範囲で多段階昇温させ、熱処理することによっ
て行われる。アニール処理の最終温度は、1000℃、
好ましくは800〜1000℃の範囲である。アニール
処理開始温度は室温−100℃であるが、特に制約され
ない。最終アニール処理温度までの1分間当りの平均昇
温速度は、1〜40℃、好ましくは5〜10℃である。
以上の操作で所望の基板上に透光性磁性YIG膜を形成
させることができ、溶液濃度の調整で膜厚も変えられる
が、−回の操作で好みの膜厚を得ることができない場合
は、塗布とアニール処理を繰り返せばよい。
本発明の透光性磁性YIG膜は、少なくとも300人の
膜厚を有するものであり、−船釣には、300人〜1−
の膜厚を有するものである。本発明の透光性磁性YIG
膜は、このような膜厚においてもすぐれた透光性を有し
、可視光線に対して高い光線透過率を示す。例えば、本
発明の磁性YIG膜は、300〜5000人の膜厚にお
いて、可視光線である波長700nmの光線に対し、少
なくとも50%の光線透過率を示す。
また1本発明の透光性磁性YIG膜は、良好な磁性特性
を有し、その飽和磁化量は、15KOeの条件で、40
40−90e/gを示す。
〔発明の効果〕
本発明では、鉄化合物及びイツトリウム化合物を含酸素
有機化合物と共に有機溶媒に溶解し、基体上に塗布して
から空気中又は酸素中でアニール処理するという手軽で
実用的な方法で透光磁性YIG膜を得ることができる。
本発明で用いる含酸素有機化合物は、その特性により、
(1)鉄及びイツトリウムと基体の間を架橋配位子とな
って固定したり+ (2)YIGの前駆体である有機鉄
イツトリウム化合物の構造を鋳型となって規定したり、
あるいは(3)熱処理時の有機鉄イツトリウム化合物の
重合を制御したりする効果を示す。このため最終的に基
体上に生じるYIGは、(1)の効果により基体との密
着性が良く、剥がれにくく、シンタリングも起きにくい
ため光透過性の良い細かい粒径を保持したものとなる。
また(2)の効果により、トリポタキシー的にYIGの
構造が規定され磁性の発現にきわめて好都合となる。さ
らに(3)の効果によって、粒子径が揃うので、本発明
では透光性も良く磁性も充分なYIGが極めて簡単に得
られることになる。以上のことは、現在までに得ること
ができなかった新事実である。さらに本発明では膜厚を
自由かつ手軽に調節できるという利点を持っている。本
発明によれば、ガラス、陶磁器、コンクリートなどの表
面を容易に磁性化できるので、光電磁気材料の作成や電
子機器。
調理器等の電波遮蔽なども容易に行うことができ、YI
Gの用途拡大が期待される。
〔実施例〕
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、
本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
参考例1 硝酸鉄(■)9水和物4.04g(0,OIM)、硝酸
イツトリウム6水和物2.30g (0,006阿)及
び1,2−デカンジオール27.88g(0,16M)
を、50−のビーカー中で2−メトキシエタノール30
gに溶解し、ホットプレート上、反応温度を100〜1
20℃にコントロールしながら3時間反応させた。反応
につれ、NO,イオンの分解によるNO,の発生が起こ
り、鉄、イツトリウム及び1,2−ドデカンジオールの
有機鉄イツトリウム化合物が生成し、溶液の色が、赤茶
色から黒褐色へと変化した。さらに、反応を120〜1
50℃で3時間おこない、NOxの発生を完結させると
同時に2−メトキシエタノールを留去した。最後にロー
タリーエバポレーターを用い、130℃、5mmHg減
圧下、過剰の1.2−ドデカンジオールを留去すること
により均一な有機鉄イツトリウム化合物9.83gを得
た。
参考例2 硝酸鉄(■)9水和物4.04g(0,01M)、硝酸
イツトリウム6水和物2.30g(0,006M)及び
1,2−ドデカンジオール32.37g(0,16M)
を、50−のビーカー中で2−メトキシエタノール30
gに溶解し、ホットプレート上、反応温度を100〜1
20℃にコントロールしながら3時間反応させた。後の
工程は参考例1と同様に行ない、均一な有機鉄イツトリ
ウム化合物10.25gを得た。
参考例3 硝酸鉄(■)9水和物4.04g(0,01M)、硝酸
イツトリウム6水和物2.30g(0,006M)、1
,2−デカンジオール13.9g(0,08M)及び1
,2−ドデカンジオール16.19g(0,08M)を
、50mのビーカー中で2−メトキシエタノール30g
に溶解し、ホットプレート上、反応温度を100〜12
0℃にコントロールしながら3時間反応させた。後の工
程は参考例1と同様に行い、均一な有機鉄イツトリウム
化合物10.11gを得た。
比較例1〜5 参考例1において、原料化合物として上記ジオールを用
いない場合及び他の各種低級1,2−ジオールを用いた
場合の結果を表−1に示す、低級1,2−ジオールを用
いた場合は、1,2−デカンジオール及び1.2−ドデ
カンジオールと異なり、反応中に、不溶物を生成し均一
な有機鉄イツトリウム化合物を合成することができなか
った。
表−1 ホットプレート上、反応温度を70〜80℃にコントロ
ールしながら5時間反応させた。反応につれ、NO,イ
オンの分解によるNOlの発生が起こり、鉄、イツトリ
ウム及びクエン酸の反応による有機鉄イツトリウム化合
物が生成し、溶液の色が、赤茶色から黒褐色へと変化し
た。さらに、反応を120℃で3時間行い、NOxの発
生を完結させると同時にエタノールを留去することによ
り均一な有機鉄イツトリウム化合物90.22gを得た
参考例5〜12 参考例4において、原料有機化合物として各種のオキシ
カルボン酸を用いた場合の結果を表−2に示す。
参考例4 硝酸鉄(■)9水和物20.2g(0,05M)及び硝
酸イツトリウム6水和物11.49g(0,03M)を
、500−のビーカー中でエタノール60m12に溶解
し撹拌しながら60℃に保った。その中にクエン酸84
.06g(0,40M)をエタノール150−に溶解し
た溶液を徐々に加え、表−2 比較例6〜9 参考例4において、原料有機化合物として各種キレート
試薬を用いた場合の結果を表−3に示す。
表からも明らかなようにキレート能の高い試薬でも反応
途中、不溶物を生じてしまい均一な有機鉄イツトリウム
化合物を合成することができなかった。
表−3 ” TI(コハク−しテトラヒドロキシコハク酸$3E
DTAの他に28%NH,aq 38.86g(0,6
4M)を加えた。
実施例1 参考例4で得られた均一な有機鉄イツトリウム化合物L
ogを、エタノール10(1m12に溶解し、スピンコ
ード用塗布溶液とする。
石英板(面積: 2 X 2cm、厚さ:0.1+im
)を回転円盤の中心に固定し、1000rp■で円盤を
回転させながら、塗布溶液を石英板の中心に毎分6cc
の速度で10秒間滴下した6次いで、昇温プログラムの
付いた箱型炉を用い、空気雰囲気下、1000℃までの
アニール処理を行った(室温→200→400→600
→go。
→1000℃、各焼成温度800℃までは10分保持。
1000℃では1時間保持)。この一連の操作を10回
繰り返し、石英板上に亀裂のない剥離の生じにくい膜を
作成した。この膜は、X線回折の結果、YIGの臼型的
なX線パターンを示した。
この膜を、振動試料型磁力計を用い磁力測定を行うと、
強磁性を示し、15にOe(キロエルステッド)の時の
飽和磁化は35,7emu/gであった。
実施例2 実施例1において、石英板の代わりにマイカ板(面積:
2X2cm、厚さ:0.1mm)を用いて8コートした
場合、15KOeの時の飽和磁化は35.4emu/g
であった。
実施例3 実施例1において、塗布工程とアニール工程とを繰返し
行うことによって基体上に種々の膜厚のYIG膜を形成
し、その光線透過率を測定した。その結果を表−4に示
す。
表−4 特許出願人 工業技術院長 杉 浦  賢(ばか1名) 復代理人弁理士池 浦 敏 明

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)基体上に形成された有機鉄イットリウム化合物膜
    の熱分解により形成された透光性磁性イットリウム鉄ガ
    ーネット膜。
  2. (2)可溶性有機鉄イットリウム化合物の有機溶媒溶液
    を基体上に塗布し、乾燥させ、アニール処理して熱分解
    することを特徴とする透光性磁性イットリウム鉄ガーネ
    ット膜の製造方法。
  3. (3)有機鉄イットリウム化合物を形成する有機化合物
    がポリオキシ化合物又はオキシカルボン酸である請求項
    2の方法。
  4. (4)ポリオキシ化合物が、炭素数10以上の1,2−
    ジオールである請求項3の方法。
JP2146455A 1990-06-04 1990-06-04 透光性磁性イットリウム鉄ガーネット膜及びその製造方法 Expired - Lifetime JPH0729879B2 (ja)

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