JPH0442656Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、局所的な冷房が可能空気調和機を
備えた厨房装置に関するものである。

〔従来の技術〕

従来、台所には専用の空気調和機を設置するこ
とは少なかつた。そのため、他の居室と比較して
快適さに劣つていた。そこで、台所を快適にする
手段として、暖房する場合は、温風ヒータや電気
カーペツト等の暖房機器を利用して行つていた。
しかし、冷房する場合は、局所的な冷房が行える
機器がなかつたので、他の居室の空気調和機を利
用して行つていた。しかし、この方法では、調理
の際に生じる熱気の方が空気調和機の冷気よりも
強力なため、充分な冷房が行えなかつた。

そこで、この問題を解決するために、第３図に
示すような局所的な冷房を行うことができる空気
調和機１１を備えた厨房装置が提案された（実願
昭62−180050号公報）。この構造は、前面に冷風
の吹出口１１ａを設け、レンジ１３から遠い側の
側面に吸気口１１ｂを設け、レンジ１３側の側面
に排気口１１ｃを設けた空気調和機１１をレンジ
フード１２と隣接する吊戸棚１４の下部に設置し
たものである。そして、調理の際に空気調和機１
１を作動させることにより、吸気口１１ｂから吸
い込んだ空気を冷気に変えて前面の吹出口１１ａ
から吹き出していた。

〔考案が解決しようとする課題〕

しかし、この構造では、レンジ１３の使用した
際に空気調和機１１を作動させると、排気（矢印
Ａ）は排気口１１ｃからレンジフード１２側に向
けて排出され、レンジ１３から上昇してきた熱気
（矢印Ｂ）のレンジフード１２内への流入を妨げ
ていた。そのため、熱気の一部（矢印Ｃ）が空気
調和機１１の下方に流たり、一部（矢印Ｄ）が空
気調和機１１と反対側の吊戸棚１５の下方に流れ
ていた。そのため、空気調和機１１の下方に流れ
た場合には、熱気が吸気口１１ｂから吸入されて
空気調和機１１の冷房効率を低下させるという問
題が生じていた。また、空気調和機１１と反対側
に流れた場合には、吊戸棚１５の下面を汚すとい
う問題があつた。

したがつて、この考案の目的は、レンジから上
昇した熱気がレンジフード以外に流れるのを防止
できる厨房装置を提供することである。

〔課題を解決するためにの手段〕 この考案の厨房装置は、レンジの上方にレンジ
フードを設け、前面に冷気の吹出口設け前記レン
ジフード側の側面に排気口を設けた空気調和機１
１を前記レンジフードの側面に隣接して設置した
厨房装置において、前記排気口からの排気を前記
レンジフード内の上方に誘導するフードを前記排
気口の下縁に設けたことを特徴とするものであ
る。

〔作用〕

この考案の構成によると、空気調和機の排気口
の下縁に排気を前記レンジフード内の上方に誘導
するフードを設けたので、排気口からの排気がレ
ンジから上昇してきた熱気の流れを乱すことがな
く、熱気をレンジフード内に適正に吸引させるこ
とができる。したがつて、熱気が空気調和機内に
流入して冷房効率を低下させたり、吊戸棚の下面
を汚したりするのを防止することができる。

〔実施例〕

この考案の一実施例を第１図および第２図に基
づいて説明する。

空気調和機１は、内部に圧縮器、蒸発器、凝縮
器（いずれも図示せず）等からなるヒートポンプ
が設けてあり、冷気の吹き出しを行う。空気調和
機１の前面には吹出口１ｃが設けてあり、レンジ
フード２から遠い側の下面には吸気口１ｂが設け
てある。また、レンジフード２側の側面には排気
口１ａが設けてある。排気口１ａの開口下縁には
フード１ｄが上向きに開口した状態で固定してあ
り、排気を直にレンジフード２に排出している。
なお、排気口１ａからの排気の風速は1m／ｓ程
度とし、レンジ３からの上昇気流を乱さないよう
にしてある。また、空気調和機１の排気量もレン
ジフード２の換気量よりも小さくなるように設定
してあり、レンジ３からの熱気が空気調和機１に
流入しないようにしてある。

レンジフード２は、レンジ３の上方に設置して
あり、レンジ３で生じた熱気をフアン（図示せ
ず）により吸引し、屋外に排出する。

この実施例の動作を説明する。調理の際にレン
ジ３使用すると、レンジ３から煙等を伴つた熱気
が生じる。このとき、空気調和機１を作動させる
と、吸気口１ｂから空気調和機１内に流入した空
気が冷気に変えられ、吹出口１ｃから吹き出す。
同時に、空気調和機１内で生じた排気は、排気口
１ａからレンジフード２内に向つて排出される。
レンジ３の熱気は排気口１ａの排気に影響される
ことなく上昇し、屋外に排出される。

この実施例の構造によると、空気調和機１の排
気口１ａの下縁に排気レンジフード２内の上方に
誘導するフード１ｄをを設けたので、レンジ３か
らの排気が乱されることがなく、レンジフード２
内に正しく排出することができる。したがつて、
熱気が空気調和機１内に流入して冷房効率を低下
させたり、吊戸棚４の下面を汚したりするのを防
止することができる。

なお、前記実施例においては、吸気口１ｂを空
気調和機１の下面に設けていたが、レンジフード
２よりも遠い側の側面に設けてもよい。

〔考案の効果〕

この考案の厨房装置によると、空気調和機の排
気口の下縁に排気を前記レンジフード内の上方に
誘導するフードを設けたので、排気口からの排気
がレンジから上昇してきた熱気の流れを乱すこと
がなく、熱気をレンジフード内に適正に吸引させ
ることができる。したがつて、熱気が空気調和機
内に流入して冷房効率を低下させたり、吊戸棚の
下面を汚したりするのを防止することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例の部分斜視図、第
２図はその部分正面図、第３図は提案例の部分正
面図である。 １……空気調和機、１ａ……排気口、１ｂ……
吸気口、１ｃ……吹出口、１ｄ……フード、２…
…レンジフード、３……レンジ、４……吊戸棚。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. レンジの上方にレンジフードを設け、前面に冷
   気の吹出口を設け前記レンジフード側の側面に排
   気口を設けた空気調和機を前記レンジフードの側
   面に隣接して設置した厨房装置において、前記排
   気口からの排気を前記レンジフード内の上方に誘
   導するフードを前記排気口の下縁に設けたことを
   特徴とする厨房装置。