JPH0442619Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、地中埋設弁の延長操作具に関する。

〔従来の技術〕

従来、地中埋設弁は、第５図に示すように、そ
の弁体開閉用回転軸１を、上方の地上に臨ませた
状態で地中に設置して、持ち運び自在な操作ハン
ドル４が直接着脱自在に嵌合連結するように形成
してあるだけであつた。

〔考案が解決しようとする問題点〕

しかし、地中埋設弁は、現場により埋設深さが
異なり、そのために、いろいろな長さの操作ハン
ドルを準備しておかなければ、地上から回転軸を
操作して弁体開閉操作をすることができないとい
う欠点があつた。このような問題を解消するため
に、前記地中埋設弁と操作ハンドルとの間に、地
上からの距離を一定にするように延長操作軸を地
中埋設弁側に予め配設することも考えられなくも
ないが、これでは、各種の埋設深さに応じた無数
の種類の延長操作軸を容易しなければならず、多
数種の操作ハンドルを持ち運ぶ手数は省けても、
きわめて多数種の延長操作軸を設置する必要があ
り、実用性に乏しいものであつた。

本考案の目的は、一種類の操作ハンドルを準備
しておくだけで、現場の異なつた深さの地中埋設
弁を操作できるようにする点にある。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案の地中埋設弁の延長操作具の特徴構成
は、地中埋設弁の弁体開閉用回転軸と持ち運び自
在な操作ハンドルとの間に介装される延長操作軸
と、その延長操作軸を地中埋設弁の弁箱に支持さ
せる取付部材とを備えている延長操作具におい
て、下記〔イ〕〜〔ハ〕に記載した構成を備えた
ことである。

〔イ〕 前記延長操作軸は、下端に前記弁体開閉
用回転軸に対する第１連結部を備え、上端に前
記操作ハンドルに対して着脱自在に嵌合する第
２連結部を備えている。

〔ロ〕 前記延長操作軸の前記第１連結部と前記
第２連結部との間には、それらの両連結部どう
しの間における相対回動を規制しながら、その
両連結部の間の距離を調整可能な伸縮調整部を
設けてある。

〔ハ〕 前記取付部材は、前記延長操作軸を立姿
勢に維持した状態で、その軸芯周りに回転自在
に保持する支持部と、その支持部の弁箱からの
位置を変更して固定自在な伸縮固定部とを備え
ている。

〔作用〕

上記技術手段を講じたことによる作用は、次の
通りである。

つまり、取付部材を弁箱に取付けて延長操作軸
の第１連結部を回転軸に連結し、埋設弁ごとに地
面から一定の深さの位置に第２連結部がくるよう
に、伸縮調整部によつて第１連結部と第２連結部
の距離を調整しておくだけで、一定長さの操作ハ
ンドルで地上から延長操作軸を介して回転軸を操
作できる。

〔考案の効果〕

従つて、埋設場所及び埋設深さの異なる複数の
地中埋設弁を、一種類の短かくて軽い操作ハンド
ルを持ち運びしながら開閉操作できるために、地
中埋設弁に対する操作のための作業効率を向上で
きる。

しかも、埋設深さに応じた長さの伸縮不能な延
長操作軸を、各地中埋設弁ごとに加工して取付け
ておくものに比べても、一種類の延長操作具を製
作しておくだけで、各埋設深さに対応させて第２
連結部を地面から一定の深さに位置させた状態で
取付けることができるために、小品種で生産性よ
く延長操作具を作製することができる。

〔実施例〕

次に、本考案の実施例を、図面に基づいて説明
する。

第１図乃至第３図に示すように、弁体開閉用回
転軸１を上部に配置して上方の地上に臨ませた状
態で埋設した地中埋設弁２に対し、回転軸１と嵌
合により連結する第１連結部３を下端に備え、且
つ、持ち運び自在なＴ字形の操作ハンドル４に対
して着脱自在に嵌合する第２連結部５を上端に備
えた延長操作軸６と、前記延長操作軸６を立姿勢
に支持した状態で、その軸芯周りに回転自在に地
中埋設弁２の弁箱７に取付ける筒状の取付部材８
とから成る地中埋設弁の延長操作具を構成してあ
る。

前記延長操作軸６における前記第１連結部３と
第２連結部５との間には、第１連結部３と第２連
結部５との距離を調整するための伸縮調整部Ａを
形成し、取付部材８における延長操作軸６の支持
部９と、弁箱７に対する固定部１０との間に、支
持部９と固定部１０との距離を調整及び固定自在
にする伸縮固定部Ｂを形成してある。

つまり、前記延長操作軸６は、第１図乃至第２
図に示すように、第１連結部３を下端に設けた角
柱状軸６Ａと、第２連結部５を上端に設けた角筒
状軸６Ｂとから成り、角柱状軸６Ａと角筒状軸６
Ｂとをそれらの長さ方向に相対摺動自在に嵌合さ
せて、前記伸縮調整部Ａを構成してあり、また、
前記取付部材８は、下端に固定部１０を設けた第
１円筒部分８Ａと、上端に延長操作軸６を回転自
在に外嵌支持する支持部９を設けた第２円筒部分
８Ｂとから成り、第１、第２円筒部分８Ａ，８Ｂ
を、互いに長さ方向に相対移動自在に螺合させ
て、伸縮固定部Ｂを構成してある。従つて、第１
円筒部分８Ａに対して第２円筒部分８Ｂを回転さ
せて取付部材８を伸縮させるに伴つて、自動的に
角柱状軸６Ａに対して角筒状軸６Ｂが長さ方向に
摺動して延長操作軸６が伸縮し、第２連結部５の
位置が上下に変移し、地中埋設弁２夫々の第２連
結部５を地面GLから一定深さＨに位置させるこ
とができる。

〔別実施例〕

前記取付部材８には、第４図に示すように、第
１円筒部分８Ａに雌ネジを形成し、第２円筒部分
８Ｂに雄ネジを形成して、角筒状軸６Ｂの下端が
ふら付かないように支持するために、角筒状軸６
Ｂの下部に取付けたリング状のスペーサー１３
を、回転のみ許容するように第２円筒部分８Ｂの
内側の係止部１４に係止させてあつても良い。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係る地中埋設弁の延長操作具の
実施例を示し、第１図は要部の縦断面図、第２図
は第１図の−線断面図、第３図は埋設状態を
示す弁の全体正面図、第４図は別実施例を示す要
部の縦断面図、第５図は従来例を示す弁の埋設状
態を示す全体正面図である。 １……回転軸、２……地中埋設弁、３……第１
連結部、４……操作ハンドル、５……第２連結
部、６……延長操作軸、７……弁箱、８……取付
部材、９……支持部、Ａ……伸縮調整部、Ｂ……
伸縮固定部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 地中埋設弁２の弁体開閉用回転軸１と持ち運び
   自在な操作ハンドル４との間に介装される延長操
   作軸６と、その延長操作軸６を地中埋設弁２の弁
   箱７に支持させる取付部材８とを備えるととも
   に、下記〔イ〕〜〔ハ〕に記載した構成を備えて
   いる延長操作具。 〔イ〕 前記延長操作軸６は、下端に前記弁体開
   閉用回転軸１に対する第１連結部３を備え、上
   端に前記操作ハンドル４に対して着脱自在に嵌
   合する第２連結部５を備えている。 〔ロ〕 前記延長操作軸６の前記第１連結部３と
   前記第２連結部５との間には、それらの両連結
   部３，５どうしの間における相対回動を規制し
   ながら、その両連結部３，５の間の距離を調整
   可能な伸縮調整部Ａを設けてある。 〔ハ〕 前記取付部材８は、前記延長操作軸６を
   立姿勢に維持した状態で、その軸芯周りに回転
   自在に保持する支持部９と、その支持部９の弁
   箱７からの位置を変更して固定自在な伸縮固定
   部Ｂとを備えている。