JPH0442338Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は道路の上方に、路面と略平行に延びる
支持ポールに懸架される路肩表示灯に関するもの
である。

〔考案の背景〕

支持ポールから懸架される路肩表示灯は積雪地
域の道路の路肩を示す標識として極めて重要であ
る。

直立ポール型の路肩表示灯は除雪作業の邪魔に
なつたり、除雪等によつて道路の路肩部分に押し
やられた雪によつて破損したり、雪に埋もれたり
するなど種々の欠点を有していた。

それに対して、懸架型の路肩表示灯は積雪量が
多大になつても視認性が低下することがなく、ま
た、除雪作業等の障害になることがない。勿論、
上述の路肩表示灯は冬期に限らず一般道路におい
ても車両の運転者に道路を巾広く感じさせたり、
また高所に表示板が位置するため、道路の蛇行状
態を早期に視認させたりする。

しかしながら、視界が極度に低下する吹雪時は
昼間でも表示灯の発光体の点灯を指示する外部信
号によつて点灯させる必要があるし、また、路肩
表示灯を例えば50m間隔で複数個連接した場合、
これらの表示灯の発光体の点灯動作を制御する外
部信号によつて互いに連係をもたせることが望ま
しい。

〔本考案の目的〕

本考案は上述の背景に基づいて案出されたもの
であり、その目的は発光体の点滅又は点灯動作を
制御するための外部信号の受信アンテナを極めて
容易な構造で設けることができる路肩表示灯を提
供することにある。

〔目的を達成するための具体的な手段〕

本考案が上述の目的を達成するために行つた具
体的な手段は支持ポールに懸架された金属製表示
板と、該表示板の表面に配設された発光体とから
成る路肩表示灯において、前記金属板を、前記発
光体の点滅又は点灯動作を制御するための外部信
号の受信アンテナとして機能せしめるように、前
記支持ポールと電気的に絶縁したことである。

〔実施例〕

以下、本考案の路肩表示灯を図面に基づいて説
明する。

第１図は本考案の路肩表示灯を指示ポールに取
り付けた状態の外観図であり、第２図は第１図中
Ｘ−X′線断面図である。

路肩表示灯１は支持ポール１１から懸架された
表示板２と、表示板２の表面に配設された発光体
３と、表示板２の裏面に取着された発光体制御ボ
ツクス４と、表示板２の上端から露出するように
制御ボツクス４上面に配置された太陽電池モジユ
ール５とから構成されている。

表示板２は、アルミニウム、ステンレス等の耐
食性金属からなり、道路の路肩を明示するために
その形状は下向きの矢羽根状を成し、その表面は
着色された高反射性シートが貼付されている。
尚、表示板２はその表面の図案等により道路の路
肩部分が明示できればよく、その形状を矢羽根状
に限定されるものではない。

発光体３は表示板２の表面に所定形状例えば縦
一列に配設されている。発光体３は、発光点であ
る発光ダイオード３１と、該発光ダイオード３１
を覆う透明キヤツプ３２とから構成されている。

制御ボツクス４は耐食性・耐湿性・軽量化を考
慮してアクリル、ポリカーボネート、FRP等に
よつて箱体形状に形成され、その中には太陽電池
モジユール５からの電気エネルギーを充電するた
めの二次電池４１や該発光体３の点灯動作を制御
するための外部信号の受信装置４２を含む電気回
路基板４３が収納されている。

太陽電池モジユール５は複数個の太陽電池素子
５１と、該太陽電池素子５１を覆う透明保護カバ
ー５２とから構成されている。太陽電池モジユー
ル５から発生する電力は二次電池４１に蓄電さ
れ、発光体３、受信装置４２の駆動電源となる。

尚、６は制御ボツクス４から角発光体３までの
配線６１が収納されているリアカバーである。６
２は支持ポール１１への懸架固定手段であり、、
固定手段６２は表示板２の裏面に直接又は制御ボ
ツクス４及びリアカバー６を介して設けられてい
る。

上述の構成をした路肩表示灯１は道路の路肩近
傍に配置した逆Ｌ字状の支持ポール１１に固定手
段６２を介して懸架される。

そして、路肩表示灯１の視認性が低下する夜間
や吹雪などになると、太陽電池素子５１で発生し
た電力を利用し、発光体３が点灯する。具体的に
は発光体３は電気回路基板４３に実装された周囲
光量検知回路、点滅回路、点灯制御回路によつて
所定間隔で点滅するが、この回路は外部から飛来
する所定信号につて制御され、動作する。

例えば、夜間になると周囲光量検知回路、点灯
制御回路が動作して発光体３が点灯する。この
時、受信装置４２はラジオ電波中の時報信号や当
該表示灯１と離れて配置された点滅信号送信装置
（図示せず）から飛来する所定信号を受信し、連
接した他の路肩表示灯１の発光体３と連係して点
灯するように点滅回路の動作を補正したりする。
これにより、複数個連接した路肩表示灯１が互い
に連係して発光体３が点灯するため、正確な道路
状況を明示する。

次に第３図ａ，ｂを用いて上述の外部信号を受
信するための構造を説明する。

外部信号を受信するためには受信アンテナ及び
受信装置４２が必要であるが、本考案は金属製表
示板２を少なくとも支持ポール１１と絶縁関係に
し、表示板２全体を受信用アンテナ２１とした。

具体的には第３図ａに示すように支持ポール１
１に表示灯１を懸架するため固定手段６２と、リ
アカバー６との接触面にポリエステルシート等の
絶縁板２２を介在させた。さらに固定手段６２と
リアカバー６との取着はプラスチツクボルトなど
の絶縁ボルトやボルトを取り巻くプラスチツク製
の絶縁製スペーサを用いて行う。

尚、降雨や降雪等により、リアカバー６と固定
手段６２とが導通しないように、例えば固定手段
６２の一部又は前部を絶縁板２２から延びた延出
部２３で覆設することが望ましい。

また第３図ｂに示すように表示板２の裏面に厚
さ1.0mm程度のポリエステルシート等からなる絶
縁板２４を貼付し、表示板２の裏面に取着される
制御ボツクス４、リアカバー６などを絶縁ボルト
等の取着手段で夫々配設する。

上述の構造によれば、発光体３を点灯動作制御
する外部信号の受信アンテナである表示板２と制
御ボツクス４内の受信装置４２とを結線するだけ
で、外部信号を感度よく受信できる。

即ち、表示板２はその長さが一般的に120cm程
度もあるためにFM波を受信するに充分な長さで
あり、その形状が平板状であるために外部信号を
全方向から受信できる。

さらに、発光体３を点灯させる太陽電池素子５
１、二次電池４１などの電力系統及びアンテナ２
１、受信装置４２などの制御信号系統がすべて表
示板２に一体化されている。これにより路肩表示
灯１を支持ポールに懸架する設置作業中に、複雑
な配設作業を強いられることがない。

〔考案の効果〕

以上、上述したように本考案の路肩表示灯は、
その発光体の点滅又は点灯動作を制御するための
外部信号の受信アンテナを、路肩部分を明示する
表示板に兼用したため、受信アンテナを別に設け
るなどの複雑な構造となることがなく、外観も全
く損なうことがない。

また、路肩表示灯の発光体と点灯させるための
電力系統、制御信号系統が表示板に一体化してい
るため、支持ポールに表示灯を懸架する作業が困
難となることがない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の路肩表示灯を支持ポールに懸
架した状態を示す外観図であり、第２図は第１図
中Ｘ−X′線断面図であり、第３図ａ，ｂは本考
案の路肩表示灯の部分平断面図である。 ２……表示灯、３……発光体、４……制御ボツ
クス、２１……受信アンテナ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 支持ポールに懸架された金属製表示板と、該表
   示板の表面に配設された発光体とから成る路肩表
   示灯において、 前記金属板を、前記発光体の点滅又は点灯動作
   を制御するための外部信号の受信アンテナとして
   機能せしめるように、前記支持ポールと電気的に
   絶縁したことを特徴とする路肩表示灯。