JPH0442237Y2 - - Google Patents

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JPH0442237Y2
JPH0442237Y2 JP7817985U JP7817985U JPH0442237Y2 JP H0442237 Y2 JPH0442237 Y2 JP H0442237Y2 JP 7817985 U JP7817985 U JP 7817985U JP 7817985 U JP7817985 U JP 7817985U JP H0442237 Y2 JPH0442237 Y2 JP H0442237Y2
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shaft
lubricating oil
outer shaft
inner shaft
bearing
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【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、舶用二重反転プロペラ装置における
プロペラ軸の軸受部に用いて好適の潤滑装置に関
する。
〔従来の技術〕
一般に、二重反転プロペラ装置は第5図および
第6,7図に示すようなものがあり、第5図に示
す装置は主機として低速デイーゼル機関を用いた
例であり、低速デイーゼル主機1′後端から突設
された主軸1a′に弾性継手2′を介して同軸的に
連結される内軸11′をそなえるとともに、弾性
継手2′の後方には、中空軸6′が内軸11′に貫
通されて同軸的に連結されている。この中空軸
6′の後端外周には太陽歯車3a′が同軸的に装着
され、この太陽歯車3a′の外周には同太陽歯車3
a′と噛み合う複数の第1の遊星歯車3b′が配設さ
れている。
そして、遊星歯車3b′には、同遊星歯車3b′の
後方において、第2の遊星歯車3e′が同軸的に連
結されており、この遊星歯車3e′は、その後方に
おいて、内軸11′に貫通されて配設された外軸
15′の前端に形成される内歯歯車3c′と噛み合
い、これらの太陽歯車3a′、遊星歯車3b′,3
e′および内歯歯車3c′から遊星歯車式の反転装置
3′が構成される。
なお、船外において、内軸11′および外軸1
5′の後端にはそれぞれ後側プロペラ13′および
前側プロペラ14′が装着されている。また、内
軸11′は主軸1a′を介し主機1′内のスラスト軸
受4′に支持され、外軸15′は船体側に取り付け
られるスラスト軸受10′により支持されている。
このような二重反転プロペラ装置では、主機
1′の回転トルクは、主軸1a′および内軸11′を
介して後側プロペラ13′に伝達されるとともに、
弾性継手2′を介して反転装置3′に伝達される。
そして、この反転装置3′において回転方向を反
対方向に変換された回転トルクが、外軸15′を
介し前側プロペラ14′に伝達される。
このようにして、プロペラ13′,14′に伝達
される回転トルクによりこれらのプロペラ13′,
14′は回転駆動されるが、前側プロペラ14′に
おいて発生するスラストは、外軸15′を介しス
ラスト軸受10′により直接船体へ伝達され、後
側プロペラ13′において発生するスラストも主
軸1a′および主機1′内部のスラスト軸受4′によ
り船体へ伝達される。
一方、第6,7図に示す装置は主機として中速
デイーゼル機関を用いた例であり、前述した第5
図に示す装置とほぼ同様に構成されているが、第
6,7図に示すように主機1″の主軸27′が入力
軸となり、この主軸27′の後端に取り付けられ
る太陽歯車3a″が回転駆動されるようになつてい
る。この太陽歯車3a″は、その外周の複数の遊星
歯車3b″を介し、外軸15′の前端に形成される
内歯歯車3c″に接続されるとともに、複数の遊星
歯車3b″の回転軸後端は、内軸12′の前端に連
結され、これらの太陽歯車3a″、遊星歯車3b″お
よび内歯歯車3c″により反転装置3″が構成され
る。
なお、内軸12′は外軸15′内においてスラス
ト軸受10″により支持されるとともに、外軸1
5′は船体側に取り付けられるスラスト軸受1
0′により支持されている。
したがつて、この二重反転プロペラ装置では、
主機1″の回転トルクは、主軸27′を介し反転装
置3″の太陽歯車3a″に伝達され、同太陽歯車3
a″の回転に伴い遊星歯車3b″は自転しながら太陽
歯車3a″の周りを公転する。
この遊星歯車3b″の自転により、内歯歯車3
c″を介し外軸15′は主軸27′と反対方向に回転
し、その後端に装着された前側プロペラ14′が
回転駆動される一方、遊星歯車3b″の公転によ
り、外軸15′内を貫通する内軸12′は主機2
7′と同方向に回転し、その後端に装着された後
側プロペラ13′が回転駆動される。
そして、後側プロペラ13′において発生する
スラストは、内軸12′およびスラスト軸受1
0″により外軸15′に伝達され、前側プロペラ1
4′において発生するスラストとともに、外軸1
5′を船体に支持するスラスト軸受10′により船
体へ伝達されるようになつている。
〔考案が解決しようとする問題点〕
ところで、上述のような従来の舶用二重反転プ
ロペラ装置において、第5図に示す前者の装置で
は、内軸11′および外軸15′にプロペラ13′
および14′から伝達されるスラストが、それぞ
れ、これらの軸系の外部に配設されたスラスト軸
受4′および10′により船体へ直接伝達されるの
に対して、第6,7図に示す後者の装置では、内
軸12′および外軸15′がいずれも反転装置3″
を介し主機1″に接続されているため、外軸1
5′にプロペラ14′から伝達されるスラストは、
前者の装置と同様、スラスト軸受10′により直
接船体へ伝達されるが、内軸12′にプロペラ1
3′から伝達されるスラストは、反転装置3″を保
護すべく、反転装置3″とプロペラ13′,14′
との中間部で、内軸12′と外軸15′との相互間
に内軸12′から外軸15′へスラストを伝達する
ためのスラスト軸受10″を介装しなければなら
ない。
このようなスラスト軸受10″の構造について
はいくつか提案されているが、軸系の内部つまり
外軸15′内にスラスト軸受10″を配設した場
合、同スラスト軸受10″の潤滑を行なうのは極
めて困難であり、この潤滑手段はいまだ確立され
ておらず、中速デイーゼル主機を用いた二重反転
プロペラ装置を実際の船舶へ適用する際の妨げと
なつている。
本考案は、このような実情に鑑み、内軸と外軸
との相互間に介装されるスラスト軸受部の潤滑を
十分に行なえるようにして、内軸に作用するスラ
ストを効率よく確実に外軸を介し船体へ伝達でき
るようにした、舶用二重反転プロペラ軸潤滑装置
を提供することを目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
このため、本考案の舶用二重反転プロペラ軸潤
滑装置は、同一中心軸線を有する内軸と外軸とで
駆動される船舶用二重反転プロペラ装置におい
て、上記の内軸および外軸の各中間部を支持する
中間軸受部と、同中間軸受部の直後で上記の内軸
と外軸との相互間におけるスラストの伝達を行な
うスラスト軸受部とをそなえ、上記スラスト軸受
部における上記外軸の外周を油密に覆う環状シー
ル機構と、同環状シール機構を介して上記スラス
ト軸受部のスラスト軸受面へ潤滑油を供給する潤
滑油供給系とが設けられるとともに、上記スラス
ト軸受面の潤滑部から上記中間軸受部における上
記内軸と外軸との摺動面へ潤滑油を送給しうる潤
滑油路と、上記摺動面の潤滑部から上記中間軸受
部における上記外軸の外周面へ潤滑油を送給すべ
く同外軸に穿設された潤滑油通孔と、上記外軸の
外周面における潤滑部から潤滑油を排出しうる潤
滑油排出系とが設けられたことを特徴としてい
る。
〔作用〕
上述の本考案の舶用二重反転プロペラ軸潤滑装
置では、舶用二重反転プロペラ装置の内軸と外軸
との中間に設けられた中間軸受部において、潤滑
油供給系からスラスト軸受部のスラスト軸受面に
潤滑油が供給され、同潤滑油は上記の内軸と外軸
との間に設けられた潤滑油路を通つて両軸間を潤
滑した後、上記外軸に穿設された潤滑油通孔を通
過して上記中間軸受部における外軸外周面へ送給
され、同外周面における潤滑部から潤滑油排出系
に送られ排出される。
〔実施例〕
以下、図面により本考案の一実施例としての舶
用二重反転プロペラ軸潤滑装置について説明する
と、第1図は本装置の要部を拡大して示す断面
図、第2図は第1図の−矢視断面図、第3図
は本装置をそなえた舶用二重反転プロペラ装置を
示す縦断面図、第4図は同舶用二重反転プロペラ
装置における反転装置の作用を説明するための模
式的な正面図である。
第3図に示すように、中速デイーゼル主機1に
より回転駆動される主軸1aは弾性継手2を介し
て入力用太陽歯車3aに連結されており、第4図
に示すように、この太陽歯車3aを中心にその外
周には、同太陽歯車3aと噛み合う4つの遊星歯
車3bが配設され、同遊星歯車3bにその外周か
ら噛み合う内歯歯車3cがそなえられている。こ
れらの太陽歯車3a、遊星歯車3bおよび内歯歯
車3cと、遊星歯車3bの回転軸後端に連結され
る遊星歯車連結内軸3eとから反転装置3が構成
されている。
なお、主機1内では主軸受4が主軸1aを支持
し、反転装置3内では、軸受5aが入力用太陽歯
車3aの回転軸を支持するとともに、軸受5bが
遊星歯車連結内軸3eを支持する。
また、内歯歯車3c後端には中空軸部3gが接
続され、同中空軸部3gは、その外周においてス
ラスト軸受3dにより船体21に支持されてお
り、この中空軸部3gの後端は二つ割れ中空軸6
aを介して中間軸受部23における中空外軸9に
同軸的に連結される。遊星歯車連結内軸3eは内
軸用摩擦スリーブカツプリング7によつて内軸1
1に連結され、同内軸11は中間軸受部23内に
おいて内軸軸受8を介し中空外軸9に支持され、
この中間軸受部23は中間軸受台22を介し船体
21に支持固定されている。
さらに、中間軸受部23の後方では、中空外軸
9が、スラスト軸受部10と二つ割れ中空軸6b
とを介してプロペラ外軸15に同軸的に連結さ
れ、内軸11は内軸用摩擦スリーブカツプリング
7によりプロペラ内軸12に同軸的に連結されて
いる。同プロペラ内軸12は、その前端部を船首
側内軸軸受16で、その後端部を船尾側内軸軸受
17でそれぞれプロペラ外軸15に支持されてお
り、同プロペラ外軸15は機関室後部隔壁20直
後に設けられた船首側外軸軸受19と船体21の
後端部に設けられた船尾側外軸軸受18とで船体
21に支持されている。また、船尾外板21aを
貫通し突出するプロペラ外軸15後端には前側プ
ロペラ14が装着され、プロペラ内軸12後端に
は後側プロペラ13が装着されている。
このように構成された二重反転プロペラ装置に
おける内軸11およぴ中空外軸9を支持する中間
軸受部23においては、第1,2図に示すよう
に、船体21に固着された中間軸受台22上に設
けられた軸受下部本体23g上に軸受ケーシング
23aが設置され、同軸受ケーシング23a内に
は裏金23bが配設され、中空外軸9は軸受メタ
ル23cを介して裏金23b内に挿通されてい
る。なお、軸受ケーシング23aの前後両端部に
は、オイルバツフル23dがそれぞれ設けられて
いる。
中空外軸9と同中空外軸9の内側に挿通される
内軸11との間には、内軸軸受8が設けられ、ま
た中間軸受部23の後方において、内軸11の外
周には、環状突起部11aが形成されており、同
環状突起部11aは、中空外軸9後端のフランジ
面と環状軸受金具10aとからなる環状の凹部1
0bに嵌合されて、内軸11と中空外軸9との相
互間におけるスラストの伝達を行なうスラスト軸
受部10が構成されている。凹部10bにおいて
は、環状突起部11aの前後面にそれぞれ当接す
る中空外軸9後端のフランジ面と環状軸受金具1
0aとにスラストパツド23eが取り付けられて
いる。
そして、スラスト軸受部10における外軸とし
ての環状軸受金具10aの外周部には環状金物2
6aが装着されるとともに、船体21側にも環状
金物26bが環状金物26aと対向して設けられ
て、これらの環状金物26a,26b間におい
て、環状金物26aの外周を油密に覆いうるシー
ル部26cが環状金物26bに取り付けられて介
装され、環状シール機構26が構成される。な
お、環状金物26bは環状軸受金具10aの外周
において、船体21に固着のブラケツト24kに
取り付けられる一方、環状軸受金具10aと中空
外軸9のフランジ面との間には調整ライナー25
が介装されている。環状シール機構26の環状金
物26bには、同環状金物26bおよびシール部
26cを貫通して潤滑油供給管24dが取り付け
られる一方、給油孔24fが環状金物26aおよ
び環状軸受金具10を貫通して形成され、同給油
孔24fにより潤滑油供給管24dとスラスト軸
受部10の凹部10b内とが連通されていて、こ
の給油孔24fは凹部10b内周面上に開口する
ようにして形成される。これにより、環状シール
機構26を介してスラスト軸受部10のスラスト
軸受面へ潤滑油が供給されるようになつている。
さらに、内軸11には潤滑油路としての内軸孔
24gが、内軸11の環状突起部11aの後方部
から内軸11の中心軸線上を経由して環状突起部
11aの前方部まで直線上に穿設され、スラスト
軸受部10のスラスト軸受面の潤滑部から中間軸
受部23における内軸11と中空外軸9との摺動
部へ潤滑油が送給されるようになつている。
また、中空外軸9の前端内周面には環状の凹部
が形成され、同凹部に内軸軸受8の前端に形成さ
れる環状の凸部が嵌合されている。
一方、中空外軸9において、同中空外軸9の上
記凹部内周面から、中空外軸9外周部の環状のオ
イル溜り23hへ連通するように、潤滑油通孔と
しての外軸孔24hが穿設され、内軸11と中空
外軸9との摺動部から中間軸受部23における中
空外軸9の外周面へ潤滑油が送給される。
オイル溜り23hから、軸受ケーシング23a
および軸受下部本体23gを貫通して排油孔24
lが穿設され、同排油孔24lの軸受下部本体2
3gにおける開口には潤滑油排出管24cが連結
され、中空外軸9の外周面における潤滑部から、
排油孔24lおよび潤滑油排出管24iを介し潤
滑油が排出される。
なお、潤滑油排出管24iにはサイトグラス2
4jが介装されている。また、第1図中におい
て、符号24aは、中空外軸9の前端のフランジ
面に取り付けられ、内軸11に当接して潤滑部に
おける油密を保持する船首側内軸シールを示し、
符号24bは環状軸受金具10の後端面に取り付
けられ、内軸11に当接して潤滑部における油密
を保持する船尾側内軸シールを示している。
ところで、本実施例における二重反転プロペラ
装置は従来の中速デイーゼル主機用のものと同様
に作動する。すなわち、第3,4図に示すよう
に、主機1の回転トルクが主軸1aを介し反転装
置3の入力用太陽歯車3aに伝達され、この太陽
歯車3aが第4図中の矢印Aで示す方向に回転す
ると、同太陽歯車3aの回転に伴い、遊星歯車3
bは、矢印B′で示す方向に自転して、内歯歯車
3cを矢印Cで示す方向に回転させるとともに、
太陽歯車3aの周りを矢印Bで示す方向に公転す
る。これにより、プロペラ13,14は互いに反
対方向に回転駆動される。
このとき、遊星歯車3b群の公転速度の大きさ
と環状歯車3cの回転速度の大きさとは、それぞ
れ外部から受ける負荷の大きさに応じて変化す
る。つまり遊星歯車3b群に接続される後側プロ
ペラ13と、内歯歯車3cに接続される前側プロ
ペラ14とが受ける負荷の大きさにより変化す
る。たとえば、後側プロペラ13の負荷が大き
く、それに比べ前側プロペラ14の負荷が小さけ
れば、遊星歯車3b群の矢印B方向公転速度は小
さくなり、内歯歯車3cの矢印C方向回転速度は
大きくなるように、遊星歯車3b群の公転と内歯
歯車3cの回転とは互いに関連し合いながら変化
して、前側プロペラ14と後側プロペラ13とは
それぞれの負荷のバランスのとれた最も効率の良
い回転状態に自動的に保持される。
そして、後側プロペラ13において発生するス
ラストは、スラスト軸受部10により中空外軸9
等に伝達され、前側プロペラ14において発生す
るスラストとともに、スラスト軸受3dから船体
21へ伝達される。
このような二重反転プロペラ装置において、本
実施例の舶用二重反転プロペラ軸潤滑装置は前述
のごとく構成されているので、二重反転プロペラ
装置の作動中には、潤滑油が、潤滑油供給管24
dから供給され、給油孔24fを介し、内軸11
の環状突起部11a前後とスラスト軸受部10の
スラストパツド23eとの間のスラスト軸受面へ
供給され、同スラスト軸受面を潤滑する。このと
き環状突起部11aの後方から前方への潤滑油の
流れは内軸11に穿設された内軸孔24gにより
促進される。
一方、内軸11の前方へ送給された潤滑油は、
内軸軸受8と内軸11との間および内軸軸受8と
中空外軸9との間の摺動面に沿い流れ、内軸軸受
8を潤滑油中に浮遊した状態にしながら、これら
の摺動面を潤滑した後、外軸孔24h内を経由し
オイル溜り23hに送給される。
そして、オイル溜り23h内の潤滑油は、軸受
メタル23cと中空外軸9との間に浸入しその摺
動部を潤滑してから、排油孔24lから潤滑油排
出管24iを介して排出される。
このようにして、スラスト軸受部10における
スラスト軸受面、内軸11と中空外軸9との間の
摺動部および中空外軸9と中間軸受部23との間
の摺動部の潤滑が一系統となつて行なわれるので
ある。
なお、潤滑油の上述のような供給および排出は
図示しないポンプ等により強制的に行なわれる。
本考案の舶用二重反転プロペラ軸潤滑装置を用
いることにより、二重反転プロペラ装置におい
て、その軸系の内部にスラスト軸受部10が配設
された場合、同スラスト軸受部10の潤滑を十分
に行なえるようになつて、潤滑装置としての信頼
性を得ることができるとともに、内軸11に伝達
されるスラストが、スラスト軸受部10において
効率よく確実に中空外軸9等へ伝達されるように
なる。
また、本考案の装置により、スラスト軸受部1
0における潤滑が実現されるので、中速デイーゼ
ル主機1を用いた二重反転プロペラ装置の船舶へ
の適用範囲を大幅に拡大することができるのであ
る。
〔考案の効果〕
以上詳述したように、本考案の舶用二重反転プ
ロペラ軸潤滑装置によれば、同一中心軸線を有す
る内軸と外軸とで駆動される船舶用二重反転プロ
ペラ装置において、上記の内軸および外軸の各中
間部を支持する中間軸受部と、同中間軸受部の直
後で上記の内軸と外軸との相互間におけるスラス
トの伝達を行なうスラスト軸受部とをそなえ、上
記スラスト軸受部における上記外軸の外周を油密
に覆う環状シール機構と、同環状シール機構を介
して上記スラスト軸受部のスラスト軸受面へ潤滑
油を供給する潤滑油供給系とが設けられるととも
に、上記スラスト軸受面の潤滑部から上記中間軸
受部における上記内軸と外軸との摺動面へ潤滑油
を送給しうる潤滑油路と、上記摺動面の潤滑部か
ら上記中間軸受部における上記外軸の外周面へ潤
滑油を送給すべく同外軸に穿設された潤滑油通孔
と、上記外軸の外周面における潤滑部から潤滑油
を排出しうる潤滑油排出系とが設けられるという
簡素な構成で、内軸と外軸との間に介装されたス
ラスト軸受部の潤滑が十分に行なえるようにな
り、これにより、内軸に作用するスラストが極め
て効率よく且つ確実に外軸を介し船体に伝達され
るのである。
【図面の簡単な説明】
第1〜4図は本考案の一実施例としての舶用二
重反転プロペラ軸潤滑装置を示すもので、第1図
は本装置の要部を拡大して示す縦断面図、第2図
は第1図の−矢視断面図、第3図は本装置を
そなえた舶用二重反転プロペラ装置を示す縦断面
図、第4図は同舶用二重反転プロペラ装置におけ
る反転装置の作用を説明するための模式的な正面
図でああり、第5図は従来の低速デイーゼル主機
用二重反転プロペラ装置を模式的に示す縦断面斜
視図であり、第6,7図は従来の中速デイーゼル
主機用二重反転プロペラ装置を示すもので、第6
図はその模式図、第7図はその反転装置を示す正
面図である。 1……中速デイーゼル主機、1a……主軸、2
……弾性継手、3……反転装置、3a……入力用
太陽歯車、3b……遊星歯車、3c……内歯歯
車、3d……スラスト軸受、3e……遊星歯車連
結内軸、3g……中空軸部、4……主軸受、5
a,5b……軸受、6a,6b……二つ割れ中空
軸、7……内軸用摩擦スリーブカツプリング、8
……内軸軸受、9……中空外軸、10……スラス
ト軸受部、10a……環状軸受金具、10b……
凹部、11……内軸、11a……環状突起部、1
2……プロペラ内軸、13……後側プロペラ、1
4……前側プロペラ、15……プロペラ外軸、1
6……船首側内軸軸受、17……船尾側内軸軸
受、18……船尾側外軸軸受、19……船首側外
軸軸受、20……機関室後部隔壁、21……船
体、21a……船尾外板、22……中間軸受台、
23……中間軸受部、23a……軸受ケーシン
グ、23b……裏金、23c……軸受メタル、2
3d……オイルバツフル、23e……スラストパ
ツド、23g……軸受下部本体、23h……オイ
ル溜り、24a……船首側内軸シール、24d…
…船尾側内軸シール、24d……潤滑油供給管、
24f……給油孔、24g……潤滑油路としての
内軸孔、24h……潤滑油通孔としての外軸孔、
24i……潤滑油排出管、24j……サイトグラ
ス、24k……ブラケツト、24l……排油孔、
25……調整ライナー、26……環状シール機
構、26a,26b……環状金物、26c……シ
ール部。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 同一中心軸線を有する内軸と外軸とで駆動され
    る船舶用二重反転プロペラ装置において、上記の
    内軸および外軸の各中間部を支持する中間軸受部
    と、同中間軸受部の直後で上記の内軸と外軸との
    相互間におけるスラストの伝達を行なうスラスト
    軸受部とをそなえ、上記スラスト軸受部における
    上記外軸の外周を油密に覆う環状シール機構と、
    同環状シール機構を介して上記スラスト軸受部の
    スラスト軸受面へ潤滑油を供給する潤滑油供給系
    とが設けられるとともに、上記スラスト軸受面の
    潤滑部から上記中間軸受部における上記内軸と外
    軸との摺動面へ潤滑油を送給しうる潤滑油路と、
    上記摺動面の潤滑部から上記中間軸受部における
    上記外軸の外周面へ潤滑油を送給すべく同外軸に
    穿設された潤滑油通孔と、上記外軸の外周面にお
    ける潤滑部から潤滑油を排出しうる潤滑油排出系
    とが設けられたことを特徴とする、舶用二重反転
    プロペラ軸潤滑装置。
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