JPH044068Y2

JPH044068Y2 -

Info

Publication number: JPH044068Y2
Application number: JP4182284U
Authority: JP
Priority date: 1984-03-26
Filing date: 1984-03-26
Publication date: 1992-02-06
Also published as: JPS60154489U

Description

【考案の詳細な説明】この考案は、バキユーム車の満量自動停止装置
に関し、特に泡等が真空ポンプ内に吸引されるの
を防止することができる満量自動停止装置に関す
るものである。

一般に、バキユーム車は第１図に示すように、
汚水等を収容し得るタンク本体１が安全弁２が介
在される管路３によつてエアークリーナ４を介し
て吸排切換用のコツク５に連結され、コツク５は
脱臭器６が介在される管路７によつて外気に、ま
た管路８によつて真空ポンプ９に連結される。真
空ポンプ９は管路１０によつてオイルタンク兼用
のセパレータ１１に連結され、セパレータ１１か
ら管路１２によつて再びコツク５に連結される。
なお、１３は真空ポンプ９を駆動するエンジン、
１４は真空ポンプ９を潤滑する油供給用の給油パ
イプである。そして、一般に、管路３とタンク本
体１の天井部１ａとの間に、タンク本体１内が汚
水等によつて満量になつた際に管路３を閉鎖し得
る満量自動停止装置１５が介在される。

従来の満量自動停止装置は、第２図から第４図
に示すように、タンク本体１の天井開口部１ｂ
に、内部に弁室１６及び弁座１７が形成され、上
部開口１８に前記管路３の端部が連結される装置
本体１９が装着される。装置本体１９には、上端
部が弁座１７を貫通し、下端部はタンク本体１内
に突出される軸体２０が上下に移動可能に摺設さ
れる。軸体２０には弁座１７に下方により就座し
得る弁体２１が固着される。装置本体１９の下方
には、前記軸体２０の下端部を囲んでタンク本体
１内に突出される円筒状のガイド部材２２が装着
され、ガイド部材２２の下端開口部には狭小部２
２ａが形成される。また、装置本体１９の前記天
井開口部１ｂに装着する部分には、この天井開口
部１ｂと弁座１７とを連通する通路２３が形成さ
れる。前記ガイド部材２２内には球状のフロート
部材２４が軸体２０の下端部に当接押圧可能に遊
設され、フロート部材２４は前記狭小部２２ａに
よつてガイド部材２２内に移動範囲が制限され
る。そして、第３図に示すように、タンク本体１
内に汚水等が満たされた際には、フロート部材２
４が上昇され、軸体２０を上方に押し上げて、弁
体２１が弁座１７に就座されて閉とされ、管路３
内へ汚水等が侵入されるのを防止でき、真空ポン
プ９内に汚水等が入つて真空ポンプ９が破損され
るのを防止している。

しかし、従来の装置は以上に述べたようである
から、第４図に示すように、タンク本体１内の水
面が泡立つた際には、フロート部材２４が泡では
浮かないため、弁座１７を弁体２１で閉鎖でき
ず、その泡が通路２３から弁室１６内に侵入し、
管路３を通つて真空ポンプ９内に入り、真空ポン
プ９の故障の原因となつている。

この考案は以上に述べた事情に鑑みなされたも
ので、その目的は、装置本体の下方に、タンク本
体内に突設される筒状のガイド部材を装着すると
ともに、ガイド部材と装置本体の下部との間にタ
ンク本体内部と装置本体内部に形成される弁室と
を連通する通路が形成され、ガイド部材内にフロ
ート部材が遊設され、フロート部材によつて軸体
を介して弁室内に形成される弁座に弁体が就座さ
れ、ガイド部材を囲んで装置本体の下方に筒状の
防護部材が装着され、防護部材の上方寄りにタン
ク本体内と前記通路とを連通する小孔が穿設さ
れ、この小孔を介して真空ポンプによつて吸引す
ることにより、泡が発生した際にも、小孔を通過
するときは潰されるようにし、泡が真空ポンプ内
に逆流されるのを防止できるようにしたバキユー
ム車の満量自動停止装置を提供することにある。

以下添付図面に基づいてこの考案を詳細に説明
する。

第５図はこの考案による装置を示す断面図で、
図面中、１は汚水等を収容し得るバキユーム車の
前記タンク本体で、タンク本体１の天井部１ａに
は前記天井開口部１ｂが形成される。天井開口部
１ｂにはフランジ部１ｃが形成され、フランジ部
１ｃに、内部に弁室３０が形成される装置本体３
１が装着される。弁室３０内には弁座３２が形成
され、弁座３２によつて弁室３０内が上下部に二
分割され、弁室３０の上部は上部開口３３に連結
される管路３に連通され、弁室３０の下部はタン
ク本体１内に連通される。装置本体３１内には、
上端部が弁座３２を貫通し、下端部がタンク本体
１内に突出される軸体３４が上下に移動可能に摺
設される。軸体３４には弁座３２に下方より就座
し得る弁体３５が固着される。装置本体３１の下
方には、軸体３４の下端部を囲んでタンク本体１
内に突出される円筒状のガイド部材３６が装着さ
れる。ガイド部材３６の下端開口部には狭小部３
６ａが形成され、ガイド部材３６に遊設されるフ
ロート部材３７が抜け落ちるのを防止している。
フロート部材３７は軸体３４の下端に当接可能と
され、その浮力による押圧力によつて軸体３４を
介して弁体３５が弁座３２に就座可能とされる。
ガイド部材３６の上方と装置本体３１との間には
弁室３０内とタンク本体１内とを連通する通路３
８が形成される。

また、前記ガイド部材３６を囲む円筒状の防護
部材３９が装置本体３１の下部からタンク本体１
内部に向つて突出形成される。防護部材３９の上
方寄りに、タンク本体１内と前記通路３８とを連
通する複数の小孔４０が穿設される。小孔４０は
第６図に示すようにφ1mm〜φ5mmの断面円形のも
の、又は第７図に示すように幅１mm〜５mmの長円
のものとするときに後述する効果がより良く発揮
される。なお、第８図に示すように、防護部材３
９の内壁に、小孔４０の内側縁部を囲むボス部４
１を形成し、小孔４０の長さをより長くすること
により、後述する効果をより高めることも可能で
ある。

この考案による装置は以上のようであるから第
５図に示ように、真空ポンプ９によつて汚水等を
タンク本体１内に吸引した際に、タンク本体１内
の水面が泡立つた場合においても、タンク本体１
内の空気が真空ポンプ９によつて、矢印に示すよ
うに、小孔４０内を通過した後、通路３８内を通
つて弁室３０内に入り、弁室３０の弁座３２を通
つて管路３に吸引されるため、当該空気の流れに
乗つて泡が小孔４０内を通過しようとするとき
に、小孔４０によつて潰され、管路３内へは空気
のみが吸引され、泡が真空ポンプ９内に侵入し
て、真空ポンプ９の故障の原因となるのを確実に
防止できる。そして、タンク本体１内に汚水が満
たされた際には、フロート部材３７が浮き上が
り、その浮力によつて軸体３４を介して弁体３５
が弁座３２に就座され、管路３が閉鎖され、汚水
の逆流が防止されるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は一般的なバキユーム車を示す配管図、
第２図から第４図は従来の装置を示す断面図、第
５図はこの考案による装置を示す断面図、第６図
から第８図はそれぞれ同装置の異なる実施例を示
す一部断面図である。なお図面において、１……タンク本体、１ｂ…
…天井開口部、３，７，８，１０，１２……管
路、９……真空ポンプ、３０……弁室、３１……
装置本体、３２……弁座、３４……軸体、３５…
…弁体、３６……ガイド部材、３７……フロート
部材、３８……通路、３９……防護部材、４０…
…小孔、４１……ボス部、である。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】１汚水等を収容し得るタンク本体が備えられ、
このタンク本体の天井開口部が管路によつて真
空ポンプに連結され、この真空ポンプによつて
タンク本体内が負圧にされ、タンク本体に連結
される管路を介して汚水等の吸引し得るバキユ
ーム車において、前記真空ポンプに連通される
管路端部とタンク本体の天井開口部との間に、
内部に弁室及び弁座が形成される装置本体が介
在され、この装置本体にはタンク本体内部に突
出され上下方向に移動される軸体が配設され、
この軸体に前記弁座に下方より就座される弁体
が固着され、前記軸体の下端部を包む筒状で、
内部に当該軸体を介して前記弁体を就座可能と
するフロート部材が遊設されて成るガイド部材
が前記装置本体の下方に装着され、このガイド
部材の上方に前記タンク本体内と前記弁室内と
を連通する通路が形成され、前記ガイド部材を
囲む筒状の防護部材が前記装置本体の下部から
タンク本体内部に向つて突出形成され、この防
護部材の上方寄りに、前記タンク本体内と前記
通路とを連通する小孔が形成されて成るバキユ
ーム車の満量自動停止装置。２前記防護部材の内壁に、前記小孔の内側縁部
を囲むボス部が形成されて成る実用新案登録請
求の範囲第１項記載のバキユーム車の満量自動
停止装置。