JPH0439884Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、浄水器、軟水器および電気温水器な
ど（以下浄水器という）と水道との間に設けるス
ワン自在水栓に関するものである。

〔従来の技術とその課題〕

一般に横形スワン自在水栓は、台所や喫茶店な
どの流し用給水栓において、水栓の吐出管の位置
を高くし、流し場の空間を大きく形成するととも
に、開閉用の把持の位置を低くして開閉の操作を
容易にする、という特徴をもつている。

ところが、かかる横形スワン自在水栓では把手
が横向きで、かつ、ねじ棒を回動して開閉の操作
をするので、使用者の位置によつては、上方に長
く延出した吐出管により、その回動操作が邪魔さ
れて扱いにくい場合があつた。

一方、台所などに設置される浄水器には直接給
水栓に結合するものもあるが、その大きさおよび
重量の点から、給水栓より離れた壁面や流し台の
下などに設置される、別置タイプの浄水器が用い
られている。かかる別置タイプの浄水器は給水栓
より浄水器に原水ホースおよび浄水ホースを接続
した構造になつている。

そして前記スワン自在水栓を、かかる別置タイ
プの浄水器に付設しようとしたところ、実公昭53
−24128号公報でみられるように、別途切換弁を
必要とすることが判り、切換弁を付設すればスワ
ン自在水栓の特徴が発揮できない。

〔課題を解決するための手段〕

そこで本考案は、別置タイプの浄水器に横形ス
ワン自在水栓が使用できるよう鋭意試行錯誤した
ところ、かかる浄水器はもとより、軟水器や電気
温水器などにも使用できるスワン自在水栓を完成
できたので、ここに提供するもので、その要旨と
するところは、水道に連通した原水導入管、浄水
器などに連通した原水供給管および該浄水器など
に連通した戻り管を下方より接合した水栓本体で
あつて、該水栓本体に、該原水導入管と該原水供
給管との連通を開閉するパイプ弁を上下動自在に
挿入し、該パイプ弁に、前記戻り管とその下端で
連通した出口通路管を挿入するともに、該パイプ
弁にハンドルレバーの一端を設け、該出口通路管
の下端を前記水栓本体に固定するとともに、その
上端をスワン吐出管の基部と連通したスワン自在
水栓にある。

〔実施例〕

本考案の構成を作用とともに添付図面に示す実
施により詳細に述べる。

第１図は本考案の実施例の、第２図におけるＣ
〜Ｃ縦断面図、第２図は第１図のＡ〜Ａ断面図、
第３図は第１図のＢ〜Ｂ断面図である。

本実施例は、台所や喫茶店などの流し場に設置
される別置タイプの浄水器に付設する自在水栓
で、特にスワン自在水栓を呼ばれるものである。

先ず、水路の順序について概要を述べると、水
道水（原水）１は原水導入管２を通り、水栓本体
２０の原水通路３（第３図参照）を上昇して給水
室４にまで導入されている。この給水室４と水栓
本体２０の出口通路９とは、上下動可能のパイプ
弁８によりその連通が開閉されるようになつてい
る。この出口通路９は原水給水管１０に連通し、
この原水給水管１０は浄水器（図示せず）入口１
１に接続されている。次に、浄水器の浄水出口１
２は、水栓本体２０に接合された浄水戻り管１３
に接続され、この浄水戻り管１３は、浄水通路１
３′を介して、水栓本体２０の浄水室１４と連通
している。この浄水室１４には出口通路管１５の
一端が臨んでおり、またこの出口通路管１５の他
端はスワン吐出管１７の基部１６と連通してい
る。

したがつて、パイプ弁８をハンドルレバー５に
より上昇させると、パイプ弁８の挿入空間７が通
路となつて給水室４と出口通路９とが連通し、原
水は浄水器へ導入される。次に、浄水器を出た浄
水は浄水戻り管１３、浄水通路１３′、浄水室１
４および出口通路管１５を通りスワン吐出管１７
より放水される。

次に、各部品について詳細に述べると、水栓本
体２０には下方より原水導入管２、原水給水管１
０および浄水戻り管１３が接合されている。ま
た、水栓本体２０の中心には出口通路９への開口
部をもつカートリツジ筒２３が挿入固定されてい
る。このカートリツジ筒２３にはこれより長いパ
イプ弁８が密接して摺動自在に挿入され、前記カ
ートリツジ筒２３の開口部を開閉できるようにな
つている。このパイプ弁８にはこれより長い出口
連通管１５が若干の間〓を介して挿入されてい
る。この出口連通管１５はその下端が水栓本体２
０に固定され、その上端が後述の水栓胴２２に固
定されている。そして、水栓本体２０とカートリ
ツジ筒２３との間、および水栓本体２０と出口連
通管１５との間にはそれぞれシールを介在してい
る。また、パイプ弁８はカートリツジ筒２３や水
栓胴２２に対しＯリングを介して摺動するように
なつている。

この水栓本体２０の上方外周にはジヨイントリ
ング２１が螺着され、このジヨイントリング２１
には、水栓胴２２の下方がＯリング２５を介して
回動自在に内嵌されている。また、水栓胴２２の
上方には化粧ケース２４が螺着され、この化粧ケ
ース２４にスワン吐出管１７の基部１６が水平状
に回動できるように挿入され、このスワン吐出管
１７は化粧ケース２４に螺着されたキヤツプ２７
により抜止めされている。なお、２６はこのスワ
ン自在水栓を流し台用天板１８に取付けるための
締付ナツト、２８はパイプ弁８が突入できる圧力
バランス室を示し、この圧力バランス室２８には
水道圧が常時、導入されている。

したがつて、本実施例のスワン自在水栓を使用
するに当り、スワン吐出管１７はその向きが自在
に水平状で回動できる。また、ハンドルレバー５
の向きを変えようとすれば、ジヨイントリング２
１を水栓本体２０よりゆるめ、水栓胴２２を回動
してハンドルレバー５を所定の位置にし、再びジ
ヨイントリング２１を締付けると、ハンドルレバ
ー５の向きが自由に変えられる。

そして、ハンドルレバー５の先端を下げれば、
パイプ弁８は圧力バランス室２８に何らの抵抗な
く突入して開弁できる。そして、浄水器の不使用
時には、浄水器へ水道圧がかからないので、浄水
器における水洩れなどの心配がない。

〔考案の効果〕

本考案によれば、上下動自在のパイプ弁に、ス
ワン吐出管の基部と連通した出口通路管を挿入し
たから、水の通路が同心状に形成でき、水栓全体
をコンパクトに構成することができる。

また、パイプ弁を単に上下動するだけで、水栓
の開閉ができるので、スワン自在水栓の特徴を生
かしながら、使用者のいかなる位置でもその開閉
操作が簡易にできる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例の、第２図におけるＣ
〜Ｃ縦断面図、第２図は第１図のＡ〜Ａ断面図、
第３図は第１図のＢ〜Ｂ断面図である。 ２……原水導入管、５……ハンドルレバー、８
……パイプ弁、１０……原水供給管、１３……浄
水戻り管、１７……スワン吐出管、２０……水栓
本体。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 水道に連通した原水導入管、浄水器などに連通
   した原水供給管および該浄水器などに連通した戻
   り管を下方より接合した水栓本体であつて、該水
   栓本体に、該原水導入管と該原水供給管との連通
   を開閉するパイプ弁を上下動自在に挿入し、該パ
   イプ弁に、前記戻り管とその下端で連通した出口
   通路管を挿入するともに、該パイプ弁にハンドル
   レバーの一端を設け、該出口通路管の下端を前記
   水栓本体に固定するとともに、その上端をスワン
   吐出管の基部と連通したスワン自在水栓。