JP2546893Y2 - 横向きの分岐出口を有する湯水混合栓 - Google Patents

横向きの分岐出口を有する湯水混合栓

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JP2546893Y2
JP2546893Y2 JP1991110156U JP11015691U JP2546893Y2 JP 2546893 Y2 JP2546893 Y2 JP 2546893Y2 JP 1991110156 U JP1991110156 U JP 1991110156U JP 11015691 U JP11015691 U JP 11015691U JP 2546893 Y2 JP2546893 Y2 JP 2546893Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、横向きの分岐出口を有
する湯水混合栓に関するものである。
【0002】
【従来の技術とその課題】最近、2枚のセラミックスデ
ィスク(以下、単にディスクという)からなるシングル
レバー式湯水混合栓(以下、単に混合栓という)が広く
用いられるようになった。
【0003】この混合栓の代表例を述べる。例えば、実
開昭61−7748号公報等多数の公報で示されている
如く、図4において、有底筒状のカートリッジ本体1の
弁座板2上には、固定ディスク3と可動ディスク4とが
摺動自在に接合されて載置されている。これらのディス
ク3,4上には、可動ディスク3に係合された筒軸5が
載置され、この筒軸5には作動軸6が揺動自在に支持さ
れている。この作動軸6に操作レバー7が連結されてい
る。
【0004】前記カートリッジ本体1はスパウト本体8
に内蔵されていて、このスパウト本体8の外周にスパウ
ト基部9aが外嵌され、このスパウト基部9aより延設
されたスパウト9が水平状に回動自在となっている。
【0005】ところで、かかる2枚のディスクからなる
混合栓では、水または温度調整された湯が1つのスパウ
ト9から吐水するようになっていて、きわめてスマート
に構成されているものの、このスパウト9を台所のシン
クタンクに臨ませるよう設置すれば、他の台所用品(例
えば、浄水器や食器洗器)に送水できない、という不便
があった。
【0006】一方、かかる不便を解消するため、本出願
人は実開平1−38367号公報で次のような提案を行
っている。すなわち、有底筒状のカートリッジ本体に、
通水孔を有する固定ディスクと通水孔を有する可動ディ
スクとを摺動自在に接合して収納し、該可動ディスク
を、揺動自在の作動軸を介して、該可動ディスクの上方
で略水平状に設けた操作レバーにより摺動させて、吐水
・混合・止水を行わせ、該カートリッジ本体からの吐水
を、水平状に回動し、かつ、吐水口が斜め上方にあるス
パウトにより行うようにした混合栓にあって、前記カー
トリッジ本体を、分岐路本体を介して、混合栓本体に載
置し固定し、該混合栓本体に前記スパウトを固着したリ
ング状スパウト基部を回動自在に外嵌し、前記分岐路本
体に、横向きに固着し、かつ、浄水器等の台所用品と接
続可能とした管継手で構成した分岐出口を有する分岐ハ
ブを回動自在に外嵌した混合栓を提案した。
【0007】しかしながら、かかる混合栓では、次のよ
うな問題が残っていた。 分岐出口用管継手を分岐ハブに固着しているので、浄
水器等をセットしない場合は、管継手に接続したコック
等で閉塞しなければならず、その閉塞手段がスパウトの
回動と干渉する。 分岐本体16を、混合栓本体5とカートリッジ本体8
との間に介在させたシリンダー13に収容したので、構
造複雑化し、それだけコストアップになる。 上段に分岐出口用管継手15を、下段にスパウト6を
設けたので、水平状にスパウトを回動させると、スパウ
トには斜め上方に吐水口があるので、任意の場所に設け
る浄水器等とは干渉するおそれがある。 カートリッジ本体を化粧用のキャップ体で押圧固定す
る方式であるので、シリンダー13を必要とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】そこで本考案は、かかる
問題を解決するために案出されたもので、その要旨とす
るところは、有底箇状のカートリッジ本体1に、通水孔
を有する固定セラミックスディスク3と通水孔を有する
可動セラミックスディスク4とを摺動自在に接合して収
納し、該可動セラミックスディスク4を、揺動自在の作
動軸6を介して、該可動セラミックスディスク4の上方
で略水平状に設けた操作レバー7により摺動させて、吐
水・混合・止水を行わせ、該カートリッジ本体1からの
吐水を、水平状に回動し、かつ、吐水口が斜め上方にあ
るスパウト9により行うようにした湯水混合栓におい
て、前記カートリッジ本体1を載置する混合栓本体8を
上下方向に長寸に構成し、該混合栓本体8にカートリッ
ジ本体1を長寸のビス24により固定し、該混合栓本体
8を取付台座16に載置して長寸のビス22により固定
し、該混合栓本体8の下段に、横向きに着脱自在に螺着
し、かつ、浄水器等の台所用品を横に接続可能とした管
継手で構成した分岐出口を有するリング状ハブ18を回
動自在に外嵌し、該分岐ハブ8を前記取付台座16で支
持し、該混合栓本体8の上段に、前記スパウト9を固着
したリング状スパウト基部9aを回動自在に外嵌し、該
スパウト基部9aにより前記分岐ハブ18を抜止めした
ことを特徴とする横向きの分岐出口を有する湯水混合栓
にある。
【0009】
【実施例】本考案の構成を添付図面に示す実施例により
詳細に述べる。図1は本考案の実施例の縦断断面図、図
2は図1の各横断面図で、(A)は図1のA矢視断面
図、(B)は図1のB矢視断面図、(C)は図1のC矢
視断面図、(D)は図1のD矢視断面図、図3は図1の
要部拡大図である。なお、図4で示す従来例と同一部分
は同一符号を付してある。
【0010】本実施例は、台所のシンクタンク近傍に設
置され、分岐出口を有する、2枚のディスクからなる混
合栓に好適である。
【0011】これらの図において、有底筒状のカートリ
ッジ本体1の底部には、固定ディスク3と可動ディスク
4とが摺動自在に接合されて載置されている。これらの
ディスク3,4上には、可動ディスク3に係合された作
動ディスク10が載置され、この作動ディスク10に作
動軸6の先端が係合されている。この作動軸6は、カー
トリッジ本体1の蓋体11に螺着された筒軸5に、揺動
自在に支持されている。この作動軸6に操作レバー7が
連結されている。
【0012】カートリッジ本体1はスパウト本体(混合
栓本体ともいう)8に内蔵(直接載置)されていて、こ
のスパウト本体8の外周にリング状のスパウト基部9a
が外嵌されて、スパウト基部9aより延設したスパウト
9が水平状に回動できるようになっている。このスパウ
ト基部9aは、ケースカバー12によって抜止めされて
いる。
【0013】また、スパウト本体8には所定の水導入路
13、湯導入路14およびスパウト9に連通した吐水路
15がそれぞれ上下方向に貫通して穿設されている。更
に、スパウト本体8は取付台座16上に固着されてい
る。この取付台座16には給水および給湯用パイプ1
7,17aが取付けられている。
【0014】以上の構成は、従来のものと大略同様であ
るが、本実施例では特に次のように構成している。
【0015】スパウト本体8は従来のものより上下方向
に長寸に構成し、その下方側に縮径部8aを形成してい
る。そして、この縮径部8aにリンク状の分岐ハブ18
を回動自在に外嵌している。この分岐ハブ18には前記
水導入路13に直交した方向、つまり横向きに分岐出口
19aをもつ管継手19が螺着されている。この分岐ハ
ブ18は、前記取付台座14で支持され、上方からスパ
ウト基部9aによって抜止めされている。また、分岐ハ
ブ18とスパウト本体8との間には、分岐出口19aを
挟んで、上下にOリングを介在させてシールをしてい
る。なお、管継手19には不図示のコックまたは栓を介
して、所定の台所用品に連通している。また、常時不要
時には閉塞栓を螺着してもよい。
【0016】本実施例では、前記スパウト本体8に横孔
21が穿設され、この横孔21は分岐出口19aと水導
入路13とに連通しているが、分岐出口19aと湯導入
路14に連通する横孔を穿設したスパウト本体であって
もよい。また、この横孔21の開口部に外周溝30が形
成され、この外周溝30を介して前記分岐ハブ18が外
嵌されている。したがって、管継手19をいずれの方向
に位置しても通水できるようになっている。
【0017】そして、スパウト本体8と取付台座16と
は、3本の長寸のビス22によって着脱自在に固着され
ている。また、スパウト本体8とカートリッジ本体1と
は、蓋体11上の支持板23を介して、3本の長寸のビ
ス24によって着脱自在に固着されている。更に、ケー
スカバー12は筒体で形成され、その下端がスパウト本
体8の上端側外周に、C字状弾性リング25を介して嵌
合されている。
【0018】給水および給湯用の銅製パイプ17,17
aには、図3に示すように、その上端に、ツバ返しをし
たフランジ27を形成している。また、スパウト本体8
における、水導入路13および湯導入路14のそれぞれ
の開口部外周にパッキン挿入溝を形成し、ここにパッキ
ン28を挿入して前記フランジ27の上面と接合してい
る。また、フランジ27の下面外周にはOリング29を
介在させている。したがって、従来、これらの給水およ
び給湯用パイプ17,17aは取付台座16にロー付け
されていたが、本実施例によれば、これらのパイプ1
7,17aは単に挿入するだけであるので、現場施工が
簡単にできる。
【0019】次に、本実施例の作用を述べると、操作レ
バー7を操作してスパウト9から水または適温の湯を吐
水すると共に、分岐ハブ18を回動して所定方向に位置
させ、所定の台所用品とセットし、水導入路13と管継
手19の分岐出口19aとを連通して送水する。
【0020】
【考案の効果】本考案によれば、 カートリッジ本体が長寸のビスによる固定式であるの
で、混合栓本体8を上下方向に長寸に構成して、従来の
カートリッジ本体1と従来の取付台座16との間に介在
させただけで、分岐出口の付加工事が容易となり、しか
も、従来のスパウト9を固着したリング状スパウト基部
9aがそのまま利用できるのは勿論、この長寸の混合栓
本体8を更に変更すれば、上段にスパウト9を固着した
リング状スパウト基部9aを、下段に分岐出口を有する
リング状分岐ハブ18を、それぞれ外嵌変更することも
でき、きわめて便利となる。 分岐出口用管継手を分岐ハブに螺着したので、管継手
の代りに閉塞栓を螺着すれば、閉塞栓は1つですみ、し
かも、この閉塞栓も混合栓の背後に回して隠すことがで
き、ひいては、高級指向の通常の混合栓に構成でき、そ
の上、スパウトを回動させても一向に支障がない。 混合栓本体にリング状スパウト基部と、リング状分岐
ハブとを水平状に回動可能に外嵌したので、混合栓本体
が若干長寸となるものの、リング状分岐ハブが取付台座
で支持され、また、スパウト基部により抜止めされるの
で、他の支持や抜止め用部品を付加することなく構造簡
単となり、しかも、スパウト基部とリング状ハブは歪な
く回動でき、浄水器等の設置位置を制約せず、しかも簡
素化し、ひいては、安価にできる。 吐水口が斜め上方にあるスパウトを上段に、分岐出口
を下段に設けたので、これらをそれぞれ回動させても互
に干渉しない。 前記,によりスパウトと分岐出口とが干渉しない
ため、浄水器等の設置場所の自由度が大となり、浄水器
等と混合栓とを接続するホース等が短縮されて、小型の
シンクタンクにも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の実施例の縦断面図である。
【図2】図1の横断面図である。
【図3】図1の要部拡大図である。
【図4】従来例の縦断面図である。
【符号の説明】
1…カートリッジ本体、3…固定セラミックスディス
ク、4…可動セラミックスディスク、6…作動軸、7…
操作レバー、8…スパウト本体、8a…縮径部、9…ス
パウト、9a…スパウト基部、17…パイプ、18…分
岐ハブ、19…管継手、19a…分岐出口

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有底筒状のカートリッジ本体1に、通水
    孔を有する固定セラミックスディスク3と通水孔を有す
    る可動セラミックスディスク4とを摺動自在に接合して
    収納し、該可動セラミックスディスク4を、揺動自在の
    作動軸6を介して、該可動セラミックスディスク4の上
    方で略水平状に設けた操作レバー7により摺動させて、
    吐水・混合・止水を行わせ、該カートリッジ本体1から
    の吐水を、水平状に回動し、かつ、吐水口が斜め上方に
    あるスパウト9により行うようにした湯水混合栓におい
    て、 前記カートリッジ本体1を載置する混合栓本体8を上下
    方向に長寸に構成し、該混合栓本体8にカートリッジ本
    体1を長寸のビス24により固定し、該混合栓本体8を
    取付台座16に載置して長寸のビス22により固定し、
    該混合栓本体8の下段に、横向きに着脱自在に螺着し、
    かつ、浄水器等の台所用品を横に接続可能とした管継手
    で構成した分岐出口を有するリング状ハブ18を回動自
    在に外嵌し、該分岐ハブ8を前記取付台座16で支持
    し、該混合栓本体8の上段に、前記スパウト9を固着し
    たリング状スパウト基部9aを回動自在に外嵌し、該ス
    パウト基部9aにより前記分岐ハブ18を抜止めした
    とを特徴とする横向きの分岐出口を有する湯水混合栓。
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