JPH0438235B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔概要〕 印刷ヘツド駆動機構であつて、印刷ヘツドを左
右に移動し反転させる為、回動自在なプーリの外
周に、互いに反対方向に巻回された一対の巻回体
と、該巻回体の各々の一端をカウンタマスに連結
された軸と、印刷ヘツドに連結された軸とに固定
して構成したことにより、高速往復駆動による振
動の発生のない、装置の小型化、駆動機構の修理
の容易化が図れる。

〔産業上の利用分野〕

本発明は、ドツトラインプリンタの如き印刷ヘ
ツドを、左右に掃引して印刷を行う印刷装置の印
刷ヘツド駆動機に関し、特に印刷ヘツドの移動動
作による振動等を吸収することが出来る機構に関
する。

近年、プリンタに対し高速化の要求が強く、そ
の為多数の印刷素子を搭載した印刷ヘツドを、左
右に掃引して印刷するプリンタが広く利用されて
いる。係るプリンタにおける印刷ヘツドの駆動機
構としては、高速往復駆動によつても振動等を発
生しないこと、プリンタ装置の大型化の要因とな
らず、更には、駆動機構の故障の際にも、修理容
易なものが望まれている。

〔従来の技術〕

第４図は従来の印刷ヘツド駆動機構の平面図で
ある。

第４図において、印刷ヘツド１は多数の印刷素
子を搭載し、該印刷ヘツド１はローラ４ａ〜４ｂ
を介し、ワイヤ３ａ、３ｂによりリニアモータ２
に連結されている（連結はワイヤ３ａ、３ｂの端
末を印刷ヘツド１とリニアモータ２にネジ止め）。
リニアモータ２の駆動により印刷ヘツド１は、ガ
イド軸７上を往復移動し印刷する。なお、５ａ、
５ｂはフレームを示し、該フレーム５ａ、５ｂに
ガイド軸７が固定される。６はガイドローラ、８
はリニアモータ２のヨークに固定された軸であ
る。

印刷ヘツド１を左右に掃引して印刷する時、質
量の大なる印刷ヘツド１が、高速往復駆動するこ
とにより振動等が発生する。その発生した振動を
吸収するカウンタバランスは、リニアモータ２
（リニアモータは永久磁石、ヨークとコイルで構
成）のヨークを用い、その自重により動的バラン
スをとる構造である。

〔発明が解決しようとする問題点〕

第４図の従来の機構では、印刷ヘツド１の振動
を吸収するカウンタバランスに、リニアモータ２
のヨークを用いている。その為、印刷ヘツド１と
リニアモータ２はプーリ４ａ〜４ｄを介しワイヤ
３ａ、３ｂで連結している。該プーリ４ａ〜４ｄ
を装置両端に配置する為、プーリ４ａ〜４ｄ分だ
け装置の横幅を大きくすると云う問題がある。

又、ワイヤ３ａ、３ｂは使用により伸びを生
じ、ワイヤ３ａ、３ｂのガタとなり、印刷位置ず
れを起こし易い。さらにワイヤ３ａ、３ｂ端の強
度は、通常ワイヤの1/2位の引張強度しかなく、
折損し易い。なお、ワイヤ３ａ、３ｂの交換時、
ワイヤ端の固定とプーリ４ａ〜４ｄへのワイヤ３
ａ、３ｂ掛けが大変で、非常に時間がかゝると云
う問題があつた。

本発明の目的はかかる問題点を解決することに
ある。

〔問題点を解決するための手段〕

第１図は本発明の原理図である。

図において、２はカウンタマスで、該カウンタ
マス２に接続され往復駆動される第一の軸３と、
該第一の軸３と対向して配置され、印刷ヘツド１
が載置された第二の軸４とがあり。該第一の軸３
と第二の軸４の間に配置された回転体５と、該回
転体５の外周に互いに反対方向に巻回さてた一対
の巻回体６ａ、７ａを有する。該一対の巻回体６
ａ、７ａの各々の一端を該第一の軸３に、他端を
第二の軸４に固定して構成られる。

〔作用〕

即ち、一対の巻回体６ａ、７ａにより、第一の
軸３の往復運動が第二の軸４に対し、往復運動と
して伝達され、印刷ヘツド１の駆動を可能とす
る。

回転対５と巻回対体６ａ、７ａは装置の片側の
み必要とする。故に装置の小型化と、故障修理の
容易を可能とする。

〔実施例〕

第２図は本発明の１実施例を示し、第２図イは
平面図、第１図ロは分解斜視図を示す。

この実施例において、第１図の本発明原理にお
いて説明した回転体５は、一対のプーリ１２であ
る。これは装置構成上、第一の軸３と第二の軸４
との間を長くする為２個のプーリ１２とする。巻
回体６ａ、７ａはスチールワイヤを用い、一対の
プーリ１２にかける構成とする。

図において、９はカウンタバランス（リニアモ
ータ）２にネジ止めされる中継板、１０は印刷ヘ
ツドにネジ止めされる中継板である。２本のワイ
ヤ１１ａ，１１ｂが、台１３に固定された軸１４
と回動自在である一対プーリ１２に掛けられる。
この時、該ワイヤ１１ａ、１１ｂの両端はそれぞ
れ中継板１０に固定され、一対のプーリ１２の片
側につけたＸ字形に配置する。なお、中継板９の
軸１５ａ、１５ｂでワイヤ１１ａ、１１ｂの折り
返しを行い、さらに軸１５ａ、１５ｂ間を移動可
能とし、ワイヤ１１ａ、１１ｂにテンシヨンをか
ける為のバネ１６を備える。又、ワイヤ１１ａ、
１１ｂの両端は球状１７とし、中継板１０の穴１
８に挿入して固定し、反転機構ユニツトととす
る。

即ち、リニアモータ２を点線矢印方向に移動す
ることにより、２本のワイヤ１１ａ、１１ｂが、
一対のプーリ１２を点線矢印のように回転させ、
印字ヘツド１を点線矢印のように移動させる。こ
の場合、バネ１６により印刷ヘツド１の位置ずれ
を防ぎ、リニアモータ２により振動を吸収して、
印刷ヘツド１を反転する。

反転機構は、装置の片側に一対のプーリ１２を
配置したのみであり、従来のように両側でないの
で、小型化される。

又、反転機構は２本のワイヤ１１ａ、１１ｂを
使用しているので、ワイヤ強度を強くし、長寿命
化が図れる。

さらに、反転機構がユニツト化されており、ワ
イヤ１１ａ、１１ｂ交換はユニツトを交換すれば
よく、ユニツトの交換は中継板９、１０を印刷ヘ
ツド１、リニアモータ２への取付け、取外しでよ
く、短時間に行える。

尚、第２図実施例では、巻回体としてスチール
ワイヤを使用したが、伸縮せず可撓性あるもので
あればよく、ワイヤの代わりにスチールバンドも
使用できる。

第３図は本発明の駆動機構を組込んだ印刷装置
を示す。フレーム５ｂに中継板９、１０を通す図
示しない穴を設け、該穴に中継板９、１０を通し
て印刷ヘツド１とリニアモータ２にネジ止めし、
さらに台１３をフレーム５ｂにネジ止めする。な
お、２０はプラテン、２１はリボンを示す。

印刷ヘツド１は、ガイド軸７とガイドローラ６
によつてガイドされ、プラテン２０下部に設けら
れたリニアモータ２により、反転ユニツトＵを介
して左右に掃引され、用紙Ｐにドツト印刷が行わ
れる。

上記反転機構は一対のプーリ１２が装置片側に
配置され、従来のように装置両側に配置しないの
で、印刷装置横幅が小さくなり小型代されている
ことが理解できる。

〔発明の効果〕

以上説明したように、本発明によれば回転体と
巻回体を印刷装置の片側に設けるのみでよく、装
置が小型となり、反転ユニツト化することで、故
障修理が容易となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の原理図、第２図イ，ロは本発
明の実施例を説明する図、第３図は本発明の印刷
ヘツド駆動機構を組込んだ印刷装置を説明する
図、第４図は従来の印刷装置を説明する図であ
る。 図において、１は印刷ヘツド、２はカウンタマ
ス、３は第一の軸、４は第二の軸、５は回転体、
６ａ，７ａは巻回体、９，１０は中継板、１１
ａ，１１ｂはワイヤ、１２はプーリ、１３は台、
１４は軸、１５ａ，１５ｂは軸、１６はバネ、１
７は球状、１８は穴を示す。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ カウンタマス２に接続され、往復駆動される
   第一の軸３と、 該第一の軸３と対向して配置され、印刷ヘツド
   １が載置された第二の軸４と、 該第一の軸３と第二の軸４間に配置された回転
   体５と、 該回転体５の外周に互いに反対方向に巻回され
   た一対の巻回体６ａ、７ａを有し、 該一対の巻回体６ａ，７ａの各々の一端を該第
   一の軸３に、他端を該第二の軸４に固定してなる
   印刷ヘツド駆動機構。 ２ 上記巻回体６ａ、７ａは、一端の固定部での
   張力付与機構を有することを特徴とする特許請求
   の範囲第１項記載の印刷ヘツド駆動機構。 ３ 上記巻回体６ａ、７ａは、伸縮せず可撓性を
   有するワイヤで構成されたことを特徴とする特許
   請求の範囲第１項記載の印刷ヘツド駆動機構。 ４ 上記巻回体６ａ、７ａは、伸縮せず可撓性を
   有する金属ベルトで構成されたことを特徴とする
   特許請求の範囲第１項記載の印刷ヘツド駆動機
   構。 ５ 上記回転体６ａ、７ａは、一対のプーリで構
   成されたことを特徴とする特許請求の範囲第１項
   記載の印刷ヘツド駆動機構。