JPH0438125Y2 - - Google Patents

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JPH0438125Y2
JPH0438125Y2 JP1988037667U JP3766788U JPH0438125Y2 JP H0438125 Y2 JPH0438125 Y2 JP H0438125Y2 JP 1988037667 U JP1988037667 U JP 1988037667U JP 3766788 U JP3766788 U JP 3766788U JP H0438125 Y2 JPH0438125 Y2 JP H0438125Y2
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differential
lubricating oil
oil supply
supply hole
hydraulic cylinder
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Description

【考案の詳細な説明】 [考案の目的] (産業上の利用分野) この考案は車両が進行方向を変えたり、旋回運
動をしている時の左右輪の回転差を吸収して、円
滑な操縦性を確保するための差動装置の改良に関
する。
(従来の技術) 車両が進行方向を変えたり、旋回走行をしてい
る時には、差動装置によつて左右輪に差動を与え
て、円滑な走行を確保している。しかし、車両が
ぬかるみなどの摩擦係数の小さな路上で、左右輪
の一方の車輪がスリツプすると、構造上他方の車
輪には駆動力が伝達されず、ぬかるみから脱出で
きなくなる。このため、ぬかるみで一方の車輪が
スリツプして左右輪に差動が生じると、差動装置
にはこの差動を制限してぬかるみから脱出するた
めの差動制限機構が設けられたものがある。
このような差動制限機構が設けられた差動装置
には、差動歯車機構の差動を摩擦クラツチによつ
て制限するものがある。すなわち、デフキヤリア
に設けられた油圧シリンダによつて摩擦クラツチ
をプレツシヤ部材を介して摩擦力増加方向に押圧
して、差動歯車機構の差動を制限している。ここ
で、油圧シリンダはシリンダ部とピストン部とか
らなつており、このシリンダ部とピストン部との
間にはシール部材が介装されている。また、油圧
シリンダはマニユアル操作によつて駆動するタイ
プ(特公昭57−4536号公報参照)と、マイクロコ
ンピユータ等によつて駆動制御するタイプ(実開
昭59−186544号公報参照)とがある。
(考案が解決しようとする課題) しかしながら、このような従来の差動装置にあ
つては、差動制限を行うのに油圧シリンダに作動
油を圧送し、プレツシヤ部材を介して摩擦クラツ
チを摩擦力増加方向に押圧していた。ここで車両
が摩擦係数の高い路面(例えば乾いた舗装道路)
を低速で旋回走行していて差動制限を行う必要が
ないときには、摩擦クラツチを押圧する必要がな
い。しかし、一度油圧シリンダに作動油を圧送す
ると、油圧シリンダのシリンダ部とピストン部と
の間に介装されたシール部材の摩擦力のために、
ピストン部が完全に戻らず、ピストン部とシリン
ダ部との間に作動油が残留してしまつていた。し
たがつて、差動制限を行う必要がないときにも、
ピストン部はプレツシヤ部材を介して、摩擦クラ
ツチを僅かながら常時押圧してしまつていた。そ
の結果、摩擦クラツチにイニシヤトルクが発生
し、差動歯車機構の差動を制限する必要がないに
もかかわらず差動を制限してしまい、操縦性が低
下するという問題点があつた。特に油圧シリンダ
をマイクロコンピユータによつて制御する場合等
には、最適制御が行われないという課題があつ
た。
[考案の構成] (課題を解決するための手段) このような課題を解決するために、この考案に
あつてはデフケースに形成され差動歯車機構に潤
滑油を供給するための潤滑油供給孔と、差動歯車
機構の差動を摩擦力によつて制限する差動制限手
段と、この差動制限手段を摩擦力増加方向に押圧
可能なプレツシヤ部材と、作動油が圧送されると
このプレツシヤ部材を押圧駆動する油圧シリンダ
とを備えた差動装置において、前記プレツシヤ部
材を前記潤滑油供給孔に挿通させ、この潤滑油供
給孔に付勢部材を配設するとともに、この付勢部
材の付勢力によつてプレツシヤ部材を前記摩擦力
増加方向と反対方向へ押圧するようにする構成と
したものである。
(作用) プレツシヤ部材は、付勢部材の付勢力によつて
摩擦力増加方向と反対方向へ押圧されているの
で、油圧シリンダへ差動油の圧送が停止されると
ピストン部はシール部材の摩擦力に抗して押戻さ
れるため、油圧シリンダ内には作動油の余剰分が
残留してしまうようなことはない。したがつて、
差動制限を行う必要がないときには、油圧シリン
ダがプレツシヤ部材を介して差動制限手段を僅か
ながらでも常時押圧するようなことはない。
(実施例) 以下、この考案を図面に基づいて説明する。
図面はこの考案に係る差動装置の一実施例を示
す図である。
1は内燃機関からの回転駆動力が伝達されるド
ライブピニオンギアであり、このドライブピニオ
ンギア1はリングギア2と噛合し、このリングギ
ア2はデフケース3に取り付けられている。デフ
ケース3にはピニオンギア4がピニオンシヤフト
5を介して回転自在に取り付けられ、ピニオンギ
ア4は一対のサイドギア6,7と噛合し、このサ
イドギア6,7は左右輪がそれぞれ取り付けられ
た駆動軸8,9にそれぞれ連結している。ピニオ
ンシヤフト5、ピニオンギア4および一対のサイ
ドギア6,7はデフケース3に収装され、このデ
フケース3はデフキヤリア10に一対のデーパベ
アリング11,12を介して回転自在に支持され
ている。デフキヤリア10にはメンテナンスのた
めに取外し可能なデフカバー112が取り付けら
れている。なお、デフケース3、ピニオンシヤフ
ト5、ピニオンギア4および一対のサイドギア
6,7は全体として差動歯車機構13を構成して
いる。
差動歯車機構13は、差動を円滑に行うために
これに潤滑油を供給しなければならない。このた
め、デフケース3には、デフキヤリア10内に流
入された潤滑油を差動歯車機構13に供給するた
めの潤滑油供給孔26が半径方向に穿設されてい
て、円周方向に等間隔に複数個(この場合には4
個)形成されている。
デフケース3と一方のサイドギア6との間に
は、差動歯車機構13の差動回転を摩擦力によつ
て差動制限する摩擦クラツチ14(作動制限手
段)が介装されている。摩擦クラツチ14は一対
の摩擦板15,16からなり、一方の摩擦板16
はデフケース3とスプライン嵌合し、他方の摩擦
板15は一方のサイドギア16に固着され同時に
回転する取付部材17とスプライン嵌合してい
る。摩擦板15,16はデフケース3の外側に配
設された略環状の駆動手段としての油圧シリンダ
18の作動によつて押圧されて締結される。すな
わち、油圧シリンダ18のシリンダ部19に作動
油が圧送されると、ピストン部20はプレツシヤ
部材としての略環状のプレツシヤリング21およ
び略棒状のプレツシヤロツド22を介して摩擦板
15,16を押圧し、この摩擦板15,16は摩
擦力によつて締結される。なお、シリンダ部19
とピストン部20との間にはシール部材31,3
2が介装されている。
ここで、プレツシヤリング21は油圧シリンダ
18のピストン部20とスラストベアリング23
を介して並設され、プレツシヤロツド22はこの
プレツシヤリング21から4個の潤滑油供給孔2
6を挿通して、摩擦クラツチ14に当接するよう
にデフケース3に4本設けられている。プレツシ
ヤロツド22の潤滑油供給孔26を挿通している
部分であつて、この外周面には略環状の係止部材
27が取り付けられ、係止部材27より摩擦クラ
ツチ14側には略環状のスプリング受け28が係
止されている。スプリング受け28と潤滑油供給
孔26の摩擦クラツチ側壁面26aとの間には、
付勢部材としての圧縮スプリング29が縮設さ
れ、この圧縮スプリング29の付勢力によつてプ
レツシヤロツド22はこの摩擦力増加方向の反対
側に押圧されている。このため、油圧シリンダ1
8に作動油を圧送しないとき、ピストン部20は
シール部材31,32の摩擦力に抗してプレツシ
ヤロツド22によつて戻され、油圧シリンダ18
内に作動油が残留してしまうようなことはない。
したがつて、差動制限を行う必要がないときに
は、摩擦クラツチ14にイニシヤルトルクが発生
せず、ピストン部20はプレツシヤリング21お
よびプレツシヤロツド22を介して摩擦クラツチ
14を僅かながらでも常時押圧するようなことは
ない。その結果、差動歯車機構の差動制限を行う
必要がないにもかかわらず摩擦クラツチ14を押
圧して差動制限してしまうことはなく、操縦性が
向上する。特に、油圧シリンダ18をマイクロコ
ンピユータ等によつて制御する場合には、最適制
御が行われる。
また、プレツシヤロツド22を押圧する付勢部
材29は潤滑油供給孔26を利用してこの内に配
設したので、付勢部材29を収納するための収納
孔を別途デフケース3に穿設する必要はない。し
たがつて、収納孔を別途穿設するためのコストや
手間等を省略することができる。さらに、プレツ
シヤロツド22は潤滑油供給孔26を挿通させ、
付勢部材29はこの潤滑油供給孔26に収納した
ので、このプレツシヤロツド22や付勢部材29
は十分に潤滑され、円滑に作動することができ
る。なお、プレツシヤリング21とピストン部2
0との間にはスラストベアリング23が介装され
ている。シリンダ部19の後端突出部19aはデ
フキヤリア10のベアリング嵌入孔24に嵌入さ
れ、デフキヤリア10とデフケース3との間に圧
入されているテーパベアリング11,12に当接
している。
ところで、油圧シリンダ18は、センサ、制御
回路およびレギユレータ等で構成されている制御
システム(図示せず)によつて路面状況に基づい
て差動油供給量が調節されて差動歯車機構13の
差動を制御している。
また、摩擦クラツチ14を押圧する駆動手段と
しての油圧シリンダ18はデフキヤリア10に一
体的に設けることなく、デフキヤリア10内に収
装し、テーパベアリング11,12を介してデフ
キヤリア10によつて支持するようにしたので、
このデフキヤリア10は差動制限機構を備えた差
動装置と、差動制限機構を備えない差動装置とに
共用することができる。したがつて、差動装置全
体としてコストを低くすることができ、また部品
管理も簡便にすることができる。
[考案の効果] 以上説明したように、この考案によれば、プレ
ツシヤ部材を潤滑油供給孔に挿通させ、この潤滑
油供給孔に付勢部材を配設するとともにこの付勢
部材の付勢力によつてプレツシヤ部材を摩擦力増
加方向と反対方向へ押圧するようにしたので、シ
ール部材等の摩擦力により、油圧シリンダ内に作
動油の余剰分が残留しない。したがつて、摩擦制
限手段が僅かながらでも常時押圧されることはな
い。その結果、差動歯車機構の差動を制限する必
要がないにもかかわらず、摩擦制限手段を押圧し
て差動を制限してしまうことはなく、操縦性は向
上する。特に、油圧シリンダをマイクロコンピユ
ータ等によつて制御する場合には、最適制御が行
われる。
また、付勢部材は潤滑油供給孔に収納したので
この付勢部材を収納するための収納孔と別途デフ
ケースに穿設する必要はない。したがつて、収納
孔と別途穿設するためのコストや手間を省略する
ことができる。さらにプレツシヤロツドは潤滑油
供給孔を挿通させ、付勢部材はこの潤滑油供給孔
に収納したので、このプレツシヤロツドや付勢部
材を潤滑することができる。
【図面の簡単な説明】
図面はこの考案に係る差動装置の一実施例を示
す断面図である。 3……デフケース、10……キヤリア、18…
…油圧シリンダ、21……プレツシヤリング(プ
レツシヤ部材)、22……プレツシヤロツド(プ
レツシヤ部材)、26……潤滑油供給孔、29…
…付勢部材(圧縮スプリング)。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. デフケースに形成された差動歯車機構に潤滑油
    を供給するための潤滑油供給孔と、差動歯車機構
    の差動を摩擦力によつて制限する差動制限手段
    と、この差動制限手段を摩擦力増加方向に押圧可
    能なプレツシヤ部材と、作動油が圧送されるとこ
    のプレツシヤ部材を押圧駆動する油圧シリンダと
    を備えた差動装置において、前記プレツシヤ部材
    を前記潤滑油供給孔に挿通させ、この潤滑油供給
    孔に付勢部材を配設するとともに、この付勢部材
    の付勢力によつてプレツシヤ部材を前記摩擦力増
    加方向と反対方向へ押圧するようにしたことを特
    徴とする差動装置。
JP1988037667U 1988-03-24 1988-03-24 Expired JPH0438125Y2 (ja)

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JP1988037667U JPH0438125Y2 (ja) 1988-03-24 1988-03-24

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JPH01141947U JPH01141947U (ja) 1989-09-28
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