JPH04370172A - 上塗塗料組成物 - Google Patents

上塗塗料組成物

Info

Publication number
JPH04370172A
JPH04370172A JP17170291A JP17170291A JPH04370172A JP H04370172 A JPH04370172 A JP H04370172A JP 17170291 A JP17170291 A JP 17170291A JP 17170291 A JP17170291 A JP 17170291A JP H04370172 A JPH04370172 A JP H04370172A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
amine
weight
acid
resin
toluenesulfonic acid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP17170291A
Other languages
English (en)
Inventor
Shoichi Tanaka
正一 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kansai Paint Co Ltd
Original Assignee
Kansai Paint Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kansai Paint Co Ltd filed Critical Kansai Paint Co Ltd
Priority to JP17170291A priority Critical patent/JPH04370172A/ja
Publication of JPH04370172A publication Critical patent/JPH04370172A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Paints Or Removers (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高硬度、高加工性で、
耐汚染性および耐溶剤性に優れた塗膜を形成でき、かつ
塗装性の良好な塗料組成物に関し、特に器物加工用の塗
装鋼板に適した上塗塗料組成物に関する。
【0002】
【従来の技術およびその課題】従来、冷蔵庫、電子レン
ジ、ビデオデッキなどの器物に加工される塗装鋼板用の
上塗塗料としては、ポリエステル樹脂を基体樹脂とし、
メラミン樹脂又はイソシアネート化合物を硬化剤とした
組成物を樹脂成分とする塗料が知られており、なかでも
ポリエステル樹脂とメラミン樹脂、特にメチルエーテル
化メチロールメラミン樹脂との混合物に硬化触媒を配合
した塗料が多く用いられている。
【0003】器物加工用の塗装鋼板は、高硬度、高加工
性、耐汚染性、耐溶剤性といった性能が重要項目として
要求されているが、上記項目をすべて満足する塗装鋼板
を作成できるポリエステル樹脂と硬化剤との組合せ(必
要に応じて硬化触媒配合)はこれまで見出されていない
【0004】ポリエステル樹脂−メラミン樹脂の樹脂系
に硬化触媒を配合した系において、基体樹脂のガラス転
移温度が高いほど、またメラミン樹脂の配合量が多いほ
ど硬度は高くなる傾向がある。一方、加工性は、基体樹
脂のガラス転移温度が高くなるほど劣り、またメラミン
樹脂の配合量が多くなると加工性が著しく低下するのが
一般的であり、硬度と加工性の両者は相反する関係にあ
った。また、耐汚染性、例えば耐マジックインキ汚染性
および耐溶剤性は、塗膜の架橋密度が高いほど、さらに
基体樹脂のガラス転移温度が高いほど良くなる傾向があ
った。しかしながら架橋密度の増大および基体樹脂のガ
ラス転移温度の上昇は加工性の低下を招くものであった
。したがって現状では、鉛筆硬度がH以上で、1T折曲
げにて塗膜にワレが発生せず、しかも耐汚染性が優れた
ものは見出されていない。
【0005】そこで、本発明者らは、器物加工用のプレ
コート塗装鋼板用上塗塗料用に適した、例えば白色塗料
とした場合に、鉛筆硬度がHで、1T折曲げにて塗膜に
ワレが発生しない、すなわち硬度、加工性に優れ、しか
も優れた耐汚染性および耐溶剤性を発揮でき、しかも塗
装性に優れたポリエステル樹脂−メラミン樹脂−硬化触
媒系の塗料用樹脂組成物を得るべく鋭意研究を行なった
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、ポリエステル
樹脂−メラミン樹脂−硬化触媒系の塗料組成物において
、特定のポリエステル樹脂に対して、特定のメラミン樹
脂を大過剰に使用し、かつ特定の硬化触媒を通常の使用
量に比べ、大量に使用することによって耐汚染性を格段
に改善し、上記課題を解決したものである。
【0007】すなわち本発明は、(A)ガラス転移温度
が−10℃〜30℃、数平均分子量が7000〜350
00であり、かつ水酸基価が3〜25mg KOH/g
であるポリエステル樹脂60〜80重量部と(B)トリ
アジン核1個当り、メチルエーテル化されたメチロール
基を平均3個以上有し、かつヘキサキス(メトキシメチ
ル)メラミンの含有量が60重量%未満である数平均分
子量が1000以下のメラミン樹脂20〜40重量部と
からなる樹脂組成物100重量部に対して(C)硬化触
媒としてp−トルエンスルホン酸のアミン中和物を、p
−トルエンスルホン酸の量に換算した値で0.6〜2.
0重量部となる量含有してなることを特徴とする塗料組
成物を提供するものである。
【0008】本発明組成物において、(A)成分である
ポリエステル樹脂は、ガラス転移温度(Tg)が−10
℃〜30℃、好ましくは、−5℃〜25℃であって、数
平均分子量が7000〜35000、好ましくは100
00〜30000であり、かつ水酸基価が3〜25mg
 KOH/g、好ましくは5〜15mg KOH/gの
範囲内であることが必要である。本発明において、ガラ
ス転移温度(Tg)は、示差熱分析(DSC)によるも
のであり、また数平均分子量はゲル浸透クロマトグラフ
ィー(GPC)によって、標準ポリスチレンの検量線を
用いて測定したものである。
【0009】ポリエステル樹脂のTgが−10℃以下で
は得られる塗膜の硬度が低くなってしまい、一方30℃
を超えると塗膜の加工性が悪くなってしまう。また、加
工性に重点を置く場合には、Tgが−5℃〜15℃の範
囲であることがより好ましく、硬度、汚染性に重点を置
く場合には、Tgが5℃〜25℃の範囲のものがより好
ましい。要求される項目の重要度に応じて適宜Tgを設
定すればよい。
【0010】ポリエステル樹脂の数平均分子量が700
0未満では塗膜とした場合、加工性が劣り、一方350
00を超えると粘度が高くなるため取扱い上および塗料
とした場合の塗装作業性の問題が発生しやすくなる。ポ
リエステル樹脂の水酸基価が3mg KOH/g未満で
は得られる塗膜の架橋密度が小さくなるため耐溶剤性、
耐汚染性が低下し、一方25mg KOH/gを超える
と架橋密度が高くなりすぎ、加工性が悪くなる。
【0011】本発明組成物における上記ポリエステル樹
脂は、上記の範囲内にあるものであれば、オイルフリー
ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、また、これらの樹脂
の変性物、例えばウレタン変性ポリエステル樹脂、ウレ
タン変性アルキド樹脂などのいずれであってもよい。
【0012】上記オイルフリーポリエステル樹脂は主に
多塩基酸と多価アルコールとのエステル化物であって、
多塩基酸としては無水フタル酸、イソフタル酸、テレフ
タル酸、コハク酸、アジピン酸、フマル酸、無水マレイ
ン酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フ
タル酸などから選ばれた1種以上の二塩基酸およびこれ
らの酸の低級アルキルエステル化物が主に用いられ、必
要に応じて安息香酸、クロトン酸、p−tert−ブチ
ル安息香酸などの一塩基酸、無水トリメリット酸、メチ
ルシクロヘキセントリカルボン酸、無水ピロメリット酸
などの3価以上の多塩基酸などが用いられ、多価アルコ
ールとしてはエチレングリコール、プロピレングリコー
ル、ジエチレングリコール、ブタンジオール、ネオペン
チルグリコール、3−メチルペンタンジオール、1,4
−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオールなどの
二価アルコールが主に用いられ、さらに必要に応じてグ
リセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロ
パン、ペンタエリスリトールなどの3価以上の多価アル
コールを併用することもできる。両成分のエステル化反
応は公知の方法で行なえる。酸成分としては、テレフタ
ル酸、イソフタル酸、およびこれらの酸の低級アルキル
エステル化物が特に好ましい。
【0013】アルキド樹脂は上記オイルフリーポリエス
テル樹脂の酸成分およびアルコール成分に加えて、油脂
肪酸を公知の方法で反応せしめたものであって、油脂肪
酸としては例えばヤシ油脂肪酸、大豆油脂肪酸、アマニ
油脂肪酸、サフラワー油脂肪酸、トール油脂肪酸、脱水
ヒマシ油脂肪酸、キリ油脂肪酸などがあげられる。アル
キド樹脂の油長は30%以下が好ましい
【0014】ウ
レタン変性ポリエステル樹脂は、上記オイルフリーポリ
エステル樹脂、又は上記オイルフリーポリエステルの製
造の際の、酸成分およびアルコール成分を反応させて得
られる低分子量のオイルフリーポリエステル樹脂を、ポ
リイソシアネート化合物と公知の方法で反応せしめたも
のである。またウレタン変性アルキド樹脂は、上記アル
キド樹脂、又は上記アルキド樹脂製造の際の各成分を反
応させて得られる低分子量のアルキド樹脂を、ポリイソ
シアネート化合物と公知の方法で反応せしめたものであ
る。ウレタン変性ポリエステル樹脂、ウレタン変性アル
キド樹脂を製造する際に使用するポリイソシアネート化
合物としては、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソ
ホロンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート
、トリレンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルメ
タンジイソシアネート、4,4′−メチレンビス(シク
ロヘキシルイソシアネート)、2,4,6−トリイソシ
アナトトルエンなどが挙げられる。
【0015】本発明組成物において、(B)成分である
メラミン樹脂は、メラミンとホルムアルデヒトとの付加
反応生成物(1量体もしくは多量体)であるメチロール
化メラミン樹脂中のメチロール基の一部又は全部を炭素
数が1〜4のアルコール、例えばメタノール、エタノー
ル、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノー
ルなどによってエーテル化したメラミン樹脂であって、
メチルエーテル化されたメチロール基の数がトリアジン
核1個当り平均で3.0個以上、好ましくは3.5個以
上であり、かつヘキサキス(メトキシメチル)メラミン
の含有量が60重量%未満、好ましくは50重量%未満
であって、さらに数平均分子量が1000以下である。
【0016】上記メラミン樹脂においてメチロール基の
エーテル化はメチルエーテル化のみであってもよいし、
メチルエーテル化と、炭素数2〜4のアルコールによる
アルキルエーテル化、例えばn−ブチルエーテル化との
混合エーテル化であってもよい。
【0017】本発明において、(B)成分として使用で
きるメラミン樹脂の市販品としては、サイメル350、
サイメル736、サイメル738、サイメル327、サ
イメル703、サイメル325(いずれも三井サイアナ
ミッド(株)製)、メラン522、メラン523(いず
れも日立化成(株)製)、ニカラックMS001(三和
ケミカル(株)製)、レジミン747、レジミン740
(いずれもモンサント社製)などのメチルエーテル化メ
ラミン樹脂;サイメル232、サイメル266、サイメ
ルXV−514(いずれも三井サイアナミッド(株)製
)、ニカラックMX500、ニカラックMX600、ニ
カラックMS95(いずれも三和ケミカル(株)製)、
レジミン753、レジミン755(いずれもモンサイト
社製)などのメチルエーテルとブチルエーテルとの混合
エーテル化メラミン樹脂などが挙げられる。
【0018】本発明において、メラミン樹脂におけるメ
チロール基をメチルエーテル化したメトキシ基の数がト
リアジン核1個当り平均で3.0個未満の場合には耐汚
染性が低下し、またヘキサキス(メトキシメチル)メラ
ミンの含有量が60重量%以上になると、塗膜にピンオ
ールが発生しやすくなったり、ロール塗装時の塗料のピ
ックアップ性が悪くなるなど塗装性に問題が発生しやす
くなる。またメラミン樹脂の数平均分子量が1000を
超えると、a)成分であるポリエステル樹脂との相溶性
が低下し、また加工性が十分でなくなる。
【0019】本発明組成物において、c)成分である硬
化触媒は、p−トルエンスルホン酸のアミン中和物を必
須とするものである。ポリエステル樹脂−メラミン樹脂
系の硬化触媒としては、p−トルエンスルホン酸のアミ
ン中和物以外に、ジノニルナフタレンスルホン酸やジノ
ニルナフタレンスルホン酸のアミン中和物が、従来から
公知であるが、これらは得られる塗膜の耐汚染性が悪く
、耐溶剤性も悪くなる。またアミン中和していないp−
トルエンスルホン酸やドデシルベンゼンスルホン酸も耐
汚染性が悪い結果であった。またドデシルベンゼンスル
ホン酸のアミン中和物はp−トルエンスルホン酸のアミ
ン中和物に比べ耐汚染性および硬度は少し劣るが、加工
性は良好であった。
【0020】本発明において硬化触媒は、p−トルエン
スルホン酸のアミン中和物のみであってもよいし、この
ものとドデシルベンゼンスルホン酸のアミン中和物との
混合物であってもよい。p−トルエンスルホン酸又はド
デシルベンゼンスルホン酸の中和に使用されるアミンと
しては、1級アミン、2級アミン、3級アミンのいずれ
であってもよいが、1級アミンを使用すると塗膜が着色
しやすく、3級アミンを使用すると塗膜表面にちぢみ(
細かな凹凸模様)を発生しやすくなるため、2級アミン
が好ましい。
【0021】中和に使用できる2級アミンの代表例とし
ては、ジエチルアミン、ジイソプロピルアミン、ジ−n
−プロピルアミン、ジアリルアミン、ジアミルアミン、
ジ−n−ブチルアミン、ジイソブチルアミン、ジ−se
c−ブチルアミン、N−エチル−1,2−ジメチルプロ
ピルアミン、N−メチルヘキシルアミン、ジ−n−オク
チルアミン、ピペリジン、2−ピペコリン、3−ピペコ
リン、4−ピペコリン、2,4−,2,6−,3,5−
ルペチジン、ジメチルオキサゾリジン、3−ピペリジン
メタノールなどが挙げられ、このうち、ジメチルオキサ
ゾリジンおよびジアルキルアミン、特にジイソプロピル
アミン、ジ−n−プロピルアミン、ジ−n−ブチルアミ
ン、ジイソブチルアミンが低臭であること、および得ら
れる塗膜が特に優れた耐汚染性を示すことから好ましい
【0022】硬化触媒における酸のアミンによる中和当
量は、酸1当量に対して、中和するアミンの量が0.2
〜1.1当量の範囲内にあることが好ましく、さらには
0.5〜1.0当量の範囲内にあることがより好ましい
。酸をアミンで中和していない場合は、得られる塗膜の
耐汚染性が悪く、一方、中和当量が多すぎると得られる
塗膜表面にちぢみが発生しやすくなる、硬化触媒を配合
して塗料を製造するに際し、硬化触媒として、前もって
アミン中和したものを使用してもよいし、酸とアミンと
を別々に配合し、塗料中で酸のアミン中和物を形成させ
てもよい。
【0023】本発明組成物における、上記(A)ポリエ
ステル樹脂と(B)メラミン樹脂との配合比率は固形分
重量比で、(A):(B)が60:40〜80:20、
好ましくは 65:35〜75:25であり、(A)樹脂と(B)樹
脂との和100重量部中、(A)成分が60重量部未満
では、加工性が悪く性能のバランスがとれなくり、一方
、(A)成分が80重量部を超えると、硬度が低くなり
、バランスがとれなくなる。
【0024】本発明組成物における(C)硬化触媒の配
合量は、上記(A)ポリエステル樹脂と(B)メラミン
樹脂との和100重量部に対して次のとおりである。硬
化触媒としてはp−トルエンスルホン酸のアミン中和物
を単独で使用する場合には、該アミン中和物をp−トル
エンスルホン酸の量に換算した値で0.6〜2.0重量
部、好ましくは1.0〜1.8重量部である。また、硬
化触媒としてp−トルエンスルホン酸のアミン中和物と
ドデシルベンゼンスルホン酸のアミン中和物との混合物
を使用する場合には、p−トルエンスルホン酸のアミン
中和物がp−トルエンスルホン酸の量に換算した値で0
.6重量部以上であり、かつ該換算値とドデシルベンゼ
ンスルホン酸のアミン中和物の量をドデシルベンゼンス
ルホン酸に換算した値との和が2.0重量部以下、好ま
しくは1.0〜1.8重量部である。
【0025】A)成分とB)成分との和100重量部に
対して、p−トルエンスルホン酸のアミン中和物の配合
量がp−トルエンスルホン酸の量に換算した値で0.6
重量部未満では耐汚染性が不十分であり、またp−トル
エンスルホン酸のアミン中和物とドデシルベンゼンスル
ホン酸のアミン中和物とをそれぞれの酸に換算した値の
和が2.0重量部を超えると加工性が悪くなり性能のバ
ランスがとれなくなる。
【0026】本発明塗料組成物は、上記(A)、(B)
および(C)成分のみからなっていてもよいが、取扱い
上、および塗装性の面などから通常、有機溶剤が含有せ
しめられる。上記有機溶剤としては、上記(A)、(B
)および(C)の各成分を溶解ないしは分散できるもの
が使用でき、具体的には例えば、メチルイソブチルケト
ン、シクロヘキサノン、イソホロンなどのケトン系溶剤
;トルエン、キシレン、高沸点石油系炭化水素などの炭
化水素系溶剤;エチレングリコールモノエチルエーテル
、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレン
グリコールモノブチルエーテルなどのエーテル系溶剤;
酢酸エチル、酢酸ブチル、エチレングリコールモノエチ
ルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチ
ルエーテルアセテートなどのエステル系溶剤などが挙げ
られ、これらは単独で、又は2種以上混合して使用する
ことができる。
【0027】本発明塗料組成物は、顔料を含有しないク
リヤ塗料として使用することができるが、着色顔料を含
有するエナメル塗料としても使用できる。着色顔料とし
ては塗料分野で使用できる着色顔料例えばシアニンブル
ー、シアニングリーン、アゾ系やキナクリドン系などの
有機赤顔料などの有機着色顔料;チタン白、チタンエロ
ー、ベンガラ、カーボンブラック、黄鉛、各種焼成顔料
などの無機着色顔料が使用できる。また、本発明組成物
は、必要に応じてタルク、クレー、シリカ、マイカ、ア
ルミナ等の体質顔料、充填剤、添加剤、有機高分子粉体
などを含有していてもよい。
【0028】本発明塗料組成物を塗装する被塗装物とし
ては冷延鋼板、溶融亜鉛メッキ鋼板、電気亜鉛メッキ鋼
板、合金メッキ鋼板、アルミニウム板、ステンレス鋼板
、銅板、銅メッキ鋼板、錫メッキ鋼板等の金属板又はこ
れらの金属板にリン酸塩系やクロム酸塩系などの表面処
理を施した金属板が好適であるが、プラスチックス、木
材、セメント等にも適用可能であり、また上記塗料は、
これらの被塗物に直接に、またはプライマー塗膜を介し
て塗装することができる。プライマーとしては、エポキ
シ系、ポリエステル系、アクリル系およびこれらの変性
プライマーなどが挙げられ、加工性の面からポリエステ
ルプライマーが特に好適である。
【0029】本発明塗料組成物の塗装方法は、カーテン
フロー塗装、ロール塗装、浸漬塗装およびスプレー塗装
などが可能であり、通常、乾燥した後の塗膜厚が5〜3
0ミクロンの範囲内となるよう塗装される。また上記塗
料の硬化は塗料が硬化する、温度−焼付時間の中から適
宜設定できるがコイルコーティングなどによって塗装す
るプレコート塗装分野においては、通常、素材到達最高
温度160〜260℃で15〜90秒の範囲、特に20
0〜230℃で、30〜70秒の範囲が好適である。
【0030】
【作用および発明の効果】本発明塗料組成物は基体樹脂
であるポリエステル樹脂の官能基である水酸基の量に対
して大過剰量のメチルエーテル基を有する特定のメラミ
ン樹脂を配合した樹脂組成物に、特定の硬化触媒を通常
の使用量に比べ多く使用することによって硬度、加工性
、耐溶剤性のバランスをとり、塗装性の良好なものとし
、かつこれまで硬度H以下の高加性ポリエステル樹脂−
メラミン樹脂系では改良が困難であった耐汚染性を格段
に改良できたものである。
【0031】本発明塗料組成物が耐汚染性の優れた塗膜
を形成できる理由は明らかではないが、本発明者らは加
熱硬化時に、p−トルエンスルホン酸のアミン中和物の
存在によって、ポリエステル樹脂に対して大過剰のメラ
ミン樹脂が塗膜表面に配向するとともに、硬化触媒中の
アミンの脱離、塗膜表面への移動によって配向が促進さ
れ、塗膜表面がメラミン樹脂成分の多い硬化膜となるた
め耐汚染性の優れた塗膜が得られるものと考えている。 本発明組成物は、硬度、加工性、耐溶剤性のバランスが
よく、塗装性が良好で、かつこれまでになく耐汚染性の
良好な塗膜を形成することができるため、特に器物加工
用の塗装鋼板用上塗塗料として好適である。
【0032】以下、実施例により本発明をより具体的に
説明する。なお、以下、「部」および「%」はいずれも
重量基準によるものとする。
【0033】
【実施例】実施例1〜14および比較例1〜14後記表
1および表2に示す組成配合にて、塗料化を行ない各上
塗塗料を得た。厚さ0.5m/mのリン酸亜鉛処理電気
亜鉛メッキ鋼板上に関西ペイント社製KPカラー862
0プライマー(プレコート鋼板用ポリエステル系プライ
マー)を乾燥膜厚が5μmとなるよう塗装し、素材到達
温度220℃となるよう45秒間焼付け、プライマー塗
装鋼板を得た。このプライマー塗装鋼板上に上記のよう
にして得た各上塗塗料をバーコータにて乾燥膜厚が約1
8μmとなるよう塗装し、素材到達最高温度が230℃
となるよう60秒間焼付けて各上塗塗装鋼板を得た。得
られた塗装鋼板について各種試験を行なった。
【0034】その試験結果を表1および表2に示す。な
お表1および表2におけるポリエステル樹脂およびメラ
ミン樹脂の量は、固形分重量による表示であり、硬化触
媒の量は、それぞれの酸の量に換算して重量表示した。 なお、実施例および比較例の塗料化に際しては、チタン
白顔料の分散を行ない、また、シクロヘキサノン/スワ
ゾール1500(コスモ石油(株)製、芳香族石油系高
沸点溶剤)=60/40(重量比)の混合溶剤を粘度調
整などのために使用した。塗装に際しては、塗料粘度を
フォードカップ#4で約100秒(25℃)に調整した
。なお実施例6においては、硬化触媒として、p−トル
エンスルホン酸とジ−n−ブチルアミンとを別々に塗料
中に配合した。
【0035】
【表1】
【0036】
【表2】
【0037】表1および表2における、ポリエステル樹
脂、メラミン樹脂および硬化触媒の詳細は下記のとおり
である。ポリエステル樹脂の欄におけるバイロンKS−
1440V、同KS−1730V、同KS−1860V
、同KS−1450V、同KS−1640V、同KS−
1370、同KS−1390V、同KS−1420Vお
よびバイロン35CSはいずれも東洋紡績株式会社製の
高加工用ポリエステル樹脂である。これらのポリエステ
ル樹脂の性状は下記表3のとおりである。
【0038】
【表3】
【0039】表1および表2のメラミン樹脂の欄におけ
るサイメル327は三井サイアナミッド(株)製のメチ
ルエーテル化メラミン樹脂であり、ニカラックMX50
0、同MX600、同MX430は、いずれも三和ケミ
カル(株)製のメチルエーテル−n−ブチルエーテルの
混合エーテル化メラミン樹脂であり、ニカラックMS9
5は三和ケミカル(株)製のメチルエーテル−イソブチ
ルエーテルの混合エーテル化メラミン樹脂であり、ユー
バン20SEは、三井東圧化学(株)製のブチルエーテ
ル化メラミン樹脂である。これらのメラミン樹脂の性状
は下記表4のとおりである。
【0040】
【表4】
【0041】表1および表2の硬化触媒の欄における(
注1)〜(注6)は下記のとおりである。 (注1)P−TSA  中和物1:p−トルエンスルホ
ン酸のジ−n−ブチルアミン中和物。酸のアミンによる
中和当量は0.8。 (注2)P−TSA  中和物2:p−トルエンスルホ
ン酸のジメチルオキサゾリジンによる中和物。酸のアミ
ンによる中和当量は1.0。 (注3)P−TSA  中和物3:p−トルエンスルホ
ン酸のジイソプロピルアミン中和物。酸のアミンによる
中和当量は0.5。 (注4)DDBSA  中和物4:ドデシルベンゼンス
ルホン酸のジメチルオキサゾリジンによる中和物。酸の
アミンによる中和当量は1.0 (注5)DNNDSA  中和物5:ジノニルナフタレ
ンジスルホン酸のジ−n−ブチルアミン中和物。酸のア
ミンによる中和当量は0.8。 (注6)DNNSA  中和物6:ジノニルナフタレン
ジスルホン酸のジ−n−ブチルアミン中和物。酸のアミ
ンによる中和当量は0.8。
【0042】なお、表1中における試験は下記試験方法
に従って行なった。 鉛筆硬度:JIS  K5400  8.4.2に規定
する鉛筆引っかき試験を行ない、すり傷による評価を行
なった。 加工性:20℃の室内において、塗面を外側にして試験
板を180°折曲げて、折曲げ部分にワレが発生しなく
なるT数を表示した。T数とは、折曲げ部分の内側に何
もはさまずに180°折曲げを行なった場合をOT、試
験板と同じ厚さの板を1枚はさんで折曲げた場合、1T
、2枚の場合2T、…6枚の場合6Tとした。
【0043】耐汚染性:20℃の室内において、マジッ
クインキ赤(油性インキ)で塗面に線をひき、1時間放
置後、n−ブタノールを浸みこませたガーゼにて拭き取
った。拭き取った後のマジックインキ赤の跡の外観を評
価した。また、拭き取った跡のマジックインキ赤の跡と
マジックインキ赤を塗らなかった部分との色差ΔE(J
IS  Z8730  6.3.2によるハンターの色
差式による色差)を測定した。外観の評価は目視にて下
記基準に従った。 ◎:跡が認められない。○:跡がわずかに認められる。 △:かなり跡が残る。×:跡が濃く残る。 耐溶剤性:20℃の室内においてメチルエチルケトンを
浸み込ませたガーゼにて塗面に約1kg/cm2 の荷
重をかけて、約5cmの長さの間を往復させた。プライ
マー塗膜が見えるまでの往復回数を記載した。50回の
往復でプライマー塗膜が見えないものは50<と表示し
た。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  (A)ガラス転移温度が−10℃〜3
    0℃、数平均分子量が7000〜35000であり、か
    つ水酸基価が3〜25mg KOH/gであるポリエス
    テル樹脂60〜80重量部と(B)トリアジン核1個当
    り、メチルエーテル化されたメチロール基を平均3個以
    上有し、かつヘキサキス(メトキシメチル)メラミンの
    含有量が60重量%未満である数平均分子量が1000
    以下のメラミン樹脂20〜40重量部とからなる樹脂組
    成物100重量部に対して(C)硬化触媒としてp−ト
    ルエンスルホン酸のアミン中和物を、p−トルエンスル
    ホン酸の量に換算した値で0.6〜2.0重量部となる
    量含有してなることを特徴とする塗料組成物。
  2. 【請求項2】  (C)硬化触媒が、p−トルエンスル
    ホン酸のアミン中和物とドデシルベンゼンスルホン酸の
    アミン中和物との混合物であって、樹脂組成物100重
    量部に対して、p−トルエンスルホン酸のアミン中和物
    がp−トルエンスルホン酸の量に換算した値で0.6重
    量部以上であり、かつ該換算値とドデシルベンゼンスル
    ホン酸のアミン中和物の量をドデシルベンゼンスルホン
    酸に換算した値との和が2.0重量部以下であることを
    特徴とする請求項1記載の塗料組成物。
JP17170291A 1991-06-17 1991-06-17 上塗塗料組成物 Pending JPH04370172A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17170291A JPH04370172A (ja) 1991-06-17 1991-06-17 上塗塗料組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17170291A JPH04370172A (ja) 1991-06-17 1991-06-17 上塗塗料組成物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH04370172A true JPH04370172A (ja) 1992-12-22

Family

ID=15928097

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP17170291A Pending JPH04370172A (ja) 1991-06-17 1991-06-17 上塗塗料組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH04370172A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10130571A (ja) * 1996-10-25 1998-05-19 Kansai Paint Co Ltd 塗料組成物

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10130571A (ja) * 1996-10-25 1998-05-19 Kansai Paint Co Ltd 塗料組成物

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5681890A (en) Highly stain-resistant film-forming coating composition
JPH09111183A (ja) 塗料組成物及びワンコート塗装鋼板
JPH0246071B2 (ja)
JP3294774B2 (ja) 塗料組成物及びこれを用いた塗装金属板
JPH10503787A (ja) 硬化性樹脂組成物、塗料組成物、塗膜形成方法及び塗装物
JP3522377B2 (ja) 耐汚染性に優れた塗膜を形成可能な塗料組成物
EP3510113B1 (en) Alkyd polymer compositions and product formulations formed therefrom
JP3987145B2 (ja) 塗料組成物
JP2008208228A (ja) 塗料組成物及び塗膜形成方法
JP3218253B2 (ja) 塗料組成物
JP4046800B2 (ja) 塗料組成物及びこれを用いた塗装金属板
JP3522376B2 (ja) 耐汚染性に優れた塗膜を形成できる塗料組成物
JPH07224245A (ja) プレコート鋼板用塗料組成物
JPH04366187A (ja) 塗料組成物
JPH04370172A (ja) 上塗塗料組成物
JPH10219188A (ja) 塗料組成物及びこれを用いた塗装金属板
JPH10503534A (ja) 硬化性樹脂組成物、塗料組成物、塗膜形成方法及び塗装物
KR102343917B1 (ko) Pcm 칼라강판용 불연성 도료 조성물
JPH11148047A (ja) 塗料組成物
JP3394640B2 (ja) 塗料組成物及びこの組成物を用いた塗装金属板
JPH0971750A (ja) 塗料組成物及びこれを用いた塗装金属板
JPS5920391B2 (ja) 複層塗膜の形成方法
KR20200065981A (ko) 도료 조성물
JP2000063739A (ja) 塗料組成物及びこれを用いた塗装金属板
JP2668195B2 (ja) プレコートメタル用塗料組成物