JPH0436553B2 - - Google Patents

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Publication number
JPH0436553B2
JPH0436553B2 JP62163490A JP16349087A JPH0436553B2 JP H0436553 B2 JPH0436553 B2 JP H0436553B2 JP 62163490 A JP62163490 A JP 62163490A JP 16349087 A JP16349087 A JP 16349087A JP H0436553 B2 JPH0436553 B2 JP H0436553B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
refractive index
multilayer film
oxide
zinc sulfide
Prior art date
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Expired - Lifetime
Application number
JP62163490A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS648032A (en
Inventor
Yutaka Nagano
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
AGC Techno Glass Co Ltd
Original Assignee
Toshiba Glass Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Glass Co Ltd filed Critical Toshiba Glass Co Ltd
Priority to JP62163490A priority Critical patent/JPS648032A/ja
Publication of JPS648032A publication Critical patent/JPS648032A/ja
Publication of JPH0436553B2 publication Critical patent/JPH0436553B2/ja
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  • Surface Treatment Of Optical Elements (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Surface Treatment Of Glass (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
〔発明の目的〕 (産業上の利用分野) 本発明は、多層膜の高屈折率膜として使用され
る硫化亜鉛に所定の添加物を含有させて、多層膜
の耐久性を向上させた高耐久性多層膜に関する。 (従来の技術) 多層光学膜、たとえばハロゲンランプ用反射鏡
のガラス基板内側に被着された多層膜は、ランプ
光源からガラス基板に投射される光の可視域をで
きるだけ反射し、赤外域の熱線を80%以上後方へ
透過させて、照明された物体が熱線によつて加熱
されることを少なくする特長をもつている。この
多層膜は基板面に高屈折率膜と低屈折率膜とを交
互に積層して構成され、通常、高屈折率膜として
は比較的まわり込みのよい硫化亜鉛(ZnS)を使
用し、低屈折率膜としては弗化マグネシウム
(MgF2)または酸化珪素(SiO2)を使用して赤
外線透過と可視光線反射との作用が行なわれてい
る。ところが、上述した多層膜構成の場合、光源
として低出力ハロゲンランプ(たとえば12V50W
タイプ)を使用したときは特に問題を生じない
が、中出力ハロゲンランプ(たとえば12V75Wま
たは100V100Wタイプ)を長時間(2000時間以
上)使用、あるいは高出力ハロゲンランプ(たと
えば100V360Wタイプ)を使用したときには、こ
のランプから発生する高熱により膜の剥離、膜ク
ラツク、反射特性の低下を生じさせ耐久性の面で
問題がある。 従来、膜の耐久性を向上させる手段として下記
の方法が採用されていた。すなわち、 (1) 保護膜で被覆する。 (2) 熱処理を施こす。 (3) 酸化アルミニウム(Al2O3)、酸化ジルコニ
ウム(ZrO2)、酸化チタン(TiO2)などの酸化
膜を多層膜に導入する。 (4) 膜構成をTiO2/SiO2、またはZrO2/SiO2
の多層膜に変更する。 (5) 低屈折率膜として酸化珪素を使用する際、こ
の酸化珪素に酸化アルミニウム、酸化ジルコニ
ウム、酸化チタン、酸化錫(SnO2)等の酸化
物を添加する。 (発明が解決しようとする問題点) しかるに、上記のいずれの方法にあつても以下
に示す欠点を有している。 (1) 保護膜として酸化珪素、酸化ジルコニウム、
酸化チタン等があるが、これらを単に被覆させ
ただけでは不十分であり、硫化亜鉛層の膜質変
化、多層膜の基板被着部からの膜剥れ、膜クラ
ツク等が発生する。 (2) 熱処理による膜質強化である程度の耐久性の
向上は得られるが、中出力ランプの長時間使用
または高出力ランプに対しては不十分である。 (3) 酸化膜を多層膜中のどこに導入するかで膜応
力が変化し易く、必ずしも耐久性の向上にはつ
ながらない。さらに酸化物であり、屈折率の調
整がやや不安定であるとともに、多層膜として
の設計面が複雑となる。 (4) (イ) 基板が深い凹面であると、膜のまわり込
みが少なく均一に被着することができない。 (ロ) ZnS/MgF2またはZnS/SiO2系多層膜と
比較して層数(膜厚)が1.3ないし1.5倍必要
となり、コストが高い。 (ハ) 酸化チタン、酸化ジルコニウムは被着する
条件等によつて膜に吸収を生じさせ、このた
め低級酸化膜となつて膜の特性が不安定とな
る。 (ニ) 被膜を除去して基板を再使用することがで
きない。 (5) たとえば特開昭57−124301号公報に低屈折率
を有する酸化珪素に対して酸化錫または酸化ジ
ルコニウムあるいは両者の混合物を添加してな
るものが開示されているが、高屈折率層として
硫化亜鉛を使用する多層膜には効果が小さい。 本発明は上記事情を考慮してなされたもので、
長時間の使用あるいは強度の熱線を受けても、膜
剥れ、膜クラツク、反射特性の低下を生じること
のない高耐久性多層膜を提供することを目的とす
る。 〔発明の構成〕 (問題点を解決するための手段) 本発明は、基板面に高屈折率膜と低屈折率膜と
を交互に積層してなる多層膜において、前記高屈
折率膜が硫化亜鉛を主成分とし酸化ジルコニウム
または二酸化チタンあるいは両者の混合物を硫化
亜鉛に対し5ないし30重量%含有してなる高耐久
性多層膜である。 (作用) ハロゲンランプ用反射鏡に使用される多層膜は
赤外線透過、可視光線反射の特性を十分に発揮さ
せるため、凹面状の基板に可能な限りむらなく均
一に被着することが要求される。酸化亜鉛は多層
膜の設計上高屈折率材料として使用される酸化チ
タン、酸化ジルコニウム、酸化タンタル(Ta2
O5)などと比較して、極めてまわり込みがよい
という利点がある反面、吸水性が大きく酸化され
やすく昇華性であることから、耐久性の面でやや
弱いという欠点を有している。そこで硫化亜鉛に
添加物として酸化ジルコニウムまたは酸化チタ
ン、あるいはこれらの混合物を含有させることに
より、硫化亜鉛膜自体の耐久性、さらには多層膜
としての耐久性を向上させることができる。 また上記添加物の含有量を5ないし30重量%に
限定した点については、各種実験の結果ならびに
下記の理由による。 光学的に硫化亜鉛の屈折率を下げない範囲で
なければならない。 添加物が硫化亜鉛膜中に充てんされ膜のち密
化が進み結合力が増大すること。 被膜を形成する際、被着しやすいこと。 さらに酸化ジルコニウムまたは酸化チタンある
いはこれらの混合物を添加物として選択した理由
については、これらが高融点物質であり、それぞ
れの屈折率が硫化亜鉛の屈折率に近く、30重量%
の添加によつても光学的な影響を与えないためで
ある。 (実施例) 本発明の実施例らついて図面を参照して説明す
る。 1は基板で、たとえばハロゲンランプのガラス
反射鏡であり、一面を拡開させた回転放物状の凹
部2を有している。3は凹部2の中心に位置する
ように配設された光源、たとえばハロゲンランプ
である。4は凹部2に被着された多層膜で、たと
えば真空蒸着法によつて積層される酸化ジルコニ
ウムまたは二酸化チタンあるいはこれらの混合物
を5ないし30重量%含有させた硫化亜鉛Hと弗化
マグネシウムまたは酸化珪素Lとからなりその光
学的膜厚は1/4λ設計とし、ガラス基板・(HL)5
1・(LH)5λ2・空気の構成となつている。な
お、λ1,λ2は設計波長で、λ1は600nm、λ2
450nmである。この多層膜4の被着手順として
は、HとLとを交互に5回、さらにHを1層付加
して11層とし、次にLとHとを交互に5回計10層
積層して合計21層とした。膜の蒸着条件は下記の
とおりである。 真空度 1×10-4〜5×10-4トール 基板温度 150〜200℃ 蒸発源 エレクトロビーム(電子銃) 蒸着処理後は電気炉内にて400℃1時間の熱処
理を施し膜を強化した。 次に本発明の手段によつて構成された高耐久性
多層膜の各試験結果を次表に示す。 なお、耐久性の評価については下記の方法を採
用した。 点灯試験 100V360Wのハロゲンランプを装着
し、10分間点灯、10分間冷却を反覆し、最
高100時間までの経時変化を観察。 熱衝撃試験 600℃の中性雰囲気の電気炉内に
5分間放置し、その後取り出して冷えたと
きの膜の状態。 煮沸試験 100℃の沸騰水中に10分間入れた後
の膜の状態。 引張り試験 #600の粘着テープ1/2インチ×
100mmを貼着し急に引き剥したときの膜の
状態。 評価記号 ○……変化なし。 △……膜の白ぐもり、反射特性低下。 ×……膜剥れ、反射特性大幅低下。 上記の実施例においてはハロゲンランプ用反射
鏡の多層膜について説明したが、本発明はこの実
施例に限定されるものではなく、バンドパスフイ
ルタ、コールドミラー、カラーフイルタ等の光学
的多層膜としても適用できるものである。また、
膜の被着手段は真空蒸着に限らず、スパツタリン
グ、イオンプレーテイング等の手段であつても同
様の効果を得ることができる。
【表】
〔発明の効果〕
以上のように本発明は、基板に被着する多層膜
において、高屈折率膜が硫化亜鉛を主成分とし、
酸化ジルコニウムまたは二酸化チタンあるいはこ
れらの混合物を5ないし30重量%含有してなる高
耐久性多層膜であり、熱的影響によつても変化す
ることなく高耐久性を有し、光学的に安定してい
るため光学的特性に影響を与えることがない。ま
た膜の被着条件・使用条件においてもなんらの困
難性がなく、容易に可能であるとともに安価に得
られるなどのすぐれた利点を有する。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明をハロゲンミラーに適用した例を
示す断面図である。 1……基板,3……光源、4……多層膜。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 基板面に高屈折率膜と低屈折率膜とを交互に
    積層してなる多層膜において、前記高屈折率膜が
    硫化亜鉛を主成分とし、酸化ジルコニウムまたは
    二酸化チタンあるいは両者の混合物を硫化亜鉛に
    対し、5ないし30重量%含有してなることを特徴
    とする高耐久性多層膜。
JP62163490A 1987-06-30 1987-06-30 High durability multilayer film Granted JPS648032A (en)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP62163490A JPS648032A (en) 1987-06-30 1987-06-30 High durability multilayer film

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Application Number Priority Date Filing Date Title
JP62163490A JPS648032A (en) 1987-06-30 1987-06-30 High durability multilayer film

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Publication Number Publication Date
JPS648032A JPS648032A (en) 1989-01-12
JPH0436553B2 true JPH0436553B2 (ja) 1992-06-16

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ID=15774853

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JP62163490A Granted JPS648032A (en) 1987-06-30 1987-06-30 High durability multilayer film

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JP6179433B2 (ja) * 2014-03-19 2017-08-16 コニカミノルタ株式会社 透明導電体

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JPS648032A (en) 1989-01-12

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