JPH0436484Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の目的〕 （産業上の利用分野） 本考案は、照明器具に関し、特に、シヤーシか
らの光漏れの防止構造に関する。

（従来の技術） 従来の照明器具は、第６図に示すように、シヤ
ーシ１の内側に複数のランプソケツト２を対向配
設するとともに、複数の放電灯安定器３を配設
し、各ランプソケツト２と各放電灯安定器３とを
リード線４によつて接続したものがある。

前記シヤーシ１は、第７図およぶ第８図にも示
すように、長方形状の基板５とこの基板５の各長
辺と各短辺の縁部に設けられた側板６，７とから
なる。この成形にあたつては、第８図のように、
基板５および側板６，７の展開状態で板素材から
打抜き形成し、ついで、第６図および第７図のよ
うに、各側板６，７を基板５から曲げ加工し、隣
接する側板６，７の端部をそれぞれ突合せる。

ところで、前記シヤーシ１の側板６，７の突合
せ接合部分には、側板６，７のスプリングバツク
により隙間ができる。そのため、シヤーシ１の内
側のランプソケツト２間に接続配置した放電灯の
点灯時に、シヤーシ１の隙間を通じてシヤーシ１
の外に光漏れが生じ、外観を悪くする。

そこで、従来は、側板６，７の接合部分にパツ
キングを装着したり、樹脂によつて隙間を閉塞す
ることが行われている。

（考案が解決しようとする問題点） 上記のように、従来の照明器具は、シヤーシ１
の側板６，７の接合部分からの光漏れを防止する
ために、別工程で隙間を閉塞する必要があり、パ
ツキングや樹脂等の特別な閉塞部材を用いる必要
がある。

本考案は、上述のような点に鑑みてなされたも
ので、側板を折曲して形成したシヤーシの各側板
間の突き合せ隙間を特別な閉塞部材を用いずにシ
ヤーシの成形時に同時に閉塞でき、シヤーシの側
板間からの光漏れを確実に防止することができる
照明器具を提供することを目的とするものであ
る。

〔考案の構成〕

（問題点を解決するための手段） 本考案は、シヤーシの内底側に直管型ランプを
配設してなる照明器具において、前記シヤーシ
は、四角形状の基板の各縁部に基板の側部域に折
曲される側板を設け、前記直管型ランプの管軸方
向に対して直交する方向の側板に、管軸方向の側
板の内側に折り込まれる遮光板を一体に設けたも
のである。

（作用） 本考案では、シヤーシの各側板の折曲げ時に、
直管型ランプの管軸方向に対して直交する方向の
側板の遮光板が、管軸方向の側板の内側に一体的
に折り込まれる。

したがつて、遮光板が両側板間の接合部分を覆
い、光漏れを防止する。特に、直管型ランプから
出射する光は管軸方向に対して直交する方向に多
く出射し、管軸方向と直交する方向の側板から接
合部分に回り込みやすいが、遮光板が管軸方向に
対して直交する方向の側板から管軸方向の側板の
内側に折り込まれているため、管軸方向と直交す
る方向の側板から回り込む光を確実に遮光する。

（実施例） 以下、本考案の一実施例の構成を第１図ない
し、第５図を参照して説明する。

第１図および第３図において、１１は多灯用照
明器具のシヤーシで、第１図のように、このシヤ
ーシ１１の内底側には直管型ランプ３１が接続さ
れる複数のランプソケツト１２を対向配設すると
ともに、複数の放電灯安定器１３を配設し、各ラ
ンプソケツト１２と各放電灯安定器１３とをリー
ド線１４によつて接続している。

前記シヤーシ１１は、第２図および第３図に示
すように、長方形状に基板１５が設けられ、この
基板１５の各長辺の縁部に直管型ランプ３１の管
軸方向と直交する方向の側板１６が設けられてい
るとともに、基板１５の各短辺の縁部に直管型ラ
ンプ３１の管軸方向の側板１７が設けられてい
る。各側板１６の両端部には各短辺の側板１７の
内側に折り込まれる遮光板１８が設けられ、この
遮光板１８の基板１５に臨む縁部に先端側が基板
１５と離反する方向に傾斜する傾斜部１９が設け
られている。

そして、前記シヤーシ１１の成形にあたつて
は、第３図のように、基板１５、側板１６，１７
および遮光板１８の展開状態で板素材から打抜き
形成するとともに、この打抜き時に、遮光板１８
を側板１６との折目２０から折曲げ方向に多少折
曲げる。

ついで、各側板１６，１７を基板１５との折目
２１，２２から同時に折曲げ加工する。この側板
１６，１７の折曲げ過程において、側板１７の内
側に遮光板１８の外側が当接し、この側板１７に
よつて遮光板１８内方へ押圧して折曲げる。側板
１６，１７が基板１５に対して略直角に折曲げ完
了した時点で、遮光板１８が側板１６から略直角
に折り込まれ遮光板１８の外側が側板１７の内側
に密着する。

なお、遮光板１８を側板１７で押圧して折曲げ
る際、遮光板１８には傾斜部１９が設けられてい
るので、側板１７の押圧によつて遮光板１８を比
較的容易に折曲させることができる。

前記のようにして形成されたシヤーシ１１は、
側板１６，１７の接合部分を遮光板１８が内側か
ら覆うため、シヤーシ１１の内側のランプソケツ
ト１２間に接続配置した直管型ランプ３１を点灯
しても、シヤーシ１１の外に光漏れが生じるのを
防止でき、外観を良好にできる。

特に、各遮光板１８が直管型ランプ３１の管軸
方向に対して直交する方向の側板から管軸方向の
側板の内側に折曲形成されることにより、配光上
から光漏れを防止しうる構造にできる。この配光
上から光漏れを防止しうる構造とは、第４図およ
び第５図の配光特性図に示すように、直管型ラン
プ３１の管軸方向の配光Ｂ−Ｂよりも管軸方向と
直交する方向の配光Ａ−Ａの方が強いが、配光が
強い直管型ランプ３１の管軸方向と直交する方向
の側板１６から接合部分に回り込む光を遮光板１
８によつて確実に遮光することができる。

また、シヤーシ１１の側板１６，１７の接合部
分を遮光板１８で内側から覆つたことにより、虫
や塵等のシヤーシ１１の内側への進入も防止でき
る。

また、遮光板１８によつて側板１７のシヤーシ
１１内方への曲げ強度を補強できる。

〔考案の効果〕

本考案によれば、シヤーシの縁部の側板のうち
直管型ランプの管軸方向と直交する方向の側板に
遮光板を一体に設け、各側板の折曲げ時に遮光板
を管軸方向の側板の内側に一体的に折曲げること
により、両側板の接合部分を遮光板が内側から覆
い、シヤーシの外部に光漏れが生じるのを防止
し、外観を良好にできる。特に、直管型ランプか
ら出射する光は管軸方向に対して直交する方向に
多く出射し、管軸方向と直交する方向の側板から
接合部分に回り込みやすいが、遮光板が管軸方向
に対して直交する方向の側板から管軸方向の側板
の内側に折り込まれているため、管軸方向と直交
する方向の側板から回り込む光を確実に遮光し、
光漏れを確実に防止することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の照明器具の一実施例を示す斜
視図、第２図はそのシヤーシの一部の斜視図、第
３図はそのシヤーシの展開図、第４図はその直管
型ランプ配設状態の底面図、第５図はその配光特
性図、第６図は従来の照明器具の斜視図、第７図
はそのシヤーシの一部の斜視図、第８図はそのシ
ヤーシの展開図である。 １１……シヤーシ、１５……基板、１６，１７
……側板、１８……遮光板、１９……傾斜部、３
１……直管型ランプ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) シヤーシの内底側に直管型ランプを配設して
   なる照明器具において、 前記シヤーシは、四角形状の基板の各縁部に
   基板の側部域に折曲される側板を設け、前記直
   管型ランプの管軸方向に対して直交する方向の
   側板に、管軸方向の側板の内側に折り込まれる
   遮光板を一体に設けたことを特徴とする照明器
   具。 (2) 遮光板は、基板に臨む縁部に先端側が基板と
   離反する方向に傾斜する傾斜部を設けたことを
   特徴とする実用新案登録請求の範囲第１項記載
   の照明器具。