JPH0436363B2 - - Google Patents
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- JPH0436363B2 JPH0436363B2 JP57163572A JP16357282A JPH0436363B2 JP H0436363 B2 JPH0436363 B2 JP H0436363B2 JP 57163572 A JP57163572 A JP 57163572A JP 16357282 A JP16357282 A JP 16357282A JP H0436363 B2 JPH0436363 B2 JP H0436363B2
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- lens group
- focusing
- infinity
- lens
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- 238000000034 method Methods 0.000 description 8
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Classifications
-
- G—PHYSICS
- G02—OPTICS
- G02B—OPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
- G02B7/00—Mountings, adjusting means, or light-tight connections, for optical elements
- G02B7/28—Systems for automatic generation of focusing signals
- G02B7/282—Autofocusing of zoom lenses
Landscapes
- Physics & Mathematics (AREA)
- General Physics & Mathematics (AREA)
- Optics & Photonics (AREA)
- Lenses (AREA)
- Automatic Focus Adjustment (AREA)
Description
本発明はズームレンズのフオーカシング方式の
改良に関する。また、本発明はオートフオーカス
用ズームレンズ系に関する。 最近、オートフオーカスカメラが多く発売され
ているが、オートフオーカスカメラにズームレン
ズを採用する場合を考えると、たとえばレンズが
無限遠にフオーカシングされている状態にある場
合、ある有限距離の物体に対する長焦点側のデフ
オーカス量は短焦点側のそれより大きくなる。即
ち、ズーミングによつて、ボケ量すなわち、デフ
オーカス量が異なる。オートフオーカス方式は各
種あり得るが、今、このデフオーカス量を測定し
て、フオーカシングを行う方式を考えると、この
場合のデフオーカス量とフオーカシング移動量の
関係が問題となる。 従来多くのズームレンズで採用されている第1
群繰出し方式の場合は、同一撮影距離に対するフ
オーカシング移動量が一定であるが、デフオーカ
ス量がそのズーム比の自乗で変化するため、広角
側ではわずかのデフオーカス量に対しレンズ移動
量を多くする必要があり、望遠側では逆の状態を
示す。特に高倍率ズームレンズに於いては、その
変化が大きくなり、機械的構成が複雑になつた
り、合焦までの時間が多くかかる等の問題が生じ
る。また、第1群繰出しは、繰出されるレンズ群
がカメラ本体から離れている理由によつても機械
的構成が複雑になる。 一方多くの単焦点距離レンズで採用されている
全体繰出し方式を考えると、フオーカシング移動
量とデフオーカス量は1対1に対応するが、この
場合は全体を移動させる大きな駆動パワーが必要
になり、カメラ本体が大きく重くなる他、合焦ま
での時間がかかる等の問題が生じる。また、この
場合は、前記とは逆にフオーカシング移動量がズ
ーム比の自乗で変化するため、やはり機械的構成
が複雑になる。 一般にズームレンズ系を構成する各レンズ群の
うち、任意のレンズ群にズーミング時とは異なつ
た動きを与えることによつて、特殊な場合(等倍
状態)を除き、フオーカシングは可能である。し
かし、所望の倍率の確保や機械的構成上有利なフ
オーカシング移動、またフオーカシングのために
必要な空気間隔の確保等の条件を満足するもの
は、前玉繰出し方式のみである。また任意のレン
ズ群を移動させる方法としては、マクロ撮影可能
なズームレンズ系と称して多くの出願が見られる
が、これらは通常フオーカシングのためのもので
はないため、全ズーミング領域にわたつて、フオ
ーカシング可能でない場合が多い。また本発明の
目的とするところのオートフオーカス用レンズと
して配慮がなされていない。 本発明は、デフオーカス量を測定してフオーカ
シングを行う方式のオートフオーカス用ズームレ
ンズ系におけるデフオーカス量とフオーカシング
移動量の関係に着目してなされたものであり、上
記の問題点を緩和し、オートフオーカスに適した
フオーカシング方式を有するズームレンズ系を提
供することを目的とする。 すなわち、本発明の構成は、物体側より順に正
の屈折力を有する第1レンズ群、負の屈折力を
有する第2レンズ群、正の屈折力を有する第3
レンズ群及びそれに続く少なくとも1つのレン
ズ群を有し、望遠端から広角端までのズーミング
に際して、第1レンズ群と第2レンズ群の間の空
気間隔が一様に減少し、かつ第2レンズ群と第3
レンズ群の間の空気間隔が一様に増加し、また第
3レンズ群とそれに続くレンズ群との間の空気間
隔は望遠端から広角近傍まで一様に減少するよう
第1、第2、第3群をそれぞれ独立に制御すると
ともに、無限遠から1/10倍近辺までの通常フオー
カシングに際し、第3レンズ群をフオーカシング
用レンズ群としてこれを像側へ移動させ、その移
動のために必要な空気間隔を全ズーミング領域に
わたつて確保し、かつ以下の条件を満足すること
を特徴とするオートフオーカス用ズームレンズ系
である。 (1) 1.1<ΔT/ΔW<0.9Z2 (2) 0.04fw<dMIN<0.6fw (3) |β|>1 (4) |βT|>|βW| 但し、ΔTは望遠端での無限遠から最近接まで
のフオーカシング用レンズ群の移動量、 ΔWは広角端での無限遠から最近接まで
のフオーカシング用レンズ群の移動量、 Zはズーム比、 dMINは無限遠におけるフオーカシング
用レンズ群とその像側のレンズ群の間の
最短空気間隔、 fwは広角端での無限遠における全系の
焦点距離、 βはズーミング及びフオーカシングにお
いてとりうるすべての状態でのフオーカ
シング用レンズ群の横倍率、 βTは望遠端におけるフオーカシング用
レンズ群の無限遠での横倍率、 βWは広角端におけるフオーカシング用
レンズ群の無限遠での横倍率である。 本発明についてさらに詳細に説明すると、前記
の如く、オートフオーカス用ズームレンズとして
の必要条件は、フオーカシングのための移動量と
デフオーカス量の関係が、望遠側と広角側で著し
く異ならないことであり、また、一方でフオーカ
シング繰出量が望遠側と広角側で著しく異ならな
いことも必要な条件である。しかし、残念ながら
繰出量の望遠側と広角側の比と、デフオーカス量
の繰出量に対する値の望遠側と広角側の比は一方
を縮少しようとすると他方が増加するという相反
する関係にあり、たとえば、前玉繰出あるいは全
体繰出し等は一方の比が1であるが他方の比がズ
ーム比の自乗になる解である。本発明は、上記両
条件を略満足させ得たものであり、そのために最
も有利なズーム型式として、物体側より正屈折力
の第1レンズ群、負屈折力の第2レンズ群、
正屈折力の第3レンズ群と続く型式を採用し、
望遠端から広角端までのズーミングに際し、第1
レンズ群と第2レンズ群の間の空気間隔が一様に
減少し、第2レンズ群と第3レンズ群の間の空気
間隔を一様に増加するタイプとするとともに、第
3レンズ群にフオーカシング機能を持たせたも
のである。この場合、上記関係による制約のため
必ず望遠側の繰出量が広角側のそれに比べ大きく
なるが、そのために必要な空気間隔を確保するた
め、第3レンズ群とそれに続くレンズ群との空
気間隔は、望遠側から広角端近傍まで一様に減少
する解とした。また、従来のズームレンズでは第
3レンズ群とそれに続くレンズ群との間の空気間
隔はレンズ全長、周辺光量等の関係で機械的に構
成可能な範囲で最少にしている。しかし、本発明
のズームレンズ系は第3レンズ群を後方に移動さ
せて無限遠から1/10倍程度までの通常フオーカシ
ングを行う構成としているのでこの移動のための
空気間隔が必要であり、従来のレンズに比べてよ
り大きな最小間隔を確保している。 次に本発明の条件について説明する。条件(1)
は、フオーカシング繰出量が望遠側と広角側で著
しく異ならないようにするとともに、フオーカシ
ング移動量に対するデフオーカス量についても、
これが望遠側と広角側で著しく異ならないように
するための条件であり、下限を越えるとデフオー
カス量が望遠側と広角側で違いすぎることにな
り、合焦検出と繰出量制御の関係を全ズーミング
範囲にわたつて良好にすることが困難となる。一
方、上限を越えるとフオーカシング繰出量が望遠
側と広角側で違いすぎることになり、全ズーミン
グ領域におけるフオーカシング繰出を制御する上
で好ましくない。 条件(2)は、フオーカシング用レンズ群を無限遠
フオーカスの状態から像側に移動させることによ
り1/10倍近辺までのフオーカシングを可能とする
ための条件で、その下限を越えると任意の焦点距
離において所望の最近接距離を得ることが困難と
なり、上限を越えると、レンズ系が大型化し、実
用的な解とは言えなくなる。 さらに、条件(3)はズーミング及びフオーカシン
グにおいてとりうるすべての状態でフオーカシン
グ用レンズ群の横倍率βの絶対値が1より大きい
ことを要求するものであり、|β|が1に等しく
なる状態が生じうる構成をとると、すべてのズー
ミング領域で所望の最近接距離までフオーカシン
グすることは不可能となる。また、|β|が1よ
り小さい場合はフオーカシング用レンズ群を像側
に移動させることにより近接側へフオーカシング
することは不可能である。 条件(3)を満足するという前提のもとでフオーカ
シング用レンズ群に条件(4)の結像関係があると、
フオーカシング用レンズ群の像点を同量だけ移動
させるためのフオーカシング用レンズ群の移動量
は望遠側よりも広角側の方が大きくなるという要
素がある。また、一方で、同一撮影距離に対する
フオーカシング用レンズ群の移動量は望遠側でよ
り大きくなるという要素がある。従つて上記の構
成ではこれら相反する要素が相殺しあうことによ
りデフオーカス量の差を著しく大きくしない範囲
で同一撮影距離に対するフオーカシング繰出量の
焦点距離による差を極めて小さくすることができ
る。以上から明らかなように、条件(4)は条件(1)の
範囲内で任意のレンズ系を構成することを可能と
する。 さらに、本発明の実施にあたつては第1、第2
レンズ群の焦点距離及び望遠端における全系の焦
点距離をそれぞれ1,2,Tとすれば、 (5) 0.3<1/T<1.2 (6) 0.1<|2|/T<0.35 を満足することが望ましい。上記条件(5),(6)は、
全系をコンパクトに保ちながら全系の収差補正が
可能な範囲を設定したものでそれぞれ左辺の条件
外の場合は1,2が短くなりすぎ、収差補正が困
難になる。また、それぞれ右辺の条件外の場合は
逆に収差補正は可能であるが、全系が大きくなり
すぎる。 次に具体的な実施例について説明する。従来か
ら多くのズームレンズに採用されているズーム型
式として、正、負、正、正のいわゆる3成分機械
補正式ズームレンズ系がある。このようなズーム
型式でこれを満たすためには、第2レンズ群の等
倍状態を広角近辺に設定する必要があり、従来の
レンズに比べ第1レンズ群の焦点距離を短かくす
る必要がある。なお、相対的に第2レンズ群の焦
点距離を長くすることも考えられるが、所望のズ
ーム比、周辺光量等が得がたくなる。 また、本発明の実施例としては、3成分機械補
正式ズームレンズの変型として第1,2,3レン
ズ群の移動型式を変更したものが可能であり、そ
の例を実施例1に示す。ズーム型式は、第1,3
レンズ群がズーミングのために移動する。 このズーム型式においては、広角端での第1,
2レンズ群の合成焦点距離の絶対値を全系の最短
焦点距離より短くすれば、第2レンズ群が像面に
対し固定可能であり、第1,3レンズ群は、ズー
ミング時一方向に移動する。実施例1は繰出量の
変化を圧縮した例である。 以上の実施例はレンズ系におけるフオーカシン
グ用レンズ群の後方の部分が移動せず従つてその
横倍率βBも変化しないタイプの実施例であるが、
次に実施例2,3として上記横倍率βBが変化する
タイプの実施例を示す。これらの実施例2,3も
実施例1と同様に広角側での第3レンズ群の結像
倍率を等倍近くに設定し、繰出量の変化を圧縮し
た解であり、実施例2は35mm判用高倍率標準ズー
ムレンズを実現したものであり、実施例3はTV
用レンズでの実施型である。 なお、各実施例のレンズ構成を示す第1,4,
7図において図示の状態は望遠端での無限遠フオ
ーカスの構成を示し、各図下の実線は広角端への
レンズ群移動型式を示す。また、破線はレンズ群
がズーミング中移動しないことを示す。さらに、
各図第3群上方の矢印は、フオーカシングのため
の移動方向を示している。 ところで、本発明のレンズ系は第3レンズ群を
移動させることにより第1、第2、第3群より成
るズーム系自体の構成を変化させつつ、フオーカ
シングする型式をとるので、上記の構成の場合、
近接側へのフオーカシングにより全系の焦点距離
が無限遠の値から若干減少する。そしてその減少
の度合は望遠側の方が広角側よりも大きい。ま
た、上記の構成では同一撮影距離に対するフオー
カシング用レンズ群の移動量は全系の焦点距離に
依存する。従つて望遠側と広角側のフオーカシン
グ移動量の比は、無限遠近傍に較べ近接近傍で
は、望遠側における全系の焦点距離の減少の度合
が大きい分だけ縮小されることになる。従つて上
記の構成においては、デフオーカス量の差をきわ
めて小さくしつつ、フオーカシング繰出量の差が
著しく大きくなるのを防止することができる。以
上から明らかなように上記の構成は特に条件(1)に
おける上限寄りの実施例を構成するのに適したも
のである。
改良に関する。また、本発明はオートフオーカス
用ズームレンズ系に関する。 最近、オートフオーカスカメラが多く発売され
ているが、オートフオーカスカメラにズームレン
ズを採用する場合を考えると、たとえばレンズが
無限遠にフオーカシングされている状態にある場
合、ある有限距離の物体に対する長焦点側のデフ
オーカス量は短焦点側のそれより大きくなる。即
ち、ズーミングによつて、ボケ量すなわち、デフ
オーカス量が異なる。オートフオーカス方式は各
種あり得るが、今、このデフオーカス量を測定し
て、フオーカシングを行う方式を考えると、この
場合のデフオーカス量とフオーカシング移動量の
関係が問題となる。 従来多くのズームレンズで採用されている第1
群繰出し方式の場合は、同一撮影距離に対するフ
オーカシング移動量が一定であるが、デフオーカ
ス量がそのズーム比の自乗で変化するため、広角
側ではわずかのデフオーカス量に対しレンズ移動
量を多くする必要があり、望遠側では逆の状態を
示す。特に高倍率ズームレンズに於いては、その
変化が大きくなり、機械的構成が複雑になつた
り、合焦までの時間が多くかかる等の問題が生じ
る。また、第1群繰出しは、繰出されるレンズ群
がカメラ本体から離れている理由によつても機械
的構成が複雑になる。 一方多くの単焦点距離レンズで採用されている
全体繰出し方式を考えると、フオーカシング移動
量とデフオーカス量は1対1に対応するが、この
場合は全体を移動させる大きな駆動パワーが必要
になり、カメラ本体が大きく重くなる他、合焦ま
での時間がかかる等の問題が生じる。また、この
場合は、前記とは逆にフオーカシング移動量がズ
ーム比の自乗で変化するため、やはり機械的構成
が複雑になる。 一般にズームレンズ系を構成する各レンズ群の
うち、任意のレンズ群にズーミング時とは異なつ
た動きを与えることによつて、特殊な場合(等倍
状態)を除き、フオーカシングは可能である。し
かし、所望の倍率の確保や機械的構成上有利なフ
オーカシング移動、またフオーカシングのために
必要な空気間隔の確保等の条件を満足するもの
は、前玉繰出し方式のみである。また任意のレン
ズ群を移動させる方法としては、マクロ撮影可能
なズームレンズ系と称して多くの出願が見られる
が、これらは通常フオーカシングのためのもので
はないため、全ズーミング領域にわたつて、フオ
ーカシング可能でない場合が多い。また本発明の
目的とするところのオートフオーカス用レンズと
して配慮がなされていない。 本発明は、デフオーカス量を測定してフオーカ
シングを行う方式のオートフオーカス用ズームレ
ンズ系におけるデフオーカス量とフオーカシング
移動量の関係に着目してなされたものであり、上
記の問題点を緩和し、オートフオーカスに適した
フオーカシング方式を有するズームレンズ系を提
供することを目的とする。 すなわち、本発明の構成は、物体側より順に正
の屈折力を有する第1レンズ群、負の屈折力を
有する第2レンズ群、正の屈折力を有する第3
レンズ群及びそれに続く少なくとも1つのレン
ズ群を有し、望遠端から広角端までのズーミング
に際して、第1レンズ群と第2レンズ群の間の空
気間隔が一様に減少し、かつ第2レンズ群と第3
レンズ群の間の空気間隔が一様に増加し、また第
3レンズ群とそれに続くレンズ群との間の空気間
隔は望遠端から広角近傍まで一様に減少するよう
第1、第2、第3群をそれぞれ独立に制御すると
ともに、無限遠から1/10倍近辺までの通常フオー
カシングに際し、第3レンズ群をフオーカシング
用レンズ群としてこれを像側へ移動させ、その移
動のために必要な空気間隔を全ズーミング領域に
わたつて確保し、かつ以下の条件を満足すること
を特徴とするオートフオーカス用ズームレンズ系
である。 (1) 1.1<ΔT/ΔW<0.9Z2 (2) 0.04fw<dMIN<0.6fw (3) |β|>1 (4) |βT|>|βW| 但し、ΔTは望遠端での無限遠から最近接まで
のフオーカシング用レンズ群の移動量、 ΔWは広角端での無限遠から最近接まで
のフオーカシング用レンズ群の移動量、 Zはズーム比、 dMINは無限遠におけるフオーカシング
用レンズ群とその像側のレンズ群の間の
最短空気間隔、 fwは広角端での無限遠における全系の
焦点距離、 βはズーミング及びフオーカシングにお
いてとりうるすべての状態でのフオーカ
シング用レンズ群の横倍率、 βTは望遠端におけるフオーカシング用
レンズ群の無限遠での横倍率、 βWは広角端におけるフオーカシング用
レンズ群の無限遠での横倍率である。 本発明についてさらに詳細に説明すると、前記
の如く、オートフオーカス用ズームレンズとして
の必要条件は、フオーカシングのための移動量と
デフオーカス量の関係が、望遠側と広角側で著し
く異ならないことであり、また、一方でフオーカ
シング繰出量が望遠側と広角側で著しく異ならな
いことも必要な条件である。しかし、残念ながら
繰出量の望遠側と広角側の比と、デフオーカス量
の繰出量に対する値の望遠側と広角側の比は一方
を縮少しようとすると他方が増加するという相反
する関係にあり、たとえば、前玉繰出あるいは全
体繰出し等は一方の比が1であるが他方の比がズ
ーム比の自乗になる解である。本発明は、上記両
条件を略満足させ得たものであり、そのために最
も有利なズーム型式として、物体側より正屈折力
の第1レンズ群、負屈折力の第2レンズ群、
正屈折力の第3レンズ群と続く型式を採用し、
望遠端から広角端までのズーミングに際し、第1
レンズ群と第2レンズ群の間の空気間隔が一様に
減少し、第2レンズ群と第3レンズ群の間の空気
間隔を一様に増加するタイプとするとともに、第
3レンズ群にフオーカシング機能を持たせたも
のである。この場合、上記関係による制約のため
必ず望遠側の繰出量が広角側のそれに比べ大きく
なるが、そのために必要な空気間隔を確保するた
め、第3レンズ群とそれに続くレンズ群との空
気間隔は、望遠側から広角端近傍まで一様に減少
する解とした。また、従来のズームレンズでは第
3レンズ群とそれに続くレンズ群との間の空気間
隔はレンズ全長、周辺光量等の関係で機械的に構
成可能な範囲で最少にしている。しかし、本発明
のズームレンズ系は第3レンズ群を後方に移動さ
せて無限遠から1/10倍程度までの通常フオーカシ
ングを行う構成としているのでこの移動のための
空気間隔が必要であり、従来のレンズに比べてよ
り大きな最小間隔を確保している。 次に本発明の条件について説明する。条件(1)
は、フオーカシング繰出量が望遠側と広角側で著
しく異ならないようにするとともに、フオーカシ
ング移動量に対するデフオーカス量についても、
これが望遠側と広角側で著しく異ならないように
するための条件であり、下限を越えるとデフオー
カス量が望遠側と広角側で違いすぎることにな
り、合焦検出と繰出量制御の関係を全ズーミング
範囲にわたつて良好にすることが困難となる。一
方、上限を越えるとフオーカシング繰出量が望遠
側と広角側で違いすぎることになり、全ズーミン
グ領域におけるフオーカシング繰出を制御する上
で好ましくない。 条件(2)は、フオーカシング用レンズ群を無限遠
フオーカスの状態から像側に移動させることによ
り1/10倍近辺までのフオーカシングを可能とする
ための条件で、その下限を越えると任意の焦点距
離において所望の最近接距離を得ることが困難と
なり、上限を越えると、レンズ系が大型化し、実
用的な解とは言えなくなる。 さらに、条件(3)はズーミング及びフオーカシン
グにおいてとりうるすべての状態でフオーカシン
グ用レンズ群の横倍率βの絶対値が1より大きい
ことを要求するものであり、|β|が1に等しく
なる状態が生じうる構成をとると、すべてのズー
ミング領域で所望の最近接距離までフオーカシン
グすることは不可能となる。また、|β|が1よ
り小さい場合はフオーカシング用レンズ群を像側
に移動させることにより近接側へフオーカシング
することは不可能である。 条件(3)を満足するという前提のもとでフオーカ
シング用レンズ群に条件(4)の結像関係があると、
フオーカシング用レンズ群の像点を同量だけ移動
させるためのフオーカシング用レンズ群の移動量
は望遠側よりも広角側の方が大きくなるという要
素がある。また、一方で、同一撮影距離に対する
フオーカシング用レンズ群の移動量は望遠側でよ
り大きくなるという要素がある。従つて上記の構
成ではこれら相反する要素が相殺しあうことによ
りデフオーカス量の差を著しく大きくしない範囲
で同一撮影距離に対するフオーカシング繰出量の
焦点距離による差を極めて小さくすることができ
る。以上から明らかなように、条件(4)は条件(1)の
範囲内で任意のレンズ系を構成することを可能と
する。 さらに、本発明の実施にあたつては第1、第2
レンズ群の焦点距離及び望遠端における全系の焦
点距離をそれぞれ1,2,Tとすれば、 (5) 0.3<1/T<1.2 (6) 0.1<|2|/T<0.35 を満足することが望ましい。上記条件(5),(6)は、
全系をコンパクトに保ちながら全系の収差補正が
可能な範囲を設定したものでそれぞれ左辺の条件
外の場合は1,2が短くなりすぎ、収差補正が困
難になる。また、それぞれ右辺の条件外の場合は
逆に収差補正は可能であるが、全系が大きくなり
すぎる。 次に具体的な実施例について説明する。従来か
ら多くのズームレンズに採用されているズーム型
式として、正、負、正、正のいわゆる3成分機械
補正式ズームレンズ系がある。このようなズーム
型式でこれを満たすためには、第2レンズ群の等
倍状態を広角近辺に設定する必要があり、従来の
レンズに比べ第1レンズ群の焦点距離を短かくす
る必要がある。なお、相対的に第2レンズ群の焦
点距離を長くすることも考えられるが、所望のズ
ーム比、周辺光量等が得がたくなる。 また、本発明の実施例としては、3成分機械補
正式ズームレンズの変型として第1,2,3レン
ズ群の移動型式を変更したものが可能であり、そ
の例を実施例1に示す。ズーム型式は、第1,3
レンズ群がズーミングのために移動する。 このズーム型式においては、広角端での第1,
2レンズ群の合成焦点距離の絶対値を全系の最短
焦点距離より短くすれば、第2レンズ群が像面に
対し固定可能であり、第1,3レンズ群は、ズー
ミング時一方向に移動する。実施例1は繰出量の
変化を圧縮した例である。 以上の実施例はレンズ系におけるフオーカシン
グ用レンズ群の後方の部分が移動せず従つてその
横倍率βBも変化しないタイプの実施例であるが、
次に実施例2,3として上記横倍率βBが変化する
タイプの実施例を示す。これらの実施例2,3も
実施例1と同様に広角側での第3レンズ群の結像
倍率を等倍近くに設定し、繰出量の変化を圧縮し
た解であり、実施例2は35mm判用高倍率標準ズー
ムレンズを実現したものであり、実施例3はTV
用レンズでの実施型である。 なお、各実施例のレンズ構成を示す第1,4,
7図において図示の状態は望遠端での無限遠フオ
ーカスの構成を示し、各図下の実線は広角端への
レンズ群移動型式を示す。また、破線はレンズ群
がズーミング中移動しないことを示す。さらに、
各図第3群上方の矢印は、フオーカシングのため
の移動方向を示している。 ところで、本発明のレンズ系は第3レンズ群を
移動させることにより第1、第2、第3群より成
るズーム系自体の構成を変化させつつ、フオーカ
シングする型式をとるので、上記の構成の場合、
近接側へのフオーカシングにより全系の焦点距離
が無限遠の値から若干減少する。そしてその減少
の度合は望遠側の方が広角側よりも大きい。ま
た、上記の構成では同一撮影距離に対するフオー
カシング用レンズ群の移動量は全系の焦点距離に
依存する。従つて望遠側と広角側のフオーカシン
グ移動量の比は、無限遠近傍に較べ近接近傍で
は、望遠側における全系の焦点距離の減少の度合
が大きい分だけ縮小されることになる。従つて上
記の構成においては、デフオーカス量の差をきわ
めて小さくしつつ、フオーカシング繰出量の差が
著しく大きくなるのを防止することができる。以
上から明らかなように上記の構成は特に条件(1)に
おける上限寄りの実施例を構成するのに適したも
のである。
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
上記実施例1,2,3と各条件(1)−(6)との関係
をまとめて以下の表1に示す。
をまとめて以下の表1に示す。
第1,4,7図はそれぞれ本発明の実施例1,
2,3のレンズの構成図、第2,5,8及び第
3,6,9図はそれぞれ実施例1,2,3の無限
遠撮影時及び近距離撮影時の収差曲線図を示す。 ……第1レンズ群、……第2レンズ群、
……第3レンズ群。
2,3のレンズの構成図、第2,5,8及び第
3,6,9図はそれぞれ実施例1,2,3の無限
遠撮影時及び近距離撮影時の収差曲線図を示す。 ……第1レンズ群、……第2レンズ群、
……第3レンズ群。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 物体側より順に、正の屈折力を有する第1レ
ンズ群、負の屈折力を有する第2レンズ群、正の
屈折力を有する第3レンズ群及びそれに続く少な
くとも1つのレンズ群を有し、望遠端から広角端
までのズーミングに際して、第1レンズ群と第2
レンズ群の間の空気間隔が一様に減少し、かつ第
2レンズ群と第3レンズ群の間の空気間隔が一様
に増加し、また、第3レンズ群とそれに続くレン
ズ群との空気間隔は望遠端から広角近傍まで一様
に減少するよう第1、第2、第3レンズ群をそれ
ぞれ独立に制御するとともに、無限遠から1/10倍
近辺までのフオーカシングに際し、第3レンズ群
をフオーカシング用レンズ群としてこれを像側へ
移動させ、その移動のために必要な空気間隔を全
ズーミング領域にわたつて確保し、かつ以下の条
件を満足することを特徴とするオートフオーカス
用ズームレンズ系: 1.1<ΔT/ΔW<0.9Z2 0.04fw<dMIN<0.6fw |β|>1 |βT|>|βW| 但し、 ΔTは望遠端での無限遠から最近接までのフオ
ーカシング用レンズ群の移動量、 ΔWは広角端での無限遠から最近接までのフオ
ーカシング用レンズ群の移動量、 Zはズーム比、 dMINは無限遠におけるフオーカシング用レン
ズ群とその像側のレンズ群の間の最短空気間隔、 fwは広角端での無限遠における全系の焦点距
離、 βはズーミング及びフオーカシングにおいてと
りうる全ての状態でのフオーカシング用レンズ群
の横倍率、 βTは望遠端におけるフオーカシング用レンズ
群の無限遠での横倍率、 βWは広角端におけるフオーカシング用レンズ
群の無限遠での横倍率。 2 さらに以下の条件を満足することを特徴とす
る特許請求の範囲第1項記載のオートフオーカス
用ズームレンズ系: 0.3<f1/fT<1.2 0.1<|f2|/fT<0.35 但し、 f1,f2はそれぞれ第1レンズ群、第2レンズ群
の焦点距離、 fTは望遠端での無限遠における全系の焦点距
離。 3 フオーカシング用レンズ群よりも像側のレン
ズ群が固定であるとともに、さらに以下の条件を
満足することを特徴とする特許請求の範囲第1項
又は第2項記載のオートフオーカス用ズームレン
ズ系: |β|>20。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16357282A JPS5952215A (ja) | 1982-09-20 | 1982-09-20 | オ−トフオ−カス用ズ−ムレンズ系 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16357282A JPS5952215A (ja) | 1982-09-20 | 1982-09-20 | オ−トフオ−カス用ズ−ムレンズ系 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5952215A JPS5952215A (ja) | 1984-03-26 |
JPH0436363B2 true JPH0436363B2 (ja) | 1992-06-16 |
Family
ID=15776454
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP16357282A Granted JPS5952215A (ja) | 1982-09-20 | 1982-09-20 | オ−トフオ−カス用ズ−ムレンズ系 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5952215A (ja) |
Families Citing this family (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5241421A (en) * | 1990-01-31 | 1993-08-31 | Canon Kabushiki Kaisha | Zoom lens |
WO2010007939A1 (ja) | 2008-07-15 | 2010-01-21 | 株式会社ニコン | 変倍光学系、この変倍光学系を備えた光学機器、及び、変倍光学系の変倍方法 |
US8416506B2 (en) | 2009-02-20 | 2013-04-09 | Nikon Corporation | Zoom lens, optical apparatus equipped therewith and method for manufacturing the zoom lens |
JP5959872B2 (ja) | 2012-02-15 | 2016-08-02 | キヤノン株式会社 | ズームレンズ及びそれを有する撮像装置 |
JP6171358B2 (ja) * | 2013-01-28 | 2017-08-02 | 株式会社ニコン | 変倍光学系、光学装置、及び、変倍光学系の製造方法 |
WO2014115565A1 (ja) * | 2013-01-28 | 2014-07-31 | 株式会社ニコン | 変倍光学系、光学装置、及び、変倍光学系の製造方法 |
JP6146020B2 (ja) * | 2013-01-28 | 2017-06-14 | 株式会社ニコン | 変倍光学系、光学装置、及び、変倍光学系の製造方法 |
JP6146021B2 (ja) * | 2013-01-28 | 2017-06-14 | 株式会社ニコン | 変倍光学系、光学装置、及び、変倍光学系の製造方法 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS503354A (ja) * | 1973-05-11 | 1975-01-14 | ||
JPS539094A (en) * | 1976-07-14 | 1978-01-27 | Varian Associates | Reducing glare scanner |
-
1982
- 1982-09-20 JP JP16357282A patent/JPS5952215A/ja active Granted
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS503354A (ja) * | 1973-05-11 | 1975-01-14 | ||
JPS539094A (en) * | 1976-07-14 | 1978-01-27 | Varian Associates | Reducing glare scanner |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5952215A (ja) | 1984-03-26 |
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