JPH04363328A - ポリカルボゲルマン類、その製造方法及びそれを用いた材料 - Google Patents

ポリカルボゲルマン類、その製造方法及びそれを用いた材料

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JPH04363328A
JPH04363328A JP3062564A JP6256491A JPH04363328A JP H04363328 A JPH04363328 A JP H04363328A JP 3062564 A JP3062564 A JP 3062564A JP 6256491 A JP6256491 A JP 6256491A JP H04363328 A JPH04363328 A JP H04363328A
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祐子 内丸
Teruyuki Hayashi
輝幸 林
Hiroshi Yamashita
浩 山下
Masato Tanaka
正人 田中
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  • Polymers With Sulfur, Phosphorus Or Metals In The Main Chain (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、主鎖にジゲルマニレン
部と2価の不飽和有機基が交互に並んだポリカルボゲル
マン類、その製造方法、およびこのポリカルボゲルマン
類からなる導電性材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、ケイ素含有ポリマ−が導電性を有
していることが見いだされ、このような化合物を導電性
材料として用いる試みが行われている。しかし同族のゲ
ルマニウムを含むポリマ−は、ケイ素含有ポリマ−に比
べてほとんど知られておらず、主鎖にジゲルマニレン部
と2価の不飽和有機基が交互に並んだポリカルボゲルマ
ン類は知られていない。また、ゲルマニウム含有ポリマ
−を導電性材料として用いる試みとしては、主鎖にメチ
ルフェニルシリレン部とメチルフェニルゲルミレン部を
有するランダム共重合体が、AsF5 をド−ピングす
ることにより10−6S/cmの電導度を示すことが知
られているのみである(特開昭61−87729)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、新規な化合
物である、主鎖にジゲルマニレン部と2価の不飽和有機
基が交互に並んだ導電性ポリカルボゲルマン類を提供す
ること、およびその製造方法を提供することをその目的
とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記課題を
解決すべく鋭意研究を重ねた結果、ビス(ハロゲルマン
)類を、希釈剤を用いアルカリ金属によって重縮合させ
ることにより、温和な条件下に、主鎖にジゲルマニレン
部と2価の不飽和有機基が交互に並んだポリカルボゲル
マン類が得られることを見いだし、また、このポリカル
ボゲルマン類が、導電性を有することを見いだした。 本発明は、これらの知見に基づいて完成されたものであ
る。
【0005】すなわち本発明によれば、一般式(I)−
[−GeR1 R2 −R3 −GeR4 R5 −]
n −(但し式中、R1 、R2 、R4 およびR5
 はアルキル基、アリール基またはアラルキル基を示し
、互いに同一であっても、相異なっていてもよく、R3
 は2価のアルケニレン基、アルキニレン基、アリ−レ
ン基または芳香族複素環基を示し、nは3以上の整数を
示す)で表わされるポリカルボゲルマン類が提供される
【0006】前記一般式(I)において、R1 、R2
、R4 およびR5 はアルキル基、アリ−ル基または
アラルキル基を表し、互いに同一であっても、相異なっ
ていてもよい。アルキル基は、通常、炭素数1〜10で
ある。 このようなアルキル基としては例えば、メチル基、エチ
ル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ヘキシル基
、イソプロピル基、tert−ブチル基、シクロヘキシ
ル基等が挙げられる。アリ−ル基としては例えば、フェ
ニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基等が挙げら
れる。また、アラルキル基は、少なくとも一つの芳香族
環を置換基として有する脂肪族炭化水素からなる一価の
基であり、通常、炭素数7〜15である。このようなア
ラルキル基としては例えば、ベンジル基、フェネチル基
等が挙げられる。また、上記のアルキル基、アリ−ル基
、アラルキル基の炭素原子上に、アルコキシ基、アリ−
ロキシ基等の不活性置換基を含むことができる。このよ
うなアルコキシ基としては例えば、メトキシ基、エトキ
シ基等が挙げられ、アリ−ロキシ基としては例えば、フ
ェノキシ基等が挙げられる。
【0007】前記一般式(I)中のR3 としては(A
)2価のアルケニレン基、アルキニレン基(B)2価の
アリ−レン基 (C)2価の芳香族複素環基 等が挙げられる。(A)としては例えば−HC=CH−
、−CH=CH−CH=CH−、−C≡C−、  −C
≡C−C≡C−、
【0008】
【化1】
【0009】等が挙げられ、(B)としては例えば
【0
010】
【化2】
【0011】等が挙げられ、(C)としては例えば
【0
012】
【化3】
【0013】等が挙げられる。
【0014】また、上記の2価のアルケニレン基、アル
キニレン基、アリ−レン基または芳香族複素環基の炭素
原子上に、アルコキシ基、アリーロキシ基等の不活性置
換基を含むことができる。このようなアルコキシ基とし
ては例えば、メトキシ基、エトキシ基等が挙げられ、ア
リ−ロキシ基としては例えば、フェノキシ基等が挙げら
れる。
【0015】前記一般式(I)において、nは、3以上
、好ましくは10以上の整数である。
【0016】本発明により提供されるポリカルボゲルマ
ン類はいずれも文献未載の新規化合物であり、これを例
示すると、ポリ(テトラメチルジゲルマニレン−エテニ
レン)、ポリ(1,2−ジメチル−1,2−ジエチルジ
ゲルマニレン−エテニレン)、ポリ(1,2−ジメチル
−1,2−ジフェニルジゲルマニレン−エテニレン)、
ポリ(テトラ(メトキシメチル)ジゲルマニレン−エテ
ニレン)、ポリ(テトラ(フェノキシメチル)ジゲルマ
ニレン−エテニレン)、ポリ(テトラフェニルジゲルマ
ニレン−1−メチルエテニレン)、ポリ(1,2−ジメ
チル−1,2−ジブチルジゲルマニレン−1−フェニル
エテニレン)、ポリ(1,2−ジメチル−1,2−ジベ
ンジルジゲルマニレン−1−エトキシエテニレン)、ポ
リ(テトラメチルジゲルマニレン−1−フェノキシエテ
ニレン)、ポリ((1,2−ジメチル−1,2−ジフェ
ニルジゲルマニレン)−1,3−ブタジエニレン)、ポ
リ(1,2−ジメチル−1,2−ジナフチルジゲルマニ
レン−エチニレン)、ポリ((1,2−ジメチル−1,
2−ジフェニルジゲルマニレン)−1,3−ブタジイニ
レン)、ポリ((テトラメチルジゲルマニレン)−1−
シクロヘキセン−1,2−イレン)、ポリ(テトラメチ
ルジゲルマニレン−o−フェニレン)、ポリ(テトラメ
チルジゲルマニレン−m−フェニレン)、ポリ((1,
2−ジメチル−1,2−ジフェニルジゲルマニレン)−
p−フェニレン)、ポリ(1,2−ジメチル−1,2−
ジエチルジゲルマニレン−p−フェニレン)、ポリ(テ
トラメチルジゲルマニレン−2,5−チエニレン)、ポ
リ(テトラメチルジゲルマニレン−3,4−チエニレン
)、ポリ(テトラメチルジゲルマニレン−2,5−フリ
レン)、ポリ(テトラメチルジゲルマニレン−3,4−
フリレン)、ポリ(テトラメチルジゲルマニレン−2,
5−ピリジレン)、ポリ(テトラメチルジゲルマニレン
−1,4−ナフチレン)、ポリ(テトラメチルジゲルマ
ニレン−1,5−ナフチレン)、ポリ(テトラメチルジ
ゲルマニレン−2,6−ナフチレン)、ポリ(テトラメ
チルジゲルマニレン−2,7−ナフチレン)、ポリ(テ
トラメチルジゲルマニレン−1,4−アンスリレン)等
が挙げられる。
【0017】次に、本発明のポリカルボゲルマン類の製
造方法について説明する。 (a)一般式(II) X1 −GeR1 R2 −R3 −GeR4 R5 
−X2(但し式中、X1 およびX2 は塩素、臭素ま
たはヨウ素原子を示し、互いに同一であっても、相異な
っていてもよく、R1 、R2 、R4 およびR5 
はアルキル基、アリール基またはアラルキル基を表し、
互いに同一であっても、相異なっていてもよく、R3 
は2価のアルケニレン基、アルキニレン基または芳香族
複素環基を示す)で表わされるビス(ハロゲルマン)類
を、(b)希釈剤を用い、アルカリ金属によって重縮合
させることにより、(c)一般式(I) −[−GeR1 R2 −R3 −GeR4 R5 −
]n −(但し式中、R1 、R2 、R4 およびR
5 はアルキル基、アリール基またはアラルキル基を示
し、互いに同一であっても、相異なっていてもよく、R
3 は2価のアルケニレン基、アルキニレン基、アリ−
レン基または芳香族複素環基を示し、nは3以上の整数
を示す)で表わされるポリカルボゲルマン類を製造する
ことができる。
【0018】前記一般式(II)中、X1 及びX2 
は塩素、臭素またはヨウ素原子を表し、互いに同一であ
っても、相異なっていてもよいが、好ましくは塩素また
は臭素である。
【0019】さらに具体的に本発明で用いるビス(ハロ
ゲルマン)類を例示すると、1,2−ビス(クロロジメ
チルゲルミル)エチレン、1,2−ビス(クロロメチル
エチルゲルミル)エチレン、1,2−ビス(クロロメチ
ルフェニルゲルミル)エチレン、1,2−ビス(クロロ
ビス(メトキシメチル)ゲルミル)エチレン、1,2−
ビス(クロロビス(フェノキシメチル)ゲルミル)エチ
レン、1,2−ビス(クロロジフェニルゲルミル)プロ
ペン、1,2−ビス(クロロメチルブチルゲルミル)−
1−フェニルエチレン、1,2−ビス(クロロメチルベ
ンジルゲルミル)−1−エトキシエチレン、1,2−ビ
ス(クロロジメチルゲルミル)−1−フェノキシエチレ
ン、1,4−ビス(クロロメチルフェニルゲルミル)−
1,3−ブタジエン、1,2−ビス(クロロメチルナフ
チルゲルミル)アセチレン、1,4−ビス(ヨ−ドメチ
ルフェニルゲルミル)−1,3−ジアセチレン、1,2
−ビス(クロロジメチルゲルミル)シクロヘキセン、1
,2−ビス(クロロジメチルゲルミル)ベンゼン、1,
3−ビス(クロロジメチルゲルミル)ベンゼン、1,4
−ビス(ブロモメチルフェニルゲルミル)ベンゼン、1
,4−ビス(クロロメチルフェニルゲルミル)ベンゼン
、1−(クロロメチルフェニルゲルミル)−4−(ブロ
モメチルフェニルゲルミル)ベンゼン、1,4−ビス(
クロロメチルエチルゲルミル)ベンゼン、2,5−ビス
(クロロジメチルゲルミル)チオフェン、2,5−ビス
(ブロモジメチルゲルミル)チオフェン、2−(クロロ
ジメチルゲルミル)−5−(ブロモジメチルゲルミル)
チオフェン、3,4−ビス(クロロジメチルゲルミル)
チオフェン、2,5−ビス(クロロジメチルゲルミル)
フラン、3,4−ビス(クロロジメチルゲルミル)フラ
ン、2,5−ビス(クロロジメチルゲルミル)ピリジン
、1,4−ビス(クロロジメチルゲルミル)ナフタレン
、1,5−ビス(クロロジメチルゲルミル)ナフタレン
、2,6−ビス(ブロモジメチルゲルミル)ナフタレン
、2,7−ビス(ブロモジメチルゲルミル)ナフタレン
、1,4−ビス(クロロジメチルゲルミル)アントラセ
ン等が挙げられる。
【0020】本発明で用いるアルカリ金属としては、リ
チウム、ナトリウム、カリウム等を挙げることができ、
これらは単独でもまたは合金としても用いることができ
る。その形態は分散状または液状のものが望ましいが、
反応条件により、塊りのままでも用いうる。
【0021】アルカリ金属とビス(ハロゲルマン)類の
モル比は、2:1で十分であるが10:1〜2:1の範
囲で、任意に選ぶことができる。
【0022】本発明で用いる希釈剤としては、ビス(ハ
ロゲルマン)類およびアルカリ金属と反応しない限り、
任意のものを用いることができる。これらを例示すれば
芳香族炭化水素系、脂肪族炭化水素系、エ−テル系等の
溶媒が挙げられる。特に、ヘキサン、ベンゼン、トルエ
ン、キシレン、エチルベンゼン等が好ましく用いられる
。これらの溶媒は単独で、または2種以上の混合物とし
て用いられる。
【0023】本発明の反応温度に制限はなく室温〜25
0℃までの任意の温度で行なうことができる。塊状のア
ルカリ金属を用い、室温に近い温度で反応を行なう場合
には、超音波照射等により、反応を促進することができ
る。原料物質の構造にもよるが、一般的に好ましい温度
領域は20〜150℃である。
【0024】本発明の反応は通常、不活性雰囲気下にお
こなわれる。不活性雰囲気を例示すれば、窒素、アルゴ
ン等が挙げられる。
【0025】反応混合物からの目的のポリマ−の分離は
、過剰のアルカリ金属をろ過またはアルコ−ル等と処理
した後、溶媒による抽出及び再沈で、容易に行なうこと
ができる。
【0026】本発明の製造方法により得られるポリカル
ボゲルマン類は通常、電導度が10−8S/cm以下で
ある。しかしこのポリカルボゲルマン類にド−ピングを
行うことにより、電導度は103 〜10−7S/cm
の範囲にすることができる。従ってこのポリカルボゲル
マン類は導電性材料として用いることができる。
【0027】このド−ピングの際にド−パントととして
は、従来から知られているもの等、種々のものを用いる
ことができる。例えば、I2 、SbF5 、AsF5
 、SO3、FeCl3 等が挙げられる。これらのド
−パントは単独で、または2種以上組み合わせて用いる
ことができる。
【0028】本発明法により得られるポリカルボゲルマ
ン類にド−ピングを行う方法は特に限定されるものでは
ない。例えば、本発明法により得られるポリカルボゲル
マン類からなる薄膜を形成した後、これをド−パントの
蒸気にさらす方法およびド−パントの液体に浸す方法や
、予めポリカルボゲルマン類とド−パントを含む溶液を
用いてド−ピングされた薄膜を形成する方法、またはポ
リカルボゲルマン類とド−パントの混合物を用いてド−
ピングされたペレットを形成する方法等、種々の方法を
用いることができる。
【0029】
【実施例】次に本発明を実施例により更に詳細に説明す
るが、もとより本発明は、これら実施例に限定されるも
のではない。
【0030】実施例1 窒素で置換した20mlシュレンク型フラスコ内で、室
温にて50wt%ナトリウムデイ スパ−ジョン(固形
パラフィン)0.30g(6.47mモル)のトルエン
(1ml)スラリ−に、トランス−1,2−ビス(クロ
ロジメチルゲルミル)エチレン3.03mモルのトルエ
ン溶液(1.2ml)を滴下した。水を満たした超音波
洗浄器(シャ−プ社製model  UT−52、出力
50w)に反応器を浸し、暗室内で30分間、超音波照
射を行なったところ、黒紫色のスラリ−となった。反応
終了時の水温は50℃であった。反応液にイソプロピル
アルコ−ル25mlを撹拌しながら少しずつ加え、過剰
のナトリウムを反応させた後、ろ過した。ろ別された固
体にトルエン30mlを加え、この溶液を水15mlず
つで3回洗浄した。トルエン層を濃縮し、これを再びト
ルエン5ml(60℃)に溶解しイソプロピルアルコ−
ル15mlで再沈すると、ポリ(テトラメチルジゲルマ
ニレン−(E)−エテニレン)が無色粉末として0.2
12g(収率30%)得られた。
【0031】本化合物は文献に未収載の新規化合物であ
り、その物性値、スペクトルデータは以下の通りであっ
た。 1 H−NMR(C6 D6 )δ  7.02(s,
2H),0.52(s,12H) 13C−NMR(C6 D6 )δ  148.3,−
3.5IR(KBrデイ スク)1225、1152、
990、822、780、620、590、554cm
−1UV(テトラヒドロフラン)  257nm融点(
空気中)87−89℃ 分子量(GPC、ポリスチレン基準)  Mw  32
800
【0032】実施例2 実施例1で得られたポリ(テトラメチルジゲルマニレン
−(E)−エテニレン)を1.1%ベンゼン溶液とし、
スピンコ−ト法にてガラス基板上に薄膜(膜厚40nm
)を作成した。3mm×10mmの長方形の部分以外を
除去した後、金ペ−ストよって銅線端子を接着し、二端
子法で薄膜の電導度を測定したところ3.4×10−7
S/cm以下であった。この薄膜を減圧下(0.5mm
Hg)で五フッ化アンチモンの蒸気に30分間さらして
ド−ピングを行なったところ、電導度は1.3×10−
3S/cmであった。
【0033】実施例3 実施例2の薄膜を常圧密封系で五フッ化アンチモンの代
わりに  ヨウ素の蒸気にさらしてド−ピングを行なっ
たところ、電導度は1.3x10−4S/cmであった
【0034】実施例4 窒素で置換した20mlシュレンク型フラスコ内で、1
20℃にて50wt%ナトリウムディスパ−ジョン(固
形パラフィン)0.129g(2.80mモル)のトル
エン(2ml)スラリ−に、2、5−ビス(クロロジメ
チルゲルミル)チオフェンおよび2−(クロロジメチル
ゲルミル)−5−(ブロモジメチルゲルミル)チオフェ
ンおよび2、5−ビス(ブロモジメチルゲルミル)チオ
フェンの混合物(モル比56:41:2)0.368g
のトルエン溶液(4ml)を滴下した。この混合物をさ
らに100℃で6時間および120℃で4時間加熱攪拌
した。反応液をろ過し、ろ液をイソプロピルアルコ−ル
で再沈して得られたポリマ−、及びろ別された固体をイ
ソプロピルアルコ−ルで処理した後トルエン洗浄して得
たポリマ−を合わせ、水1mlずつで3回洗浄した。こ
れを室温でテトラヒドロフラン3mlに溶解しメタノ−
ル15mlで再沈した。得られた沈殿を再び室温でトル
エン2mlに溶解しヘキサン10mlで再沈するとポリ
(テトラメチルジゲルマニレン−2、5−チエニレン)
が無色粉末として0.0275g(収率11%)得られ
た。
【0035】本化合物は文献に未収載の新規化合物であ
り、その物性値、スペクトルデータは以下の通りであっ
た。 1 H−NMR(THF−d8 )δ  7.20(s
,2H),0.58(s,12H) IR(KBrデイ スク)2375、2345、150
0、1415、1280、1245、1210、990
、960、840、800、750、610、585、
510cm−1 UV(テトラヒドロフラン)  268nm軟化点(空
気中)203〜206℃ 分子量(GPC、ポリスチレン基準)  Mw  25
000
【0036】実施例5 実施例4で得られたポリ(テトラメチルジゲルマニレン
−2、5−チエニレン)を1%トルエン溶液とし、スピ
ンコ−ト法にてガラス基板上に薄膜(膜厚38nm)を
作成した。3.5mm×20mmの長方形の部分以外を
除去した後、金ペ−ストよって銅線端子を接着し、二端
子法で薄膜の電導度を測定したところ1.8×10−7
S/cm以下であった。この薄膜を減圧下で五フッ化ア
ンチモンの蒸気に100分間さらしてド−ピングを行な
ったところ、電導度は2.7×10−5S/cmであっ
た。
【0037】実施例6 実施例5の薄膜を常圧密封系で五フッ化アンチモンの代
わりに、ヨウ素の蒸気に11分間さらしてド−ピングを
行なったところ、電導度は5.3x10−6S/cmで
あった。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の製造方法
により提供される、主鎖にジゲルマニレン部と2価の不
飽和有機基が交互に並んだポリカルボゲルマン類は導電
性を有し、導電性材料として好適であり、本発明の産業
的意義は多大である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  一般式(I) −[−GeR1 R2 −R3 −GeR4 R5 −
    ]n −(但し式中、R1 、R2 、R4 およびR
    5 はアルキル基、アリール基またはアラルキル基を示
    し、互いに同一であっても、相異なっていてもよく、R
    3 は2価のアルケニレン基、アルキニレン基、アリ−
    レン基または芳香族複素環基を示し、nは3以上の整数
    を示す。)で表わされることを特徴とするポリカルボゲ
    ルマン類。
  2. 【請求項2】  一般式(II) X1 −GeR1 R2 −R3 −GeR4 R5 
    −X2(但し式中、X1 およびX2 は塩素、臭素ま
    たはヨウ素原子を示し、互いに同一であっても、相異な
    っていてもよく、R1 、R2 、R4 およびR5 
    はアルキル基、アリール基またはアラルキル基を示し、
    互いに同一であっても、相異なっていてもよく、R3 
    は2価のアルケニレン基、アルキニレン基、アリーレン
    基、または芳香族複素環基を示す。)で表わされるビス
    (ハロゲルマン)類を、希釈剤を用い、アルカリ金属に
    よって重縮合させることを特徴とする、請求項1の一般
    式(I)−[−GeR1 R2 −R3 −GeR4 
    R5 −]n −(但し式中、R1 、R2 、R3 
    、R4 、R5 およびnは前記と同じ意味をもつ。)
    で表わされるポリカルボゲルマン類の製造方法。
  3. 【請求項3】  主鎖が請求項1の一般式(I)−[−
    GeR1 R2 −R3 −GeR4 R5 −]n 
    −(但し式中、R1 、R2 、R3 、R4 、R5
     およびnは前記と同じ意味をもつ。)で表わされるポ
    リカルボゲルマン類からなることを特徴とする導電性材
    料。
JP3062564A 1991-03-04 1991-03-04 ポリカルボゲルマン類、その製造方法及びそれを用いた材料 Expired - Lifetime JPH0699562B2 (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004094504A1 (en) * 2003-04-22 2004-11-04 The University Of Reading Polymer networks
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