JPH04362655A - 磁性トナー用磁性粒子粉末 - Google Patents

磁性トナー用磁性粒子粉末

Info

Publication number
JPH04362655A
JPH04362655A JP3235322A JP23532291A JPH04362655A JP H04362655 A JPH04362655 A JP H04362655A JP 3235322 A JP3235322 A JP 3235322A JP 23532291 A JP23532291 A JP 23532291A JP H04362655 A JPH04362655 A JP H04362655A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnetic
compound
particles
magnetic particles
aluminum
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP3235322A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3049865B2 (ja
Inventor
Naoki Chiba
直樹 千葉
Koichiro Sagawa
幸一郎 佐川
Hiromitsu Misawa
浩光 三澤
Kazuo Fujioka
藤岡 和夫
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ajinomoto Co Inc
Toda Kogyo Corp
Original Assignee
Ajinomoto Co Inc
Toda Kogyo Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ajinomoto Co Inc, Toda Kogyo Corp filed Critical Ajinomoto Co Inc
Priority to JP3235322A priority Critical patent/JP3049865B2/ja
Publication of JPH04362655A publication Critical patent/JPH04362655A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3049865B2 publication Critical patent/JP3049865B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Developing Agents For Electrophotography (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【産業上の利用分野】本発明は、高い撥水性を有し、環
境安定性に優れ、しかも、結合剤樹脂との分散性に優れ
た磁性トナー用磁性粒子粉末に関するものである。
【従来の技術】近年における静電複写機の普及はめざま
しく、それに伴い、現像剤である磁性トナーの研究開発
が盛んであり、その特性向上が要求されている。磁性ト
ナーは、一般に、等方的形状を呈した磁性酸化鉄粒子粉
末を合成樹脂中に分散させることにより製造されるが、
換言すれば、例えば、磁性酸化鉄粒子粉末20〜60重
量部、スチレン−アクリル共重合体系合成樹脂40〜8
0重量部、カーボンブラック等の帯電制御剤0.5〜2
重量部及び低分子量ポリプロピレン2〜5重量部を溶融
混練し、冷却後粉砕、篩分して製造するが、その特性向
上の為には、材料粉末である磁性酸化鉄粒子粉末の分散
性が優れていることが必要であって、このことは、例え
ば、特公昭53−21656号公報の「酸化鉄を現像剤
粒子全体に均一に分散させることにより静電潜像の顕像
化に必要な適度な帯磁性を得」なる記載の通りである。 一方、磁性粒子粉末は吸湿性があり、環境安定性に問題
があって、このことは、例えば、特開昭61−2788
60号公報の「通常トナーに用いられる磁性体は、水分
との親和力が強く、トナーに用いた場合、結着樹脂への
不均一分散の結果高湿環境下で吸湿水分の影響により、
現像特性の劣化及び転写特性の劣化現象が生じ実用上使
用不能となる場合が多い。」なる記載の通りである。磁
性粒子粉末の分散性の改良は、従来から種々試みられて
おり、粒子表面をシラン系カップリング剤やチタネート
系カップリング剤などで被覆することにより改質する方
法がよく知られている。また、磁性粒子粉末を有機アル
ミニウム化合物で被覆する方法も知られており、例えば
、特開昭58−207052号公報、特開平1−259
369号公報、特開平1−259372号公報、特開昭
57−60535号公報、特開昭57−135438号
公報、特開昭57−198606号公報、特開昭63−
52326号公報、特開昭63−306526号公報、
特開平1−230702号公報、特開昭60−1397
59号公報、特開昭62−208608号公報などに記
載されている。
【発明が解決しようとする課題】分散性に優れた磁性粒
子粉末は、現在最も要求されているところであるが、前
掲の各公知技術手段による場合には、未だ分散性に優れ
た粒子とは言う難いものである。前掲の各公知技術手段
において未だ分散性に優れた粒子が得られていない理由
は、例えば、「磁気記録材料研究者の立場からみた磁性
ペイント」(粉体粉末冶金「第7回フェライト夏季セミ
ナー講演概要集」(昭和52年)第14〜16頁)の第
16頁の「一般に高度の分散を得ることは通常の非磁性
顔料の場合でもかなり難しい問題である。まして、磁性
粉の場合は粒子間の磁気的相互作用のために現象をさら
に複雑なものにしている。」なる記載の通り、磁性粒子
粉末は、磁性による相互作用により凝集体を形成してい
る為、凝集体のままで表面被覆されていることに起因し
ている。特に、板面に対し垂直方向に磁化容易軸を有す
る六方晶系フェライト粒子粉末の場合には、磁性による
相互作用により粒子相互が強固に凝集し、単に機械的処
理のみによって凝集粒子を個々の粒子に分離させること
は困難である。また、磁性粒子をカップリング剤で被覆
する場合、例えば、特開昭62−76508号公報の「
カップリング剤は見掛け上磁性粉の表面に均一に被着さ
れているが、その表面を詳細に分析すると、カップリン
グ剤が化学的な力で強く結合している部分と物理的な力
で弱く被着している部分とが存在し、この物理的な弱い
力で結合している部分が記録媒体の表面にブリードして
きて記録媒体の走行性や耐久性を損なっていることを確
認した。」なる記載の通り、カップリング剤が不均一に
被着し易いという欠点があった。そこで、本発明は磁性
粒子粉末の粒子表面と強固に結合し、しかも、結合剤樹
脂中における分散性をより向上させる表面改質剤を被覆
させることによって、より分散性に優れた磁性粒子粉末
を得ることを技術的課題とするものである。
【課題を解決するための手段】本発明者は、前述の技術
的課題の解決を目標に鋭意研究の結果、そのような課題
は、次の通りの本発明によって達成できることを見出し
た。即ち、本発明は、粒子表面が下記一般式(1)、(
2)又は(3)で表されるフッ化炭素鎖含有アルミニウ
ム化合物によって被覆されている磁性粒子からなる磁性
粒子粉末に関する。
【化3】 ただし、上記一般式(1)、(2)及び(3)に於いて
、n、m、L、bは1又は2(但し、n+L≦3)を表
し、X及びVは、それぞれ、下記基(4)、(5)、(
6)、(7)若しくは(8)又は−O−を表し、Y及び
Wは、それぞれ−CKH2K−、−(CKH2KO)G
−又は共有単結合を示す−を表し(但し、Kは1〜30
の整数、そしてGは1〜10の整数を表す)、R1及び
R2はそれぞれ炭素数1〜30のアルキル基を表し、R
fはCqF2q+1又はCqF2qHを表し、A及びB
は、それぞれ、CqF2q+1又はCjH2j+1Oを
表し(但し、p、q、jは、1〜30の整数を表す)、
そしてZはVR2又はVWRfを表す。
【化4】 以下、本発明の磁性粒子粉末について逐次詳述する。本
発明における磁性粒子粉末の粒子としては、マグヘマイ
ト粒子、マグネタイト粒子、マグヘマイトとマグネタイ
トとの中間酸化物であるベルトライド化合物粒子などの
磁性酸化鉄粒子;Fe以外にMn、Co、Ni、Cu、
Mg、Zn、Ba、Sr、Pbなどの異種金属を含有さ
せたこれらの磁性酸化鉄の粒子又はこれら磁性酸化鉄粒
子にCoを被着させた粒子;鉄を主成分とする金属磁性
粒子;Mn、Co、Ni、Cu、Mg、Znなどの金属
を含むスピネル型フェライト粒子、Ba、Sr、Pbな
どの金属を含むマグネトプランバイト型フェライト粒子
などのフェライト粒子;等のいずれをも用いることがで
きる。また、磁性粒子の形状は、従来の磁性粒子粉末の
粒子形状に準じて針状、立方体状、八面体状、球状、板
状などから適宜選ぶとよく、比表面積は1〜30m2/
g位が好ましい。本発明の特徴の1つであるフッ化炭素
鎖含有アルミニウム化合物としては、イソプロポキシノ
ナデカフルオロデカノイルアルミニウムエチルアセトア
セテート、イソプロポキシノナデカフルオロデカノイル
アルミニウムオクタデシルアセトアセテート、イソプロ
キシノナデカフルオロデカノイルアルミニウムアセチル
アセトネート、イソプロポキシ1H,1H,2H,2H
−パーフルオロデカノキシアルミニウムエチルアセトア
セテート、イソプロポキシ1H,1H,2H,2H−パ
ーフルオロデカノキシアルミニウムオクタデシルアセト
アセテート、イソプロポキシ1H,1H,2H,2H−
パーフルオロデカノキシアルミニウムアセチルアセトネ
ート、ジイソプロポキシアルミニウム1H,1H,2H
,2H−パーフルオロデシルアセトアセテート、イソプ
ロポキシジ−1H,1H,2H,2H−パーフルオロデ
カロキシアルミニウムなどを挙げることができる。フッ
化炭素鎖含有アルミニウム化合物の、これによって磁性
粒子表面を被覆するために磁性粒子粉末に添加すべき量
は、磁性粒子粉末の比表面積を考慮すれば、磁性粒子粉
末100重量部に対して0.05〜20重量部、好まし
くは、0.1〜6重量部である。0.05重量部未満の
場合には、磁性粒子表面の被覆が不充分な為、本発明の
目的とする効果が得られない。20重量部を越える場合
には、磁化に関与しない成分の増加により磁性粒子の磁
化値の低下が著しい。磁性粒子の撥水性及び磁化値を考
慮すれば、磁性粒子の粒子表面に単分子層を形成するに
十分な量であれば良い。従って、フッ化炭素含有アルミ
ニウム化合物1gで被覆可能な面積は500〜1000
m2であるから、1〜30m2/gの磁性粒子粉末を単
分子層被覆するためには磁性粒子100重量部に対して
、上記化合物を0.1〜6重量部添加すれば良い。フッ
化炭素鎖含有アルミニウム化合物によって磁性粒子表面
を被覆する表面処理法自体には特別の制限はなく、その
ような方法としては、(1)磁性粒子粉末にフッ化炭素
鎖含有アルミニウム化合物をそのまま添加し、添加量が
全量磁性粒子の表面に吸着されると考えられているヘン
シェルミキサー、ボールミル、アトマイザーコロイドミ
ルなどの粉砕機を用いて共粉砕する方法、(2)有機溶
媒中に磁性粒子粉末と共にフッ化炭素鎖含有アルミニウ
ム化合物を加え、撹拌、混合後溶媒を除去する方法、(
3)有機溶媒と磁性粒子粉末の混合物中にフッ化炭素鎖
含有アルミニウム化合物を添加し、熱ロール等で混合処
理する方法等を挙げることができる。
【作用】本発明において最も重要な点は、本発明に係わ
る磁性粒子粉末の接触角が非常に大きく、撥水性が高い
という事実である。従来のアルミニウム系カップリング
剤、例えば、アセトアルコキシアルミニウムジイソプロ
ピレートを被覆した場合には、後出比較例に示す通り、
接触角は95.9°程度しか得られないが、本発明に係
わる磁性粒子粉末の接触角は、後出実施例に示す通り1
28.9°と飛躍的に向上する。その理由としては、本
発明のフッ化炭素鎖含有アルミニウム化合物は、該化合
物中のアルミニウムが磁性粒子表面に強く吸着し、しか
も該化合物の側鎖中のフッ化炭素が(1)水の表面張力
を大きく下げ、(2)低濃度で高い界面活性を示し、(
3)耐熱性、耐薬品性に優れ、(4)有機溶媒中でも界
面活性を示し、撥水性を持つ等の優れた特性を顕著に引
き出すことができたことによるものと考えている。従っ
て、本発明におけるように、フッ化炭素鎖含有アルミニ
ウム化合物で磁性粒子粉末の粒子表面を被覆した場合に
は、接触角が大きくなり、撥水性が高くなるので環境安
定性も向上し、しかも、結合剤樹脂中における分散性も
優れたものとなる。因みに、本発明に係わる磁性粒子粉
末の粒子表面を被覆すべきフッ化炭素鎖含有アルミニウ
ム化合物は新規物質であって、その製造法は発明「フッ
化炭素鎖含有アルミニウム系表面改質剤」に係わる特願
平2−331299号明細書に記載の通りである。すな
わち、前記一般式(1)、(2)および(3)で表わさ
れるフッ化炭素鎖含有アルミニウム化合物は、それぞれ
、(a)下記I群の中から選ばれるアルコキシアルミニ
ウム化合物、x倍モルの(13)で表されるフッ化炭素
鎖含有化合物及びy倍モルの(14)で表される炭化水
素鎖含有化合物(但し、x、yは0.1≦x≦2.5か
つ0≦y≦2.5かつx+y≦2.5を満たす数)、(
b)下記I群の中から選ばれるアルコキシアルミニウム
化合物、x倍モルの(11)で表されるジカルボニル化
合物及びy倍モルの(13)で表されるフッ化炭素鎖含
有化合物(但し、x、yは、0.1≦x≦2.5かつ0
.1≦y≦2.5かつ0.1≦x+y≦2.5を満たす
数)、及び(c)下記I群の中から選ばれるアルコキシ
アルミニウム化合物、x倍モルの(12)で表されるジ
カルボニル化合物及びy倍モルの上記II群中の(13
)又は(14)から選ばれる化合物(但し、x、yは、
0.1≦x≦2.5かつ0≦y≦2.5かつ0.1≦x
+y≦2.5を満たす数)を、それぞれ、無溶媒下又は
イソプロピルアルコール、トルエン、キシレン等の適当
な溶媒中で常温又は100℃以下の温度で数時間反応せ
しめ、ついで生成したアルコール及び用いた溶媒を溜去
することにより粘度の高い液体、ワックス又は粉体状物
質として得ることができる。尚、x又はyが0.1未満
の場合は、従来のアルミニウム系カップリング剤と効果
上変わりなく、x+y>2.5の場合には、反応性に乏
しくなる。
【化5】 上記製造法において、原料であるI群のアルミニウム化
合物としては、例えば、トリメトキシアルミニウム、ト
リエトキシアルミニウム、トリイソプロポキシアルミニ
ウム及びトリブトキシアルミニウム等が挙げられ、反応
性及び経済性の観点からトリイソプロポキシアルミニウ
ム及びトリプトキシアルミニウムが好ましい。式(12
)又は(13)で表される化合物の構造式中のRfとし
ては、CF3、C2F5、C3F7、C4F9、C5F
11、C6F13、C7F15、C8F17、C8F1
6H、C9F19、C9F18H、C10F21、C1
0F20H、C11F23、C11F22H、C12F
25、C12F24H、C13F27、C13F26H
、C14F29、C14F28H、C15F31、C1
5F30H、C16F33、C16F32H、C17F
35、C17F34H、C18F37、C18F36H
等を挙げることができるが、中でも効果及び経済性の観
点からC7F15、C7F14H、C8F17、C8F
16H、C9F19、C9F18H、C10F21、C
10F20Hが好適である。式(13)又は(14)で
表わされる化合物において、スペーサーY又はWが存在
する場合には、そのようなスペーサーとしては、CH2
、C2H4、C3H6、C4H8、C5H10、C6H
12、C7H14、C8H16、C9H18、C10H
20等を挙げることができるが、中でもC2H4、C4
H8、C6H12が好適である。式(14)で表わされ
る化合物の構造式中のR2としては、CH3、C2H5
、C3H7、C4H9、C5H11、C6H13、C7
H15、C8H17、C9H19、C10H21、C1
1H23、C12H25、C13H27、C14H29
、C15H31、C16H33、C17H35、C18
H37、C19H39、C20H41等を挙げることが
できるが、中でも効果及び経済性の観点からC4H9、
C6H13、C8H17、C12H25、C18H37
が好適である。式(11)で表わされる化合物としては
、アセチルアセトン、アセト酢酸エステル、マロン酸ジ
エステル、アセト酢酸アニリド等を挙げることができる
。なお、原料としてカルボン酸等の金属に配位しやすい
化合物を用いる場合、分子間配位をしてゲル化する為、
ジカルボニル化合物のように分子内配位する原料が必須
である。アルミニウムに分子内配位する化合物としては
、5ないし6員環を形成するものが好ましく、さらには
分子外で配位するような余分な官能基を持たない化合物
が好ましい。このような条件、生成物の性状及び経済性
の観点からアセト酢酸エチル及びアセチルアセトンが好
適である。以下、本発明に係わるフッ化炭素鎖含有アル
ミニウム化合物の合成例をいくつか掲げる。 合成例1  イソプロポキシノナデカフルオロデカノイ
ルアルミニウムエチルアセトアセテートの合成アルミニ
ウムトリイソプロポキシド2.0g(9.8mmol)
に撹拌しながら室温で、アセト酢酸エチル1.28g(
9.8mmol)のトルエン(2ml)溶液を徐々に滴
下し、30分間60℃で撹拌した後、ノナデカフルオロ
デカン酸9.1g(0.018mol)を徐々に添加し
、50℃で30分撹拌した。これをさらに60℃で1時
間撹拌した。減圧下でイソプロピルアルコール及びトル
エンを溜去して赤褐色粘稠性液体を得た。このもののI
Rスペクトルは原料化合物のIRスペクトルとは異なる
吸収を示し、新生成物が得られたことがわかった。 合成例2  イソプロポキシノナデカフルオロデカノイ
ルアルミニウムオクタデシルアセトアセテートの合成ア
ルミニウム系カップリング剤「AL−M」(味の素(株
)製)2.0gのトルエン(2ml)溶液に室温で撹拌
しながら、ノナデカフルオロデカン酸2.9g(5.6
4mmol)を添加し、50℃で30分間撹拌した。こ
れをさらに60℃で1時間撹拌した。トルエン及びイソ
プロピルアルコールを溜去して橙色クリーム状物質を得
た。このもののIRスペクトルは原料化合物のIRスペ
クトルとは異なる吸収を示し、新生成物が得られたこと
がわかった。 合成例3  イソプロポキシノナデカフルオロデカノイ
ルアルミニウムオクタデシルアセトアセテートの合成(
無溶媒反応) アルミニウム系カップリング剤「AL−M」2.0gに
撹拌しながら室温で、ノナデカフルオロデカン酸2.9
g(5.64mmol)を徐々に添加し、50℃で30
分撹拌した。これをさらに60℃で1時間撹拌した。か
くして赤褐色粘稠性液体を得た。 合成例4  イソプロポキシノナデカフルオロデカノイ
ルアルミニウムアセチルアセトネートの合成アルミニウ
ムトリイソプロポキシド2.0g(9.8mmol)に
撹拌しながら室温で、アセチルアセトン1.0g(9.
98mmol)のトルエン(2ml)溶液を徐々に滴下
し、30分間60℃で撹拌した後、ノナデカフルオロデ
カン酸2.57g(10.0mmol)を徐々に添加し
、50℃で30分撹拌した。これをさらに60℃で1時
間撹拌した。減圧下でイソプロピルアルコール及びトル
エンを溜去して赤褐色粘稠性液体を得た。なお、本反応
は、無溶媒下で行ったところ撹拌が困難となった。 合成例5  イソプロポキシ1H,1H,2H,2H−
パーフルオロデカノキシアルミニウムエチルアセトアセ
テートの合成 アルミニウムトリイソプロポキシド60g(0.29m
ol)のイソプロピルアルコール(50ml)溶液に撹
拌しながら室温で、アセト酢酸エチル38.4g(0.
29mol)を徐々に滴下し、2時間60℃で撹拌した
後、1H,1H,2H,2H−パーフルオロデカノール
136.5g(0.29mol)を徐々に添加、1時間
還流温度で反応させた。その後、減圧でイソプロピルア
ルコールを溜去し、無色粘稠性液体を得た。このものの
IRスペクトルより、原料化合物とは異なった新生成物
が得られたことがわかった。 合成例6  イソプロポキシ1H,1H,2H,2H−
パーフルオロデカノキシアルミニウムオクタデシルアセ
トアセテートの合成 アルミニウム系カップリング剤「AL−M」96gに室
温で撹拌しながら、1H,1H,2H,2H−パーフル
オロデカノール89.3g(0.19mol)を添加、
50℃で30分撹拌した後、これをさらに還流温度で1
時間反応させた。その後副生しイソプロピルアルコール
を溜去し、黄色粘稠液体を得た。このもののIRスペク
トルより、原料化合物とは異なった新生成物が得られた
ことがわかった。 合成例7  イソプロポキシ1H,1H,2H,2H−
パーフルオロデカノキシアルミニウムアセチルアセトネ
ートの合成 アルミニウムトリイソプロポキシド1g(4.9mmo
l)のイソプロピルアルコール(5ml)溶液に撹拌し
ながら室温で、アセチルアセトン0.5g(4.9mm
ol)を徐々に滴下し、2時間60℃で撹拌した後、1
H,1H,2H,2H−パーフルオロデカノール2.2
7g(4.9mmol)を徐々に添加、1時間還流温度
で反応させた。その後、減圧下でイソプロピルアルコー
ルを溜去し、淡黄色粘稠性液体を得た。このもののIR
スペクトルより、原料化合物とは異なった新生成物が得
られたことがわかった。 合成例8  ジイソプロキシアルミニウム1H,1H,
2H,2H−パーフルオロデシルアセトアセテートの合
成1H,1H,2H,2H−パーフルオロデカノール3
5.7g(76.9mmol)及びテトライソプロピル
チタネート0.2g(0.7mmol)の混合物に、撹
拌しながら40〜50℃でアセト酢酸エチルを滴下、温
度を100℃に上げて副生するエタノールを除去しなが
ら2時間撹拌した。生成した黄色液体を減圧蒸留し、1
10〜118℃の溜分を得た。このもののIR、プロト
ンNMR及びMSより、1H,1H,2H,2H−パー
フルオロデシルアセトアセテートと同定した。このアセ
トアセテート2.69g(4.9mmol)をトリイソ
プロポキシアルミニウム1gに滴下し、副生するイソプ
ロパノールを除去しながら120℃で2時間撹拌して淡
黄色粘稠液体を得た。このもののIRスペクトルより、
原料化合物とは異なった新生成物が得られたことがわか
った。 合成例9  イソプロポキシジ1H,1H,2H,2H
−パーフルオロデカノキシアルミニウムの合成トリイソ
プロポキシアルミニウム1gのトルエン(4ml)溶液
に、1H,1H,2H,2H−パーフルオロデカノール
4.55g(9.8mmol)を添加、副生するイソプ
ロパノールを除去しながら還流温度で1時間撹拌して、
無色の粘稠液体を得た。このもののIRスペクトルより
、原料化合物とは異なった新生成物が得られたことがわ
かった。一般式(1)、(2)又は(3)で表わされる
物質を無機物の表面改質剤として用いるに当たっては、
上記の方法で得られた物質を反応生成物から単離して用
いてもよいが、単離することなしにアルコール又は/及
び溶媒を溜去しただけの、又は溜去する前の反応生成物
をそのまま使用してもよい。尚、上記のモル比x及びy
の値を変えることにより、撥水性の程度を変えることが
可能で、又、従来より知られている表面改質剤と併用し
ても何ら差し支えない。
【実施例】以下、実施例及び比較例により、本発明を更
に説明する。実施例及び比較例において、磁性粒子粉末
の接触角の測定は、試料0.2gをIR用打錠機にて2
00kg/cm2の与圧5分間でタブレット状に成形し
、これに水を一滴滴下した直後の接触角を接触角自動測
定機(味の素(株)製)にて測定した値で示した。磁性
粒子粉末の磁気特性は、「振動試料型磁力計VSM−3
S−15」(東英工業(株)製)を用いて外部磁場を磁
性粒子粉末に10KOeまでかけて測定した結果である
。磁性粒子粉末の比表面積は、BET法で測定した値で
示した。 実施例1 平均粒径0.22μm、比表面積7.0m2/g、飽和
磁化値86.0emu/g及び保磁力55Oeである球
状マグネタイト粒子粉末2,000gとイソプロポキシ
ノナデカフルオロデカノイルアルミニウムオクタデシル
アセトアセテート(味の素(株)製)20g(当該磁性
粒子粉末100重量部に対して1重量部に相当する。)
とをヘンシェルミキサー(FM20B型、三井三池化工
機(株)製)に投入し、1時間作動することにより、前
記球状マグネタイト粒子粉末の粒子表面に被覆処理を行
った。得られた被処理磁性粒子粉末は、接触角が128
.9°であり、飽和磁化値及び保磁力は処理前の値とほ
ぼ同等であった。 比較例1 実施例1と同一の球状マグネタイト粒子粉末を用い、実
施例1の表面改質剤に変えて、「アセトアルコキシアル
ミニウムジイソプロピレートAL−M」(味の素(株)
製)を実施例1と同一条件で被覆処理を行った。得られ
た被処理磁性粒子粉末は、接触角が95.9°であり、
飽和磁化値及び保磁力は処理前の値とほぼ同等であった
。 実施例2 平均粒径(長軸)0.39μm、軸比7、比表面積20
.8m2/g、飽和磁化値84.0emu/g、保磁力
359Oeである針状マグネタイト粒子粉末2000g
とイソプロポキシノナデカフルオロデカノイルアルミニ
ウムエチルアセトアセテート(味の素(株)製)80g
(当該磁性粒子粉末100重量部に対して4重量部に相
当する。)とをヘンシェルミキサー(FM20B型、光
井三池化工機(株)製)に投入し、1時間作動すること
により、前記針状マグネタイト粒子粉末の粒子表面に被
覆処理を行った。得られた被処理磁性粒子粉末は、接触
角126.2°であり、飽和磁化値80.8emu/g
、保磁力360Oeであった。 比較例2 実施例2と同一の針状マグネタイト粒子粉末を用い、実
施例2の表面改質剤に代えて、「アセトアルコキシアル
ミニウムジイソプロピレートAL−M」(味の素(株)
製)を実施例2と同一条件で被覆処理を行なった。得ら
れた被処理磁性粒子粉末は、接触角が93.5°であり
、飽和磁化値80.6emu/g、保磁力361Oeで
あった。
【発明の効果】本発明により、高い撥水性を有し、環境
安定性に優れ、しかも、結合剤樹脂との分散性にも優れ
ているので、磁性トナー用として好適である磁性粒子粉
末が提供されるところとなる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  粒子表面が下記一般式(1)、(2)
    又は(3)で表されるフッ化炭素鎖含有アルミニウム化
    合物によって被覆されている磁性粒子からなる磁性トナ
    ー用磁性粒子粉末。 【化1】 ただし、上記一般式(1)、(2)及び(3)に於いて
    、n、m、L、bは1又は2(但し、n+L≦3)を表
    し、X及びVは、それぞれ、下記基(4)、(5)、(
    6)、(7)若しくは(8)又は−O−を表し、Y及び
    Wは、それぞれ、−CKH2K−、−(CKH2KO)
    G−又は共有単結合を示す−を表し(但し、Kは1〜3
    0の整数、そしてGは1〜10の整数を表す)、R1及
    びR2はそれぞれ、炭素数1〜30のアルキル基を表し
    、RfはCqF2q+1又はCqF2qHを表し、A及
    びBは、それぞれ、CqF2q+1又はCjH2j+1
    Oを表し(但し、p、q、jは、1〜30の整数を表す
    )、そしてZはVR2又はVWRfを表す。 【化2】
JP3235322A 1991-06-10 1991-06-10 磁性トナー用磁性粒子粉末 Expired - Fee Related JP3049865B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3235322A JP3049865B2 (ja) 1991-06-10 1991-06-10 磁性トナー用磁性粒子粉末

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3235322A JP3049865B2 (ja) 1991-06-10 1991-06-10 磁性トナー用磁性粒子粉末

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH04362655A true JPH04362655A (ja) 1992-12-15
JP3049865B2 JP3049865B2 (ja) 2000-06-05

Family

ID=16984394

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3235322A Expired - Fee Related JP3049865B2 (ja) 1991-06-10 1991-06-10 磁性トナー用磁性粒子粉末

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3049865B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015221757A (ja) * 2014-05-22 2015-12-10 双葉電子工業株式会社 化合物、乾燥剤、封止構造及び有機el素子
WO2019225743A1 (ja) * 2018-05-25 2019-11-28 コニカミノルタ株式会社 組成物
WO2019225744A1 (ja) * 2018-05-25 2019-11-28 コニカミノルタ株式会社 組成物
WO2019230886A1 (ja) * 2018-05-31 2019-12-05 コニカミノルタ株式会社 組成物

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015221757A (ja) * 2014-05-22 2015-12-10 双葉電子工業株式会社 化合物、乾燥剤、封止構造及び有機el素子
WO2019225743A1 (ja) * 2018-05-25 2019-11-28 コニカミノルタ株式会社 組成物
WO2019225744A1 (ja) * 2018-05-25 2019-11-28 コニカミノルタ株式会社 組成物
JPWO2019225743A1 (ja) * 2018-05-25 2021-06-03 コニカミノルタ株式会社 組成物
JPWO2019225744A1 (ja) * 2018-05-25 2021-06-03 コニカミノルタ株式会社 組成物
WO2019230886A1 (ja) * 2018-05-31 2019-12-05 コニカミノルタ株式会社 組成物
JPWO2019230886A1 (ja) * 2018-05-31 2021-07-08 コニカミノルタ株式会社 組成物

Also Published As

Publication number Publication date
JP3049865B2 (ja) 2000-06-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0010732B1 (en) Magnetic toner powder
Goyal et al. Facile protocol for reduction of nitroarenes using magnetically recoverable CoM 0.2 Fe 1.8 O 4 (M= Co, Ni, Cu and Zn) ferrite nanocatalysts
JPS5844721B2 (ja) シンジヨウノ テツガンユウキヨウジセイキンゾクピグメントノ セイホウ
EP0361349B1 (en) Magnetic fine particles of epsilon' iron carbide
CN102015946A (zh) 疏水化的硅-铁混合氧化物
Li et al. Tailoring a magnetically separable NiFe2O4 nanoparticle catalyst for Knoevenagel condensation
JPH04362655A (ja) 磁性トナー用磁性粒子粉末
CN105384196A (zh) 一种阳离子性四氧化三铁纳米颗粒的制备方法
JP4121273B2 (ja) 酸化鉄粒子
CN107140695B (zh) 一种溶剂热法制备铁氧体纳米晶组装体的方法
JPH0270003A (ja) 強磁性鉄粉の処理方法
JPH07335417A (ja) 磁性粉末
JPH0283219A (ja) コバルト含有強磁性酸化鉄粉末の製造方法
JPS5925905A (ja) 針状鉄系強磁性金属粉末の製法
JP3194294B2 (ja) 磁気記録媒体
JPH03253004A (ja) 磁気記録用強磁性酸化鉄粉の製造方法
JP3027412B2 (ja) 有機表面処理剤
JP3129414B2 (ja) 磁気記録用針状鉄合金磁性粒子粉末の製造法
JP2006235570A (ja) 光磁性材
JPH0222447B2 (ja)
JPS58155703A (ja) 磁気記録体の製造法
JPH0521321B2 (ja)
JPH0157482B2 (ja)
JPH05250661A (ja) 磁気記録媒体用強磁性金属微粒子とその強磁性金属微粒子を用いた磁気記録媒体
JPS62125533A (ja) 磁気記録媒体

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees