JPH04358813A - 多層射出成形体及びその製造方法 - Google Patents

多層射出成形体及びその製造方法

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JPH04358813A
JPH04358813A JP13436891A JP13436891A JPH04358813A JP H04358813 A JPH04358813 A JP H04358813A JP 13436891 A JP13436891 A JP 13436891A JP 13436891 A JP13436891 A JP 13436891A JP H04358813 A JPH04358813 A JP H04358813A
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野 口 義 宏
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、柔らかい感触を備え、
家具、日用雑貨品、航空機、船舶、自動車等の輸送機器
における内装部品、ステアリングホイール、ハンドル、
ノブ、ブリップ等に用いることができる内部に金属部品
をインサートした多層射出成形体及びその製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、金属表面を柔らかい材料で被覆し
た成形体を製造するためには、接着剤又は両面テープ等
の粘着剤を介在させて発泡体やエラストマーを被覆させ
るのが一般的な方法であった。このような柔らかい材料
であるオレフィン系又はスチレン系の熱可塑性エラスト
マー(TPE)は、非極性ポリマーであるために、それ
のみでは接着性において充分な性能が得られないので、
上記接着剤や粘着剤が必須であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記接
着剤や粘着剤を使用する接着作業工程においては、洗浄
、接着剤の塗布、貼り合せ作業や、キュアー等の工程が
煩雑であり、量産性に難点があった。従って、接着剤や
粘着剤を用いないで金属表面を柔らかい材料で被覆した
成形体を製造する方法が求められていた。
【0004】
【課題を解決するための手段】
〔発明の概要〕本発明者らは、上記課題に鑑みて鋭意研
究を重ねた結果、金属部品の表面を柔らかい軟質材料で
被覆した金属インサート成形体を製造するにあたって、
金属部品と表面の軟質材料との間に硬質の樹脂層を介在
させることにより、表面が柔らかい感触に優れ、かつ硬
質樹脂が軟質材料と金属部品とを強固に固着させて固定
することができるという知見を得て本発明を完成するに
至った。すなわち、本発明の多層射出成形体は、内部に
インサートされた金属部品とオレフィン系又はスチレン
系熱可塑性エラストマー層の表面を有し、それらの間に
硬質の射出成形オレフィン系樹脂層が介在して積層され
ていることを特徴とするものである。また、本発明のも
う一つの発明である多層射出成形体の製造方法は金型内
に金属部品をインサートさせた後、該金型内に硬質のオ
レフィン系樹脂を射出成形して前記金属部品を硬質のオ
レフィン系樹脂にて被覆し、次いで、該硬質のオレフィ
ン系樹脂表面にオレフィン系又はスチレン系熱可塑性エ
ラストマーを射出成形して被覆することを特徴とするも
のである。
【0005】〔発明の具体的説明〕 〔I〕  多層射出成形体 (1)  構成材料 (a)  金属部品 本発明の多層射出成形体の内部にインサートされるべき
金属部品としては、鉄、アルミニウム、ステンレス、黄
銅等の適当な材質のものからなり、各種用途に応じた形
状に形成されたものが使用される。
【0006】(b)  オレフィン系又はスチレン系熱
可塑性エラストマー また、本発明で用いるオレフィン系又はスチレン系熱可
塑性エラストマー(以下、単に「TPE」と略記する。 )としては、次のようなものを挙げることができる。 オレフィン系TPE オレフィン系TPEとしては、ポリプロピレン、ポリエ
チレン等のオレフィン系樹脂とエチレン・プロピレン系
ゴム(EPR)、エチレン・ブテン系ゴム(EBR)等
のオレフィン系ゴムとのブレンド物などであり、具体的
には、三菱油化社製の「サーモラン」、三井石油化学工
業社製の「ミラストマー」、住友化学社製の「住友TP
E」、日本モンサント社製の「サントプレイン」等を挙
げることができる。 スチレン系TPE スチレン系TPEとしては、スチレン・ブタジエンブロ
ックコポリマー、スチレン・イソプレンブロックコポリ
マー又はそれらの水素添加誘導体(スチレン・エチレン
・ブチレン・スチレンコポリマー、スチレン・エチレン
・プロピレン・スチレンコポリマー)を配合成分として
含むエラストマーなどであり、具体的には、三菱油化社
製の「ラバロン」、住友化学社製の「住友TPE−SB
」、アロン化学社製の「エラストマーAR」、旭化成工
業社製の「タフテック」等を挙げることができる。この
ようなTPEとしては、上記TPEをそのまま、或いは
、該TPEを発泡させたものを使用することができるが
、成形加工性及び感触性の点からJIS−K6301の
A硬度で示せば、好ましくは10〜80、特に好ましく
は20〜50のものが良い。また、このような物性を示
すものであれば種々の付加的配合成分が配合されたもの
であってもよい。
【0007】(c)  硬質オレフィン系樹脂本発明に
おいて上記金属部品とオレフィン系又はスチレン系TP
Eとの間の中間層として用いられる硬質のオレフィン系
樹脂としては、ポリエチレン樹脂(エチレンを主成分と
するコポリマーを含む)、ポリプロピレン樹脂(プロピ
レンを主成分とするコポリマーを含む)、エチレン・酢
酸ビニル共重合体樹脂、エチレン・アクリル酸エステル
共重合体樹脂等を挙げることができる。上記ポリプロピ
レン樹脂は耐熱性の点から好ましいものである。中でも
好ましいものはTPEとの接着性の点から、プロピレン
・エチレンブロック又はランダム共重合体樹脂である。 このような硬質オレフィン系樹脂の硬質の意味は、JI
S−K7203で測定した弾性率が一般に1,000k
g/cm2 〜70,000kg/cm2 程度のもの
であることを意味する。ここで樹脂には、ゴム及び/又
は充填剤等他の成分を配合することができる。
【0008】(d)  任意の構成材料上記(a)〜(
c)の必須の構成材料の他に任意の構成材料として意匠
の目的のために下記の塗装層形成材料及びレザー層形成
材料が用いられる。 塗装層形成材料 塗装層を形成する際に用いられるプライマー及び塗料に
は、次のようなものがある。プライマーとしては、具体
的には、例えば、日本油脂社製の「プライマック110
0」、坂井化学社製の「MEX−5440」等が挙げら
れる。塗料としては、具体的には、例えば、長島塗料社
製の「サンコートグレースV」、坂井化学社製の「ME
X−6047」等が挙げることができる。 レザー層形成材料 レザー層を形成する際に用いられるレザーとしては、天
然又は人工のレザーを用いることができ、厚さが1mm
前後の牛革、塩化ビニル樹脂製合成レザー、及びポリウ
レタン製合成レザー等を主として用いることができる。
【0009】(2)  構造 本発明の多層射出成形体は、基本的に上記(a)〜(c
)の必須の構成材料からなるもので、必要により(d)
の任意の構成材料が被覆されたものである。すなわち、
本発明の多層射出成形体1は、図1に示すように、その
内部に各種用途に応じた形状に成形加工された金属部品
2がインサートされており、その外側に射出成形によっ
て被覆された肉厚1mm以上、好ましくは2〜15mm
の硬質オレフィン系樹脂層3が形成され、そして、その
硬質オレフィン系樹脂層の外側に、射出成形によって被
覆された肉厚が1〜30mm、好ましくは2〜15mm
のオレフィン系又はスチレン系熱可塑性エラストマー層
4が形成されたものである。また、このような構造の多
層射出成形体1の表面には、必要により、プライマー層
及び/又は塗膜よりなる塗装層5、或いは、肉厚が1m
m前後のレザー被覆層6が形成されている。
【0010】(3)  性質 上記の構成材料を上記の構造に形成することによって得
られた本発明の多層射出成形体1は、内部にインサート
された金属部品2により極めて強い剛性を有していると
共に、その外側表面にオレフィン系又はスチレン系熱可
塑性エラストマー層4による柔らかい感触を備えていて
、接触時の感覚性に優れていることから、機械器具の操
作における把持部分に用いる場合には適格な操作を行な
うことができるし、仕切り用壁に用いる場合には防音性
にも優れているなどの種々の性能を備えたものである。
【0011】(4)  用途 このような本発明の多層射出成形体1は、各種部材とし
て使用できる。具体的には自動車部品(ステアリングホ
イール、アームレスト、変速レバーのノブ等)、工業部
品としては、各種グリップ、プロテクター等、及び家具
、日用雑貨などを挙げることができる。これら用途の中
でも特に、自動車用ステアリングホイールは有効なもの
である。
【0012】〔II〕  多層射出成形体の製造(1)
  製造工程 本発明の多層射出成形体は種々の方法によって製造する
ことができるが、中でも、次の第1及び第2工程を得る
ことによって製造されることが好ましい。 (a)  第1工程 インサートされるべき金属部品を金型内に固定し、前記
硬質オレフィン系樹脂を射出成形により肉厚が1mm以
上、好ましくは2〜15mmとなるように金属部品表面
を被覆する。該硬質オレフィン系樹脂の肉厚は成形性を
考えて選ばれる。 (b)  第2工程 次に、上記第1工程で得られた成形体を、別の金型内に
移して固定し、再度射出成形によりオレフィン系又はス
チレン系TPEを肉厚が1〜30mm、好ましくは2〜
15mmとなるように被覆する。該TPEの肉厚は、成
形性、用途に応じた柔らかさの感触、量産性等を考えて
選ばれる。
【0013】(2)  製造条件 前記射出成形において使用される射出成形機としては、
一般的なインラインスクリュータイプ等のものを挙げる
ことができる。代表的射出成形条件としては以下に示す
通りである。               第1ステップ     
             第2ステップ      
        成形温度      190 〜25
0 ℃                  180 
〜250 ℃射出圧力      500 〜1000
kg/cm2             500 〜1
000kg/cm2 金型温度      20〜50
℃                      20
〜50℃冷却時間      10〜40sec   
                  10〜70se
c 該射出成形において、前記TPE層を発泡させるこ
とによって、更に柔らかい感触性に優れた成形体を得る
ことができるので有効な手段である。該発泡は、物理発
泡剤又は化学発泡剤を用いて常法で行なえばよい。
【0014】(3)  塗装工程・レザー被覆工程前記
第1工程及び第2工程の必須工程に加えて、得られた成
形体の表面を更に塗装層及び/又はレザー被覆層を形成
することにより一層実用性が向上する。 塗装工程 ここでの塗装は、一般にプライマー処理後に塗料が塗布
される。プライマー及び塗料は前記のようなものを挙げ
ることができる。該塗装は種々の塗装法を採用すること
ができるが、通常、スプレーによって塗布されることが
好ましい。 レザー被覆工程 レザー被覆層の形成は、一般に該成形体の一部分又は全
体に接着剤又は、粘着剤を塗布して被覆した後、図2に
示すように、その継ぎ目を縫製することにより縫製部7
を形成させて仕上げられる。
【0015】
【実施例】本発明の多層射出成形体及びその製造方法に
ついて更に説明するため、以下に実施例及び比較例を挙
げて具体的に説明する。なお、実施例に用いた原材料は
、以下に示すものを用いた。また、得られた多層射出成
形体の品質評価は、以下の方法に従って行なった。 (1)  原材料 (a)  金属部品 SS41 外径10mmφ及び15mmφの両端が50mmの部分
で折曲された全長250mmのコの字型(図1参照)の
一般炭素鋼
【0016】(b)  オレフィン系樹脂PO−1 三菱油化社製「三菱ポリプロ」BC5C(エチレン・プ
ロピレンブロック共重合体、MFR(230℃、2.1
6kg荷重)3g/10min 、密度0.90g/c
m3 、曲げ弾性率(JIS−K7203)7,500
kg/cm3 PO−2 三菱油化社製「三菱ポリエチ−HD」JX10、MFR
(190℃、2.16kg荷重)20g/10min 
、密度0.95g〜cm3 、曲げ弾性率(JIS−K
7203)9,000kg/cm3  (c)  スチレン系TPE スチレン系TPEとしては、下記に示す、スチレン・ブ
タジエンブロックコポリマーの水素添加誘導体が含有さ
れているエラストマー状コンパウンドを使用した。 TPS−1 三菱油化社製「ラバロン」T−331C、密度0.9g
/cm3 、JIS−A硬度28 TPS−2 三菱油化社製「ラバロン」MJ5301C、密度0.9
g/cm3 、JIS−A硬度55 TPS−3 三菱油化社製「ラバロン」SJ7400N、密度1.1
g/cm3 、JIS−A硬度75 TPS−4 三菱油化社製「ラバロン」T−3561N、密度0.9
0g/cm3 、JIS−A硬度55 (d)  オレフィン系TPE TPO−1 三菱油化社製「サーモラン」3600N、密度0.9g
/cm3 、JIS−A硬度70
【0017】(2)  品質評価 金属インサートとの固定性能 被覆部を皮又は塗膜の上から、強く握りひねりを加えた
時に、金属インサートとの擦れがなく、しっかり固定さ
れているものを○、金型インサートとの剥れにより擦れ
が生じたものを×とした。 握り感触テスト 得られた成形体を軽く握った時に、手に馴じみ易く、適
度な弾力性があるものを良好なものと判断した。性能は
パネラー10名(男性5人、女性5人、年齢19〜48
)のモニターテストにて行なった。10人中8人以上の
人が良好とした場合にかぎり感触を○とした。一方、良
好と判断する人が8人未満の場合には×とした。
【0018】実施例1 第1工程 外径15mmφの一般炭素鋼SS41製金属部品(図1
に示す形状のもの)を、キャビティの内径が20mmφ
の金型内に挿着し、これにオレフィン系樹脂(PO−1
)を肉厚2.5mmで射出成形機にて被覆した。この時
の射出成形条件は、成形温度220℃、射出圧力700
kg/cm3 、金型温度30℃、冷却時間30sec
 で行なった。 第2工程 得られた成形体をキャビティ内径が30mmφの金型内
に挿着し、これにスチレン系TPE(TPS−1)を肉
厚5mmで射出成形機にて被覆した。この時の射出成形
条件は、成形温度220℃、射出圧力650kg/cm
3 、金型温度30℃、冷却時間60sec で行なっ
た。 レザー被覆工程 得られた多層射出成形体は平均肉厚1mmの牛革の天然
皮革を用い、図2に示すような形状で縫製してテスト用
多層射出成形体とした。 評価 得られた多層射出成形体の品質評価として金属インサー
トとの固定性能及び握り感触テストを行なった。その結
果を表1に示す。
【0019】実施例2 第1工程 外径15mmφの一般炭素鋼SS41製金属部品(図1
に示す形状のもの)を、キャビティの内径が20mmφ
の金型内に挿着し、上記実施例1と同様の射出成形条件
にてオレフィン系樹脂(PO−1)をこれに被覆した。 第2工程 得られた成形体をキャビティ内径が40mmφの金型内
に挿着し、これにスチレン系TPE(TPS−2)を肉
厚10mmで射出成形機(実施例1と同様の射出成形条
件)で被覆した。 レザー被覆工程 次に、実施例1と同様に天然皮革を用い縫製した。 評価 得られた多層射出成形体の品質を評価し、その結果を表
1に示す。
【0020】実施例3 外径10mmφの一般炭素鋼SS41製金属部品を用い
、オレフィン系樹脂としてPO−2を、また、スチレン
系TPEとして、TPS−1を用いた以外は、実施例1
と同様な方法で行なった。得られた多層射出成形体の品
質を評価し、その結果を表1に示す。
【0021】実施例4 オレフィン系樹脂としてPO−1を、また、オレフィン
系TPEとしてTPO−1を用いた以外は、実施例2と
同様な方法にて多層射出成形体を得た。得られた成形体
を、以下の塗装条件にて塗装仕上げした。 前処理    :イソプロピルアルコールにてワイピン
グプライマー:坂井化学社製  MEX−5440:シ
ンナー  MEK :プライマー肉厚7μm 乾  燥    :常温乾燥 :乾燥時間 塗  料    :主剤  坂井化学社製  MEX−
6047:硬化剤  F−3 :シンナー  58μm :塗膜肉厚  20μm 焼付け    :温度  80℃ :時間  30min 得られた多層射出成形体の品質を評価し、その結果を表
1に示す。
【0022】実施例5 オレフィン系樹脂としてPO−1を、また、スチレン系
TPEとしてTPS−3を用いた以外は実施例4と同様
な方法で行なった。得られた多層射出成形体の品質を評
価し、その結果を表1に示す。
【0023】実施例6 第1工程 外径10mmφの一般炭素鋼SS41製金属部品を用い
、実施例2と同様な方法でオレフィン系樹脂(PO−1
)を被覆した。 第2工程 得られた成形体をキャビティ内径が40mmφの金型内
に挿着し、これにスチレン系TPE(TPS−4)95
重量部と発泡剤として、三菱油化社製「ファインブロー
」S20N5重量部をブレンドした材料を用いて射出成
形機でTPS−4を発泡(1.3倍)し被覆した。この
時の射出成形条件は、成形温度220℃、射出圧力は一
次20kg/cm3 、二次15kg/cm3 、と低
圧とし、金型温度30℃、冷却時間70秒で発泡による
ショートショット法で行なった。 レザー被覆工程 次に、実施例−1と同様に天然皮革を用い縫製した。 評価 得られた多層射出成形体の品質を評価し、その結果を表
1に示す。
【0024】比較例1 第1工程 外径15mmφの金属部品をキャビティ内径30mmφ
の金型内に挿着し、これにオレフィン系樹脂(PO−1
)を肉厚7.5mmで射出成形機にて被覆した。射出成
形条件は実施例1と同様である。 レザー被覆工程 次に得られた成形体を天然皮革を用いて縫製した。 評価 得られた製品の評価を行ない、その結果を表1に示す。
【0025】比較例2 第1工程 外径15mmφの金属部品をキャビティ内径30mmφ
の金型内に挿着し、これにスチレン系TPE(TPS−
2)を肉厚7.5mmで射出成形機にて被覆した。この
時の射出成形条件は実施例1と同様である。 塗装工程 次に得られた成形体を、実施例4と同様な方法で塗装し
た。 評価 得られた製品の評価を行ない、その結果を表1に示す。
【0026】
【表1】
【0027】表1から、本発明の多層射出成形体は、表
面が柔らかい感触に優れ、金属インサートと強固に固定
されているものであることが理解できる。その上、その
製造方法においては、射出成形という簡潔な方法で、従
来行われていた煩雑な接着作業の必要がないので量産性
に優れ工業的に極めて有利な方法である。
【0028】
【発明の効果】内部にインサートされた金属部品と表面
の軟質材料層との間に硬質のオレフィン系樹脂層を介在
させて形成した多層射出成形体は、柔らかい感触を備え
かつ接着剤を用いなくとも硬質樹脂が軟質材料と金属イ
ンサート間を強固に固着されたもので、各種工業用部品
などとして広範囲に使用できる有用なものである。また
、その製造方法においても、射出成形という熱可塑性材
料において極めて簡便で生産性向上に著しく優れた方法
を採用していることから、従来の接着作業を必要とする
方法に比べて煩雑でなく、量産性に極めて優れた方法で
、工業的に極めて有利な方法である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例のレザーを被覆したテスト用多層
射出成形体の一部切り欠き斜視図である。
【図2】図1のレザーを被覆した多層射出成形体の縫製
部を示す部分平面図である。
【図3】本発明実施例のステアリングホイール用多層射
出成形体の斜視図である。
【図4】図3の多層射出成形体のA−A線断面部分図で
ある。
【符号の説明】
1  多層射出成形体 2  金属部品 3  硬質オレフィン系樹脂層 4  熱可塑性エラストマー層 5  塗装層 6  レザー被覆層 7  縫製部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内部にインサートされた金属部品とオレフ
    ィン系又はスチレン系熱可塑性エラストマー層の表面を
    有し、それらの間に硬質の射出成形オレフィン系樹脂層
    が介在して積層されていることを特徴とする多層射出成
    形体。
  2. 【請求項2】表面が塗装されている請求項1に記載の多
    層射出成形体。
  3. 【請求項3】表面が天然又は人工のレザーで被覆されて
    いる請求項1に記載の多層射出成形体。
  4. 【請求項4】金型内に金属部品をインサートした後、該
    金型内に硬質のオレフィン系樹脂を射出成形して前記金
    属部品を硬質のオレフィン系樹脂にて被覆し、次いで、
    該硬質のオレフィン系樹脂表面にオレフィン系又はスチ
    レン系熱可塑性エラストマーを射出成形して被覆するこ
    とを特徴とする多層射出成形体の製造方法。
  5. 【請求項5】オレフィン系又はスチレン系熱可塑性エラ
    ストマーを射出成形した被覆物の表面を更に塗装する請
    求項4に記載の多層射出成形体の製造方法。
  6. 【請求項6】オレフィン系又はスチレン系熱可塑性エラ
    ストマーを射出成形した被覆物の表面を更に天然又は人
    工のレザーで被覆する請求項4に記載の多層射出成形体
    の製造方法。
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