JPH0435739B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、カラー印刷の各色の原版フイルムの
絵柄あるいは文字等が所定の位置に指定通り配置
されているかどうかの確認等をする検版装置に関
するものである。

（従来の技術） 従来より、同じ印刷物のための複数の原版フイ
ルムを複数のTVカメラで撮影し、その画像を
TVモニタに重ねて映出することにより、カラー
印刷の各色の原版フイルムの絵柄あるいは文字等
が所定の位置に指定通り配置されているかどうか
の確認等をする検版装置が、例えば同一出願人に
かかる特開昭58−70227号公報、特開昭58−70228
号公報（以上４色検版機）、特願昭60−57178号、
特開昭60−57179号、特願昭60−57180号、特願昭
60−57181号（以上２色検版機）において知られ
ている。

（従来の技術の問題点） ところで、かかる従来の検版装置は単に透過の
原版フイルムしか検査することができず、例えば
版下、校正刷り、アイ焼き等の反射の検版原稿
（以下単に原版フイルムという）は検査すること
ができない。しかしながら、印刷の製版工程にお
いて修正を加える段階は色々で、従つて色々な段
階で検版が必要であり、このことから例えば版
下、校正刷り、アイ焼き等の原版フイルムを検査
可能にする必要があつた。にもかかわらず、従来
の検版装置でかかる検査は不可能であつた。

（発明が解決しようとする問題点） 本発明は以上のような従来技術の欠点を解消し
ようとするものであつて、原版フイルムとして透
過はもとより反射原稿も検査可能とし、さらには
検版すべき２枚の原版フイルムが一方が他に対し
て微小に拡大または縮小していてもその画像が正
確に重ね合わされて好ましく検版可能とするもの
でこれにより版下、校正刷り、アイ焼き等の原版
フイルムを検査可能とした透過、反射両用検版装
置を提供することを目的とするものである。

（問題点を解決するための手段） そこで、本発明において、原版フイルムを載置
する２つのフイルム架台、それぞれの架台の下及
び上に配置された透過原版フイルム、反射原版フ
イルムを照明するための光源、それぞれの架台の
上側にはTVカメラの取付けられた移動架台が配
置されて２つのTVカメラは同時にXY方向に移
動可能となつていて、原版フイルムの対応する任
意の位置が撮影可能となし、一方のカメラには基
本の微調整機構が設けられてこれにより２つのカ
メラが正確な位置に載置された２つの原版フイル
ムの対応する位置を撮影して、２つの画像が正確
に重ねられてTVモニタに映出され、前記基本の
微調整機構とは別に、つまみにより一方のカメラ
をXY方向に移動するための随時の移動機構が設
けられ、この随時の移動機構により原版フイルム
が伸縮した場合に画像のずれを直すことができる
よう構成され、この随時の移動機構はスイツチを
切ることにより前記基本の微調整機構で調整され
た位置に自動調整され、前記TVカメラには少し
の範囲で倍率を調整する倍率調整機構が設けら
れ、これにより前記複数の原版フイルムの画像間
の倍率をそれぞれ異にして入力し得るように構成
したことを特徴とする透過、反射両用検版装置で
あつて、これにより各段階の原版フイルムを検版
可能とした検版装置である。

（実施例） 以下図面により本発明を詳細に説明する。

説明に当つてこの種の検版装置の詳細について
は前記特許公開公報等に詳細にわたつて説明され
ているので、その詳細な説明は省略する。

以下、実施例により説明する。

第１図に詳細に示すごとく原版フイルム２，４
を載置する２つのフイルム架台１０，１２は透明
ガラス板の下に光拡散板を配置してなるもので、
さらにその下側には透過の原版フイルム２，４を
照明するための直流安定化電源につながれた光源
１６，１８が配置されている。

フイルム架台１０，１２の上側には、２つの
TVカメラ３０，３２の取付られたカメラの移動
架台５０が配置されており、この架台５０はＹ方
向にのみ移動するＹ方向移動架台４８上にＸ方向
にのみ移動可能にのせられており、これによりこ
の架台５０はハンドル５２で手動によりフイルム
架台１０，１２の上をＸ方向、Ｙ方向自由に移動
可能になつている。これにより２つのTVカメラ
３０，３２は原版フイルム２，４の任意の対応す
る位置を撮影可能となつている。

一方のカメラ３２には図示してないがＸ，Ｙ方
向の微調整機構が設けられ、これによりカメラ３
０に対するカメラ３２の位置が微調整可能となつ
ている。この基本の微調整機構により特に透過の
原版フイルムを検版する場合のカメラ３０，３２
間の位置が調整され、正確な位置に載置された２
つの原版フイルム２，４の画像を正確に重ねて
TVモニタに映出する。

この微調整機構とは別にカメラ３２をＸ，Ｙ方
向に移動するための随時の移動機構が設けられ、
かかる移動機構による移動は移動つまみ３８，４
０を回転することによりＸ方向、Ｙ方向にカメラ
３２が移動される。この移動機構は特に反射の原
版フイルムの検版のためのものである。即わち、
反射の原版フイルム特にアイ焼きの原版フイルム
の場合は現像の際の伸縮が大きく、従つて２つの
原版フイルム２，４の伸縮量の差が大きい場合が
ある。さらには、一方の原版フイルムがアイ焼き
フイルム、他方の原版フイルムが色分解フイルム
の場合は特にこの入力原版フイルム間の画像の大
きさが大きく異なつている場合が多い。従つて、
仮に２つの原版フイルムの中央をカメラ３０，３
２に対して正確な位置に載置してもその周辺では
異つた位置に撮影されてしまうことがある。この
不都合をなくすため、反射の原版フイルムを検版
するさい、TVモニタを見て少し異つた位置に撮
影されて２つの映像がずれているときは、つまみ
３８，４０を回転調整することにより２つの映像
が重なるように調整した後検版作業をする。従つ
てこのつまみ３８，４０による移動は後述の選択
スイツチ６，８の少くとも一方が反射側となつて
いるときのみ作動し、両方とも透過となつている
ときは前記微調整機構で調整されている位置にカ
メラ３２の位置は自動調整されるように構成され
ている。

さらに、この入力原版フイルム間の画像の大き
さの差の問題を解消するため、TVカメラには少
しの範囲で倍率を調整する倍率調整機構が設けら
れており、これにより複数の原版フイルムの画像
の倍率をそれぞれ異にして入力し得るように構成
し、この倍率調整機構を調整することによりTV
モニタの影像が正確に重なつて映出されるように
なつれている。

この倍率調整機構として倍率調整つまみ６０を
回転調整することより一方のTVカメラ３２で撮
影する際のスキヤンレートが調整され、撮影倍率
が変えられるように構成されている。即ちTVカ
メラがスキヤンする際のピツチを変更することで
撮影倍率を変更する。

さらに、TVカメラ３０，３２にはアイ焼、刷
版などをこのましく撮影するためのフイルタ４
２，４６が設けられている。すなわち、アイ焼、
刷版などは像の濃度が薄いので好ましく撮影する
ことが困難であるが、その原版フイルムの色の補
色の色（アイ焼であれば黄色の、薄緑色のオフセ
ツト刷版であればマゼンタ色のフイルタ）のフイ
ルタを介して撮影すると好ましく撮影できるの
で、複数のフイルタ４２，４６が交換できるよう
に装着されている。

架台５０には反射の原版フイルム２，４を照明
するための光源７０，７２が取付けられており、
この光源７０，７２はミラー７４，７６を介して
反射の原版フイルム２，４を照明する。

この光源７０，７２は前記光源１６，１８と同
様に直流安定化電源に接続されている。

そして透過、反射の選択スイツチ６及び、又は
８を原版フイルム２，４の種類に応じて選択す
る。即ち原版フイルムが反射の場合は上側のが光
源７０，７２が選択点灯し、透過の場合は下側の
光源１６，１８が選択点灯する。２つのスイツス
６，８は左右別々に透過と反射を切替え可能とな
つているので、架台１０，１２にそれぞれ反射と
透過の原版フイルムを載置しても、検版が可能で
ある。

２つのカメラ３０，３２で撮影された画像は図
示してないがTVモニタに重なつて映出される。
この映像により検版作業を行なう。

（発明の効果） 本発明は以上のごとき構成であるから、下記に
示すごとき優れた実用上の効果を有する、即ち校
正、修正の加わる段階は多岐に渡るのであるが、
本発明の検版装置によれば透過の原版フイルムは
もとより反射の原版フイルムをも検版し得、従つ
て単に原版原稿がネガまたはポジの分解原版フイ
ルムの時点だけでなく印刷工程の任意の時点で検
版作業ができる。

TVカメラには少しの範囲で倍率を調整する倍
率調整機構が設けられ、これにより複数の原版フ
イルムの画像の倍率をそれぞれ異にして入力し得
るように構成されているので、複数の入力原版フ
イルム間の画像の大きさの差の問題を解消し、
TVモニタの影像が正確に重なつて映出される。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の一実施例を示すものであり、第
１図は本検版装置の主要部分（撮影機構部分）の
説明図である。 ２，４……原版フイルム、６，８……選択スイ
ツチ、１０，１２……原稿架台、１６，１８，７
０，７２……光源、３０，３２……TVカメラ、
３４，３６……レンズ、３８，４０……移動つま
み、４２，４６……フイルタ、４８……Ｙ方向移
動架台、５０……カメラの移動架台、５２……ハ
ンドル、５４……操作パネル、６０……倍率調整
つまみ、７４，７６……ミラー。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 原版フイルムを載置する２つのフイルム架
   台、それぞれの架台の下及び上に配置された透過
   原版フイルム、反射原版フイルムを照明するため
   の光源、それぞれの架台の上側にはTVカメラの
   取付けられた移動架台が配置されて２つのTVカ
   メラは同時にXY方向に移動可能となつていて、
   原版フイルムの対応する任意の位置が撮影可能と
   なし、一方のカメラには基本の微調整機構が設け
   られてこれにより２つのカメラが正確な位置に載
   置された２つの原版フイルムの対応する位置を撮
   影して、２つの画像が正確に重ねられてTVモニ
   タに映出され、前記基本の微調整機構とは別に、
   つまみにより一方のカメラをXY方向に移動する
   ための随時の移動機構が設けられ、この随時の移
   動機構により原版フイルムが伸縮した場合に画像
   のずれを直すことができるよう構成され、この随
   時の移動機構はスイツチを切ることにより前記基
   本の微調整機構で調整された位置に自動調整さ
   れ、前記TVカメラには少しの範囲で倍率を調整
   する倍率調整機構が設けられ、これにより前記複
   数の原版フイルムの画像間の倍率をそれぞれ異に
   して入力し得るように構成したことを特徴とする
   透過、反射両用検版装置。 ２ 前記倍率調整機構として倍率調整つまみを回
   転調整することによりTVカメラで撮影する際の
   スキヤンレートが調整され撮影倍率が変えられる
   ように構成されていることを特徴とする特許請求
   の範囲第１項記載の透過、反射両用検版装置。