JP3417080B2 - 液晶プロジェクタ - Google Patents

液晶プロジェクタ

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JP3417080B2 JP23406194A JP23406194A JP3417080B2 JP 3417080 B2 JP3417080 B2 JP 3417080B2 JP 23406194 A JP23406194 A JP 23406194A JP 23406194 A JP23406194 A JP 23406194A JP 3417080 B2 JP3417080 B2 JP 3417080B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、LCD(液晶表示装
置)に表示された画像をスクリーン上に投影する液晶プ
ロジェクタに関する。
【0002】
【従来の技術】図6および図7は、従来より周知の液晶
プロジェクタの側面図を示している。この液晶プロジェ
クタは、ベース部材1上に透過式のスクリーン2が設置
され、同じくベース部材1上にはスクリーン2からの投
影距離W1をおいて投影レンズ3が設けられ、その後方
にLCD4が配置されている。したがって、図示せぬ光
源からの光をLCD4に背後から照射し、LCD4に表
示された画像を投影レンズ3によって拡大結像してスク
リーン2上に投影するものである。また、図8および図
9も、同じく従来例として示された液晶プロジェクタの
他例である。この場合、上記図6および図7の従来例で
示された投影レンズ3とLCD4との間に、投影レンズ
系の一部として集光レンズ5を介在させた構造になって
いる。ここでは、LCD4は位置不動で固定してあり、
スクリーン2との距離Wは一定である。いま、こうした
構造の異なる二種の液晶プロジェクタにあって、スクリ
ーン2上の画像の投影サイズL1を目標とするL2に調整
しようとする場合、それぞれ次のように行なわれる。図
6および図7に示す前者では、当初の投影サイズL1
目標とする投影サイズL2に修正する場合、投影サイズ
1による投影レンズ3のスクリーン2までの当初の投
影距離W1から、目標とする投影サイズL2を得るべく、
投影レンズ3の位置を投影距離W2となるまで移動させ
る。この目標の投影距離W2の算出は当初の投影サイズ
1と投影距離W1の測定値を基に次式、W2=W1×L2
÷L1で求めることができる。これに続き、LCD4を
移動させて投影レンズ3との間の距離を当初のw1から
2に調整しつつ焦点を合わせる。一方、図8および図
9に示す後者の液晶プロジェクタにおいては、同じく当
初の投影サイズL1を目標とする投影サイズL2に修正す
るに際し、まず始めに投影レンズ系の焦点距離を変更す
るために、LCD4に対して集光レンズ5を所定の算式
に基づいて移動させ、当初の離間距離w3からw4へ調整
する。これに続いて、投影サイズL1による投影レンズ
3のスクリーン2までの当初の投影距離W1から投影レ
ンズ3を投影距離W2となるまで移動させて焦点を合わ
せる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、これら2つ
の従来例ではそれぞれに次の問題が残されている。ま
ず、図6および図7に前者にあっては、当初の投影サイ
ズL1から目標の投影サイズL2への調整量が大きい場
合、それに相応して投影レンズ3およびLCD4の個々
の移動距離も大きくなってしまう。また、焦点合わせは
最終的にはLCD4の移動調整で行なっているために、
このLCD4の移動微調整と相まって各部品相互の移動
調整が非常に困難である。また、図8および図9の後者
にあっては、距離Wが一定のスクリーン2とLCD4と
の間に、投影レンズ系の一部として所要の精度が要求さ
れる集光レンズ5が付加されている。そのため、投影レ
ンズ系の一部として設計される集光レンズ5を移動させ
ると、当初の投影サイズL1から目標の投影サイズL2
の調整量が大きくなるほど、集光レンズ5の移動も大き
くなって光学精度を低下させてしまう。また、目標の投
影サイズL2を正確に求めるためには、集光レンズ5を
LCD4に対して移動させる距離の算出が非常に複雑で
ある。したがって、この発明の目的は、スクリーン上に
投影される画像の投影サイズを調整する従来構造を改良
して、投影サイズを簡易かつ的確に調整可能な液晶プロ
ジェクタを提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明による液晶プロジェクタは、液晶表示装置
に表示された画像を投影レンズ系でスクリーンに投影す
るもので、ベース部材上に光軸方向に移動可能な可動台
を配置し、この可動台に、前記液晶表示装置と、この液
晶表示装置に対して光軸方向に移動可能な投影レンズ系
とが配置されている。また、この発明では、投影レンズ
系を、主投影レンズとこの主投影レンズの入射光側に設
けられた集光レンズとから構成することができる。
【0005】
【作用】スクリーンに投影された画像の投影サイズを調
整する際、ベース部材上にて可動台をスクリーンに対し
移動させる。可動台上に配置された投影レンズ系および
液晶表示装置は、可動台と共に一体に光軸方向へ移動す
ることにより、投影サイズを簡易かつ正確に調整でき
る。投影レンズ系を、投影レンズと集光レンズとで構成
することにより、両レンズの位置関係にズレが生じない
ので、投影レンズ系の光学性能が低下しない。
【0006】
【実施例】以下、この発明による液晶プロジェクタの実
施例を図面に基づいて説明する。図1〜図3は、第1実
施例の液晶プロジェクタの部分断面による全体正面図
と、投影サイズ調整前後の形態をそれぞれ示す要部側面
図である。装置はベース部材11を有し、このベース部
材11上には透過式のスクリーン12が立ち上げて設置
されている。ベース部材11上では、摺動等の移動手段
でもって移動可能な可動台13がスクリーン12に対し
て接近離間できるよう設けられている。こうした可動台
13上には、投影レンズ14とこの後方にLCD15が
それぞれの脚柱でもって一定の間隔を置いて立ち上げて
あり、可動台13を含む投影レンズ14およびLCD1
5の三位一体で液晶光学系ユニット10を構成してい
る。
【0007】図1は、スクリーン12上の画像の投影サ
イズL1を調整する前で、スクリーン12から距離D
1(実施例ではLCD15までの距離としてある)の位
置にある液晶光学系ユニット10が示されている。ま
た、図2では、投影サイズを当初のL1から目標とする
2に修正した後に、スクリーン12から距離D2の位置
に移動した液晶光学系ユニット10が示されている。こ
のようにして、投影レンズ14およびLCD15は可動
台13によって一体に光軸C−C上を移動可能であり、
図示せぬ光源からの光をLCD15に背後から照射し、
LCD15に表示された画像を投影レンズ14によって
拡大結像してスクリーン12上に投影するようになって
いる。
【0008】上記のように、液晶光学系ユニット10の
距離D1による位置から距離D2の位置への移動は粗調整
ともいうべきものである。この発明では、可動台13で
微調整機構20を介して投影レンズ14が設けられ、こ
の可動台13上でさらに投影レンズ14を微動させて、
スクリーン12とLCD15のそれぞれに対する距離を
当初のW1、w1(図1)から目標とするW2、w2(図
2)に微調整も可能となっている。即ち、液晶光学系ユ
ニット10全体の移動による粗調整と同時に、必要が生
じたときに微調整機構20の操作によって投影レンズ1
4単独での微調整も可能である。
【0009】したがって、上記第1実施例の液晶プロジ
ェクタでは、スクリーン12上に投影された画像の投影
サイズのL1からL2への調整を以下の手順で行なう。図
2のようにスクリーン12上に投影された当初の画像の
投影サイズL1を、図3に示す目標の投影サイズL2に修
正する際、まず、当初の投影サイズL1の測定値が求め
られる。いま、投影レンズ14の焦点距離をf、LCD
15のサイズをhとすると、スクリーン12および液晶
光学系ユニット10間の当初の距離D1は次の算式で求
めることができる。 D1=f〔(L1/h)+2+(h/L1)〕・・・・・・・(1) また、目標とする投影サイズL2を得るべく位置に、液
晶光学系ユニット10を移動させる距離D2は次式で求
められる。 D2=f〔(L2/h)+2+(h/L2)〕・・・・・・・(2)
【0010】したがって、上記(1)式で求められた距
離D1が(2)式の距離D2となるように、液晶光学系ユ
ニット10の可動台13をベース部材11上で光軸C−
C方向に移動させる。こうした液晶光学系ユニット10
全体の移動でもって目標とする距離D2に移動できれば
問題はない。更に、精度の高い微調整を必要とする場合
は、距離D2の位置に所在する液晶光学系ユニット10
をベースにして、この可動台13上で投影レンズ14を
微調整機構20により光軸に沿う適宜方向に移動させ、
スクリーン12およびLCD15に対して投影レンズ1
4の当初の投影距離をW1からW2へ、w1からw2に微調
整して焦点を合わせることができる。
【0011】一方、図4および図5は、この発明の第2
実施例を示している。この第2実施例では、上記第1実
施例で用いられた投影レンズ14と同一の主投影レンズ
16に集光レンズ17(図1中、仮想線で示す)をフレ
ーム18で組み合わせて結合し、一体移動が可能な投影
レンズ系を構成したものである。
【0012】したがって、この第2実施例にあっては、
主投影レンズ16と集光レンズ17をフレーム18を介
して一体化した投影レンズ系を構成することにより、両
レンズの位置関係にズレを生じることがない。結果、図
8および図9で示された従来例のごとき不具合が解消さ
れ、集光レンズ17を付加した場合の投影レンズ系の光
学性能を高めることができる。
【0013】なお、第1および第2の各実施例におい
て、ベース部材11上での可動台13の移動、ならびに
可動台13上での投影レンズ14(主投影レンズ16と
集光レンズ17による投影レンズ系)を移動させるメカ
ニズムは様々考えられ、手動によるものはもとより、自
動化も可能である。
【0014】
【発明の効果】以上説明したように、この発明の液晶プ
ロジェクタによれば、スクリーンに対して投影レンズ
(もしくは集光レンズを組み合わせた投影レンズ系)と
LCDが一体に移動する液晶光学系ユニットとして構成
されているので、従来のように個々の部材を相互間で移
動調整する場合に比べて、スクリーン上の画像の投影サ
イズの調整を簡易かつ的確にしかも格段に迅速に行なう
ことができ、また、微調整によってさらに高精度の焦点
合わせが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による実施例の液晶プロジェクタの部
分断面による全体正面図。
【図2】第1実施例の液晶プロジェクタにおいて投影サ
イズ調整前の形態を示す側面図。
【図3】第1実施例の液晶プロジェクタにおいて投影サ
イズ調整後の形態を示す側面図。
【図4】第2実施例の液晶プロジェクタにおいて投影サ
イズ調整前の形態を示す側面図。
【図5】第2実施例の液晶プロジェクタにおいて投影サ
イズ調整後の形態を示す側面図。
【図6】従来例の液晶プロジェクタにおいて投影サイズ
調整前の形態を示す側面図。
【図7】従来例の液晶プロジェクタにおいて投影サイズ
調整後の形態を示す側面図。
【図8】他の従来例として示された液晶プロジェクタに
おける投影サイズ調整前の側面図。
【図9】他の従来例として示された液晶プロジェクタに
おける投影サイズ調整後の側面図。
【符号の説明】
10 液晶光学系ユニット 11 ベース部材 12 スクリーン 13 レンズ系ユニットの可動台 14 投影レンズ 15 LCD 16 主投影レンズ 17 集光レンズ 18 フレーム 20 投影レンズの微調整機構
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−175225(JP,A) 特開 平6−186522(JP,A) 特開 昭64−91129(JP,A) 特開 平6−78254(JP,A) 特開 平6−113238(JP,A) 特開 平6−189239(JP,A) 特開 昭57−169737(JP,A) 実開 平2−75630(JP,U) 実公 昭35−18361(JP,Y1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03B 21/00 - 21/30 G02F 1/13 G02F 1/1335 - 13363 H04N 5/74

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液晶表示装置に表示された画像を投影レ
    ンズ系でスクリーンに投影する液晶プロジェクタであっ
    て、 ベース部材上に光軸方向に移動可能な可動台を配置し、 この可動台に、前記液晶表示装置と、この液晶表示装置
    に対して光軸方向に移動可能な投影レンズ系とを配置し
    たことを特徴とする液晶プロジェクタ。
  2. 【請求項2】 前記投影レンズ系は、主投影レンズとこ
    の主投影レンズの入射光側に設けられた集光レンズとか
    ら構成されることを特徴とする請求項1記載の液晶プロ
    ジェクタ。
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