JP2797131B2 - 写真処理装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は写真焼付装置のような写真処理装置に関する
ものである。

〔従来の技術〕

写真焼付装置として、従来から第３図のようなものが
知られている。第３図は写真焼付装置の内部構造を示
し、ネガフィルムのネガ画像を印画紙に露光する露光部
31と、露光された印画紙を現像、定着処理する処理部32
とを備え、これら露光部31および処理部32は外部光の侵
入を防止した構造となっている。露光部31の上面には、
ネガフィルムＦに光を照射する光源部33が取り付けら
れ、光源部33の内部には光源34および拡散筒35が設けら
れている。露光部31内にはセットテーブル36、回転テー
ブル37が光源部33下方に順に配設され、回転テーブル37
のさらに下方には露光台38が設けられている。印画紙Ｐ
はこの露光台38上に供給されて露光され、ネガフィルム
Ｆの画像の焼付けが行われる。

セットテーブル36にはネガフィルムＦがセットされた
ネガキャリア39が着脱自在に取り付けられており、ネガ
フィルムＦをセットテーブル36上で移動できるようにな
っている。これによりネガフィルムＦの位置調整が行わ
れ、ネガフィルムＦの画像の部分的削除を行われる。

ズームレンズなどのレンズ40や反射ミラー41などの光
学部材は、回転テーブル37の同一円周上に所定間隔で配
設されている。この回転テーブル37は回転操作されるこ
とにより、露光倍率に合致したレンズをネガフィルムＦ
の透過光の光路内にセットしたり、あるいは反射ミラー
41を光路内にセットする切換えを行なう。

印画紙Ｐはロール状に巻回された状態でセットされて
おり、露光部31の左側に取り付けられたマガジン42内に
収納されている。この印画紙Ｐはロール紙43から順次引
き出されて露光台38上に供給され、露光台38上で露光さ
れた後、搬送路44内に搬入され、搬送路44から処理部32
に供給される。

回転テーブル37の側方にはCCDカメラ45が設けられて
いる。このCCDカメラ45はモニタテレビ16に接続されて
おり、回転テーブル37に配された反射ミラー41によって
光路Ｌと直角方向に反射されたネガフィルムＦの透過光
が入射される。オペレータはこのモニタ画像を見なが
ら、色濃度や明るさの調整あるいはトリミングを行な
う。

〔発明が解決しようとする課題〕

上記のようにネガフィルムをCCDカメラで撮像してモ
ニタする場合、カメラにマウントされたアイリスを制御
し、カメラへの入射光量を調整することが必要になる。
しかし、ネガフィルムが、モニタテレビ（ディスプレイ
装置）の表示面の一部にしか映し出されていないときに
は、その他の領域の影響を受けるのでアイリス制御が適
正に行なえない。このため、入射光量がCCDのダイナミ
ックレンジを越えたりして、正確なモニタ像が得られな
いことがある。

そこで本発明は、ネガフィルム部分以外の影響を受け
ることなくアイリス制御を適正に行なうことのできる写
真処理装置を提供することを目的とする。

〔課題を解決するための手段〕

本発明に係る写真処理装置は、処理すべきネガフィル
ムに光源からの光を照射し、透過光によりネガ画像を露
光部に形成するものにおいて、ネガフィルムをズームレ
ンズを介して撮像し、第１のビデオ信号を出力するカメ
ラと、所定のネガマスク部分の広がりを示すネガマスク
信号を少なくともズームレンズの倍率にもとづいて出力
する信号出力手段と、第１のビデオ信号およびネガマス
ク信号を入力し、ネガマスク部分は一定レベルであって
ネガマスク部分に囲まれるネガフィルム部分は第１のビ
デオ信号に応じたレベルとなった第２のビデオ信号を出
力する信号処理手段と、第２のビデオ信号にもとづきネ
ガフィルムのモニタ画像を表示するディスプレイ手段
と、カメラへの入射光量を制限するアイリスと、ネガマ
スク信号にもとづいてアイリスの開度を制御するアイリ
ス制御手段とを備えることを特徴とする。

〔作用〕

本発明によれば、ネガフィルム部分以外であることを
示すネガマスク信号を用いてアイリスの開度が調整され
るので、ネガフィルム部分のみを対象としてアイリス調
整がされる。

〔実施例〕

以下、添付図面を参照して本発明の実施例を説明す
る。

第１図は実施例に係る写真処理装置の要部の構成図で
あり、この回路は第３図の写真処理装置に適用される。
第１図に示す通り、例えばネガフィルムである被写体２
のイメージはCCDカメラ３により取り込まれ、アナログ
ビデオ信号としてA/D変換回路４に与えられる。このア
ナログビデオ信号は被写体２上の各位置、すなわちCCD
カメラ３の有するCCDの各画素における輝度に関する情
報を、いわゆるアナログ輝度データとして含んでいる。
A/D変換回路４はこのアナログ輝度データを例えば８ビ
ットのディジタル輝度データに変換し、ディジタル信号
処理部５に入力する。

ディジタル信号処理部５はネガマスク信号にもとづい
てA/D変換回路４の出力に対して後述のマスク処理を
し、ディジタル輝度データとしてD/A変換回路７に与え
る。D/A変換回路７はディジタル信号処理部５の出力を
アナログビデオ信号に変換し、ディスプレイ装置８に与
える。従って、ディスプレイ装置８の表示面９では、被
写体２のイメージにマスクのイメージが合成された画像
が表示される。

上記の実施例において、CCDカメラ３の光入射側には
ズームレンズ11とアイリス12が設けられ、このアイリス
12の開度はアイリス制御部13によりコントロールされて
いる。一方、ズームレンズ11のズーム倍率を示す信号
（ズーム倍率信号）はコントローラ14に与えられ、この
コントローラ14から出力されたネガマスク信号がディジ
タル信号処理部５だけでなくアイリス制御部13にも与え
られている。

ここで、ネガマスク信号とはネガフィルム部を囲むネ
ガマスク部の広がりを示す信号で、ネガフィルム部とネ
ガマスク部の関係は第２図のようになっている。すなわ
ち、CCDカメラ３による撮像範囲の大部分がディスプレ
イ装置８の表示面でのモニタ表示範囲になっているとす
ると、ネガフィルム部はこの表示範囲の一部分を占め、
他はネガマスク部となっている。このネガマスク部は一
定のグレーレベルで表示される領域であり、この処理は
ディジタル信号処理部５でなされる。すなわち、ネガマ
スク信号がオフのとき、すなわちネガフィルム部の領域
をスキャンしているときは、A/D変換回路４の出力はそ
のままD/A変換回路７に与えられ、ネガマスク信号がオ
ンのとき、すなわちネガマスク部の領域をスキャンして
いるときは、一定レベル（グレーレベル）のディジタル
輝度データがD/A変換回路７に与えられる。

本実施例では、このネガマスク信号をアイリス制御部
13に与え、これによってアイリス12の開度を制御する。
すなわち、焼付け等の処理対象とならないネガマスク部
についてはネガマスク信号で無効化し、ネガフィルム部
のみを対象としてCCDカメラ３への入射光量を制御して
いる。このため、ネガフィルム部以外の部分の影響を全
く受けない制御が可能になる。なお、上記のネガマスク
信号はズーム倍率信号に応じて設定されるものである
が、ネガキャリアの窓のサイズを換えたり、ズームレン
ズ11とネガキャリアの距離を変えたりしたときには、同
様にネガマスク信号も変化する。

〔発明の効果〕

以上、詳細に説明した通り本発明によれば、ネガフィ
ルム部分以外であることを示すネガマスク信号を用いて
アイリスの開度が調整されるので、ネガフィルム部分の
みを対象としてアイリス調整がされる。このため、写真
処理装置におけるモニタ像の観測を、カメラのダイナミ
ックレンズにあまり影響されることなく正確になし得る
効果が生じる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例に係る写真処理装置の要部構成
を示す図、第２図はネガフィルム部とネガマスク部の関
係を示す図、第３図は実施例を適用しうる写真処理装置
の構成図である。 11……ズームレンズ、12……アイリス、13……アイリス
制御部、14……コントローラ、３……CCDカメラ、４…
…A/D変換回路、５……ディジタル信号処理部、７……D
/A変換回路、８……ディスプレイ装置。

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】処理すべきネガフィルムに光源からの光を
   照射し、透過光によりネガ画像を露光部に形成する写真
   処理装置において、 前記ネガフィルムをズームレンズを介して撮像し、第１
   のビデオ信号を出力するカメラと、 所定のネガマスク部分の広がりを示すネガマスク信号を
   少なくとも前記ズームレンズの倍率にもとづいて出力す
   る信号出力手段と、 前記第１のビデオ信号および前記ネガマスク信号を入力
   し、前記ネガマスク部分は一定レベルであって前記ネガ
   マスク部分に囲まれるネガフィルム部分は前記第１のビ
   デオ信号に応じたレベルとなった第２のビデオ信号を出
   力する信号処理手段と、 前記第２のビデオ信号にもとづき前記ネガフィルムのモ
   ニタ画像を表示するディスプレイ手段と、 前記カメラへの入射光量を制限するアイリスと、前記ネ
   ガマスク信号にもとづいて前記アイリスの開度を制御す
   るアイリス制御手段と を備えることを特徴とする写真処理装置。