JPH0435710B2 - - Google Patents

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JPH0435710B2
JPH0435710B2 JP19772790A JP19772790A JPH0435710B2 JP H0435710 B2 JPH0435710 B2 JP H0435710B2 JP 19772790 A JP19772790 A JP 19772790A JP 19772790 A JP19772790 A JP 19772790A JP H0435710 B2 JPH0435710 B2 JP H0435710B2
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JP
Japan
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hydroxyprogesterone
hemisuccinate
bsa
antiserum
antigen
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JP19772790A
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JPH03150464A (ja
Inventor
Takeo Shibata
Hideaki Manita
Koichi Myazaki
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Aska Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Teikoku Hormone Manufacturing Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は新規なステロイド化合物に関し、さら
に詳しくは11位にヘミサクネート−抗原性蛋白質
を有する17α−ヒドロキシプロゲステロン測定用
抗原から誘導される抗血清に関する。 副腎皮質ホルモンであるコルチゾールは体内で
プロゲステロンから17α−ヒドロキシプロゲステ
ロン、11−デソキシコルチゾールを経て生合成さ
れることが知られている。即ち、17α−ヒドロキ
シプロゲステロンからコルチゾールの生合成にお
いては21−水酸化酵素の存在が必要となる。 先天性副腎過形性(CAH)は小児に認められ
る副腎性器症侯群の最も普遍的なものであり、副
腎皮質のコルチゾール産生系酵素の先天的欠損に
よつて起こる疾患で、副腎性男性ステロイド過剰
生成がその生因となつている。該CAHの大部分
は21−水酸化酵素欠損症であることが知られてお
り、その結果、17α−ヒドロキシプロゲステロン
から11−デソキシコルチゾールの生合成が阻害さ
れ、血中の17α−ヒドロキシプロゲステロンが増
加する。 かくして、17α−ヒドロキシプロゲステロンの
測定は、CAHを診断する上で極めて重要である。 従来、17α−ヒドロキシプロゲステロンに特異
的に反応する抗血清を製造するための抗原とし
て、17α−ヒドロキシプロゲステロン−3−カル
ボキシメチルオキシム−BSAあるいは17α−ヒド
ロキシプロゲステロン−6α−サクシネート−
BSAを用いる方法が知られていた〔ホルモンと
臨床28巻773(1980)参照〕。 しかしながら、上記の方法では、17α−ヒドロ
キシプロゲステロンの3位をオキシム化して
BSA(牛血清アルブミン)を結合した化合物、若
しくは6位にヘミサクシネート−BSAを結合し
た化合物を抗原として抗体を製造しているが、こ
れらの抗体は被検液中に含まれるプロゲステロ
ン、17α−ヒドロキシプレグネノロン、20α−ヒ
ドロキシプロゲステロンなどと反応し特異性が低
いという欠点があつた。 本発明者らは上記の如き欠点をもたない17α−
ヒドロキシプロゲステロンの検出方法につき鋭意
研究を行つた結果、下記式 式中、Yは抗原性蛋白質を示す、 で表わされる新規な17α−ヒドロキシプロゲステ
ロン−11−ヘミサクシネート−抗原蛋白質結合物
を抗原とし、該抗原を哺乳動物に免疫して得られ
る抗血清を使用することにより17α−ヒドロキシ
プロゲステロンを免疫学的に極めて感度よく且つ
特異的に検出・定量できることを見出した。 本願発明で使用する17α−ヒドロキシプロゲス
テロン−11−ヘミサクシネートは公知の方法(例
えば、アメリカ特許第4013688号公報参照)によ
り製造することができる。かくして、下記式(
−a)で表わされる17α−ヒドロキシプロゲステ
ロン−11−ヘミサクシネートが得られる。 次いで上記式()の17α−ヒドロキシプロゲ
ステロン−11−ヘミサクシネート−抗原性蛋白質
結合物を得るには、上記式(−a)の17α−ヒ
ドロキシプロゲステロン−11−ヘミサクシネート
と抗原性蛋白質を結合せしめる。 本明細書において、「抗原性蛋白質」とは、哺
乳動物に免疫せしめた時に、それに対する抗体を
形成せしめる能力のある蛋白質を意味し、例え
ば、牛血清アルブミン(BSA)、ウサギ血清アル
ブミン(RSA)、ヒト血清アルブミン(HSA)、
卵アルブミン(EA)等が挙げられるが、本発明
では、中でも、BSA及びRSAが好適に使用され
る。 式(−a)のステロイド化合物をかかる抗原
性蛋白質に結合する方法は、それ自体公知であ
り、例えばB.F.Erlanger et al.J.Biol.Chem
234 1090(1959)等の公知文献に記載の方法に従
つて行うことができる。例えば、 (1) 混合酸無水物法 式(−a)のステロイド化合物を先ずハロ
炭酸アルキルエステル(例:クロルギ酸イソブ
チル)で処理して11−位の側鎖のカルボキシル
基を活性化し、しかる後BSA、RSA等の抗原
性蛋白質の水−有機溶媒溶液中に滴下すること
により行うことができる。 (2) カルボジイミド法 式(−a)のステロイド化合物をジメチル
ホルムアミド、ジオキサンなどの溶媒に溶解し
たのち、カルボジイミド化合物(例:ジシクロ
ヘキシルカルボジイミド)及びBSA、RSA等
の抗原蛋白質を加え、脱水縮合によりアミド結
合を形成させる。 (3) 活性エステル法 式(−a)のステロイド化合物をジメチル
ホルムアミド、ジオキサンなどの溶媒に溶解し
たのち、活性エステル(例:p−ニトロフエノ
ール)を加えて11−位の側鎖のカルボキシル基
を活性エステル誘導体にかえた後、BSA、
RSA等の抗原性蛋白質を加え、縮合せしめる
ことにより行うことができる。 このようにして形成された17α−ヒドロキシプ
ロゲステロン−11−ヘミサクシネート−抗原性蛋
白質結合物は、次いでそれ自体公知の方法に従
い、哺乳動物に免疫して、抗血清を調製すことが
できる。 免疫用の哺乳動物としては、例えば家兎、山
羊、めん羊、モルモツト、等が挙げられ、これら
哺乳動物の上記抗原による免疫は常法に従つて行
われる。その際、例えばコンプリ−トフロインド
アジユバンド等のアジユバントを併用することに
より有効に抗血清をつくることができる。 得られた抗血清は、それ自体公知の方法に従
い、前記抗原をつくる際に用いたと同じ抗原性蛋
白質で吸収し、アルコール沈殿又は塩析等の手段
で分画することにより、精製することができる。 本発明においては、特に、前記式()の抗原
を家兎又は山羊に2〜5ケ月間追加免疫をするこ
とにより得られる、抗体力価が10000〜50000倍、
好ましくは25000〜50000倍の範囲内で且つ抗体の
結合親和定数が、103〜1011/mol、好ましくは
1010〜1011/molの範囲の抗体が好適である。 ここで「抗体力価」とは、得られた抗体を使用
したRIA法において、最適な標準曲線が得られる
至適倍数を表わし、また、「抗体の結合親和定数」
は、抗原と抗体とが結合した時の親和力を一般に
結合親和性と呼び、実験的には結合した抗原と非
結合抗原との比率が1の時の抗原の濃度をK値で
示したものである。 本発明により提供される上記抗体は、後記実施
例に示す如く、それぞれの親化合物との交叉反応
率がほぼ100%で且つ他の代謝物あるいは構造類
似物との交叉反応率は大体3%以下であつて、極
めて特異性の高い抗血清でありこれはそのまま或
いは適当な担体に感作乃至結合させた後、ラジオ
イムノアツセイ、免疫学的凝集反応、凝集阻止反
応、フオトイムノアツセイによる17α−ヒドロキ
シプロゲステロンの検出・定量のための試薬とし
て極めて有利に使用することができる。 これらラジオイムノアツセイ、免疫学的凝集反
応、凝集阻止反応、フオトイムノアツセイの操作
それ自体はいずれも周知のものであり、例えば、
栃木武一ら、ホルモンと臨床24 69(1976);花田
芳郎ら、ホルモンと臨床24 59(1976);特公昭58
−11575号公報等の文献に記載されており、これ
らの方法は本発明の抗体に対してもそのまま適用
することができる。 次に参考例及び実施例により本発明をさらに説
明する。 参考例 17α−ヒドロキシプロゲステロン−11−ヘミサ
クシネート−BSAの製造 17α−ヒドロキシプロゲステロン−11−ヘミサ
クシネート30mgをN,N−ジメチルホルムアミド
0.75mlに溶解し、これに4℃以下でトリ−n−ブ
チルアミン16μを添加したのち、イソブチルク
ロロカーボネート8.4μを加え30分間撹拌を続け
た。該溶液に予めBSA(牛血清アルブミン)87.8
mgを2.1mlの精製水にて溶解し、1N水酸化ナトリ
ウム液112.5μ及びジメチルホルムアミド1.5ml
を順次加え、8℃とした溶液を添加混合した。次
いでこれを8℃で撹拌し、1時間後に1N水酸化
ナトリウム液7.5μを加え、さらに3.5時間撹拌
した。次いでセフアデツクスG−25によるゲル
過を行い、未反応の17α−ヒドロキシプロゲステ
ロン−11−ヘミサクシネート及びトリ−n−ブチ
ルアミン等の低分子試薬を分離した。次いで該溶
液を精製水に対し透析したのち、凍結乾燥して
17α−ヒドロキシプロゲステロン−11−ヘミサク
シネート−BSAを粉末として得た。 BSA1モル当りの17α−ヒドロキシプロゲステ
ロン−11−ヘミサクシネートの結合モル数は17α
−ヒドロキシプロゲステロン−11−ヘミサクシネ
ート−BSA、17α−ヒドロキシプロゲステロン−
11−ヘミサクシネート及びBSAそれぞれの一定
濃度度溶液の紫外部吸収スペクトルから求めた結
果28モルであつた。 実施例 1 抗17α−ヒドロキシプロゲステロン−11−ヘミ
サクシネート抗体の製造 参考例で製造した17α−ヒドロキシプロゲステ
ロン−11−ヘミサクシネート−BSA 2mgを1ml
の生理食塩水に溶解し、同量のコンプリートフロ
インドアジユパンドで乳化し、成熟家兎の皮下及
び足蹠に注射した。この注射を1ケ月間隔で行
い、抗体価の上昇を確認後全採血を行い抗血清を
得た。この抗血清を56℃30分間非働化後BSAで
吸収し、抗17α−ヒドロキシプロゲステロン−11
−ヘミサクシネート抗体を得た。 上記で得られた抗17α−ヒドロキシプロゲステ
ロン−11−ヘミサクシネート抗体は17α−ヒドロ
キシプロゲステロンとの交叉反応を100%とした
時、他のステロイドホルモンとは交叉反応がほと
んどなく、極めて特異性の高いものである。その
交叉反応率を下記第1表に示す。また、上記抗体
の特異性を、神戸川ら(ホルモンと臨床28巻773
頁、1980年)の製造した17α−ヒドロキシプロゲ
ステロン−3−カルボキシメチルオキシム−
BSA及び17α−ヒドロキシプロゲステロン−6α−
ヘミサクシネート−BSAを抗原として家兎に免
疫して得た抗血清と、本発明者が製造した17α−
ヒドロキシプロゲステロン−11−ヘミサクシネー
ト−BSAの抗血清と比較した。その結果を第1
表に併せて表示する。 【表】 上記第1表から、11位にヘミサクシネート−抗
原性蛋白質結合体を用いて製造した抗血清の方が
3位又は6位に抗原性蛋白質をつけたものより交
叉反応性が低い。特に17α−ヒドロキシプレグネ
ノロン及プロゲステロンに対しては従来と較べ交
叉反応が約1/2〜1/4と極めて低い。よつて
本発明による抗血清は極めて特異性の高いもので
あり、被検液中の17α−ヒドロキシプロゲステロ
ンを正確に測定することができる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 式 式中、Yは抗原性蛋白質を示す、 で表わされるステロイド化合物を哺乳動物に免疫
    して得られる、17α−ヒドロキシプロゲステロン
    に対して特異的に反応しうる抗血清。
JP19772790A 1983-10-06 1990-07-27 17α―ヒドロキシプロゲステロン測定用抗血清 Granted JPH03150464A (ja)

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