JPH04356575A - 接着剤組成物 - Google Patents

接着剤組成物

Info

Publication number
JPH04356575A
JPH04356575A JP13009791A JP13009791A JPH04356575A JP H04356575 A JPH04356575 A JP H04356575A JP 13009791 A JP13009791 A JP 13009791A JP 13009791 A JP13009791 A JP 13009791A JP H04356575 A JPH04356575 A JP H04356575A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pigment
ion source
adhesive
water
vanadate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP13009791A
Other languages
English (en)
Inventor
Seiichi Matsuo
誠一 松尾
Toshihiro Okai
岡井 敏博
Masahiro Jinnai
陣内 正博
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Paint Co Ltd
Original Assignee
Nippon Paint Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Paint Co Ltd filed Critical Nippon Paint Co Ltd
Priority to JP13009791A priority Critical patent/JPH04356575A/ja
Publication of JPH04356575A publication Critical patent/JPH04356575A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高度の防錆機能を有す
る接着剤組成物に関する。特に本発明は、輸送機械、建
築構造物等の接着及びシール部に用いられ、厳しい腐食
環境下でも長期にわたって接着及びシール機能を保持し
得る接着剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、接着剤に防錆機能を付与する方法
として、接着剤中にクロム酸系又はリン酸塩ベースの防
錆顔料を配合することが一般的に行われてきた。例えば
自動車のサイドドアー、ボンネットなど鋼板の2枚重ね
構造を有する部分では、継目部分に接着目的に加えて雨
水塩水等の金属腐食性物質の侵入を防ぐ目的で、防錆顔
料を配合した熱硬化性エポキシ樹脂系接着剤が使用され
ている。
【0003】しかし、クロム酸ベースの防錆顔料は、防
錆効果が高い反面人体に有害であり、接着剤製造及び車
体組立などの作業安全性の面から使用が困難になってい
る。
【0004】一方リン酸塩ベースの防錆顔料としては、
特開昭60−115618号公報、特開昭60−115
680号公報、特開昭62−79256号公報、特開昭
62−79282号公報、特開昭63−297417号
公報、及び特開平1−141971号公報に示される組
成物が知られるが、いづれも防錆能力の面で不満がある
。又、亜鉛メッキ鋼板やアルミ等の鋼板以外の金属材料
に適用した場合防錆効果が発揮させにくいという欠点を
有する。
【0005】特に、近年酸性雨対策、及び寒冷地におけ
る凍結防止用に路上に散布される岩塩対策として、自動
車車体の高防錆化の要求が高まってきている。さらに車
体材料についても軽量化、高防錆化を目的としてアルミ
及び亜鉛メッキ鋼板が使用されてきており、これらの金
属材料にも高い防錆性を発揮し得る接着剤が求められて
いる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、人体に無
害で、鋼板以外にもアルミや亜鉛メッキ鋼板に対して防
錆性及び耐久接着性の高い接着剤を提供する、ことを目
的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】先に本発明者らは、特開
平1−92279号公報及び特開平1−131281号
公報でリン酸イオン源及びバナジン酸イオン源を含む防
錆顔料を用いた塗料組成物が、極めて防錆性に優れるこ
とを報告した。本発明者等は、この知見をもとに上記課
題を解決する目的で更に鋭意検討した結果、防錆顔料1
gを水100mlに分散したときの水散液がpH5〜9
であるような防錆顔料を使用すれば、更に優れた功を奏
することを見出し本発明を成すに至った。
【0008】即ち本発明は、エポキシ樹脂、硬化剤及び
防錆顔料を含む接着剤組成物において、防錆顔料が(a
)水の存在下でリン酸イオンを生成するリン酸イオン源
及び(b)水又は水と酸素の存在下でバナジン酸イオン
を生成するバナジン酸イオン源を含有し、かつ防錆顔料
1gを水100mlに分散したときの水分散液がpH5
〜9であることを特徴とする接着剤組成物を提供する。
【0009】本発明で使用するエポキシ樹脂は、被着体
への接着剤の接着力を高め、接着部に高度のシール性を
与えるものである。エポキシ樹脂としては、エポキシ当
量100〜1000、分子量200〜2500が好まし
い。具体的にはエポキシ樹脂としては、ビスフェノール
型エポキシ樹脂(A型,F型,AD型など)水添ビスフ
ェノール型エポキシ樹脂,フェノールノボラック型エポ
キシ樹脂,ポリアルキレングリコール型エポキシ樹脂,
グリシジルエステル型エポキシ樹脂,イソシアヌル酸型
エポキシ樹脂等が挙げられ、これらの1種以上を使用し
てよい。
【0010】特に、接着剤が自動車車体等に適用される
場合は長期間の振動環境下でシール性及び接着力を維持
する必要があり、この目的の為には接着剤硬化物に弾性
または可能性を付与させるようなエポキシ樹脂が有効で
ある。例えば、それぞれウレタンプレポリマー,末端変
性ゴム及びダイマー酸などとビスフェノール型エポキシ
樹脂を反応させたウレタン変性エポキシ樹脂,ゴム変性
エポキシ樹脂,及び脂肪酸変性エポキシ樹脂等が挙げら
れる。又微粒子状の弾性体(例えば合成ゴム,ウレタン
ゴム,シリコンゴム等)をエポキシ樹脂中に分散させた
ものなども挙げられる。
【0011】本発明で使用する硬化剤は、常温または高
温時にエポキシ樹脂と反応硬化させ得る化合物である。 例えば、ポリアミン、変性ポリアミン付加物、ケチミン
、グアニジン、ジシアンジアミド、メラミン、ベンゾグ
アナミン、イミダゾール、イミダゾリン、酸無水物など
が挙げられる。またエポキシ樹脂を開環重合せしめる硬
化剤、例えばイミダゾール系硬化剤、ウレア系硬化剤、
3級アミン系硬化剤エポキシカチオン重合触媒なども使
用できる。これらの硬化剤は接着ラインの状況に応じて
適宜組合わせて使用するのが好ましい。特に自動車組立
ラインの様な高速硬化を要求される場合に好ましい硬化
剤は、ジシアンジアミドとイミダゾール系硬化剤などの
エポキシ開環重合性硬化剤との組合せである。この系を
用いた場合、金属に対する接着力に優れ、長期保管が可
能であり、さらに高温短時間の硬化が可能な接着剤組成
物が得られる。
【0012】本発明で使用する防錆顔料は、リン酸イオ
ン源(a)を含有する。本発明書中「リン酸イオン源(
a)」とは、水の存在下でリン酸イオンを生成するすべ
ての化合物を含み、1種以上使用してよい。リン酸イオ
ン源(a)としては、例えば五酸化リン、オルソリン酸
、縮合リン酸、リン酸のアルカリ土類金属塩、遷移金属
塩又はその他の金属塩、及び縮合リン酸のアルカリ土類
金属塩、遷移金属塩及びその他の金属塩等が挙げられ、
好ましくはリン酸のアルカリ土類金属塩である。尚これ
らの、混合物、相互の複塩、固溶体、アモルファス及び
酸性塩等も、リン酸イオン源(a)に含まれる。上記縮
合リン酸としては、メタリン酸、トリポリリン酸及びピ
ロリン酸等が挙げられる。リン酸塩のリン酸としては、
リン酸それ自身及びリン酸の1水素化物が挙げられる。 アルカリ土類金属としては、カルシウム及びマグネシウ
ム等が挙げられる。遷移金属としては、マンガン及び亜
鉛等が挙げられる。その他の金属としては、アルミニウ
ム、ジルコニウム及びチタン等が挙げられる。
【0013】本発明で使用する防錆顔料は、更にバナジ
ン酸イオン源(b)を含有する。本発明書中「バナジン
酸イオン源(b)」とは、水又は水と酸素の存在下でバ
ナジン酸イオンを生成するすべての化合物を含み、1種
以上使用してよい。バナジン酸イオン源(b)としては
、例えば五酸化バナジウム、縮合バナジン酸、バナジン
酸のアルカリ土類金属塩又は遷移金属塩、及び縮合バナ
ジン酸のアルカリ土類金属塩又は遷移金属塩等が挙げら
れる。 又、水と酸素の存在下でバナジン酸イオンを生成するバ
ナジル化合物も、バナジン酸イオン源(b)に含まれる
。 好ましくはバナジン酸又は縮合バナジン酸の遷移金属塩
である。尚これらの、混合物、相互の複塩、固溶体、ア
モルファス及び酸性塩等も、バナジン酸イオン源(b)
に含まれる。上記縮合バナジン酸としては、ピロバナジ
ン酸等が挙げられる。アルカリ土類金属及び遷移金属と
しては、上記リン酸イオン源(a)で例示したもの等が
挙げられるが、好ましくはマンガンである。バナジル化
合物としては、リン酸バナジル、硫酸バナジル等が挙げ
られる。
【0014】本発明で使用する防錆顔料は、その他編目
修飾イオンを含有してよい。編目修飾イオンは防錆顔料
中では、上記(縮合)リン酸イオン及び/又は(縮合)
バナジン酸イオンのカウンターカチオンとして存在する
。 尚、上記リン酸イオン源(a)又はバナジン酸イオン源
(b)に既に編目修飾イオンが適当量含有されていれば
、新たに編目修飾イオンを加える必要はない。編目修飾
イオンとしては、例えばアルカリ土類金属及び遷移金属
のイオンが挙げられ、これらの1種以上含有してよい。 アルカリ土類金属及び遷移金属種としては、上記リン酸
イオン源(a)で例示したもの等が挙げられるが、好ま
しくはマンガンである。そのような編目修飾イオンは、
例えば相当するアルカリ土類金属及び/又は遷移金属の
酸化物及び/又は水酸化物として防錆顔料に配合してよ
い。
【0015】本発明で使用する防錆顔料の組成に於いて
前記リン酸イオン源(a)とバナジン酸イオン源(b)
の含有比は、リン酸イオン源(a)及びバナジン酸イオ
ン源(b)をそれぞれP2O5及びV2O5に換算した
とき、そのモル比[P2O5]/[V2O5]が0.3
〜100であるのが好ましい。比がこの範囲を外れると
、防錆性が十分発揮されない。編目修飾イオンの含有量
は、編目修飾イオンをその酸化数に応じてMO、M2O
3、M3O4及びMO2等のように表記したときそれら
のモル数の総和[MO+M2O3+M3O4+MO2]
が、上記換算P2O5とV2O5とのモル数の総和[P
2O5+V2O5]に対し1.3〜3.0倍であるのが
好ましい。[特にバナジン酸イオン源(b)に対しては
、編目修飾イオンはマンガンイオン又はこれと他の編目
修飾イオンとの併用物が好ましい。マンガンイオンの含
有量は、これをMnOx(式中、xは1.5〜2.0の
数)に換算したときのモル数[MnOx]が上記[V2
O5]に対し0.1倍以上が好ましい。]。比がこの範
囲を外れると、防錆顔料のpHが不適となり防錆性が十
分発揮されない。
【0016】本発明で使用する防錆顔料は、防錆顔料1
gを水100mlに分散したときの水分散液がpH5〜
9、好ましくはpH6〜8となるものである。pHが5
〜9を外れると、強酸又は強アルカリ成分が直接接着剤
組成物に配合され接着劣化を招くことになり好ましくな
い。
【0017】本発明で使用する防錆顔料の溶解度は、顔
料導電率で表して30μS/cm〜2mS/cm、特に
50μS/cm〜1mS/cmが好ましい。30μS/
cm未満では、防錆成分が対象金属面に十分供給されず
防錆効果が発揮されない。2mS/cmを超過すると、
水溶性成分が多すぎて耐久接着性が阻害される。
【0018】本発明で使用する防錆顔料の粒径は、0.
1〜10μm、特に0.5〜3μmが好ましい。10μ
mを超過すると、硬化物の接着強度を低下させる。又0
.1μm未満では、接着剤の粘度が増大し防錆顔料の配
合量が制限され、高い防錆性が発揮出来ない。
【0019】本発明で使用する防錆顔料中の揮発分は、
1wt%以下が好ましい。1wt%を超過すると、接着
剤の硬化時に硬化物内部に気泡が発生し接着力を弱める
ばかりでなく、揮発分が脱出する際に生じる通過孔によ
り腐食性物質が侵入し防食機能が損なわれる。
【0020】上記のような本発明で使用する防錆顔料の
製造法は特に限定されないが、例えば混合法及び焼成法
等で行ってよい。混合法としては例えば、前記所定量の
リン酸イオン源(a)及びバナジン酸イオン源(b)に
既に適当量の編目修飾イオンを含む場合は、編目修飾イ
オンは特に配合する必要はない。この場合は、イオン源
(a)と(b)を混合し、この混合物を所望の粒径とな
るように粉砕して製造してよい。又は、イオン源(a)
と(b)を混合せずに、それぞれを所望の粒径となるよ
うに粉砕し、各粉砕物を接着剤組成物に添加してよい。 後者の場合、前記pH及び顔料溶解度の調整が行い易い
。前記所定量のリン酸イオン源(a)及びバナジン酸イ
オン源(b)に適当量の編目修飾イオンを含まない場合
は、編目修飾イオンを所望量となるように配合する。こ
の場合は、イオン源(a)と(b)及び編目修飾イオン
を、混合後粉砕又は同時混合粉砕して製造される。混合
は例えばニーダーや撹拌機等であってよく、又粉砕も乳
鉢等通常の方法であってよい。
【0021】焼成法としては、前記所定量のリン酸イオ
ン源(a)、バナジン酸イオン源(b)及び必要に応じ
編目修飾イオンをあらかじめ混合後に焼成して防錆顔料
が製造される。焼成温度は、例えば600℃以上、特に
800℃以上が好ましい。
【0022】本発明の接着剤組成物の組成において、エ
ポキシ樹脂固形分と硬化剤の配合重量比は5〜100が
好ましい。エポキシ樹脂固形分と防錆顔料の配合重量比
は100/50〜100/5が好ましい。比が100/
50より小さいと接着力が低下し、又100/5より大
きいと防錆性が不足する。本発明の接着剤組成物のエポ
キシ樹脂固形分は、組成物全重量に対し30〜80wt
%が好ましい。
【0022】本発明の接着剤組成物は、前記エポキシ樹
脂、硬化剤及び上記防錆顔料が配合されるが、さらに通
常の顔料,分散剤,増粘剤,流動調整剤,界面活性剤,
難燃剤,カップリング剤,吸湿剤,着色剤等を本発明の
目的を達成させる範囲で添加してもよい。特に自動車車
体に使用する場合は、電着塗装がほどこされることから
、接着剤自身にも通電性を付与するのが好ましい。この
目的には、接着剤中に導電フィラー(金属粉,金属酸化
物,金属硫化物,金属リン化物,導電性カーボンなど)
を接着剤100重量部に対し1〜50重量%添加する方
法が有効である。
【0023】本発明の接着剤組成物は、前記エポキシ樹
脂、硬化剤、防錆顔料および必要に応じ添加剤等を通常
の混合機(ニーダー,撹拌機など)で、予備混合した後
、通常の分散機(3本ロール,SGミルなど)で分散し
て調製される。これらの混合機、分散機等は接着剤組成
物の粘度によって適宜選択される。
【0024】本発明の接着剤組成物の基材への塗布は、
通常の塗布法、例えば噴霧塗布、ノズル塗布であってよ
い。基材としては、例えば鋼板、亜鉛メッキ鋼板、アル
ミ板等であってよい。塗布量は適宜選択されるが、例え
ば接着剤膜厚100〜1000g/cm2であってよい
。その後、例えば120〜220℃で5分〜40分加熱
することにより、接着を完了せしめる。
【0025】
【実施例】以下、実施例で本発明を具体的に説明する。 顔料の製造 製造例1 2酸化マンガン(MnO2)2モルと5酸価バナジウム
1モルを、800℃2時間焼成した。その焼成物1重量
部とピロリン酸カルシウム5重量部混合し、乳鉢で混合
粉砕し、次いで分級し、3μm以下のものを採取した。
【0026】製造例2 製造例1でピロリン酸カルシウムを第3リン酸マグネシ
ウムに変更したものを、200℃で2時間乾燥し、製造
例1と同じ方法で粉砕分級した。
【0027】製造例3 第3リン酸マグネシウム8モル、5酸化バナジウム0.
1モル、酸化マグネシウム0.3モルを混合し、乳鉢で
20時間混合粉砕した。生成物を200℃で2時間乾燥
し、製造例1と同じ方法で分級した。
【0028】製造例4 第2リン酸カルシウム20モル、5酸化バナジウム0.
1モル、酸化マグネシウム0.3モルを混合し、乳鉢で
20時間混合粉砕した。生成物を200℃で2時間乾燥
し、製造例1と同じ方法で分級した。
【0029】製造例5 第2リン酸マグネシウム10モル、5酸化バナジウム1
モル、酸化マグネシウム4モルを混合し、800℃で2
時間焼成した。生成物を乳鉢で粉砕し、製造例1と同じ
方法で分級した。
【0030】製造例6 第2リン酸カルシウム5モル、5酸化バナジウム1モル
、酸化カルシウム1モルを混合し、800℃で2時間焼
成した。生成物を乳鉢で粉砕し、製造例1と同じ方法で
分級した。
【0031】比較製造例1 パナジン酸イオン源を含有せず溶解度が30μS/cm
未満の顔料例として、特開昭60−115618号公報
に記載された物質(トリポリリン酸2水素アルミニウム
)を製造した。
【0032】比較製造例2 バナジン酸イオン源を含有しない顔料例として、特開昭
63−297417号公報に記載の物質(オルトリン酸
アルミニウム)を製造した。
【0033】比較製造例3 pHが5未満の顔料として、第1リン酸カルシウム5モ
ル、V2O51モル、CaO1モルを混合し800℃で
2時間焼成した後、乳鉢で5時間粉砕したものを製造し
た。
【0034】比較製造例4 pHが9を超える顔料例として、第2リン酸カルシウム
10モル、V2051モル、MgO8モルの混合物を2
時間焼成した後、乳鉢で5時間粉砕したものを製造した
【0035】比較製造例5 溶解度が2mS/cmを超える顔料例として、P2O5
/V2O5/ZnOそれぞれ1モルを混合し、800℃
で2時間焼成したあと乳鉢で5時間粉砕したものを製造
した。
【0036】比較製造例6 顔料中のリン酸イオン源とバナジン酸イオン源とのモル
比(P2O5/V2O5)が100を超える顔料例とし
て、実施例1で作成した(2MnO2/V2O5)焼成
物1重量部に、200重量部の第3リン酸マグネシウム
を混合し、乳鉢で5時間粉砕したものを製造した。
【0037】顔料の特性試験   上記製造例1〜6及び比較製造例1〜6の各顔料に
ついて、以下に示す各特性試験を行ない、これらの結果
を表−1に示す。 顔料pH:  顔料1gを水100mlに分散した時の
分散液のpHを測定し、「顔料のpH」とした。
【0038】顔料溶解度:  代用値として、顔料1g
を水100mlに分散した時の分散液の導電率を測定し
、「顔料の導電率あるいは顔料の溶解度」と表現した。 溶出リン酸イオン濃度:  上記分散液の上澄みをとり
、イオンクロマトアナライザにより、リン酸イオン濃度
を測定し、溶出したリン酸イオン濃度とした。溶出バナ
ジン酸イオン濃度:  上記分散液の上澄みをとり、酸
化還元滴定法により、5価のバナジウムの濃度を測定し
、溶出したバナジン酸イオン濃度とした。
【0039】
【表1】
【0040】接着剤組成物の調製 実施例1〜6                   
                         
(重量部)  製造例1〜6の顔料         
                         
    20  ビスフェノールA型エポキシ樹脂  
                        4
0    (東都化成製,YD128,エポキシ当量1
86)  ダイマー酸変性エポキシ樹脂       
                       20
    (東都化成製,YD172,エポキシ当量66
0)  ウレタン変性エポキシ樹脂         
                       40
    (旭化成製,EPU6,エポキシ当量230)
  ジシアンジアミド               
                         
  8  イミダゾール系硬化剤          
                         
   4    (四国化成製,キュアゾール2MZ−
AZINE)  炭酸カルシウム(白石工業製,ホワイ
トンSB)               40  導
電性カーボン(電気化学工業製、アセチレンブラック)
        5上記配合物をニーダーで混練した後
3本ロールで分散し、さらに真空脱泡機で泡抜きして実
施例1〜6の接着剤組成物を得た。
【0041】比較例1〜6 製造例1〜6の顔料の代わりにそれぞれ比較製造例1〜
6の顔料を用いた他は実施例1と同様の方法で比較例1
〜6の接着剤組成物を得た。
【0042】接着剤組成物の性能評価   実施例1〜6及び比較例1〜6の各接着剤組成物に
ついて、鋼板(JIS  G3141  SPCC−S
D)で常態接着力,耐久接着力(耐熱,耐水,耐塩水噴
霧),防錆性を調べた。結果を表−2に示す。さらに実
施例1〜6及び比較例1)については、アルミ板(JI
S  H4000  A5052)、電機亜鉛メッキ鋼
板(JIS  G3313)で同様に調べた結果も表−
2に示す。
【0043】尚、接着剤の性能評価に用いた試験方法を
下表に示す。 常態接着力:T剥離接着力は0.8mm厚の金属板を使
用しJIS  K−6854に準じて測定した。剪断接
着力は1.6mm厚の金属板を使用し、JIS−K−6
850に準じて測定した。(接着剤膜厚100μで16
0℃30分加熱で接着剤を硬化せしめた。)
【0044】耐久接着力:上記剪断接着力試験片を下記
3条件で処理した後、JIS−K−6850に準じて剪
断接着力を測定した。 (i)  耐熱接着力      80℃×30日間保
持(ii) 耐水接着力      40℃温水中に3
0日間浸漬(iii)耐塩水接着力    35℃,5
%の塩水噴霧30日間
【0045】防錆性:トルエンワ
イプにより表面脱脂した試験板(150×70×0.8
mm)に接着剤を1mm厚で塗布し、160℃30分に
て硬化させた。その後、接着剤を貫通して素地面に達す
るX状の切傷(Xカット)をカッターナイフで付け試験
片とした。この試験片をJIS  K5400に準ずる
塩水噴霧試験装置内に1000時間放置後試験片を取り
出し接着剤を剥がし、発錆状況を観察した。 ◎錆が全くない ○Xカット部にわずかに発錆あり △Xカット部にかなりの発錆あり ×Xカット部を中心に接着剤塗布部全面発錆あり
【00
46】
【表2】
【0047】表−2より明らかなように、本発明の接着
剤組成物(実施例1〜6)は、エポキシ樹脂系接着剤が
本来備えている接着力,耐熱性,耐水性に加えて、高い
防錆力を比較例1〜6より有していることがわかる。又
、実施例2は比較例1に比べ、アルミ板,亜鉛メッキ鋼
板でも優れた防錆力を示すことから、本発明の接着剤組
成物は鋼板ばかりでなく、アルミ,亜鉛メッキ鋼板でも
防錆力を発揮することがわかる。
【0048】
【発明の効果】本発明により、人体に有害なクロム酸ベ
ースの防錆顔料を用いることなく、鋼板,亜鉛メッキ鋼
板,アルミ板で高い防錆力を有する接着剤を提供するこ
とができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  エポキシ樹脂、硬化剤及び防錆顔料を
    含む接着剤組成物において、防錆顔料が(a)水の存在
    下でリン酸イオンを生成するリン酸イオン源及び(b)
    水又は水と酸素の存在下でバナジン酸イオンを生成する
    バナジン酸イオン源を含有し、かつ防錆顔料1gを水1
    00mlに分散したときの水分散液がpH5〜9である
    ことを特徴とする接着剤組成物。
JP13009791A 1991-06-01 1991-06-01 接着剤組成物 Pending JPH04356575A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13009791A JPH04356575A (ja) 1991-06-01 1991-06-01 接着剤組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13009791A JPH04356575A (ja) 1991-06-01 1991-06-01 接着剤組成物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH04356575A true JPH04356575A (ja) 1992-12-10

Family

ID=15025882

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP13009791A Pending JPH04356575A (ja) 1991-06-01 1991-06-01 接着剤組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH04356575A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009185249A (ja) * 2008-02-08 2009-08-20 Asahi Rubber Kk プラスチゾルシール材組成物
JP2009221464A (ja) * 2008-02-20 2009-10-01 Kansai Paint Co Ltd 水性塗料組成物、及びこの組成物を用いた塗装方法
WO2012043657A1 (ja) * 2010-09-29 2012-04-05 曙ブレーキ工業株式会社 接着剤
JP2014105566A (ja) * 2012-11-30 2014-06-09 Dainippon Toryo Co Ltd 構造物の耐火施工方法

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009185249A (ja) * 2008-02-08 2009-08-20 Asahi Rubber Kk プラスチゾルシール材組成物
JP2009221464A (ja) * 2008-02-20 2009-10-01 Kansai Paint Co Ltd 水性塗料組成物、及びこの組成物を用いた塗装方法
WO2012043657A1 (ja) * 2010-09-29 2012-04-05 曙ブレーキ工業株式会社 接着剤
JP2012072276A (ja) * 2010-09-29 2012-04-12 Akebono Brake Ind Co Ltd 接着剤
JP2014105566A (ja) * 2012-11-30 2014-06-09 Dainippon Toryo Co Ltd 構造物の耐火施工方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR930003241B1 (ko) 방청성이 우수한 구조용접착제
KR100871207B1 (ko) 무공해 방청안료 조성물
WO2006054593A1 (ja) 防食塗料組成物
JPS63297417A (ja) 金属用熱硬化性エポキシ樹脂接着剤組成物
US4036655A (en) Inorganic composition
JPH04356575A (ja) 接着剤組成物
JPS63502597A (ja) 新規腐蝕防止性顔料、その製造および使用
JPH0550444B2 (ja)
JP2008075681A (ja) マグネットクラッチ
JP2009007466A (ja) 防錆顔料組成物
JP2004124204A (ja) 防錆・防食方法および防錆・防食塗料
JP2003221686A (ja) 表面処理金属板および表面処理剤
JP2986963B2 (ja) 防錆顔料組成物
JP2856981B2 (ja) 端面防食性に優れた塗料組成物
JPS6279282A (ja) エポキシ樹脂系構造用接着剤
JP5344800B2 (ja) 表面処理剤及びその製造方法
JPS6279256A (ja) エポキシ樹脂系構造用接着剤
JP3131492B2 (ja) 白色防錆顔料組成物の製造方法
JPH07138775A (ja) 防錆顔料組成物
JPH02135273A (ja) 接着剤組成物
CA1162727A (en) Anti-corrosion pigments and their use in paints
JPS6176565A (ja) 塗料組成物
JPH10120975A (ja) 油面塗布用防錆剤組成物
JP4543262B2 (ja) 耐久密着性に優れたクロメートフリー樹脂複合型制振材料
JP2639714B2 (ja) 防錆顔料組成物