JPH04351624A - 型内被覆成形用熱硬化性樹脂組成物 - Google Patents

型内被覆成形用熱硬化性樹脂組成物

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JPH04351624A
JPH04351624A JP3127354A JP12735491A JPH04351624A JP H04351624 A JPH04351624 A JP H04351624A JP 3127354 A JP3127354 A JP 3127354A JP 12735491 A JP12735491 A JP 12735491A JP H04351624 A JPH04351624 A JP H04351624A
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JP
Japan
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thermosetting resin
resin composition
weight
mold
coating
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JP3127354A
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English (en)
Inventor
Natsuki Morishita
森下 夏樹
Kazuyoshi Yamamoto
山本 和芳
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、型内被覆成形法に用い
られる熱硬化性樹脂組成物に関し、特に、その表面に密
着性に優れた被覆層を形成し得る熱硬化性樹脂組成物に
関する。
【0002】
【従来の技術】近年、熱硬化性材料よりなる成形品が、
金属部品等の代替部材として工業部品等に広く用いられ
ている。中でも、シート・モールディング・コンパウン
ド(以下、SMCと略す)またはバルク・モールディン
グ・コンパウンド(以下、BMCと略す)が、汎用され
ている。しかしながら、SMCまたはBMCを成形型内
で加熱・加圧により成形して得られた成形品では、表面
に、気孔、微小亀裂、ひけまたは起伏等の表面欠陥が発
生しがちであった。このような表面欠陥が存在している
場合、成形品に通常の方法により塗装を行っても、十分
な塗膜を形成することは難しい。
【0003】従って、上記のような表面欠陥を隠蔽する
ための方法として、いわゆる型内被覆成形法が提案され
ている。例えば、特開昭53−71167号には、金型
内で加熱・加圧してSMCを半硬化させた後、金型を開
いて被覆材料を注入することにより成形品に被覆層を設
ける方法が開示されている。他方、特開昭61−273
921号には、圧縮成形中に、成形圧力を超える注入圧
で被覆材料を注入し、硬化させることにより、成形品表
面に被覆層を形成する方法が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た先行技術に記載されている型内被覆成形法では、SM
CまたはBMCからなる基材と、被覆層との密着性が十
分でないという問題があった。
【0005】よって、本発明の目的は、上述した型内被
覆成形法において、被覆層の密着性が良好な被覆成形品
を得ることを可能とする、型内被覆成形用樹脂組成物を
提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本願の請求項1に記載の
発明は、型内被覆成形法に用いられる熱硬化性樹脂組成
物であって、熱硬化性樹脂と、分子内に複数のイソシア
ネート基を有するポリイソシアネートとを含有すること
を特徴とする型内被覆成形用熱硬化性樹脂組成物である
【0007】また、本願の請求項2に記載の発明は、上
記型内被覆成形法に用いられる熱硬化性樹脂組成物であ
って、熱硬化性樹脂と、トリアリルイソシアヌレート(
CH2 =CHCH2 NCO)3 とを含有すること
を特徴とする型内被覆成形用熱硬化性樹脂組成物である
。本願の請求項1,2に記載の発明の型内被覆成形用熱
硬化性樹脂組成物は、いずれにおいても、分子内に含ま
れているイソシアネート基が、注入される被覆材料中の
水酸基と反応することにより、被覆層との密着性を高め
るように機能する点において共通する。
【0008】以下、本発明の構成の詳細を説明する。本
願の請求項1に記載の発明では、被覆材料中の水酸基と
反応結合させるために、熱硬化性樹脂組成物中に分子内
に複数のイソシアネート基を有するポリイソシアネート
が含有されている。このようなポリイソシアネートとし
ては、トリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシ
アネート、ポリメチレンポリフェニルジイソシアネート
等を用いることができる。ポリイソシアネートの使用量
は、熱硬化性樹脂組成物中の樹脂分中において0.1〜
20重量%であり、より好ましくは1〜10重量%であ
る。ポリイソシアネートの含有量が樹脂分中0.1重量
%未満の場合には、十分な密着性改善効果を得ることが
できないからであり、他方、20重量%を超えると、組
成物の粘度が高くなりすぎ、成形時に型内での流動性が
悪化し、成形品の寸法安定性が劣化するからである。
【0009】他方、本願の請求項2に記載の発明では、
被覆材料中の水酸基と反応結合させるためにトリアリル
イソイシアヌレート(以下、TAICと略す)が含有さ
れているが、このTAICの含有量としては、熱硬化性
樹脂組成物中の樹脂分中0.1〜70重量%であり、よ
り好ましくは1〜40重量%とされる。TAICの量が
0.1重量%未満では十分な密着性改善効果を得ること
ができないからであり、他方、70重量%を超えると組
成物の粘度が低くなりすぎ、SMCまたはBMCの形態
、すなわち固体状とすることが困難であるからである。
【0010】本願の請求項1,2に記載の発明における
熱硬化性樹脂組成物に含有される熱硬化性樹脂としては
、熱分解性のラジカル触媒を用いて二重結合を開裂付加
反応させ3次元網目構造を形成することができる、分子
内に反応性二重結合を有する不飽和ポリエステル樹脂、
ビニルエステル(エポキシアクリレート)樹脂、ウレタ
ンアクリレート樹脂等が用いられる。熱硬化性樹脂は、
単独で用いられてもよく、複数種を混合して用いられて
もよい。
【0011】上記不飽和ポリエステル樹脂は、公知慣用
の方法により、通常、有機ポリオールと脂肪族不飽和ポ
リカルボン酸と、さらに必要に応じて脂肪族飽和ポリカ
ルボン酸及び/または芳香族ポリカルボン酸等とから製
造される。他方、上記ビニルエステル樹脂も、公知慣用
の方法により、通常、エポキシ樹脂と、(メタ)アクリ
ル酸等の反応性二重結合を有するモノカルボン酸とから
製造される。
【0012】また、上記ウレタンアクリレート樹脂は、
通常、アルキレンジオール、アルキレンジオールエステ
ル、アルキレンジオールエーテル、ポリエーテルポリオ
ールまたはポリエステルポリオール等の有機ポリオール
に、有機ポリイソシアネートを反応させ、さらにヒドロ
キシアルキル(メタ)アクリレートを反応させて製造さ
れるものであるが、一部末端に遊離イソシアネート基を
残しこれを上記ビニルエステル樹脂と化合させて用いる
こともできる。
【0013】ここで、上記有機ポリオールとしては、ジ
オール、トリオール、テトロール及びこれらの混合物が
挙げられるが、主として脂肪族ポリオールと芳香族ポリ
オールとに分けられる。このうち脂肪族ポリオールとし
て代表的なものには、エチレングリコール、プロピレン
グリコール、ジプロピレングリコール、ブチレングリコ
ール、トリエチレングリコール、ネオペンチルグリコー
ル、ジブロムネオペンチルグリコール、ヘキサメチレン
グリコール、トリメチレングリコール、トリメチロール
プロパン、グリセリン、ペンタエリスリットジアリルエ
ーテル、水素化ビスフェノールA等があり、また芳香族
ポリオールとして代表的なものとしては、ビスフェノー
ルAまたはビスフェノールSあるいはこれらのビスフェ
ノールAまたはビスフェノールSにエチレンオキシド、
プロピレンオキシドもしくはブチレンオキシドのような
脂肪族オキシラン化合物を、一分子中に平均1〜20個
の範囲で付加させて得られるポリオキシアルキレンビス
フェノールAまたはポリオキシアルキレンビスフェノー
ルS等がある。
【0014】また、前記脂肪族不飽和カルボン酸として
は(無水)マレイン酸、フマル酸、(無水)イタコン酸
等が用いられ、前記脂肪族飽和カルボン酸としてはセバ
チン酸、アジピン酸、(無水)コハク酸等、前記芳香族
カルボン酸としては、(無水)フタル酸、イソフタル酸
、テレフタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、エ
ンドメチレンテトラヒドロ無水フタル酸等が用いられる
【0015】また、前記ビニルエステル樹脂に用いられ
るエポキシ樹脂としては、これもまた公知慣用の方法に
よりエピクロルヒドリン及びビスフェノールAから製造
されるビスフェノールA型エポキシ樹脂、エピクロルヒ
ドリン及び臭素化ビスフェノールAから製造される臭素
化ビスフェノールA型エポキシ樹脂、フェノールノボラ
ックまたはオルトクレゾールノボラックをグリシジルエ
ーテル化して製造されるノボラック型エポキシ樹脂、各
種アミンとエピクロルヒドリンを反応させて得られる、
テトラグリシジルメタキシレンジアミン、テトラグリシ
ジル1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサン、テトラ
グリシジルアミノジフェニルメタン、トリグリシジル−
p−アミノフェノール、トリグリシジル−m−アミノフ
ェノール、ジグリシジルアニリン、ジグリシジルオルト
トルイジン等のグリシジルアミン化合物等が用いられる
【0016】また、前記ウレタンアクリレート樹脂に用
いられるポリオールとしては、アルキレンジオールとし
て例えばエチレングリコール、プロピレングリコール、
ジエチレングリコール、ジイソプロピレングリコール、
ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、
ブタンジオール等のヒドロキシアルキルエーテル等、ポ
リエーテルポリオールとしてはポリオキシメチレン、ポ
リエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド等、
ポリエステルポリオールとしては前述したような有機ポ
リオール及びポリカルボン酸により製造された、両末端
に水酸基を有するポリエステルポリオール等が用いられ
る。また、前記ウレタンアクリレート樹脂に用いられる
ポリイソシアネートとしては、トリレンジイソシアネー
ト、イソホロンジイソシアネート、ポリメチレンポリフ
ェニルジイソシアネート等が用いられる。
【0017】また、前記ウレタンアクリレート樹脂に用
いられるヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートとし
ては通常ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒド
ロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチ
ル(メタ)アクリレート等が用いられ、ヒドロキシル基
は通常アルキル基のベータ位の炭素に結合している。ア
ルキル基は通常8個までの炭素原子を含むことができる
【0018】また、本発明の熱硬化性樹脂組成物には低
収縮剤として、ポリ酢酸ビニル、ポリメチル(メタ)ア
クリレート、ポリエチレン、エチレン酢酸ビニル共重合
体、酢酸ビニル−スチレン共重合体、ポリブタジエン、
飽和ポリエステル類、飽和ポリエーテル類等のような熱
可塑性樹脂を必要に応じて適当量用いることができる。
【0019】さらに、本発明の熱硬化性樹脂組成物には
、目的及び用途に応じて、適当量の無機充填剤を加える
ことができる。使用可能な無機充填剤としては、以下の
ようなものがある。すなわち、硫黄、グラファイト、ダ
イヤモンド等の元素鉱物、黄鉄鉱等の硫化鉱物、岩塩、
カリ岩塩等のハロゲン化鉱物、炭素カルシウム等の炭酸
塩鉱物、藍鉄鉱等のりん酸塩鉱物、カルノー石等のバナ
ジン酸塩鉱物、重晶石(硫酸バリウム)、石膏(硫酸カ
ルシウム)等の硫酸塩鉱物、ほう砂等のほう酸塩鉱物、
灰チタン石等のチタン酸塩鉱物、雲母、タルク(滑石)
、葉ろう石、カオリン、石英、長石等のけい酸塩鉱物、
酸化チタン、鋼玉(酸化アルミニウム)、水酸化アルミ
ニウム等の金属(水)酸化物、(中空)ガラス球等のガ
ラス製品等を中心とした天然または人工の鉱物またはそ
れを処理、精製あるいは加工したもの、及びそれらの混
合物が用いられる。また,、上記充填剤の添加量として
は、熱硬化性樹脂100重量部に対して0〜300重量
部添加されるのが好ましい。添加量が300重量部を超
えると充填剤を樹脂及び単量体の中に均一に分散させる
ことが困難になり、また粘度が高くなりすぎるため型内
での流動が悪くなり寸法安定性を得ることが困難になる
【0020】また、本発明の熱硬化性樹脂組成物では、
補強材として、各種補強繊維、すなわちガラス繊維、炭
素繊維等を必要に応じて適当量加えることができる。ま
た、さらに本発明の熱硬化性樹脂組成物には、必要に応
じて、スチレン、アルフアメチルスチレン、ジビニルベ
ンゼン、ビニルトルエン、ジアリルフタレート、各種ア
クリレートモノマー、各種メタクリレートモノマー等の
共重合性単量体、ケトンパーオキサイド類、ジアシルパ
ーオキサイド類、ハイドロパーオキサイド類、ジアルキ
ルパーオキサイド類、アルキルパーエステル類、パーカ
ーボネート類、パーオキシケタール類等の公知の重合開
始剤、ジメチルアニリン、ナフテン酸コバルト等の公知
の硬化促進剤、パラベンゾキノン等の重合禁止剤、カー
ボンブラックや酸化チタン、酸化鉄、シアニン系顔料、
アルミフレーク、ニッケル粉、金粉、銀粉等の顔料、ア
ゾ系染料やアントラキノン系、インジゴイド系、スチル
ベン系等の染料、カーボンブラック等の導電性付与剤、
乳化剤、ステアリン酸亜鉛等の金属石鹸類、脂肪族燐酸
塩、レシチン等の離型剤等を用途、目的に応じて適当量
加えることができる。
【0021】また、本願の請求項1,2に記載の熱硬化
性樹脂組成物と組み合わされて用いられる被覆層形成用
組成物としては、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエス
テル樹脂、ウレタンアクリレート樹脂等の熱硬化性樹脂
が用いられ、必要に応じて各種充填剤、添加剤等を加え
ることができる。上記のようにして得られた請求項1,
2に記載の熱硬化性樹脂組成物は、従来公知の方法によ
り、SMCあるいはBMCの形態を持つ熱硬化性樹脂組
成物とすることができ、被覆用組成物と共に、従来公知
の型内塗装に用いられる。
【0022】例えば、130〜160℃に加熱された成
形金型内にSMCを入れて40〜120kg/cm2 
の圧力で30秒〜5分間加圧成形した後、金型をわずか
に開いて型内被覆用組成物を注入し、次い5〜120k
g/cm2 、130〜160℃で30秒〜5分間再加
熱再加圧することにより、成形されたSMCの表面全体
に型内被覆用組成物を展延し、硬化させて被覆層を形成
することができる。
【0023】また、特開昭61−273921に開示さ
れているように、SMCを130〜160℃、40〜1
20kg/cm2 で数十秒〜数分間加圧成形した後圧
力を10〜30kg/cm2 に減圧した状態で高圧注
入機を用いて100〜300kg/cm2 の高圧で型
内被覆用組成物を型内に注入して再び30〜100kg
/cm2 に増圧して型内被覆用組成物を展延硬化させ
るという方法もある。上記のような型内塗装方法に、本
発明の熱硬化性樹脂組成物を用いれば、容易に密着性の
良好な被覆体を形成することができる。
【0024】
【作用】本願の請求項1,2に記載の発明では、熱硬化
性樹脂組成物中に上記のようにイソシアネート基が含有
されており、該イソシアネート基が被覆用組成物中の水
酸基と反応し結合するため、熱硬化性樹脂組成物と被覆
層との密着性が該結合の形成により高められる。
【0025】すなわち、請求項1に記載の発明では、ポ
リイソシアネート中の少なくとも一のイソシアネート基
が被覆材料中の水酸基と反応結合し、他の少なくとも一
つのイソシアネート基が熱硬化性樹脂組成物中の水酸基
と反応結合する。従って、該ポリイソシアネートにより
、基材である熱硬化性樹脂と被覆層とが化学化的に結び
付けられることになるため、成形基材である熱硬化性樹
脂と被覆層との密着性がより一層効果的に高められる。
【0026】また、本願の請求項2に記載の発明では、
熱硬化性樹脂組成物中に含有されているTAICが、成
形型内において加熱により単量体すなわちアルリイソシ
アネートに分解し、分子中のアリル基が熱硬化性樹脂組
成物と共重合反応し、他方、イソシアネート基が注入さ
れた被覆用組成物中の水酸基と反応結合する。従って、
熱硬化性樹脂組成物と被覆層との密着性がより一層効果
的に高められる。
【0027】
【実施例】以下、本願の請求項1,2に記載の発明を実
施例を説明することにより明らかにする。 実施例1 熱硬化性樹脂組成物として、下記の組成のものを用意し
た。
【0028】ポリエステル樹脂A(イソフタル酸系の不
飽和ポリエステル樹脂約60重量%及びスチレンモノマ
ー約40重量%を含有)……70重量部ポリスチレン樹
脂B(ポリスチレン樹脂約30重量%及びスチレンモノ
マー約70重量%を含有)……30重量部 イソシアネート(日本ポリウレタン社製、商品名:コロ
ネートHX、ヘキサメチレンジイソシアネートのトリマ
ータイプ)……5重量部 炭酸カルシウム粉末……120重量部 硬化剤(t−ブチルパーオキシベンゾエート)……1重
量部 増粘剤(酸化マグネシウム粉末)……1重量部。
【0029】上記組成を十分に混合し、攪拌した後、S
MC含浸装置によりガラス繊維(旭ファイバーグラス社
製:ER4630LBD166Wを長さ25mmに切断
したもの)60重量部に含浸させ、熱硬化性樹脂組成物
としてのSMCを得た。他方、ポリエステル樹脂A10
0重量部、炭酸カルシウム100重量部及び硬化剤(t
−ブチルパーオキシベンゾエート)1重量部を十分に混
合し、攪拌することにより、型内被覆用組成物を得た。
【0030】上記のようにして用意した熱硬化性樹脂組
成物としてのSMC及び被覆用組成物を用い、以下のよ
うにして成形品を得た。上型を150℃下型を150℃
に加熱した30cm×30cmの正方形の平板の金型上
に上記SMCを約700gチャージした。チャージされ
たSMCは、約4mmの厚みを有していた。次に、10
0kg/cm2 の圧力で100秒間、加圧成形し、し
かる後金型を開き上記被覆材料を10ml注入し、再度
金型を閉め、80kg/cm2 で120秒間再加熱す
ることにより、SMC成形品の表面に型内被覆用組成物
を展延し、硬化させ、被覆層を形成した。次に、型を開
いて脱型し、表面を厚み100μmの被覆層で被覆され
た成形品を得た。
【0031】得られた成形品の表面にカッターナイフを
用いて2mmの間隔をおいて11本の素地(基材)に達
する直線を平行にひき、これらの直線に直交する11本
の直線を2mm間隔でひき、碁盤目状の部分を形成した
。次に、該碁盤目状の部分に粘着テープ(積水化学工業
社製、商品名:セロテープ)を貼り付け、しかる後剥が
すことにより碁盤目のマスの残存数、すなわち被覆層が
剥離しないマスの残存数を調べた(以下、碁盤目密着試
験と称す)。その結果、被覆層が剥離しなかったマスの
割合は、100個/100個であった。
【0032】比較例1 イソシアネートを用いなかったこと以外は、実施例1と
全く同様にして熱硬化性樹脂組成物としてのSMCを用
意し、実施例1で用意したのと同一の被覆用組成物を用
い、実施例1と同様にして成形品を得た。得られた成形
品について、実施例1と同様にして碁盤目密着試験によ
り評価したところ、被覆層が剥離しないマスの割合は3
1個/100個であった。
【0033】なお、上記実施例1及び比較例1の熱硬化
性樹脂組成物の組成及び碁盤目密着試験の結果を下記の
表1に示す。
【0034】
【表1】
【0035】実施例2 ポリエステル樹脂A(イソフタル酸系の不飽和ポリエス
テル樹脂約60重量% 及びスチレンモノマー約40重量%含有)……70重量
部 ポリスチレン樹脂B(ポリスチレン樹脂約30重量%及
びスチレンモノマー約70重量%含有)……30重量部
TAIC(日本化成社製)……5重量部炭酸カルシウム
粉末……120重量部 硬化剤(t−ブチルパーオキシベンゾエート)……1重
量部 増粘剤(酸化マグネシウム粉末)……1重量部。
【0036】上記の組成を混合し、十分に攪拌した後、
SMC含浸装置によりガラス繊維(旭ファイバーグラス
社製ロービング、商品名:ER4630LDD166W
を長さ25mmに切断したもの)60重量部に含浸させ
、熱硬化性樹脂組成物としてのSMCを得た。他方、ポ
リエステル樹脂A100重量部、炭酸カルシウム100
重量部及び硬化剤(t−ブチルパーオキシベンゾエート
)1重量部を混合し、十分に攪拌することにより、被覆
用組成物を得た。
【0037】上記のようにして得たSMC及び被覆用組
成物を用い、実施例1と同様にして成形を行ったところ
、表面を厚み100μmの被覆層で被覆された成形品を
得ることができた。得られた成形品について実施例1と
同様にして碁盤目密着試験を行い評価したところ、被覆
層が剥離しなかったマスの残存割合は、100個/10
0個であった。
【0038】比較例2 TAICを用いなかったこと以外は、実施例2と同様に
してSMCを得、実施例2と同一の被覆用組成物を用い
、実施例2と同様にして成形品を得た。また、得られた
成形品について実施例1と同様に碁盤目密着試験により
評価したところ、得られた成形品における被覆層が剥離
しなかったマスの残存割合は31個/100個であった
。なお、上記実施例2及び比較例2の熱硬化性樹脂組成
物の組成及び碁盤目密着試験の結果を下記の表2にまと
めて示す。
【0039】
【表2】
【0040】
【発明の効果】以上のように、本願の請求項1,2に記
載の発明によれば、熱硬化性樹脂組成物中において、上
記特定のイソシアネートが配合されているため、被覆材
料中の水酸基と該イソシアネートとの反応結合により被
覆層と熱硬化性樹脂を主体とする成形品基材とが密着さ
れる。従って、本発明によれば、被覆層が強固に密着さ
れた成形品を、型内被覆成形法により提供することが可
能となる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  型内被覆成形法に用いられる熱硬化性
    樹脂組成物であって、熱硬化性樹脂と、分子内に複数の
    イソシアネート基を有するポリイソシアネートとを含有
    することを特徴とする型内被覆成形用熱硬化性樹脂組成
    物。
  2. 【請求項2】  型内被覆成形法に用いられる熱硬化性
    樹脂組成物であって、熱硬化性樹脂と、トリアリルイソ
    シアヌレート(CH2 =CHCH2NCO)3 とを
    含有することを特徴とする型内被覆成形用熱硬化性樹脂
    組成物。
JP3127354A 1991-05-30 1991-05-30 型内被覆成形用熱硬化性樹脂組成物 Pending JPH04351624A (ja)

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