JPH04351614A - 水素化液状石油樹脂およびそれを用いたホットメルト感圧接着剤組成物 - Google Patents

水素化液状石油樹脂およびそれを用いたホットメルト感圧接着剤組成物

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JPH04351614A
JPH04351614A JP3152206A JP15220691A JPH04351614A JP H04351614 A JPH04351614 A JP H04351614A JP 3152206 A JP3152206 A JP 3152206A JP 15220691 A JP15220691 A JP 15220691A JP H04351614 A JPH04351614 A JP H04351614A
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Taku Sato
卓 佐藤
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規な構造を有する水
素化液状石油樹脂、およびそれを用いるホットメルト感
圧接着剤組成物に関する。
【0002】更に詳しくは、芳香族環がメチレン基を介
して結合した形の芳香族系液状石油樹脂を水素化処理し
て得られる、低粘度で、かつ無臭であり、色相、相溶性
更に粘着特性に優れた水素化液状石油樹脂および、それ
を軟化剤として用いる、低粘度で粘着特性バランスの優
れた、ホットメルト感圧接着剤組成物に関する。
【0003】本発明の水素化液状石油樹脂は低粘度で色
相に優れ、無臭であるため多分野での用途が期待される
。特に本発明に係る水素化液状石油樹脂を軟化剤として
使用したホットメルト感圧接着剤組成物は、低粘度であ
るため作業性に優れ、更に粘着三特性のバランスに優れ
ているので、各種産業分野での幅広い用途が期待できる
【0004】
【従来の技術】従来、各種の液状石油樹脂が製造されて
いるが、色相および臭い(無臭)に優れ、かつ感圧接着
剤の軟化剤として使用した場合に優れた粘着三特性を示
す液状石油樹脂は得られていなかった。液状石油樹脂と
同一用途で用いられる樹脂として鉱油から製造される各
種プロセスオイルが知られているが、一般に石油臭は避
けられず、着色しているため用途が限られていた。例え
ば、感圧接着剤の軟化剤としてプロセスオイルを使用し
た場合、色相、臭いが劣る他、、粘着三特性においても
充分な性能は得られなかった。また、高度に精製した液
状石油樹脂やプロセスオイルでは色相、臭気ともに優れ
たものも得られるが、粘着三特性を満足させるものはな
い。
【0005】ここに、感圧接着剤は、エラストマーをベ
ースポリマーとし、これに粘着付与剤および軟化剤等を
組み合せて調整されるのが一般的である。そして、軟化
剤としては、鉱油から製造したパラフィン系、ナフテン
系などのプロセスオイルが最も頻繁に用いられる。感圧
接着剤は、粘着剤ともいわれ、テープ、ラベル、シート
などの形で包装、シール、ラベル、マスキング、表面保
護、防食、電気絶縁、医療、両面接着等の目的に広く用
いられている。例えば、感圧接着剤テープは次のように
製造される。
【0006】エラストマーとして天然ゴム、スチレン−
ブタジエンゴム、イソプレンゴムなどのジエン系エラス
トマーを用い、これに粘着付与剤、軟化剤のほか必要に
より安定剤、充填剤、その他の添加剤を加えて有機溶剤
中で混合溶解し、これをテープ基材、セパレータ等に塗
布した後、乾燥して溶剤を蒸発除去することにより製造
される。
【0007】ところが、近年、安全、公害、生産性等の
面から有機溶剤を用いないホットメルト製造法が急速に
普及している。ホットメルト製造法とはベースポリマー
、粘着付与剤、軟化剤等の混合物を加熱溶融してテープ
基材等に塗布する技術であり、塗工の作業性、生産性等
の面から適度の溶融粘度が要求される。
【0008】ホットメルト感圧接着剤のベースポリマー
としては、共役ジエンとビニル芳香族炭化水素とから成
るブロック共重合体(以下ブロック共重合体という)、
エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・α−オレフ
ィン共重合体、ポリエステル樹脂等の種々のポリマーが
用いられているが、とりわけブロック共重合体は、粘着
性と耐クリープ性とのバランスが比較的良好であること
から使用量が増加している。
【0009】ブロック共重合体としては各種のスチレン
−イソプレン系ブロック共重合体、スチレン−ブタジエ
ン系ブロック共重合体、スチレン−ブタジエン系ブロッ
ク共重合体の水素添加物等が工業化されている。
【0010】また、粘着付与剤としてはロジン系または
テルペン系樹脂のような天然系樹脂および脂肪族系、脂
環族系、共重合系樹脂のような石油樹脂類がよく用いら
れ、軟化剤としては鉱油系のプロセスオイル、ポリエス
テル系可塑剤、ポリブテン、液状ゴム等の液状樹脂が配
合されるのが一般的である。
【0011】かかる組成からなる感圧接着剤は指圧のよ
うな弱い圧力でも充分に被着面になじみ、ミクロ的な接
触面積を増大させるために適当な粘性が必要である。ま
た、引きはがし、ずれなどの外力に耐えるための弾性を
持ち合わせなくてはならない。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、色相
が優れ、臭気がなく、かつ粘着三特性に優れた液状の石
油樹脂を提供することにある。更に、これを感圧接着剤
の軟化剤として優れた性能をも有する感圧接着剤組成物
を提供しようとするものである。ここに、軟化剤の役割
は、感圧接着剤のガラス転移点を低下させ、流動性を高
めて作業性と粘着性を向上させることにある。
【0013】感圧剤の製造にホットメルト製造法を採用
するためには、塗布作業を円滑に進めるための適性粘度
領域があり、一般的には溶剤系などに較べより低い溶融
粘度が要求される。
【0014】ところが一般的には、プロセスオイルを用
いて溶融粘度を低下させると粘着力は向上するけれども
保持力が低下するなど、粘着三特性と呼ばれる粘着力(
タック)、接着力、保持力のすべてに優れたバランスを
示すプロセスオイルはない。
【0015】また、近年産業界から要望の増している非
極性のポリオレフィン被着体への接着力、とりわけ低温
の接着力や保持力も十分とはいえない。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的達成のために、
本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、本発明を完成す
るに至った。特に、従来課題の多かったホットメルト感
圧接着剤の粘着特性と軟化剤の化学構造との関係につい
ては、ある種の化学構造を有する水素化液状石油樹脂を
用いると、粘度が低下するにもかかわらず、保持力が犠
牲になることもなく粘着特性バランスが大巾に向上する
ことを見出し本発明を完成した。
【0017】ここで言うある種の化学構造とは、芳香族
環がメチレン基を介して結合した形芳香族系液状石油樹
脂を水素化処理して得られる新規な水素化液状石油樹脂
である。
【0018】この水素化液状石油樹脂はそれ自身粘度が
低く色相に優れているほか、これを軟化剤として用いた
ホットメルト感圧接着剤は粘着特性に優れかつポリオレ
フィンに対する粘着特性も優れている。
【0019】本発明に係る樹脂をホットメルト感圧接着
剤に使用した場合につき以下に述べる。ホットメルト感
圧接着剤に用いるブロック共重合体は、ビニル芳香族炭
化水素の重合物から成るハードセグメントと共役ジエン
の重合物から成るソフトセグメント部があり、室温にお
いてはハードセグメント部が見掛上、架橋点として作用
するためゴム弾性を示し、接着剤にクリーブ特性を与え
、加熱時には可塑化され、適度の流動性を与える。
【0020】軟化剤はこのブロック共重合体のハードセ
グメントに相溶するか、ソフトセグメントに相溶するか
で粘着特性および溶融物性に変化を与える。
【0021】例えば、粘着性を向上させるためにはソフ
トセグメントに相溶する軟化剤を、加熱溶融時の粘度を
低下させるためにはハードセグメントに相溶する軟化剤
を添加することが一般的に行われる。
【0022】ところが実際にはハードセグメントあるい
はソフトセグメントの一方のみに相溶する軟化剤は存在
しないので、用いるブロック共重合体のビニル芳香即炭
化水素との共役ジエンとの比、それぞれの重合度のブロ
ック共重合体の性状と軟化剤の性状との微妙なバランス
が優れた粘着特性バランスを示すものと予想される。
【0023】また、粘着付与剤の種類によっても粘着特
性が大きく変わることは言うまでもない。
【0024】
【作用】本発明に用いられる新規な化学構造をした水素
化液状石油樹脂は、芳香族環がメチレン基を介して結合
した構造のオリゴマーを水素化処理して得られるもので
あれば、製造方法を特に限定するものではない。しかし
ながら一例を述べれば以下のようにして製造したものが
好適に使用できる。
【0025】まず、芳香族原料としてはトルエン、キシ
レン、エチルベンゼン、メチルエチルベンゼン、トリメ
チルベンゼン、デュレン、イソデュレン等のベンゼン環
にメチル基またはエチル基のような比較的炭素数が少な
い置換基が1〜4個置換したベンゼン誘導体およびイン
ダン誘導体、ナフタリン、アントラセン等の各種縮合多
環芳香族化合物の誘導体ならびにそれらの混合物または
それらの一部を含む留分であれば特に制約はない。
【0026】また、プロピル基、ブチル基のような比較
的炭素数の多い置換基を有する芳香族化合物あるいはパ
ラフィン、ナフテン等の非芳香族化合物が含まれていて
も、これらの化合物はホルムアルデヒドとの反応性が低
いかあるいは全くないため単に溶媒として作用するだけ
であり、原料油中に上記の反応性芳香族化合物が含まれ
ていれば特に問題はない。
【0027】ただし、後述のホルムアルデヒドと原料油
のモル比を決定する際は、原料油中の反応性芳香族化合
物の含有量を考慮する必要がある。
【0028】こうして、一般的にはトルエン、改質系ま
たは分解系混合キシレン留分、キシレン製造あるいは異
性化等の塔底油から得られる炭素数9あるいは10の芳
香族留分等が実用上好ましい原料油となる。
【0029】また、一方の原料であるホルムアルデヒド
は、反応系内で単量体のホルムアルデヒドを生成するも
のであれば、出発原料としてはいかなる形態のものでも
よく、例えば市販の各種濃度のホルマリンまたはトリオ
キサン、パラホルムアルデヒドのような重合物等をその
まま用いることができるが触媒濃度を低下させず(ホル
マリンは水溶液であるので触媒濃度を低下させる)低価
格で容易に入手できるパラホルムアルデヒドが最適であ
る。
【0030】また、何らかの方法で別途発生させたガス
状ホルムアルデヒドを原料油、触媒(液状の場合)、溶
媒等に溶解させて反応系内に仕込むこともできる。
【0031】触媒は酸触媒であれば特に制約はなく、硫
酸、リン酸、ピロリン酸、過塩素酸、塩化アルミニウム
、三沸化ホウ素等を用いることができる。安価で再使用
が容易な点で硫酸が有利である。
【0032】溶媒は過剰の原料油が溶媒作用を成すため
特に必要としないが、必要に応じて反応に関与しない溶
媒(例えばイソパラフィン)を適量加えることができる
【0033】本発明の原料となる芳香族系液状石油樹脂
を得るためには、反応性芳香族化合物に対するホルムア
ルデヒドのモル比を1以下に、好ましくは0.8以下に
抑える必要がある。
【0034】原料に用いる芳香族化合物の種類にも依る
が、一般的にはモル比が低い場合ほど生成する石油樹脂
の収率は低くなるが液状留分の選択率は向上する。
【0035】本反応に係る触媒使用量は、反応条件と密
接に関連するため一概に規定できないが、一般的には原
料油中の反応性芳香族化合物に対して5〜50重量%、
好ましくは15〜35重量%が適切である。
【0036】本反応の反応温度は、原料油および触媒の
種類および量等に依存するため一概に規定できないが、
一般的には60〜180℃、好ましくは80〜120℃
が用いられる。
【0037】本反応に係る反応時間は、原料油および触
媒の種類および量に依存するため一概に規定できず、一
般的には0.5〜10時間、好ましくは2〜5時間が用
いられる。
【0038】反応生成物はあらかじめ触媒除去、洗浄(
微量酸性物質の除去)、未反応油、溶媒(使用した場合
)および軽質生成物の除去操作をする。
【0039】次に蒸留により芳香族系液状石油樹脂を得
るわけであるが、蒸留条件は、原料油の種類、目的とす
る芳香族系液状石油樹脂の要求性状によるため一概に規
定することができないが、通常は5mmHg以下の減圧
下、好ましくは2mmHg以下の減圧下で常圧換算30
0〜470℃の留分好ましくは360〜420℃の留分
が、目的とする芳香族系液状石油樹脂となる。
【0040】かくして得られた芳香族系液状石油樹脂は
、芳香族環とメチレン基が交互に結合し、芳香族環ある
いはメチレン基を末端に有するオリゴマーを主体とする
ものである。
【0041】次に、この芳香族系液状石油樹脂を水素化
処理して本発明の水素化液状石油樹脂を得ることができ
る。
【0042】水素化処理の手法としては、芳香族系液状
石油樹脂中の芳香族環の20〜100%、好ましくは5
0〜100%が水素化されれば特に限定はなく、従来よ
り公知の手法を適用すればよい。
【0043】芳香族環の水素化が20%以下であれば粘
着特性のバランスが十分には改善されない。ここで芳香
族環の20〜100%の水素化とは後述の紫外線分光器
で測定した水素添加率が20〜100%という意味であ
る。
【0044】反応形式は連続式あるいは回分式のいずれ
でもよく、従来より公知の粉末状触媒による回分式の懸
濁床方式、流通式の懸濁気泡塔方式などを用いることが
できる。
【0045】触媒にも特に限定はないが、一般的には第
VI族および第VIII族の金属、例えばニッケル、パ
ラジウム、白金、コバルト、ルテニウム、ロジウムある
いはこれらの酸化物、硫化物などが使用でき、これらを
ケイソウ土、アルミナ、カーボン、シリカなどの担体に
担持させたものも使用できる。
【0046】触媒使用量は一般に原料樹脂に対して0.
1〜50重量%、好ましくは0.5〜10重量%が用い
られる。
【0047】反応条件も用いる触媒、製品の要求性状な
どで決められるものであり規定できるものではないが反
応温度は50〜300℃、好ましくは150〜250℃
、水素圧力は5〜300kg/cm2 、好ましくは3
0〜250kg/cm2 である。溶剤は無溶剤下でも
可能であるが、シクロヘキサン、n−ヘキサン、イソパ
ラフィンなどの非反応性の溶剤を使用することができる
【0048】生成する水素化液状石油樹脂は、メチレン
基で架橋された芳香族環の一部または全部が水素化され
た化学構造をしている。
【0049】本発明に係る樹脂をホットメルト感圧接着
剤に使用する場合のエラストマーとしては、本発明に係
わる水素化液状石油樹脂と相溶するエラストマーであれ
ば特に種類を限定するものではないが、例えば各種のス
チレン−イソプレン系ブロック共重合体、スチレン−ブ
タジエン系ブロック共重合体、スチレン−ブタジエン系
ブロック共重合体の水素添加物等のブロック共重合体が
好適に使用できる。
【0050】本発明に係わる水素化液状石油樹脂は上記
のエラストマーと粘着付与剤の混合物に目的に応じた配
合比で混合すればよく、性能を低下させない範囲でジオ
クチルフタレート、ジブチルフタレート、プロセスオイ
ル、ポリブテンなど別種の軟化剤を加えてもよい。
【0051】粘着付与剤樹脂はロジンおよびその誘導体
、テルペン樹脂、脂肪族系樹脂、脂環族系樹脂、芳香族
系樹脂、共重合系樹脂などから用途に応じて選ばれる。
【0052】一般に、エラストマーと粘着付与剤樹脂お
よび軟化剤の配合比は、エラストマー100重量部に対
し粘着付与剤樹脂10〜200重量部、軟化剤は5〜5
0重量部が適切である。
【0053】さらに必要に応じて炭酸カルシウム、亜鉛
華、酸化チタン、シリカなどの充填剤、アミン系、ケト
ン−アミン系、フェノール系などの老化防止剤、安定剤
などを任意の配合比で加えることもできる。
【0055】また、混合法に特に制約はなく、例えば一
般の溶融釜、ニーダー、ミキシングロール、押出機、イ
ンターナルミキサーなどを用いることができる。
【0055】
【実施例】以下に本発明の内容を具体的に説明するため
に実施例を示すが、その要旨を越えない限り、この実施
例により制限を受けるものではない。
【0056】実施に際し、製造した水素化液状石油樹脂
の色相はセイボルト色JISK2580、密度はJIS
K2249で、動粘度はJISK2283で測定した。
【0057】また、水素化処理による水素添加率は紫外
線分光器で265nmの吸光度を測定し、次式のように
算出した。
【0058】(水素添加率)=  100×(A−B)
/A      (%)
【0059】ただし、Aは原料の芳香族系液状石油樹脂
の吸光度、Bは水素化液状石油樹脂の吸光度を示す。
【0060】ホットメルト感圧接着剤は以下のように調
整し、溶融粘度および接着性能を評価した。
【0061】スチレン−イソプレンブロック共重合体(
SIS:シェル化学製カリフレックスTR1107)1
00重量部、粘着付与剤(C5 系石油樹脂:エクソン
化学製エスコレッツ1304)100重量部に軟化剤と
して、本発明に係る水素化液状樹脂または比較用軟化剤
40重量部を加え、加熱溶融し、50μmのポリエステ
ルフィルム上に、厚さ40μmにコートして粘着テープ
を製造した。
【0062】得られた粘着テープにつき粘着三特性であ
る粘着力(タック)、接着力、保持力、を測定した。測
定方法を以下に示す。
【0063】(1)ボールタック 助走距離10cm、傾斜度30度、温度23℃の条件で
J.Dow式ころがりボールタック法を用いて測定し、
結果は静止したボ−ルの最大径(×1/32インチ)で
表示した。
【0064】(2)接着力(180°ピール力)ステン
レスおよびポリエチレン板被着体に幅25mmの粘着テ
ープを貼り300mm/分の速度で180度の方向に剥
離を行い、その剥離に要する荷重を測定した。
【0065】(3)保持力 ステンレスおよびポリエチレン板被着体に25mm×2
5mmの面積で粘着テープを貼り合せ、1kgの分銅を
つり下げて40℃で10分間予熱した後、2℃/5分の
速度で昇温し粘着テープが落下したときの温度を測定し
た。
【0066】
【比較例1】 (芳香族系液状石油樹脂の製造)撹拌装置、還流冷却器
を備えた4つ口フラスコに改質系キシレン塔底油の15
0〜180℃の沸点範囲を持つC9 芳香族留分240
g と市販工業用92%パラホルムアルデヒド20g 
を加え、ゆっくり撹拌しながら市販75%希硫酸75g
を滴下した。使用した改質系キシレン塔底油(原料)の
組成を表1に示す。
【0067】硫酸滴下後、反応温度を100〜110℃
に昇温し、そのまま激しくかき混ぜながら3時間反応し
た。
【0068】反応終了後、室温にまで冷却し、分液ロー
トに内容物を移し静置すると硫酸層が下層に分離するま
でこれを除去した。ひきつづき洗浄水のpHが7を示す
まで2〜3回水洗を繰り返した。
【0069】得られた油層を蒸留フラスコに移し、最初
は10mmHgの減圧蒸留で未反応油を除去し、1mm
Hgにまで減圧度を上げて、常圧換算360〜420℃
までの留分を芳香族系液状石油樹脂として92g を得
た。一般性状を表2に、ホットメルト感圧接着剤の評価
結果を表3に示す。
【0070】
【実施例1】 (水素化液状石油樹脂の製造)比較例1で製造した芳香
族系石油樹脂100gをオートクレーブにいれ市販のニ
ッケル/ケイソウ土系触媒(日揮化学製N113)2g
 の存在下、反応温度250℃、水素圧100kg/c
m2 Gで2時間の水素化処理を実施した。
【0071】反応終了冷却後、ガスを抜き触媒をろ別し
水素添加率96.3%の水素化液状石油樹脂95g を
得た。得られた水素化液状石油樹脂の性状は表2に、ま
たこれを軟化剤としたホットメルト感圧接着剤の評価結
果を表3に示す。
【0072】
【実施例2】実施例1の水素化処理条件のうち触媒量を
0.5g に、水素圧を70kg/cm2 Gに変更し
た以外は全く同一の操作を行い、水素添加率88.7%
の水素化液状石油樹脂95g を得た。
【0073】得られた水素化液状石油樹脂の性状は表2
に、また、これを軟化剤としたホットメルト感圧接着剤
の評価結果を表3に示す。
【0074】
【実施例3】実施例1の水素化処理条件のうち触媒量を
0.2g 、反応温度を200℃に変更した以外は全く
同一の操作を行い、水素添加率60.5%の水素化液状
石油樹脂92g を得た。
【0075】得られた水素化液状石油樹脂の性状は表2
に、また、これを軟化剤としたホットメルト感圧接着剤
の評価結果を表3に示す。
【0076】
【比較例2】比較例2の軟化剤としてナフテン系プロセ
スオイルシェルフレックス371N(シェル化学製)を
採用した。一般性状を表2に、ホットメルト感圧接着剤
の評価結果を表3に示す。
【0077】
【比較例3】比較例3の軟化剤としてパラフィン系プロ
セスオイル三菱10ライトプロセス油(三菱石油製)を
採用した。一般性状を表2に、ホットメルト感圧接着剤
の評価結果を表3に示す。
【0078】
【表1】
【0079】
【表2】
【0080】
【表3】
【0081】
【発明の効果】本発明によって得られた水素化液状石油
樹脂は、表2に見られるように低粘度で色相が優れてお
りほとんど無臭である。
【0082】また、本樹脂を軟化剤として用いたホット
メルト感圧接着剤は表3に見られるとおり、低粘度で塗
布工程の作業性に優れており、粘着力、接着力、保持力
の粘着三特性のバランスが優れている。また、ポリエチ
レンなどの非極性被着体に対する粘着特性も優れている
【0083】以上の結果、本発明で得られた水素化液状
石油樹脂は従来の鉱油あるいは合成油には得られない優
れた性能の軟化剤として、各種産業分野での幅広い展開
が期待される。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  芳香族環がメチレン基を介して結合し
    た形の芳香族系液状石油樹脂を水素化処理して得られる
    水素化液状石油樹脂。
  2. 【請求項2】  芳香族環がメチレン基を介して結合し
    た形の芳香族系液状石油樹脂を水素化処理して得られる
    水素化液状石油樹脂を用いたホットメルト感圧接着剤組
    成物。
  3. 【請求項3】  芳香族系液状石油樹脂が、芳香族化合
    物または芳香族化合物を主成分とする留分とホルムアル
    デヒドを酸触媒の存在下で反応させて得られる重合物で
    ある請求項1記載の水素化液状石油樹脂。
  4. 【請求項4】  芳香族系液状石油樹脂が、芳香族化合
    物または芳香族化合物を主成分とする留分とホルムアル
    デヒドを酸触媒の存在下で反応させて得られる重合物で
    ある請求項2記載の水素化液状石油樹脂を用いたホット
    メルト感圧接着剤組成物。
  5. 【請求項5】  芳香族化合物または芳香族化合物を主
    成分とする留分として、トルエン、改質系または分解系
    混合キシレン留分、またはキシレン製造あるいは異性化
    の塔底油から得られる炭素数9ないし10個の芳香族留
    分を用いる請求項3記載の水素化液状石油樹脂。
  6. 【請求項6】  芳香族化合物または芳香族化合物を主
    成分とする留分として、トルエン、改質系または分解系
    混合キシレン留分、またはキシレン製造あるいは異性化
    の塔底油から得られる炭素数9ないし10個の芳香族留
    分を用いる請求項4記載の水素化液状石油樹脂を用いた
    ホットメルト感圧接着剤組成物。
  7. 【請求項7】  芳香族化合物または芳香族化合物を主
    成分とする留分として、キシレン製造あるいは異性化の
    塔底油から得られる炭素数9ないし10個の芳香族留分
    を用い、ホルムアルデヒド源としてパラホルムアルデヒ
    ド、酸触媒として硫酸を用いる請求項3記載の水素化液
    状石油樹脂。
  8. 【請求項8】  芳香族化合物または芳香族化合物を主
    成分とする留分として、キシレン製造あるいは異性化の
    塔底油から得られる炭素数9ないし10個の芳香族留分
    を用い、ホルムアルデヒド源としてパラホルムアルデヒ
    ド、酸触媒として硫酸を用いる請求項4記載の水素化液
    状石油樹脂を用いたホットメルト感圧接着剤組成物。
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