JPH04346619A - 延性の優れた超高張力鋼線の製造方法 - Google Patents

延性の優れた超高張力鋼線の製造方法

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JPH04346619A
JPH04346619A JP11884591A JP11884591A JPH04346619A JP H04346619 A JPH04346619 A JP H04346619A JP 11884591 A JP11884591 A JP 11884591A JP 11884591 A JP11884591 A JP 11884591A JP H04346619 A JPH04346619 A JP H04346619A
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JP
Japan
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wire
steel wire
ductility
tensile strength
strength steel
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Withdrawn
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JP11884591A
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English (en)
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Tsugunori Nishida
世紀 西田
Yukio Ochiai
落合 征雄
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は延性の優れた超張力鋼線
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ピアノ線およびこれに準じる鋼線は、P
WSワイヤ、ばね、ホースワイヤ、タイヤコード等幅広
い分野で使用されているが、近年、JIS規格以上の強
度レベルを有する鋼線の開発に対する要望が高まってい
る。通常、高張力鋼線という場合、JIS  G  3
522ピアノ線相当の強度を有する鋼線を指すのが通例
であるため、以下本発明においては、それ以上の強度を
有する鋼線を「超高張力鋼線」と称することとする。
【0003】JIS  G  3522では、直径6m
mから0.08mmまでの鋼線の引張強さを規定してい
るが、引張強さは線径に依存し、線径が細いほど容易に
高強度を達成し得るため、JISにおいてもこれに準じ
た体系をなしており、引張強さの上限は±10kgf/
mm2 以内の誤差で次式で表わせる。 TS=250−100logd(kgf/mm2 )但
し、dは鋼線の直径(mm)である。
【0004】(1)式は、6〜0.08mmの鋼線につ
いて求めたものであるが、およそ10〜0.05mmの
範囲で妥当なものである。鋼線の断面形状は、円形が多
く用いられるが、角形、台形等であってもよい。この場
合、dとしては同じ断面積を有する円の直径を用いる。 ピアノ線およびこれに準じる鋼線は、ピアノ線相当の線
材を用い、これにパテンティング処理を施したのち、常
温で伸線して製造されるのが一般的である。
【0005】従来の伸線法で、(1)式以上の強度レベ
ルの超高張力鋼線を製造しようとした場合、以下のよう
な問題を生じる。即ち、強度を高めるためには、パテン
ティング処理時の強度を高める方法と、伸線減面率を大
きくする方法があるが、いずれの方法においても、通常
の伸線方法で製造するかぎり、強度を高めることは可能
であっても、超高張力鋼線にとって重要な特性である延
性、特に捻り特性および絞りの低下が著しく、撚り線や
コイリング等の工程で、割れや断線などのトラブルが発
生しやすくなる。
【0006】また、ピアノ線は、めっきあるいはブルー
イング処理をして用いることが多いが、これらの処理に
より、時効が生じ延性が低下し、超高張力レベルに到達
することは困難である。伸線加工された高炭素鋼線に繰
り返し曲げ加工を加えることにより延性を改善する方法
が特公昭60−26805号公報、特公昭60−268
06号公報、特願昭62−9977号に示されている。 しかし、これらの方法は、曲げ加工をワイヤに行うため
、ワイヤの直線性が損なわれるという問題点がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、減面率で6
0%以上の伸線加工が施される超高張力鋼線の製造にお
いて、ワイヤの延性を改善することを可能とする超高張
力鋼線の製造方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨とするとこ
ろは下記のとおりである。 (1)  重量%でC:0.6〜1.10%,Si:0
.1〜2.0%,Mn:0.1〜2.0%を含み、残部
鉄および不可避的不純物からなる高炭素鋼線を、パテン
ティング処理の後、減面率で60%以上の伸線加工を行
い、さらに50℃以上200℃以下の温度範囲で300
秒以上3600秒以下保持することを特徴とする延性の
優れた超高張力鋼線の製造方法。
【0009】(2)  重量%でC:0.6〜1.10
%,Si:0.1〜2.0%,Mn:0.1〜2.0%
を含み、さらにCr:0.1〜1.0%、Cu:0.1
〜1.0%、Ni:0.1〜1.0%、Ti:0.00
2〜0.2%、V:0.002〜0.5%、Nb:0.
002〜0.2%、Al:0.003〜0.05%の一
種以上を含み、残部鉄および不可避的不純物からなる高
炭素鋼線を、パテンティング処理の後、減面率60%以
上の伸線加工を行い、さらに50℃以上200℃以下の
温度範囲で300秒以上3600秒以下保持することを
特徴とする延性の優れた超高張力鋼線の製造方法。
【0010】
【作用】以下、成分の限定理由について述べる。Cは経
済的でかつ有効な強化元素であるが、(1)式以上の強
度を達成するには0.6%以上が必要である。また1.
10%超では、パテンティング時に初析セメンタイトを
生成し、冷間加工に適さない。また、(1)式以上の強
度において、より優れた延性を得るためには、後述のよ
うな合金元素を含有させることが望ましい。
【0011】Siは鋼の脱酸のために必要な元素であり
、従ってその含有量があまりに少ない時、脱酸効果が不
十分となる。またSiは熱処理後に形成されるパーライ
ト中のフェライト相に固溶しパテンティング後の強度を
上げるが、反面フェライトの延性を低下させ伸線後の極
細線の延性を低下させるため、含有量範囲を0.1〜2
.0%とする。
【0012】Mnは鋼の焼き入れ性を確保するために小
量添加することが望ましい。一方、多量のMnの添加は
偏析を引き起こし、パテンティングの際にベイナイト、
マルテンサイトという過冷組織が発生し、その後の伸線
性を害するため、含有量範囲を0.1〜2.0%とする
。なお、必要に応じて以下の合金元素を1種以上添加す
ることとする。
【0013】本発明のような過共析鋼の場合、パテンテ
ィング後の組織においてセメンタイトのネットワークが
発生しやすく、セメンタイトの厚みのあるものが析出し
やすい。このような鋼において高強度高延性を実現する
ためには、パーライトを微細にし、かつ先に述べたよう
なセメンタイトネットワークや厚いセメンタイトをなく
す必要がある。
【0014】Crはこの様なセメンタイトの異常部の出
現を抑制し、さらにパーライトを微細にする効果を持っ
ている。しかし、多量の添加は熱処理後のフェライト中
の転位密度を上昇させるため、引き抜き加工後の極細線
の延性を著しく害することになる。従ってCr添加量は
その効果が期待できる0.1%以上とし、フェライト中
の転位密度を増加させ延性を害することのない1.0%
以下とする。
【0015】Cuはワイヤの耐食特性を改善するための
元素で、必要に応じてその効果の表れる0.1%以上添
加し、上限をこの効果がほぼ飽和する1.0%以下とす
る。Niはワイヤの延性を改善する元素で、必要に応じ
てその効果の表れる0.1%以上添加し、上限をこの効
果がほぼ飽和する1.0%以下とする。Tiはワイヤの
パテンティング処理によるオーステナイト化の際に結晶
粒を微細化し、熱処理特性を改善するので、その効果の
ある0.002%以上添加し、その効果のほぼ飽和する
0.2%を上限とする。
【0016】Vはワイヤの焼き入れ性を向上させるため
に添加し、その効果のある0.002%以上添加する。 しかしVは添加し過ぎると熱処理時間がかかりすぎ、マ
ルテンサイト等の硬質組織を発生しやすくするので、0
.5%以下とする。Nbはワイヤのパテンティング処理
によるオーステナイト化の際に結晶粒を微細化し、熱処
理特性を改善するので、その効果のある0.002%以
上添加し、その効果のほぼ飽和する0.2%を上限とす
る。
【0017】以下、製造方法の限定理由について述べる
。熱間圧延によって製造されたワイヤを所定の線径にし
た後、パテンティング処理を行うことで伸線加工が可能
なワイヤを得る。次いで、減面率60%以上の伸線加工
を行う。減面率が60%未満の加工の場合には、その後
の熱処理によって効果を得ることができないので、減面
率の下限を60%とする。
【0018】伸線加工によって得られたワイヤに所定の
温度範囲で熱処理を行うことで延性を向上させることが
可能となる。熱処理温度の下限は、その効果の期待でき
る50℃とする。他方、熱処理温度を上げ過ぎた場合は
引張強さが低下してしまうので、上限を200℃とする
。熱処理時間は、処理によってその効果の期待できる3
00秒以上とし、必要以上の処理によって引張強さの低
下することのない3600秒を上限とする。
【0019】
【実施例】線材圧延により作製した線材を用いて超高張
力鋼線を製造した。製造した線材(試作材)の化学成分
と製造方法および特性値を表1〜4に示した。試料番号
1〜20は本発明法によるもので、1〜3は請求項1に
従ったもの、4〜20は請求項2に従って製造したワイ
ヤである。
【0020】試料番号21〜25は比較のため用意した
。試料番号21は減面率を本発明範囲より低くして製造
した例である。試料番号22は熱処理温度を本発明範囲
より低くして製造した例である。試料番号23は熱処理
温度を本発明範囲より高くして製造した例である。試料
番号24は熱処理時間を本発明範囲より短くして製造し
た例である。
【0021】試料番号25は熱処理時間を本発明範囲よ
り長くして製造した例である。熱間圧延によって製造さ
れた線材に、必要によりパテンティング処理を行い、表
に示す減面率の伸線加工を行った後、引張試験と捻回試
験を行った。その後、熱処理を行い、再度、引張試験と
捻回試験を行った。本発明に従った1〜20は熱処理後
に引張強さが変化することなく捻回値のみが向上し、延
性が改善されている。
【0022】試料番号21は減面率を本発明範囲より低
くして製造しているため、捻回値の向上が認められない
。試料番号22は熱処理温度を本発明範囲より低くして
製造しているため、捻回値の向上が認められない。試料
番号23は熱処理温度を本発明範囲より高くして製造し
ているため、捻回値は向上しているが、引張試験の値は
低下している。
【0023】試料番号24は熱処理時間を本発明範囲よ
り短くして製造しているため、捻回値の向上が認められ
ない。試料番号25は熱処理時間を本発明範囲より長く
して製造しているため、捻回値は向上しているが、引張
強さが低下している。
【0024】
【表1】
【0025】
【表2】
【0026】
【表3】
【0027】
【表4】
【0028】
【発明の効果】本発明に従えば、延性、特に捻回値の優
れたワイヤを製造することが可能である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  重量%でC:0.6〜1.10%,S
    i:0.1〜2.0%,Mn:0.1〜2.0%を含み
    、残部鉄および不可避的不純物からなる高炭素鋼線を、
    パテンティング処理の後、減面率で60%以上の伸線加
    工を行い、さらに50℃以上200℃以下の温度範囲で
    300秒以上3600秒以下保持することを特徴とする
    延性の優れた超高張力鋼線の製造方法。
  2. 【請求項2】  重量%でC:0.6〜1.10%,S
    i:0.1〜2.0%,Mn:0.1〜2.0%を含み
    、さらにCr:0.1〜1.0%、Cu:0.1〜1.
    0%、Ni:0.1〜1.0%、Ti:0.002〜0
    .2%、V:0.002〜0.5%、Nb:0.002
    〜0.2%、Al:0.003〜0.05%の一種以上
    を含み、残部鉄および不可避的不純物からなる高炭素鋼
    線を、パテンティング処理の後、減面率60%以上の伸
    線加工を行い、さらに50℃以上200℃以下の温度範
    囲で300秒以上3600秒以下保持することを特徴と
    する延性の優れた超高張力鋼線の製造方法。
JP11884591A 1991-05-23 1991-05-23 延性の優れた超高張力鋼線の製造方法 Withdrawn JPH04346619A (ja)

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