JPS63317626A - 超高強度極細線の製造方法 - Google Patents
超高強度極細線の製造方法Info
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- JPS63317626A JPS63317626A JP15425187A JP15425187A JPS63317626A JP S63317626 A JPS63317626 A JP S63317626A JP 15425187 A JP15425187 A JP 15425187A JP 15425187 A JP15425187 A JP 15425187A JP S63317626 A JPS63317626 A JP S63317626A
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Landscapes
- Heat Treatment Of Steel (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
1果よq肌朋分■
本発明は、線径0.51m(500μm)以下、強度3
00kgf/mm”以上の超高強度極細線を冷間伸線加
工によって製造する方法に関する。
00kgf/mm”以上の超高強度極細線を冷間伸線加
工によって製造する方法に関する。
l米皇技貞
本発明において、極細線とは、線径が0.5 mm以下
、通常、0.005〜0.5+n (5〜500 、c
zm)であって、線材から冷間伸線によって製造される
鋼線をいい、これらは、線径に応じて、ワイヤーカット
ソー、細物精密ばね、コロナワイヤー、ドツトプリンタ
用ワイヤー、金属、ゴム、プラスチック等の補強用ワイ
ヤーや繊維として用いられる。
、通常、0.005〜0.5+n (5〜500 、c
zm)であって、線材から冷間伸線によって製造される
鋼線をいい、これらは、線径に応じて、ワイヤーカット
ソー、細物精密ばね、コロナワイヤー、ドツトプリンタ
用ワイヤー、金属、ゴム、プラスチック等の補強用ワイ
ヤーや繊維として用いられる。
これらの極細線は、従来は、通常、高炭素鋼5゜5mm
径圧延線材から中途に数度のパテンティング処理を行な
って、伸線加工ごとに伸線材の靭性が低下するのを防止
しつつ、数次にわたる冷間伸線加工によって製造されて
いるので、多くの装造工程数を必要とすると共に、製造
費用が高くならざるを得ない。更に、細線のパテンティ
ングは、技術的に困難であるため、工業的に得られる極
細線の線径は、一般には、100乃至160μm以上で
あり、また、その強度は、通常、300 kgf/mm
2乃至320kgf/mm”以下である。
径圧延線材から中途に数度のパテンティング処理を行な
って、伸線加工ごとに伸線材の靭性が低下するのを防止
しつつ、数次にわたる冷間伸線加工によって製造されて
いるので、多くの装造工程数を必要とすると共に、製造
費用が高くならざるを得ない。更に、細線のパテンティ
ングは、技術的に困難であるため、工業的に得られる極
細線の線径は、一般には、100乃至160μm以上で
あり、また、その強度は、通常、300 kgf/mm
2乃至320kgf/mm”以下である。
他方、純鉄や低炭素フェライト・バーライHat線材に
よれば、強加工による極細線への伸線自体は可能である
が、伸線加工による強度の上昇が少ないので、最終製品
としての極細線における強度が低い。即ち、95〜99
%強加工伸線の場合でも、その強度は70〜130 k
gf/mm”であり、170kgf/mm”以上の強度
を達成することはできない。また、加工率99%以上の
伸線加工によっても、強度は190kgf/mm”以下
である。
よれば、強加工による極細線への伸線自体は可能である
が、伸線加工による強度の上昇が少ないので、最終製品
としての極細線における強度が低い。即ち、95〜99
%強加工伸線の場合でも、その強度は70〜130 k
gf/mm”であり、170kgf/mm”以上の強度
を達成することはできない。また、加工率99%以上の
伸線加工によっても、強度は190kgf/mm”以下
である。
また、熱処理によって焼入れ、焼戻しした焼戻しマルテ
ンサイト組織を有する線材が知られている。しかし、か
かる線材は、焼入れままでは良好な加工性を得ることが
できないので、焼戻し処理して線材の強度を大幅に低下
させて、加工性を得るものであり、従って、高強度高延
性鋼線を得ることができない。他方、焼入れままでは、
伸線前処理としての酸洗工程において、表面割れが発生
しやすく、延性自体も不足することが免れない。
ンサイト組織を有する線材が知られている。しかし、か
かる線材は、焼入れままでは良好な加工性を得ることが
できないので、焼戻し処理して線材の強度を大幅に低下
させて、加工性を得るものであり、従って、高強度高延
性鋼線を得ることができない。他方、焼入れままでは、
伸線前処理としての酸洗工程において、表面割れが発生
しやすく、延性自体も不足することが免れない。
が解′ しようとする口題今
本発明者らは、従来のフェライト・パーライト線材、パ
ーライト線材及び焼戻しマルテンサイト線材に代えて、
高強度極細線を得石べく、鋭意研究した結果、例えば、
特開昭61−56264号公報、特開昭62−2082
4号公報、特開昭62−50408号公報、特開昭62
−50414号公報、特開昭62−50436号公報等
に記載されているように、所定の化学成分を有すると共
に、一部残留オーステナイトを含有していてもよい針状
のベイナイト、マルテンサイト又はこれらの混合組織か
らなる微細な低温変態生成相がフェライト相中に均一に
分散されてなる複合組織を有する線材がすぐれた強加工
性を有することを見出し、かかる線材の冷間伸線によっ
て、伸線の中途において、特に、熱処理を要せずして、
容易に極細線を製造することができることを見出してい
る。
ーライト線材及び焼戻しマルテンサイト線材に代えて、
高強度極細線を得石べく、鋭意研究した結果、例えば、
特開昭61−56264号公報、特開昭62−2082
4号公報、特開昭62−50408号公報、特開昭62
−50414号公報、特開昭62−50436号公報等
に記載されているように、所定の化学成分を有すると共
に、一部残留オーステナイトを含有していてもよい針状
のベイナイト、マルテンサイト又はこれらの混合組織か
らなる微細な低温変態生成相がフェライト相中に均一に
分散されてなる複合組織を有する線材がすぐれた強加工
性を有することを見出し、かかる線材の冷間伸線によっ
て、伸線の中途において、特に、熱処理を要せずして、
容易に極細線を製造することができることを見出してい
る。
本発明者らは、上記低温変態生成相を有する複合組織か
らなる線材の組織とその伸線加工性について、更に、広
い範囲にわたって鋭意研究した結果、予期し得ないこと
に、線径4.5 mm以下の線材において、鋼中の全H
量を1 ppm以下とすると共に、一部、残留オーステ
ナイトを含有していてもよいマルテンサイト、ベイナイ
ト又はこれらの混合組織であって、主として塊状用と針
状相との混合組織からなる低温変態生成相がフェライト
相中に体積分率10〜75%の範囲にて分散されている
複合組織とすることによって、かかる線材は、冷間伸線
加工によって線径0.51以下、強度300 kgf/
mm”以上の超高強度極11141を与えることを見出
し、同様に、線径2.0鰭以下の線材については、その
組織を低温変態生成相を実質的に塊状相とすることによ
って、かかる線材も、冷間伸線加工によって線径0.5
mm以下、強度300 kgf/mm”以上の超高強
度極細線を与えることを見出して、本発明に至ったもの
である。
らなる線材の組織とその伸線加工性について、更に、広
い範囲にわたって鋭意研究した結果、予期し得ないこと
に、線径4.5 mm以下の線材において、鋼中の全H
量を1 ppm以下とすると共に、一部、残留オーステ
ナイトを含有していてもよいマルテンサイト、ベイナイ
ト又はこれらの混合組織であって、主として塊状用と針
状相との混合組織からなる低温変態生成相がフェライト
相中に体積分率10〜75%の範囲にて分散されている
複合組織とすることによって、かかる線材は、冷間伸線
加工によって線径0.51以下、強度300 kgf/
mm”以上の超高強度極11141を与えることを見出
し、同様に、線径2.0鰭以下の線材については、その
組織を低温変態生成相を実質的に塊状相とすることによ
って、かかる線材も、冷間伸線加工によって線径0.5
mm以下、強度300 kgf/mm”以上の超高強
度極細線を与えることを見出して、本発明に至ったもの
である。
従って、本発明は、線径0.5mm (500,Ijm
)以下、強度300 kgf/mm”以上の超高強度極
細線を冷間伸線加工によって製造する方法を提供するこ
とを目的とする。
)以下、強度300 kgf/mm”以上の超高強度極
細線を冷間伸線加工によって製造する方法を提供するこ
とを目的とする。
問題点を解ンするための千一
本発明による線径0.5mm以下、強度300kgf/
mm”以上の超高強度極細線の製造方法の第1は、重量
%で C0.01〜0.50%、 Si3.0%以下、及び Mn 5.0%以下、 残部鉄及び不可避的不純物よりなる鋼線材を線径4.5
mm以下においてAc1〜1100℃の温度に加熱し、
冷却する処理を行ない、一部、残留オーステナイトを含
有していてもよいマルテンサイト、ベイナイト又はこれ
らの混合組織であって、主として塊状相と針状相との混
合組織からなる低温変態生成相がフェライト相中に体積
分率10〜75%の範囲にて分散されている複合組織と
なし、この線材を線径0.5 mm以下に冷間伸線する
一方、得られる極細線の鋼中全Hlを1 ppm以下と
することを特徴とする。
mm”以上の超高強度極細線の製造方法の第1は、重量
%で C0.01〜0.50%、 Si3.0%以下、及び Mn 5.0%以下、 残部鉄及び不可避的不純物よりなる鋼線材を線径4.5
mm以下においてAc1〜1100℃の温度に加熱し、
冷却する処理を行ない、一部、残留オーステナイトを含
有していてもよいマルテンサイト、ベイナイト又はこれ
らの混合組織であって、主として塊状相と針状相との混
合組織からなる低温変態生成相がフェライト相中に体積
分率10〜75%の範囲にて分散されている複合組織と
なし、この線材を線径0.5 mm以下に冷間伸線する
一方、得られる極細線の鋼中全Hlを1 ppm以下と
することを特徴とする。
本発明による線径0.5 ++n以下、強度300kg
f/lll1112以上の超高強度極細線の製造方法の
第2は、重量%で C0.01〜0.50%、 Si3.0%以下、及び Mn5.0%以下、 残部鉄及び不可避的不純物よりなるS線材を線径2、O
1以下においてAc1〜1100℃の温度に加熱し、冷
却する処理を行ない、一部、残留オーステナイトを含有
していてもよいマルテンサイト、ベイナイト又はこれら
の混合組織であって、主として塊状相からなる低温変態
生成相がフェライト相中に体積分率10〜75%の範囲
にて分散されている複合組織となし、この線材を線径0
.5 mm以下に冷間伸線する一方、得られる極細線の
鋼中全H量を1 ppm以下とすることを特徴とする。
f/lll1112以上の超高強度極細線の製造方法の
第2は、重量%で C0.01〜0.50%、 Si3.0%以下、及び Mn5.0%以下、 残部鉄及び不可避的不純物よりなるS線材を線径2、O
1以下においてAc1〜1100℃の温度に加熱し、冷
却する処理を行ない、一部、残留オーステナイトを含有
していてもよいマルテンサイト、ベイナイト又はこれら
の混合組織であって、主として塊状相からなる低温変態
生成相がフェライト相中に体積分率10〜75%の範囲
にて分散されている複合組織となし、この線材を線径0
.5 mm以下に冷間伸線する一方、得られる極細線の
鋼中全H量を1 ppm以下とすることを特徴とする。
先ず、本発明による極細線における化学成分について説
明する。
明する。
Cは、線材に所定の複合組織を有せしめると共に、線材
及びこれより得られる極m線に所要の強度を与えるため
に、少なくとも0.01%を添加することが必要である
。しかし、過多に添加するときは、マルテンサイト、ベ
イナイト又はこれらの混合組織からなる低温変態生成相
(以下、単に第2相ということがある。)の延性が劣化
するようになるので、添加量の上限を0.50%とする
。
及びこれより得られる極m線に所要の強度を与えるため
に、少なくとも0.01%を添加することが必要である
。しかし、過多に添加するときは、マルテンサイト、ベ
イナイト又はこれらの混合組織からなる低温変態生成相
(以下、単に第2相ということがある。)の延性が劣化
するようになるので、添加量の上限を0.50%とする
。
Stは、フェライト相の強化元素として有効であるが、
3.0%を越えて過多に添加するときは、変態温度を著
しく高温側にずらせ、また、線材の表面の脱炭を起こし
やすくするので、添加量は3゜0%を上限とする。
3.0%を越えて過多に添加するときは、変態温度を著
しく高温側にずらせ、また、線材の表面の脱炭を起こし
やすくするので、添加量は3゜0%を上限とする。
Mnは、極細線を強化すると共に、第2相の焼入れ性を
高める効果を有するが、5.0%を越えて過多に添加し
ても、これら効果が飽和するので、添加量の上限は5.
0%とする。
高める効果を有するが、5.0%を越えて過多に添加し
ても、これら効果が飽和するので、添加量の上限は5.
0%とする。
Hは、鋼を脆化させる有害な元素であって、強度が高く
なるほど、その影響が大きくなる。本発明においては、
線材の加工性及びこの線材を冷間伸線加工して得られる
極細線の特性を考慮して、線材における鋼中の全H量を
1 ppm以下とすることが必要であり、特に、0.5
ppm以下とすることが好ましい。かかる鋼中のI(
の低減は、?8鋼から最終の極細線の製造に至る全工程
にてなされてよい。溶鋼での脱ガス処理、線材への熱間
圧延及び熱処理後の冷却制御、低温脱水素焼鈍等の手段
がHの低減に有効であるd また、Hは、鋼中に含まれる非金属介在物、偏析、固溶
C及びNと共存するときは、鋼の脆化作用を強めるので
、非金属介在物、偏析、固溶C及びNlが低減されてい
ることが好ましい。
なるほど、その影響が大きくなる。本発明においては、
線材の加工性及びこの線材を冷間伸線加工して得られる
極細線の特性を考慮して、線材における鋼中の全H量を
1 ppm以下とすることが必要であり、特に、0.5
ppm以下とすることが好ましい。かかる鋼中のI(
の低減は、?8鋼から最終の極細線の製造に至る全工程
にてなされてよい。溶鋼での脱ガス処理、線材への熱間
圧延及び熱処理後の冷却制御、低温脱水素焼鈍等の手段
がHの低減に有効であるd また、Hは、鋼中に含まれる非金属介在物、偏析、固溶
C及びNと共存するときは、鋼の脆化作用を強めるので
、非金属介在物、偏析、固溶C及びNlが低減されてい
ることが好ましい。
特に、本発明においては、フェライト相中に固溶してい
る(C+N)重量が40ppm以下であることが好まし
い。即ち、本発明においては、線材において、フェライ
ト相中に固溶している(C+N)重量を40ppm以下
とすることによって、伸線速度によらずに、安定して超
高強度で高延性である極細線伸線を得ることができる。
る(C+N)重量が40ppm以下であることが好まし
い。即ち、本発明においては、線材において、フェライ
ト相中に固溶している(C+N)重量を40ppm以下
とすることによって、伸線速度によらずに、安定して超
高強度で高延性である極細線伸線を得ることができる。
更に、本発明における極細線に不可避的に含まれる元素
又は含まれてもよい元素について説明する。
又は含まれてもよい元素について説明する。
Sは、Mn5iiを少なくするために、0.005%以
下とするのがよく、これにより延性を一層向上させるこ
とができる。
下とするのがよく、これにより延性を一層向上させるこ
とができる。
Pは粒界偏析の著しい元素であるので、その含有量を0
.01%以下とするのが好ましい。
.01%以下とするのが好ましい。
Nは固溶状態で存在すると、最も時効しやすい元素であ
る。従って、加工中に時効して加工性を阻害し、或いは
加工後にも時効して、伸線により得られる極細線の延性
を劣化させるので、0.003%以下とするのが好まし
い。
る。従って、加工中に時効して加工性を阻害し、或いは
加工後にも時効して、伸線により得られる極細線の延性
を劣化させるので、0.003%以下とするのが好まし
い。
Afは酸化物系介在物を形成し、この酸化物系介在物は
変形し難いために、線材の加工性を阻害するので、AI
Mは、通常、0.01%以下とするのが好ましい。
変形し難いために、線材の加工性を阻害するので、AI
Mは、通常、0.01%以下とするのが好ましい。
更に、本発明においては、鋼の有するC量(重量%)/
低温変態生成相の体積分率(%)が0.006以下であ
ることが好ましい。即ち、鋼におけるCiに対して、第
2相量の下限が限定されることが好ましい。これによっ
て、低温変態生成相の延性を増して、線材に一層の強加
工性を付与することができるからである。特に、好まし
い上記比は、0.005以下である。
低温変態生成相の体積分率(%)が0.006以下であ
ることが好ましい。即ち、鋼におけるCiに対して、第
2相量の下限が限定されることが好ましい。これによっ
て、低温変態生成相の延性を増して、線材に一層の強加
工性を付与することができるからである。特に、好まし
い上記比は、0.005以下である。
また、線材におけるSt/A6比が大きくなるとき、シ
リケート系介在物が増大し、特に、Al量が少ないとき
には、急激にシリケート系介在物が増大して、伸線性を
劣化させるのみならず、伸線して得られる極細線の特性
を劣化させる。従って、本発明においては、Si/AJ
比を好ましくは1000以下、特に好ましくは250以
下とする。
リケート系介在物が増大し、特に、Al量が少ないとき
には、急激にシリケート系介在物が増大して、伸線性を
劣化させるのみならず、伸線して得られる極細線の特性
を劣化させる。従って、本発明においては、Si/AJ
比を好ましくは1000以下、特に好ましくは250以
下とする。
一方、CaやCe等の希土類元素を添加することによっ
て、MnS介在物の形状を調整することも好ましい。
て、MnS介在物の形状を調整することも好ましい。
また、前記したNb、、■及びTiを含めて、A/等を
添加することにより、固溶CやNを同定することもでき
る。更に、本発明による伸線の用途に応じて、用いる線
材にはCrを18%以下、Cu及び/又はMOをそれぞ
れ2.0%以下、Niを8%以下、/l及び/又はPを
それぞれ0.1%以下、Bを0.02%以下適宜に添加
することもできる。Cr及びCuは、得られる極細線の
耐食性を改善し、Mo及びNiは耐食性と共に強度を向
上させる。
添加することにより、固溶CやNを同定することもでき
る。更に、本発明による伸線の用途に応じて、用いる線
材にはCrを18%以下、Cu及び/又はMOをそれぞ
れ2.0%以下、Niを8%以下、/l及び/又はPを
それぞれ0.1%以下、Bを0.02%以下適宜に添加
することもできる。Cr及びCuは、得られる極細線の
耐食性を改善し、Mo及びNiは耐食性と共に強度を向
上させる。
次に、本発明の方法において、線材に99%以上の強加
工を行なうことができると共に、得られる極細線が超高
強度を有するためには、線材は、その複合組織に応じて
、所定の線径を有することが必要である。即ち、線材の
金属MLmを一部、残留オーステナイトを含有していて
もよいマルテンサイト、ベイナイト又はこれらの混合組
織であって、主として塊状相と針状相との混合組織から
なる低温変態生成相がフェライト相中に体積分率10〜
75%の範囲にて分散されている複合組織とするときは
、その線径は4.5 n以下とすることが必要である。
工を行なうことができると共に、得られる極細線が超高
強度を有するためには、線材は、その複合組織に応じて
、所定の線径を有することが必要である。即ち、線材の
金属MLmを一部、残留オーステナイトを含有していて
もよいマルテンサイト、ベイナイト又はこれらの混合組
織であって、主として塊状相と針状相との混合組織から
なる低温変態生成相がフェライト相中に体積分率10〜
75%の範囲にて分散されている複合組織とするときは
、その線径は4.5 n以下とすることが必要である。
他方、線材の金属組織を一部、残留オーステナイトを含
有していてもよいマルテンサイト、ベイナイト又はこれ
らの混合組織であって、主として塊状相からなる低温変
態生成相がフェライト相中に体積分率10〜75%の範
囲にて分散されている複合組織とするときは、その線径
は2゜Q am以下とすることが必要である。本発明の
方法によれば、このように、線材の有する複合組織に応
じて、所定の線径とすることによって、かかる線材を線
径0.5mm以下に冷間伸線することによって、強度3
00 kgf/mm”以上の超高強度極細線を得ること
ができる。
有していてもよいマルテンサイト、ベイナイト又はこれ
らの混合組織であって、主として塊状相からなる低温変
態生成相がフェライト相中に体積分率10〜75%の範
囲にて分散されている複合組織とするときは、その線径
は2゜Q am以下とすることが必要である。本発明の
方法によれば、このように、線材の有する複合組織に応
じて、所定の線径とすることによって、かかる線材を線
径0.5mm以下に冷間伸線することによって、強度3
00 kgf/mm”以上の超高強度極細線を得ること
ができる。
尚、得られる極細線の線径の下限は、特に、限定される
ものではないが、現行の技術からみて、通常、0.00
5fl(5μm)である。また、上記において、針状(
elonga ted又はacicular)とは粒子
が方向性を有することをいい、塊状(globu−Ia
r)とは粒子が方向性を有しないことをいう。
ものではないが、現行の技術からみて、通常、0.00
5fl(5μm)である。また、上記において、針状(
elonga ted又はacicular)とは粒子
が方向性を有することをいい、塊状(globu−Ia
r)とは粒子が方向性を有しないことをいう。
更に、本発明においては、上記線材の有する複合組織に
おいて、フェライト相に占める低温変態生成相の体積分
率は、15〜75%の範囲にあることが必要である。上
記体積分率が15%よりも小さいときは、かかる複合M
i織を有する線材の冷間伸線加工によって、線径5〜5
00μmの極細線を得ることはできても、得られる極細
線は、強度が300 kgf/mm”よりも低い。他方
、フェライト相に占める低温変態生成相の体積分率が7
5%よりも多いときは、伸線加工において線材が断線し
やすく、また、断線に至らず、伸線できても、得られる
極細線が300 kgf/mm”以上の強度をもたない
。
おいて、フェライト相に占める低温変態生成相の体積分
率は、15〜75%の範囲にあることが必要である。上
記体積分率が15%よりも小さいときは、かかる複合M
i織を有する線材の冷間伸線加工によって、線径5〜5
00μmの極細線を得ることはできても、得られる極細
線は、強度が300 kgf/mm”よりも低い。他方
、フェライト相に占める低温変態生成相の体積分率が7
5%よりも多いときは、伸線加工において線材が断線し
やすく、また、断線に至らず、伸線できても、得られる
極細線が300 kgf/mm”以上の強度をもたない
。
次に、本発明の方法において用いる線材の製造について
説明する。
説明する。
先ず、上述したような化学成分を有する線材を700〜
1100℃の範囲の温度に加熱した後、冷却して(この
加熱、冷却は、複数回にわたって行なわれてもよい。)
、一部残留オーステナイトを含有していてもよいマルテ
ンサイト、ベイナイト又はこれらの混合組織からなる低
温変態生成相がフェライト相中に体積分率15〜75%
の範囲にて均一に分散されてなる複合組織を有する線材
を製造する。かかる複合組織を有する線材の製造方法は
、前記公開公報、特に、特開昭62−20824号公報
に記載されている。
1100℃の範囲の温度に加熱した後、冷却して(この
加熱、冷却は、複数回にわたって行なわれてもよい。)
、一部残留オーステナイトを含有していてもよいマルテ
ンサイト、ベイナイト又はこれらの混合組織からなる低
温変態生成相がフェライト相中に体積分率15〜75%
の範囲にて均一に分散されてなる複合組織を有する線材
を製造する。かかる複合組織を有する線材の製造方法は
、前記公開公報、特に、特開昭62−20824号公報
に記載されている。
前記特開昭62−20824号公報に記載されているよ
うに、低温変態生成相が針状である複合組織を有する線
材については、低温変態生成相は、体積分率にて約40
%程度が組織制御上の限界である。しかし、低温変態生
成相を塊状とし、或いは針状と塊状の混合m織とする場
合には、体積分率は何ら制限されることがなく、他方、
本発明の方法によって得られる極細線の強度は、低温変
態生成相の体積分率が高いほど、高強度となるので、本
発明の方法によれば、低温変態生成相の体積分率を高め
て、一層高強度の極mvAを得ることもできる。
うに、低温変態生成相が針状である複合組織を有する線
材については、低温変態生成相は、体積分率にて約40
%程度が組織制御上の限界である。しかし、低温変態生
成相を塊状とし、或いは針状と塊状の混合m織とする場
合には、体積分率は何ら制限されることがなく、他方、
本発明の方法によって得られる極細線の強度は、低温変
態生成相の体積分率が高いほど、高強度となるので、本
発明の方法によれば、低温変態生成相の体積分率を高め
て、一層高強度の極mvAを得ることもできる。
次いで、上記のようにして得られた所定の複合組織と所
定の線径とを有する線材を線径0.5鶴以下に冷間伸線
することによって、途中に何らの熱処理も要せずして、
強度300kgf/mm!以上、の超高強度極細線を得
ることができる。
定の線径とを有する線材を線径0.5鶴以下に冷間伸線
することによって、途中に何らの熱処理も要せずして、
強度300kgf/mm!以上、の超高強度極細線を得
ることができる。
特に、本発明によれば、線径3.5 **以下の複合組
織線材を用いる場合は、この複合組織線材を伸線加工に
て加工歪4以上、好ましくは5以上にて加工することに
よって、フェライト相と低温変態生成相とが複合化され
て、金属組織として、一方向に連続して伸びる微細な繊
維状組織を有する超高強度極細線を得ることができる。
織線材を用いる場合は、この複合組織線材を伸線加工に
て加工歪4以上、好ましくは5以上にて加工することに
よって、フェライト相と低温変態生成相とが複合化され
て、金属組織として、一方向に連続して伸びる微細な繊
維状組織を有する超高強度極細線を得ることができる。
更に、加工度を高めることによって、上記繊維状)11
織を一層微細化させることができる。
織を一層微細化させることができる。
かかる方法によれば、線径160μm以下、強度300
kgf/n+m”以上を有し、好ましい場合には、線径
100μm以下、強度320〜500 kgf/am!
を有する極細線を製造することができる。極細線の線径
の下限は、通常、5μmである。加工歪が4よりも小さ
い伸線加工によって得られる細線では、繊維状組織の発
達の中途にあって、その組織が完全でなく、従って、強
度も300kgf/@a+”よりも小さい。
kgf/n+m”以上を有し、好ましい場合には、線径
100μm以下、強度320〜500 kgf/am!
を有する極細線を製造することができる。極細線の線径
の下限は、通常、5μmである。加工歪が4よりも小さ
い伸線加工によって得られる細線では、繊維状組織の発
達の中途にあって、その組織が完全でなく、従って、強
度も300kgf/@a+”よりも小さい。
上記方法においても、上記線材の有する複合組織におい
て、フェライト相に占める低温変態生成相の体積分率は
、15〜75%の範囲にあることが必要である。上記体
積分率が15%よりも小さいときは、かかる複合mmを
有する線材の冷間伸線加工によって、線径5〜160μ
mの極細線を得ることはできても、得られる極細線は、
その金属組織が微細な上述したような繊維状組織をもた
ず、繊維状組織が不完全であって、強度も300kg/
mm2よりも低い。他方、フェライト相に占める低温
変態生成相の体積分率が75%よりも多いときは、伸線
加工において線材が断線しやすく、また、断線に至らず
、伸線できても、得られる極細線は、同様に、微細なl
1Il維状組織をもたず、繊維状組織が不完全であって
、強度も300kgf/mm”よりも低い。
て、フェライト相に占める低温変態生成相の体積分率は
、15〜75%の範囲にあることが必要である。上記体
積分率が15%よりも小さいときは、かかる複合mmを
有する線材の冷間伸線加工によって、線径5〜160μ
mの極細線を得ることはできても、得られる極細線は、
その金属組織が微細な上述したような繊維状組織をもた
ず、繊維状組織が不完全であって、強度も300kg/
mm2よりも低い。他方、フェライト相に占める低温
変態生成相の体積分率が75%よりも多いときは、伸線
加工において線材が断線しやすく、また、断線に至らず
、伸線できても、得られる極細線は、同様に、微細なl
1Il維状組織をもたず、繊維状組織が不完全であって
、強度も300kgf/mm”よりも低い。
更に、伸線加工される線材は、その低温変態生成相の形
態によって、その線径と低温変態生成相の体積分率とが
規制される。
態によって、その線径と低温変態生成相の体積分率とが
規制される。
即ち、低温変態生成相が主として針状であるときは、通
常、その80%以上が針状であるときは、低温変態生成
相の体積分率は50%以下、線径は3.5n以下である
。低温変態生成相が針状と塊状の混合組織であるときは
、低温変態生成相の体積分率は75%以下、線径は3.
5mm以下である。
常、その80%以上が針状であるときは、低温変態生成
相の体積分率は50%以下、線径は3.5n以下である
。低温変態生成相が針状と塊状の混合組織であるときは
、低温変態生成相の体積分率は75%以下、線径は3.
5mm以下である。
また、低温変態生成相が主として塊状であるときは、通
常、その80%以上が塊状であるときは、低温変態生成
相の体積分率は50%以下、線径は2.0重1以下であ
る。尚、線材が有するべき線径の下限は、特に、限定さ
れるものではないが、現行の加工技術からみて、通常、
0.3 xvhである。
常、その80%以上が塊状であるときは、低温変態生成
相の体積分率は50%以下、線径は2.0重1以下であ
る。尚、線材が有するべき線径の下限は、特に、限定さ
れるものではないが、現行の加工技術からみて、通常、
0.3 xvhである。
換言すれば、所定の分率にて所定の形態の低温変態生成
相を有し、更に、所定の線径を有する線材を加工歪4以
上、好ましくは5以上にて伸線加工することによって、
前述したような微細な繊維状組織を有し、従って、30
0kgf/mm”以上、好ましい場合には320〜45
0kgf/IIIIII2ノ強度を有する線径160μ
m以下、好ましい場合には100μm以下の超高強度極
細線を得ることができ、上記条件を満たさない線材の場
合は、その伸線加工によって極細線を得ることはできて
も、その掘細線は、前述したような微細な繊維状組織を
有さず、従って、その強度は300 kgf/mm2を
大幅に下回る。
相を有し、更に、所定の線径を有する線材を加工歪4以
上、好ましくは5以上にて伸線加工することによって、
前述したような微細な繊維状組織を有し、従って、30
0kgf/mm”以上、好ましい場合には320〜45
0kgf/IIIIII2ノ強度を有する線径160μ
m以下、好ましい場合には100μm以下の超高強度極
細線を得ることができ、上記条件を満たさない線材の場
合は、その伸線加工によって極細線を得ることはできて
も、その掘細線は、前述したような微細な繊維状組織を
有さず、従って、その強度は300 kgf/mm2を
大幅に下回る。
光浬しと丸果
本発明の方法によれば、線材が一部、残留オーステナイ
トを含有していてもよいマルテンサイト、ベイナイト又
はこれらの混合Mi織であって、主として塊状相と針状
用との混合組織からなる低温変態生成相、又は主として
塊状相からなる低温変態生成相がフェライト相中に分散
されている複合組織とすることによって、かかる線材の
線径を予め所定径としておくことによって、冷間伸線加
工によって線径0.5 vs以下、強度300 kgf
/mm”以上の超高強度極細線を容易に得ることができ
る。
トを含有していてもよいマルテンサイト、ベイナイト又
はこれらの混合Mi織であって、主として塊状相と針状
用との混合組織からなる低温変態生成相、又は主として
塊状相からなる低温変態生成相がフェライト相中に分散
されている複合組織とすることによって、かかる線材の
線径を予め所定径としておくことによって、冷間伸線加
工によって線径0.5 vs以下、強度300 kgf
/mm”以上の超高強度極細線を容易に得ることができ
る。
特に、本発明によれば、フェライト相と低温変態生成相
とが複合化されて、一方向に連続して伸びる微細な繊維
状組織を有している極細線を得ることができる。このよ
うな極細線は、線径5〜160μm、強度300〜50
0 kgf/mm”の超高強度を有し、更に、疲労特性
にもすぐれる。従来、このような高強度を有する極細線
を伸線加工によって製造する方法は知られていない。
とが複合化されて、一方向に連続して伸びる微細な繊維
状組織を有している極細線を得ることができる。このよ
うな極細線は、線径5〜160μm、強度300〜50
0 kgf/mm”の超高強度を有し、更に、疲労特性
にもすぐれる。従来、このような高強度を有する極細線
を伸線加工によって製造する方法は知られていない。
大旌炎
以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこ
れら実施例によって何ら限定されるものではない。
れら実施例によって何ら限定されるものではない。
実施例1
第1表に示す化学組成を有する鋼番号1の鋼を熱間圧延
によって線径5.5〜7.5Nの線材とし、また、これ
ら線径5.5〜?、 5 **の線材を伸線して、線径
0.75〜4.2■lの鋼線とし、これらを890℃の
温度で2分間加熱、焼入れし、次いで、810℃で2分
間加熱、冷却して、鋼線の金属組織をフェライト相と針
状マルテンサイト主体の低温変態生成相の混合組織とし
た。これら線材をAとする。
によって線径5.5〜7.5Nの線材とし、また、これ
ら線径5.5〜?、 5 **の線材を伸線して、線径
0.75〜4.2■lの鋼線とし、これらを890℃の
温度で2分間加熱、焼入れし、次いで、810℃で2分
間加熱、冷却して、鋼線の金属組織をフェライト相と針
状マルテンサイト主体の低温変態生成相の混合組織とし
た。これら線材をAとする。
上記において、線径0.75〜4.2Bの鋼線を890
℃の温度で2分間加熱、焼入れし、次いで、840℃で
2分間加熱、上記よりも速い冷却速度にて冷却して、w
4線の金属組織をフェライト相と針状と塊状のマルテン
サイトが混在する低温変態生成相の混合組織とした。こ
れら線材をBとする。
℃の温度で2分間加熱、焼入れし、次いで、840℃で
2分間加熱、上記よりも速い冷却速度にて冷却して、w
4線の金属組織をフェライト相と針状と塊状のマルテン
サイトが混在する低温変態生成相の混合組織とした。こ
れら線材をBとする。
更に、上記熱間圧延して得た線材及び伸線加工して得た
鋼線をそのまま、810℃で2分間加熱、冷却すること
によって、銅線の金属組織をフェライト相と塊状マルテ
ンサイト主体の低温変態生成相の混合組織とした。これ
ら線材をCとする。
鋼線をそのまま、810℃で2分間加熱、冷却すること
によって、銅線の金属組織をフェライト相と塊状マルテ
ンサイト主体の低温変態生成相の混合組織とした。これ
ら線材をCとする。
上記線材A、B及びCにおける低温変態生成相の体積分
率は、それぞれ22〜33%、30〜57%及び26〜
44%であった。また、熱処理後で伸線前の線材のH量
を低減するために、真空脱ガス処理及び熱処理の冷却速
度を調整し、上記すべてにおける1]量をQ、 3 p
pH+以下とした。
率は、それぞれ22〜33%、30〜57%及び26〜
44%であった。また、熱処理後で伸線前の線材のH量
を低減するために、真空脱ガス処理及び熱処理の冷却速
度を調整し、上記すべてにおける1]量をQ、 3 p
pH+以下とした。
このようにして得られた線材を加工歪7までの条件にて
伸線加工試験した。結果を第1図に示す。
伸線加工試験した。結果を第1図に示す。
図において、ASB及びCは、前記線材の記号によって
、低温変態生成相の形態を示し、×は伸線加工が不可能
、△は伸線加工が可能であるものの、得られた極細線が
特性に劣る、○は伸線加工性にすぐれると共に、得られ
た極細線が特性にもすぐれるごとを示す。
、低温変態生成相の形態を示し、×は伸線加工が不可能
、△は伸線加工が可能であるものの、得られた極細線が
特性に劣る、○は伸線加工性にすぐれると共に、得られ
た極細線が特性にもすぐれるごとを示す。
実施例2
次に、第1表鋼番号2〜4に示す化学成分を有する鋼を
線径5.5mmに圧延し、衝風冷却して、フェライト・
パーライト組織とし、これを冷間伸線して、それぞれ鋼
番号2〜4に対応して、線径1゜51mのt4線2〜4
を得た。次いで、これら鋼線2〜4を900℃に再加熱
、焼入れし、800℃に加熱、冷却して、第2表に示す
ように、フェライトと低温変態生成相との混合組織とし
た。得られた鋼線の低温変態生成相の形態、体積分率及
び鋼中のC量(重量%)/低温変態生成相の体積分率(
%)の比も第2表に示す。
線径5.5mmに圧延し、衝風冷却して、フェライト・
パーライト組織とし、これを冷間伸線して、それぞれ鋼
番号2〜4に対応して、線径1゜51mのt4線2〜4
を得た。次いで、これら鋼線2〜4を900℃に再加熱
、焼入れし、800℃に加熱、冷却して、第2表に示す
ように、フェライトと低温変態生成相との混合組織とし
た。得られた鋼線の低温変態生成相の形態、体積分率及
び鋼中のC量(重量%)/低温変態生成相の体積分率(
%)の比も第2表に示す。
次に、これら鋼線2〜4をそれぞれダイス減面率15%
の一定値とする連続湿式伸線によって、線径0.21m
、0.1tm及び0.05 mmとした。得られた極細
線の強度を第2図に示す。− この結果から明らかなように、本発明の方法によれば、
線径1.5mmから0.05 mWまで、中途で熱処理
することなしに伸線して、高強度極細線を得ることがで
きる。また、低温変態生成相和の体積分率を高くするこ
とによって、得られる極細線がより高強度化することが
理解される。
の一定値とする連続湿式伸線によって、線径0.21m
、0.1tm及び0.05 mmとした。得られた極細
線の強度を第2図に示す。− この結果から明らかなように、本発明の方法によれば、
線径1.5mmから0.05 mWまで、中途で熱処理
することなしに伸線して、高強度極細線を得ることがで
きる。また、低温変態生成相和の体積分率を高くするこ
とによって、得られる極細線がより高強度化することが
理解される。
実施例3
第1表鋼番号4に示す化学成分を有する鋼からなる線径
2.5 *m線材を930℃に加熱、焼入れし、次いで
、810℃に加熱、冷却して、フェライト相と、針状及
び塊状の混合した低温変態生成相との混合組織とした。
2.5 *m線材を930℃に加熱、焼入れし、次いで
、810℃に加熱、冷却して、フェライト相と、針状及
び塊状の混合した低温変態生成相との混合組織とした。
冷却後、酸洗処理した線材を比較線材4Aとする。この
線材4Aの酸洗前に低温脱水素焼鈍した線材を4B、酸
洗後に低温脱水素焼鈍した線材を40とする。
線材4Aの酸洗前に低温脱水素焼鈍した線材を4B、酸
洗後に低温脱水素焼鈍した線材を40とする。
これら線材4A、4B及び4Cの鋼組織、鋼中H量、及
び伸線加工によって得られた極細線の強度最高値を第3
表に示す。
び伸線加工によって得られた極細線の強度最高値を第3
表に示す。
この結果から明らかなように、比較線材4Aは、鋼中H
lが高いために、延性が劣化して、強度300kgf/
mm”以上の極細線を与えない。他方、低温脱水素焼鈍
した線材4B及び4Cは、鋼中H量がそれぞれ0.4
ppm及び0.1 ppm以下に低減されているので、
得られる極細線は特性にすぐれ、350 kgf/mm
”の強度を有している。また、固溶(C+N)量は、線
材4B及び4C共に、40ppm以下であった。
lが高いために、延性が劣化して、強度300kgf/
mm”以上の極細線を与えない。他方、低温脱水素焼鈍
した線材4B及び4Cは、鋼中H量がそれぞれ0.4
ppm及び0.1 ppm以下に低減されているので、
得られる極細線は特性にすぐれ、350 kgf/mm
”の強度を有している。また、固溶(C+N)量は、線
材4B及び4C共に、40ppm以下であった。
実施例4
第4表に示す化学組成を有する鋼番号1.2及び5の線
材を伸線して極細線を得た。これら極細線の線径、強度
及び金属組織を第5表に示す。
材を伸線して極細線を得た。これら極細線の線径、強度
及び金属組織を第5表に示す。
本発明に従って、極細線がフェライト相とマルテンサイ
ト相とが複合化して、一方向に延びる均一な繊維状微細
組織を有するとき、かかる極細線は300kgf/mm
”以上の強度を有する。同じ化学組成をもつ極細線であ
っても、金属組織が不完全な繊維状組織を有するときは
、強度が300kgf/mm”よりも低い。
ト相とが複合化して、一方向に延びる均一な繊維状微細
組織を有するとき、かかる極細線は300kgf/mm
”以上の強度を有する。同じ化学組成をもつ極細線であ
っても、金属組織が不完全な繊維状組織を有するときは
、強度が300kgf/mm”よりも低い。
次に、上記のような本発明による極細線の製造について
具体的に説明する。
具体的に説明する。
第4表鋼番号1.2及び5に示す化学成分を有する線径
1.5mm (1500μm)の線材を890℃の温度
にて連続加熱、焼入れし、次いで、81O℃にて連続加
熱、冷却して、いずれも、フェライト相と、一部に残留
オーステナイトを含むマルテンサイト相の2相組織を有
する複合組織線材を得た。マルテンサイトの体積分率は
鋼番号1.2及び5の線材において、それぞれ26%、
48%及び59%であり、また、鋼番号1の線材におけ
るマルテンサイトは主として針状であり、他方、鋼番号
2及び5の線材においては、マルテンサイト相は、針状
と塊状の混合であった。
1.5mm (1500μm)の線材を890℃の温度
にて連続加熱、焼入れし、次いで、81O℃にて連続加
熱、冷却して、いずれも、フェライト相と、一部に残留
オーステナイトを含むマルテンサイト相の2相組織を有
する複合組織線材を得た。マルテンサイトの体積分率は
鋼番号1.2及び5の線材において、それぞれ26%、
48%及び59%であり、また、鋼番号1の線材におけ
るマルテンサイトは主として針状であり、他方、鋼番号
2及び5の線材においては、マルテンサイト相は、針状
と塊状の混合であった。
一方、比較例として、鋼番号5の化学成分を有する線径
1.5 mmの線材を加熱温度を変えて熱処理して、マ
ルテンサイト分率が79%であって、このマルテンサイ
トが針状と塊状の混合物である線材を得た。この線材を
鋼番号5Rとする。
1.5 mmの線材を加熱温度を変えて熱処理して、マ
ルテンサイト分率が79%であって、このマルテンサイ
トが針状と塊状の混合物である線材を得た。この線材を
鋼番号5Rとする。
このようにして得られたそれぞれの線材を冷間伸線して
、得られた伸線の強度と金属組織を調べた。結果を第3
図に示す。鋼番号1.2及び5の線材は、加工歪5以上
にて、300kgf/mm”以上の強度を有する極細線
を与えることが理解される。
、得られた伸線の強度と金属組織を調べた。結果を第3
図に示す。鋼番号1.2及び5の線材は、加工歪5以上
にて、300kgf/mm”以上の強度を有する極細線
を与えることが理解される。
第4図に低温変態生成相が針状である鋼番号1の線材を
加工歪6.9にて伸線して得た線径48μmの極細線の
金属組織の3000倍の走査型電子顕微鏡写真を示し、
第5図に10000倍の電子顕微鏡写真を示す、この組
織において、白い部分はマルテンサイト粒子であり、黒
い部分はフェライト粒子である。フェライト相と低温変
態生成相とを複合化し、一方向に連続して伸びる微゛細
な繊維状組織を形成していることが明らかである。
加工歪6.9にて伸線して得た線径48μmの極細線の
金属組織の3000倍の走査型電子顕微鏡写真を示し、
第5図に10000倍の電子顕微鏡写真を示す、この組
織において、白い部分はマルテンサイト粒子であり、黒
い部分はフェライト粒子である。フェライト相と低温変
態生成相とを複合化し、一方向に連続して伸びる微゛細
な繊維状組織を形成していることが明らかである。
同様に、第6図に低温変態生成相が針状と塊状との混合
である鋼番号5の線径1.51■の線材を加工歪6.9
にて伸線して得た線径48μmの極細線の金属組織の3
000倍の電子顕微鏡写真を示し、第7図に10000
倍の電子顕微鏡写真を示す。
である鋼番号5の線径1.51■の線材を加工歪6.9
にて伸線して得た線径48μmの極細線の金属組織の3
000倍の電子顕微鏡写真を示し、第7図に10000
倍の電子顕微鏡写真を示す。
また、比較のためにミ低温変態生成相が針状と塊状との
混合である鋼番号5の線径5.5鰭の線材を加工歪6.
1にて伸線して得た線径260μmの極細線の金属組織
の3000倍の電子顕微鏡写真を第8図に示す。
混合である鋼番号5の線径5.5鰭の線材を加工歪6.
1にて伸線して得た線径260μmの極細線の金属組織
の3000倍の電子顕微鏡写真を第8図に示す。
本発明による極細線は、第4図、第5図、第6図及び第
7図に示すように、いずれもその金属組織として、一方
向に均一に延びる微細な繊維状組織を有する。しかし、
低温変態生成相が針状と塊状との混合であって、低温変
態生成相の分率が本発明で規定する範囲内にあっても、
線材の線径が本発明にて規定する条件を満たさないとき
は、第8図に示すように、その金属組織は不完全な繊維
状組織であって、強度も300kgf/mm”を下回る
。
7図に示すように、いずれもその金属組織として、一方
向に均一に延びる微細な繊維状組織を有する。しかし、
低温変態生成相が針状と塊状との混合であって、低温変
態生成相の分率が本発明で規定する範囲内にあっても、
線材の線径が本発明にて規定する条件を満たさないとき
は、第8図に示すように、その金属組織は不完全な繊維
状組織であって、強度も300kgf/mm”を下回る
。
鋼番号lに示す化学成分を有する線径0.8 trys
の線材を900℃と800℃の温度で連続加熱、冷却処
理して、フェライト相と体積分率28%の塊状マルテン
サイトの2相組織となし、この線材を加工歪6.9にて
伸線して得た線径25μmの極細線の金属組織の300
0倍の電子顕微鏡写真を第9図に示す。また、比較のた
めに、線径2.5 mmである以外は、上記と同じ線材
を加工歪6.5にて伸線して、線径98μmの極細線を
得た。この極細線の金属組織の3000倍の走査型電子
顕微鏡写真を第10図に示す。繊維状組織が不完全であ
ることが明らかである。
の線材を900℃と800℃の温度で連続加熱、冷却処
理して、フェライト相と体積分率28%の塊状マルテン
サイトの2相組織となし、この線材を加工歪6.9にて
伸線して得た線径25μmの極細線の金属組織の300
0倍の電子顕微鏡写真を第9図に示す。また、比較のた
めに、線径2.5 mmである以外は、上記と同じ線材
を加工歪6.5にて伸線して、線径98μmの極細線を
得た。この極細線の金属組織の3000倍の走査型電子
顕微鏡写真を第10図に示す。繊維状組織が不完全であ
ることが明らかである。
更に、比較のために、鋼番号5に示す化学成分を有する
線径2.5鰭の線材を900°Cと810°Cの温度に
て連続加熱、焼入れして、フェライト相と、体積分率5
3%の塊状マルテンサイト相の2相m織を有する複合組
織線材を得た。この線材は、伸線加工によって容易に破
断した。その金属組織は、第11図に示すように、繊維
状組織の発達が極めて低いことが明らかである。
線径2.5鰭の線材を900°Cと810°Cの温度に
て連続加熱、焼入れして、フェライト相と、体積分率5
3%の塊状マルテンサイト相の2相m織を有する複合組
織線材を得た。この線材は、伸線加工によって容易に破
断した。その金属組織は、第11図に示すように、繊維
状組織の発達が極めて低いことが明らかである。
次に、第3図に示すように、前記比較鋼線材5Rは、2
80 kgf/mm”程度の強度にて伸線による強度増
加が飽和することが明らかである。比較鋼線材5Rを加
工歪5.2にて伸線して得た線径98μmの極細線の金
属組織も、繊維状組織の形成が不十分であることが認め
られた。
80 kgf/mm”程度の強度にて伸線による強度増
加が飽和することが明らかである。比較鋼線材5Rを加
工歪5.2にて伸線して得た線径98μmの極細線の金
属組織も、繊維状組織の形成が不十分であることが認め
られた。
次に、第4表鋼番号1〜8に示す化学組成を有する線径
0.9〜2.5 xsの線材を熱処理してフェライト相
と低温変態生成相とからなる複合組織線材とした後、こ
れらを極細線に伸線加工した。これら極細線の強度及び
金属組織を第6表に示す。比較のために、鉛パテンテイ
ングと伸線を4回繰り返して得た高炭素鋼ピアノ極細線
の線径と強度とを比較例9として併せて第6表に示す。
0.9〜2.5 xsの線材を熱処理してフェライト相
と低温変態生成相とからなる複合組織線材とした後、こ
れらを極細線に伸線加工した。これら極細線の強度及び
金属組織を第6表に示す。比較のために、鉛パテンテイ
ングと伸線を4回繰り返して得た高炭素鋼ピアノ極細線
の線径と強度とを比較例9として併せて第6表に示す。
第6表に示す結果から明らかなように、本発明の極細線
は、300kgf/n+m”以上の強度を有し、ピアノ
線よりも格段に高強度である。更に、水中紡糸法によっ
て製造されるアモルファス線は、最高強度が330〜3
70 kgf/mm”程度(線径30〜90μm)であ
ることが知られているので、本発明による極細線は、こ
れよりも高い強度を有する。従来、このような高強度極
細線を伸線加工によって製造する方法は知られていない
。
は、300kgf/n+m”以上の強度を有し、ピアノ
線よりも格段に高強度である。更に、水中紡糸法によっ
て製造されるアモルファス線は、最高強度が330〜3
70 kgf/mm”程度(線径30〜90μm)であ
ることが知られているので、本発明による極細線は、こ
れよりも高い強度を有する。従来、このような高強度極
細線を伸線加工によって製造する方法は知られていない
。
実施例5
C0.12%、
Si0.8%、
Mn 1.12%、
S 0.002%、
N 0.003%、及び
A!! 0.003%
なる化学成分を有し、全HIJを0.1 p’pm以下
とした線径2.5mmの線材A及びBを890℃に再加
熱、焼入れし、続いて、800℃に加熱、冷却して複合
Mi織化した。尚、この冷却においては、水溶性焼入れ
剤を用いて冷却速度を調整することによって、金属組織
の低温変態生成相の分率を線材Aでは35%、Bでは5
7%とし、その形態を極細線Aでは針状、Bでは針状と
塊状との混合とした。
とした線径2.5mmの線材A及びBを890℃に再加
熱、焼入れし、続いて、800℃に加熱、冷却して複合
Mi織化した。尚、この冷却においては、水溶性焼入れ
剤を用いて冷却速度を調整することによって、金属組織
の低温変態生成相の分率を線材Aでは35%、Bでは5
7%とし、その形態を極細線Aでは針状、Bでは針状と
塊状との混合とした。
これら線材を湿式連続伸線によって線径130μmに伸
線し、それぞれ本発明によるばね用極細線A及びBを得
た。
線し、それぞれ本発明によるばね用極細線A及びBを得
た。
別に、比較のために、上記化学成分を有する線径2.5
鶴の線材C及びDを890℃で再加熱、焼入れすること
なしに、800℃で加熱、冷却し、いずれもフェライト
反塊状の低温変態生成相とからなる複合組織線材とし、
低温変態生成相の分率を線材Cでは29%、線材りでは
48%とした。
鶴の線材C及びDを890℃で再加熱、焼入れすること
なしに、800℃で加熱、冷却し、いずれもフェライト
反塊状の低温変態生成相とからなる複合組織線材とし、
低温変態生成相の分率を線材Cでは29%、線材りでは
48%とした。
これら線材を上記と同様に湿式連続伸線によって線径1
30μmに伸線し、それぞればね用比較例極細線C及び
Dを得た。
30μmに伸線し、それぞればね用比較例極細線C及び
Dを得た。
以上のようにして得たそれぞれの極細線について、その
引張強さ、疲労限界強度及び強度比を第7表に示す。こ
こに、疲労限界強度は、ハンタ一式疲労試験機を用いて
、20℃の大気中における107回の応力を疲労限界強
度とし、更に、引張強さとの比を強度比とした。
引張強さ、疲労限界強度及び強度比を第7表に示す。こ
こに、疲労限界強度は、ハンタ一式疲労試験機を用いて
、20℃の大気中における107回の応力を疲労限界強
度とし、更に、引張強さとの比を強度比とした。
極細線A及びBは、本発明による微細な繊維状組織を有
し、高い強度と共に高い疲労限界強度を有することが明
らかである。このように、本発明による極細線が高い疲
労限界強度を有するのは、極細線の引張強さが高くなる
ことと共に、引張強さに対する強度比が大きくなること
によるものである。他方、比較例極細線C及びDは、繊
維状組織が不完全であって、強度及び疲労限界強度のい
ずれも低い。即ち、引張強さは、組織の平均的な微細化
等に依存するのに対して、疲労強度は、組織の弱い部分
から破壊する疲労破壊の特徴を反映して、繊維状組織の
不完全な部分の混在する比較極細線では、疲労限界強度
に対する強度比が低いのである。
し、高い強度と共に高い疲労限界強度を有することが明
らかである。このように、本発明による極細線が高い疲
労限界強度を有するのは、極細線の引張強さが高くなる
ことと共に、引張強さに対する強度比が大きくなること
によるものである。他方、比較例極細線C及びDは、繊
維状組織が不完全であって、強度及び疲労限界強度のい
ずれも低い。即ち、引張強さは、組織の平均的な微細化
等に依存するのに対して、疲労強度は、組織の弱い部分
から破壊する疲労破壊の特徴を反映して、繊維状組織の
不完全な部分の混在する比較極細線では、疲労限界強度
に対する強度比が低いのである。
このように、本発明による極細線は、高強度であると共
に、疲労特性にすぐれるので、例えば、ばね用極細線と
して好適に用いることができる。
に、疲労特性にすぐれるので、例えば、ばね用極細線と
して好適に用いることができる。
第1図は、線材の線径、その複合組織における低温変態
生成相の形態及び冷間伸線性の関係を示すグラフ、第2
図は、伸線した鋼線における加工歪(線径)と強度との
関係を示すグラフである。 第3図は、針状の低温変態生成相を有する複合組織線材
から得られた本発明による極細線の金属組織を示す30
00倍の走査型電子顕微鏡写真、第4図は、同じ<10
000倍の電子顕微鏡写真、第5図は、種々の組織を有
する線材を伸線加工したときの加工歪と得られる伸線の
強度との関係を示すグラフ、第6図は、針状と塊状の低
温変態生成相を有する複合組織線材から得られた本発明
による極細線の金属組織を示す3000倍の走査型電子
顕微鏡写真、第7図は、同じ<10000倍の電子顕微
鏡写真、第8図は、針状と塊状の低温変態生成相を有す
る複合組織線材から得られた比較例としての極細線の金
属組織を示す3000倍の走査型電子顕微鏡写真、第9
図は、塊状の低温変態生成相を有する複合組織線材から
得られた本発明による極細線の金属組織を示す3000
倍の走査型電子顕微鏡写真、第10図は、塊状の低温変
態生成相を有する複合組織線材から得られた比較例とし
ての極細線の金属組織を示す3000倍の走査型電子顕
微鏡写真、第11図は、塊状Mi織を有する比較例とし
ての線材の金属組織を示す3000倍の走査型電子顕微
鏡写真である。 特許出願人 株式会社神戸製鋼所 代理人 弁理士 牧 野 逸 部 第1図 イt(5品(偵1待9号L15(^4]の9L多1(ビ
、造汗をm−) 第2図 yraf−1−2ノーどd、/、l )第101閃5
生成相の形態及び冷間伸線性の関係を示すグラフ、第2
図は、伸線した鋼線における加工歪(線径)と強度との
関係を示すグラフである。 第3図は、針状の低温変態生成相を有する複合組織線材
から得られた本発明による極細線の金属組織を示す30
00倍の走査型電子顕微鏡写真、第4図は、同じ<10
000倍の電子顕微鏡写真、第5図は、種々の組織を有
する線材を伸線加工したときの加工歪と得られる伸線の
強度との関係を示すグラフ、第6図は、針状と塊状の低
温変態生成相を有する複合組織線材から得られた本発明
による極細線の金属組織を示す3000倍の走査型電子
顕微鏡写真、第7図は、同じ<10000倍の電子顕微
鏡写真、第8図は、針状と塊状の低温変態生成相を有す
る複合組織線材から得られた比較例としての極細線の金
属組織を示す3000倍の走査型電子顕微鏡写真、第9
図は、塊状の低温変態生成相を有する複合組織線材から
得られた本発明による極細線の金属組織を示す3000
倍の走査型電子顕微鏡写真、第10図は、塊状の低温変
態生成相を有する複合組織線材から得られた比較例とし
ての極細線の金属組織を示す3000倍の走査型電子顕
微鏡写真、第11図は、塊状Mi織を有する比較例とし
ての線材の金属組織を示す3000倍の走査型電子顕微
鏡写真である。 特許出願人 株式会社神戸製鋼所 代理人 弁理士 牧 野 逸 部 第1図 イt(5品(偵1待9号L15(^4]の9L多1(ビ
、造汗をm−) 第2図 yraf−1−2ノーどd、/、l )第101閃5
Claims (4)
- (1)重量%で C0.01〜0.50%、 Si3.0%以下、及び Mn5.0%以下、 残部鉄及び不可避的不純物よりなる鋼線材を線径4.5
mm以下においてAc_1〜1100℃の温度に加熱し
、冷却する処理を行ない、一部、残留オーステナイトを
含有していてもよいマルテンサイト、ベイナイト又はこ
れらの混合組織であつて、主として塊状相と針状相との
混合組織からなる低温変態生成相がフェライト相中に体
積分率10〜75%の範囲にて分散されている複合組織
となし、この線材を線径0.5mm以下に冷間伸線する
一方、得られる極細線の鋼中全H量を1ppm以下とす
ることを特徴とする線径0.5mm以下、強度300k
gf/mm^2以上の超高強度極細線の製造方法。 - (2)フェライト相中に固溶している(C+N)重量が
40ppm以下であることを特徴とする特許請求の範囲
第1項記載の超高強度極細線の製造方法。 - (3)重量%で C0.01〜0.50%、 Si3.0%以下、及び Mn5.0%以下、 残部鉄及び不可避的不純物よりなる鋼線材を線径2.0
mm以下においてAc_1〜1100℃の温度に加熱し
、冷却する処理を行ない、一部、残留オーステナイトを
含有していてもよいマルテンサイト、ベイナイト又はこ
れらの混合組織であつて、主として塊状相からなる低温
変態生成相がフェライト相中に体積分率10〜75%の
範囲にて分散されている複合組織となし、この線材を線
径0.5mm以下に冷間伸線する一方、得られる極細線
の鋼中全H量を1ppm以下とすることを特徴とする線
径0.5mm以下、強度300kgf/mm^2以上の
超高強度極細線の製造方法。 - (4)フェライト相中に固溶している(C+N)重量が
40ppm以下であることを特徴とする特許請求の範囲
第3項記載の超高強度極細線の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15425187A JPS63317626A (ja) | 1987-06-19 | 1987-06-19 | 超高強度極細線の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15425187A JPS63317626A (ja) | 1987-06-19 | 1987-06-19 | 超高強度極細線の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63317626A true JPS63317626A (ja) | 1988-12-26 |
Family
ID=15580133
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15425187A Pending JPS63317626A (ja) | 1987-06-19 | 1987-06-19 | 超高強度極細線の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS63317626A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015143391A (ja) * | 2013-12-27 | 2015-08-06 | 株式会社神戸製鋼所 | 高強度ばね用圧延材及びこれを用いた高強度ばね用ワイヤ |
KR20160075924A (ko) * | 2014-12-19 | 2016-06-30 | 주식회사 포스코 | 신선용 선재, 비틀림 특성이 우수한 고강도 강선 및 이들의 제조방법 |
KR101674835B1 (ko) | 2015-12-07 | 2016-11-10 | 주식회사 포스코 | 내식성이 우수한 고강도 선재 및 그 제조방법 |
CN107267878A (zh) * | 2016-03-31 | 2017-10-20 | Posco公司 | 耐腐蚀性优异的高强度线材、利用其的钢丝及其制造方法 |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6250436A (ja) * | 1985-08-29 | 1987-03-05 | Kobe Steel Ltd | 冷間伸線性にすぐれた低炭素鋼線材 |
-
1987
- 1987-06-19 JP JP15425187A patent/JPS63317626A/ja active Pending
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6250436A (ja) * | 1985-08-29 | 1987-03-05 | Kobe Steel Ltd | 冷間伸線性にすぐれた低炭素鋼線材 |
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JP2015143391A (ja) * | 2013-12-27 | 2015-08-06 | 株式会社神戸製鋼所 | 高強度ばね用圧延材及びこれを用いた高強度ばね用ワイヤ |
KR20160075924A (ko) * | 2014-12-19 | 2016-06-30 | 주식회사 포스코 | 신선용 선재, 비틀림 특성이 우수한 고강도 강선 및 이들의 제조방법 |
KR101674835B1 (ko) | 2015-12-07 | 2016-11-10 | 주식회사 포스코 | 내식성이 우수한 고강도 선재 및 그 제조방법 |
CN106834910A (zh) * | 2015-12-07 | 2017-06-13 | Posco公司 | 耐蚀性优异的高强度线材及其制造方法 |
JP2017106096A (ja) * | 2015-12-07 | 2017-06-15 | ポスコPosco | 耐食性に優れた高強度線材及びその製造方法 |
CN107267878A (zh) * | 2016-03-31 | 2017-10-20 | Posco公司 | 耐腐蚀性优异的高强度线材、利用其的钢丝及其制造方法 |
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