JP3130445B2 - 高強度亜鉛めっき鋼線及びその製造方法 - Google Patents
高強度亜鉛めっき鋼線及びその製造方法Info
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Description
補強用鋼線(ACSR)、或は海底光ファイバーケーブ
ル補強用の鋼線等に広く使われている高強度の亜鉛めっ
き鋼線の製造方法に関するものである。
化或は工事期間の短縮のために、鋼線の高強度化のニー
ズが強い。このような亜鉛めっき鋼線は、高炭素の鋼線
材をパテンティング処理後、伸線加工を行い、最終的に
耐食性を確保するために溶融亜鉛めっきを行う工程で製
造されているが、高強度化を達成する上での最大の課題
は、亜鉛めっき鋼線の延性、特に延性の評価方法の一つ
である捻回試験において、鋼線の長手方向に生じる割れ
の発生(デラミネーション)を抑制する技術を確立する
ことにある。
して、WIRE JOURNAL INTERNATIONAL, VOL16 (1983), p.
50には、鋼線の組織形態であるパーライト組織のセメン
タイトラメラ間隔を適正な大きさに制御することによっ
て亜鉛めっき鋼線の捻回試験におけるデラミネーション
を抑制できることが記載されている。また特公昭60−
26805号公報、特公昭60−26806号公報に
は、亜鉛めっき鋼線を対象とするものでないが、伸線加
工後或は伸線中の鋼線に特定条件の曲げ加工を施すこと
によって、その後200〜400℃でブルーイングされ
る鋼線の捻回試験におけるデラミネーションの発生を抑
制できることが記載されている。
ば、これらの技術では高強度の亜鉛めっき鋼線、例えば
線径7mmで引張強さ2100MPa 以上、5mmで2200
MPa 以上、3mmで2300MPa 以上の亜鉛めっき鋼線の
捻回試験においてデラミネーションの発生を防止するこ
とはできない。また、本発明者らは特開平1−2159
28号、特開平2−285026号公報において、デラ
ミネーションを抑制する方法として、伸線後の曲げ加
工、ブルーイング処理或はこの組み合わせが有効である
ことを提案したが、一層の高強度の亜鉛めっき鋼線を製
造することには限界があった。
状に鑑みなされたものであって、橋梁用、送電線の補強
用或は海底光ファイバーケーブル補強用等に使用される
高強度の亜鉛めっき鋼線の捻回試験において、デラミネ
ーションの発生を抑制する技術を確立し、高強度の亜鉛
めっき鋼線を実現する製造方法を提供することを目的と
するものである。
化するための方法として、(1)パテンティング処理材
の強度を増加させる、(2)伸線加工量を増加させる、
(3)溶融亜鉛めっき時の強度低下を抑制する、という
3つの手段がある。このうち、捻回試験において発生す
るデラミネーションを防止するという観点から、パテン
ティング処理材の強度をできるだけ高め、伸線加工量の
増加による高強度化は避けるとともに、溶融亜鉛めっき
時の強度低下が少ない化学成分を有する鋼線材を開発し
てきたが、例えば、パテンティング処理材の強度を16
00MPa 以上にすると伸線加工性が劣化するという問題
点があり、鋼線材の化学成分だけでは高強度化に限界が
あった。
鋼線の捻回試験において発生するデラミネーションを防
止する技術について研究を進めた結果、捻りに起因する
らせん状の加工組織を有する鋼線では、デラミネーショ
ンが発生する強度が極めて高くなり、高強度化に対して
顕著な効果があることを見出した。更に、デラミネーシ
ョンを防止する最適ならせん状の加工組織を得る手段に
ついて検討を重ねた結果、亜鉛めっき前の鋼線に2回転
以上の捻りを付与することが極めて効果的であることを
明らかにした。また、鋼線の強度が高くなると捻り加工
を行う際に、デラミネーションが発生しやすくなる。そ
こで、捻り加工を行う際のデラミネーションの防止手段
として、本発明者らが特開平2−285026号公報で
開示した伸線加工後の曲げ加工、ブルーイング処理以外
に、伸線加工時に用いるダイスのアプローチ角度及びベ
アリング長さのダイス形状も重要な因子であることを明
らかにし、定量的な検討を重ねた。
のであって、その要旨とするところは、重量%で、 C:0.8〜1.1% Si:0.5〜2.0% Mn:0.2〜1.0% Al:0.005〜0.1% を含有し、或は更に Cr:0.1〜1.0% Ni:0.1〜3.0% Ti:0.005〜0.05% V:0.05〜0.5% Nb:0.005〜0.1% の1種または2種以上を含み、残部はFe及び不可避的
不純物からなり、捻りに起因する100d(d:線径)
当たりの長さに対して同一方向に2回転以上のらせん状
の加工組織を有することを特徴とする高強度亜鉛めっき
鋼線、及び、上記化学成分を有する鋼線材をパテンティ
ング処理後、ダイスのアプローチ角度:8〜12°、ダ
イスのベアリング長さ:(0.2〜0.5)D(D:ダ
イス径)の条件を満たすダイスを用いて伸線加工を行
い、(1)鋼線を100d(d:線径)当たりの長さに
対して2回転以上の捻り加工を行うか、または、(2)
伸線加工後に複数個のロール間を曲げ角度15〜30°
で通過させた後、上記捻り加工を行うか、或は(3)上
記捻り加工後、T(20+logt)>12700
(T:ブルーイング温度(絶対温度)、t:ブルーイン
グ時間(hour))なる関係を満足するようなブルー
イング処理を行うか、もしくは(4)上記曲げ加工と捻
り加工を施し、上記ブルーイング処理を行った後、亜鉛
めっきを行うことを特徴とする高強度亜鉛めっき鋼線の
製造方法にある。
おける高強度亜鉛めっき鋼線とは、引張強さが線径によ
って異なるが、線径7mmで引張強さ2100MPa 以上、
5mmで2200MPa 以上、3mmで2300MPa 以上の引
張強さを有する亜鉛めっき鋼線であることを意味してい
る。
由について述べる。C :Cはパテンティング処理後の引張強さの増加及び伸
線加工硬化率を高める効果があり、より少ない伸線加工
歪で鋼線の引張強さを高めることができる。0.8%未
満では合金元素を添加してもパテンティング処理後の引
張強さが低く、伸線加工硬化率も小さいため最終的に目
的とする亜鉛めっき鋼線の強度が得られない。一方1.
1%を越えるとパテンティング処理時に初析セメンタイ
トがオーステナイト粒界に析出して伸線加工性が劣化し
伸線加工工程で断線が発生しやすくなるため0.8〜
1.1%の範囲に限定した。
強化させるためと鋼の脱酸のために有効であり、更に伸
線加工後、ブルーイング処理或は、溶融亜鉛めっきを行
う際の強度低下の抑制に極めて有効な元素である。0.
5%未満では上記の効果が期待できず、一方2.0%を
越えると熱間圧延工程で表面脱炭が発生しやすくなるた
め、0.5〜2.0%の範囲に限定した。
るばかりでなく、鋼の焼入性を向上させパテンティング
処理後の引張強さを高めるために有効な元素であるが、
0.2%未満では上記の効果が得られず、一方、1.0
%を越えると上記の効果が飽和し更にパテンティング処
理時のパーライト変態を完了させるための処理時間が長
くなりすぎて生産性が低下するため、0.2〜1.0%
の範囲に限定した。
ることにより熱処理時の結晶粒の粗大化を防止させる元
素であるが、0.005%未満では効果がなく、0.1
%を越えて添加しても効果が飽和するため、0.005
〜0.1%の範囲に限定した。以上が本発明の対象とす
る鋼の基本成分であるが、本発明においては、更にこの
鋼に、Cr,Ni,Ti,V,Nbの1種または2種以
上を含有せしめることができる。
隔を微細化しパテンティング処理後の引張強さを高める
とともに特に伸線加工硬化率を向上させ、更にブルーイ
ング処理或は溶融亜鉛めっき時の強度低下を防止する有
効な元素であるが、0.1%未満では前記作用の効果が
少なく、一方1.0%を越えるとパテンティング処理時
にパーライト変態終了時間が長くなり生産性が低下する
ため、0.1〜1.0%の範囲に限定した。
生成するパーライトを伸線加工性の良好なものにさせ、
更に鋼線の耐食性を向上させる効果があるが、0.1%
未満では上記の効果が得られず、3.0%を越えても添
加量に見合うだけの効果が少ないため0.1〜3.0%
の範囲に限定した。Ti :TiはAlと同様に脱酸及び熱処理において炭窒
化物を形成することにより結晶粒の粗大化を防止する効
果を有しているが、0.005%未満ではこれらの効果
が発揮されず、0.05%を越えても効果が飽和するた
め0.005〜0.05%の範囲に限定した。
微細化しパテンティング処理後の引張強さを高めるとと
もに、伸線加工後のブルーイング処理或は亜鉛めっき時
の強度低下を抑制させる有効な元素である。この効果は
0.05%未満では不十分であり、一方0.5%を越え
ると効果が飽和するため0.05〜0.5%の範囲に限
定した。
することにより結晶粒を微細化させるために有効な元素
であるが、0.005%未満ではその効果が不十分であ
り、一方0.1%を越えるとこの効果が飽和するため
0.005〜0.1%に限定した。他の元素は特に限定
しないが、P:0.015%以下、S:0.015%以
下、N:0.007%以下が望ましい範囲である。
定しないものの、1400〜1600MPa の強度が好ま
しい範囲である。これは強度が1400MPa 未満では、
目的とする高強度の亜鉛めっき鋼線を得ることが困難で
あり、一方、1600MPa を越えると伸線加工性の劣化
したパーライト組織になりやすいためである。次に本発
明で目的とする亜鉛めっき鋼線のデラミネーションの発
生を防止するために極めて有効な捻りに起因するらせん
状の加工組織の限定理由について述べる。図1は、線径
が5mmの亜鉛めっき鋼線においてデラミネーションが発
生する引張強さと100d(d:線径)当たりの捻り回
転数の関係について解析した一例である。同図におい
て、捻り回転数が「0回転」、即ち従来の亜鉛めっき鋼
線は、引張強さが2000MPa を越える強度域になると
デラミネーションが発生するようになる。これに対し
て、鋼線に捻りを付与していくと、即ち、らせん状の加
工組織になるに従い、デラミネーションが発生する強度
が増加していくことがわかり、亜鉛めっき鋼線の高強度
化に極めて有効であることがわかる。ここで、100d
当たりの捻り回転数が2回未満では、図1から明らかな
ようにデラミネーションの防止に対して顕著な効果がな
いことから、下限を2回転とした。上限は特に限定しな
いが、生産性の点で5〜10回転が好ましい条件であ
る。
伸線後の加工条件について説明する。本発明では、亜鉛
めっき前に捻りを付与するため、捻り加工の工程でデラ
ミネーションの発生を防止することが必須の条件であ
る。このため、ダイス形状或は曲げ加工条件を限定して
いるものである。まず、ダイス形状の限定理由について
述べる。図2は、ダイスのアプローチ角度、ベアリング
長さが異なる種々のダイスを用いて伸線加工を行い、線
径が4.9mmで引張強さが2287〜2302MPa であ
る鋼線のデラミネーションの発生状況を解析した一例で
ある。同図において、○印がデラミネーションが発生し
ないことを、●印がデラミネーションが発生したことを
示す。図2から明らかなように、アプローチ角度が12
°を越えるダイス、ベアリング長さが0.5D(D:ダ
イス径)を越えるダイスで伸線加工を行った鋼線では、
デラミネーションが発生するため、アプローチ角度の上
限を12°、ベアリング長さの上限を0.5Dに制限し
た。
ミネーションの発生を抑制することが可能であるが、角
度が低下するにつれて伸線加工時の鋼線の引き抜き力が
増大するため、下限を8°に制限した。また、ベアリン
グ長さが0.2D未満でもデラミネーションを防止でき
るが、伸線加工後の鋼線の直線性が劣化しやすいため下
限を0.2Dとした。上記の条件を満たすダイスを用い
て伸線した鋼線では、捻り加工を行ってもデラミネーシ
ョンが発生せず、所定の捻り回転を鋼線に付与すること
が可能となる。
ついて述べる。曲げ加工も捻り加工時のデラミネーショ
ンの発生を防止することを目的として行うものであり、
より高強度の亜鉛めっき鋼線、例えば、線径が5mmで2
300MPa 以上の亜鉛めっき鋼線を製造する場合には、
曲げ加工を取り入れた方法で製造することが好ましい。
曲げ加工は図3に示すような5個以上のロールを有する
治具を用いて実施することができる。ここで曲げ角度
は、角度が15°未満では鋼線のデラミネーションの抑
制に対して顕著な効果を発揮できず、一方30°を越え
るとデラミネーション抑制効果が減少するため、15〜
30°の範囲に限定した。曲げ角度は各ロールの直径、
進行方向及び上下方向のロール間隔を変化させて制御す
ることが可能である。なお、図3に示す治具を2個以上
配置して鋼線に対して多方面から曲げ加工を行うことが
好ましい。
ブルーイング処理を施すこともできる。ブルーイング処
理を組み合わせると、更に高強度のデラミネーションが
発生しない亜鉛めっき鋼線をより安定的に製造すること
が可能となる。ブルーイング処理は、T(20+log
t)>12700を満たす条件で行う必要がある。ここ
で、Tは絶対温度で示されるブルーイング温度、tは時
間(hour)で示されるブルーイング時間である。ま
た、logは常用対数である。ブルーイング温度または
ブルーイング時間を変化させることによって、上式が1
2700以下では、顕著な効果が発揮できないため、下
限を12700超に限定した。なお、ブルーイング処理
は、塩浴、鉛浴、高周波加熱など加熱速度が大きい方法
で実施することが好ましい条件である。
的に説明する。表1に示す化学組成を有する供試材を熱
間圧延で所定の線径にした後、鉛浴を用いてパテンティ
ング処理を行った。パテンティング処理温度は、560
〜600℃である。その後、伸線加工を行い、捻り加
工、或は、曲げ加工後に捻り加工、もしくは捻り加工後
にブルーイング処理を施した後、450℃の溶融亜鉛め
っきに鋼線を30秒浸漬して亜鉛めっきを行った。この
亜鉛めっき鋼線の機械的性質を調べると共に、捻回試験
を行いデラミネーションとダイス形状、曲げ加工条件、
捻り回転数、ブルーイング処理条件の関係を調査した。
この結果を表2に示す。なお、同表において、デラミネ
ーションの有無とは、20本の亜鉛めっき鋼線の捻回試
験を行い、このうち1本でもデラミネーションが発生し
た場合は「デラミネーションの発生有り」と評価したも
のである。また、logは常用対数である。
2,13,15,16,18,19,20,21が本発
明例で、その他は比較例である。同表に見られるように
本発明例は、いずれも亜鉛めっき前に鋼線に捻りを付与
することによってデラミネーションの発生が無い高強度
の亜鉛めっき鋼線が実現されている。これに対して比較
例であるNo. 1は、JIS G 3502のSWRS8
2Bの線材を用いた結果であるが、パテンティング処理
後の強度が低く、またSi含有量が低いために亜鉛めっ
き時の強度低下が大きいため目的とする高強度の亜鉛め
っき鋼線が得られない。また、No. 2はJIS G 3
502のSWRS92Bの線材の結果である。パテンテ
ィング処理後の強度は高いものの、Si量が低いために
亜鉛めっき時の強度低下が大きく、線径5mmの目標強度
である2200MPa 以上に到達していない。
したものであり、亜鉛めっき前に捻りを鋼線に付与しな
かった例である。この結果、強度は目標を達成している
もののデラミネーションが発生した例である。また、N
o. 11は曲げ加工を施したものの捻り加工を行わない
ために、デラミネーションが発生した例である。更に比
較例であるNo. 17,22は捻り加工条件が適切でない
ために、デラミネーションの発生を防止できなかった例
である。即ち、いずれも捻り回数が2回未満であるため
に亜鉛めっき鋼線の捻回試験においてデラミネーション
が発生した例である。
時のダイス形状が不適切で捻り加工時にデラミネーショ
ンが発生した例である。即ち、No. 6はダイスのアプロ
ーチ角度が12°を越えており、No. 7はベアリング長
さが0.5Dを越えており、またNo. 14はアプローチ
角度、ベアリング長さが共に適正範囲を越えている。こ
の結果、伸線加工後の捻り加工時にデラミネーションが
発生し、高強度の亜鉛めっき鋼線を製造できなかった例
である。
明は鋼の化学成分、伸線加工時のダイス形状、伸線加工
後の曲げ加工条件及び捻り加工条件を最適に選択するこ
とによって、亜鉛めっき前の鋼線に捻りを付与すること
が可能となり、この結果、捻回試験においてデラミネー
ションが発生しない高強度の亜鉛めっき鋼線を実現した
ものであり、産業上の効果は極めて顕著なものがある。
の強度と鋼線に付与した捻り回数の関係について解析し
た一例を示す図である。
ーション発生に及ぼすダイスのベアリング長さ、アプロ
ーチ角度の影響を解析した一例の図である。
る。
Claims (7)
- 【請求項1】 重量%で、 C:0.8〜1.1% Si:0.5〜2.0% Mn:0.2〜1.0% Al:0.005〜0.1% を含有し残部はFe及び不可避的不純物からなり、捻り
に起因する100d(d:線径)当たりの長さに対して
同一方向に2回転以上のらせん状の加工組織を有するこ
とを特徴とする高強度亜鉛めっき鋼線。 - 【請求項2】 重量%で、更に Cr:0.1〜1.0% Ni:0.1〜3.0% Ti:0.005〜0.05% V:0.05〜0.5% Nb:0.005〜0.1% の1種または2種以上を含むことを特徴とする請求項1
記載の高強度亜鉛めっき鋼線。 - 【請求項3】 重量%で、 C:0.8〜1.1% Si:0.5〜2.0% Mn:0.2〜1.0% Al:0.005〜0.1% を含有し残部はFe及び不可避的不純物よりなる線材を
パテンティング処理後、 ダイスのアプローチ角度:8〜12° ダイスのベアリング長さ:(0.2〜0.5)D(D:ダイス径) の条件を満たすダイスを用いて伸線加工を行い、引続き
鋼線に100d(d:線径)当たりの長さに対して2回
転以上の捻りを付与した後、亜鉛めっきを行うことを特
徴とする高強度亜鉛めっき鋼線の製造方法。 - 【請求項4】 重量%で、 C:0.8〜1.1% Si:0.5〜2.0% Mn:0.2〜1.0% Al:0.005〜0.1% を含有し残部はFe及び不可避的不純物よりなる線材を
パテンティング処理後、 ダイスのアプローチ角度:8〜12° ダイスのベアリング長さ:(0.2〜0.5)D(D:ダイス径) の条件を満たすダイスを用いて伸線加工を行い、引続き
複数個のロール間を曲げ角度15〜30°で通過させ、
その後、鋼線に100d(d:線径)当たりの長さに対
して2回転以上の捻りを付与した後、亜鉛めっきを行う
ことを特徴とする高強度亜鉛めっき鋼線の製造方法。 - 【請求項5】 重量%で、 C:0.8〜1.1% Si:0.5〜2.0% Mn:0.2〜1.0% Al:0.005〜0.1% を含有し残部はFe及び不可避的不純物よりなる線材を
パテンティング処理後、 ダイスのアプローチ角度:8〜12° ダイスのベアリング長さ:(0.2〜0.5)D(D:ダイス径) の条件を満たすダイスを用いて伸線加工を行い、引続き
鋼線に100d(d:線径)当たりの長さに対して2回
転以上の捻りを付与し、更にT(20+logt)>1
2700(T:ブルーイング温度(絶対温度)、t:ブ
ルーイング時間(hour))なる関係を満足するブル
ーイング処理を行った後、亜鉛めっきを行うことを特徴
とする高強度亜鉛めっき鋼線の製造方法。 - 【請求項6】 重量%で、 C:0.8〜1.1% Si:0.5〜2.0% Mn:0.2〜1.0% Al:0.005〜0.1% を含有し残部はFe及び不可避的不純物よりなる線材を
パテンティング処理後、 ダイスのアプローチ角度:8〜12° ダイスのベアリング長さ:(0.2〜0.5)D(D:ダイス径) の条件を満たすダイスを用いて伸線加工を行い、引続き
複数個のロール間を曲げ角度15〜30°で通過させ、
その後、鋼線に100d(d:線径)当たりの長さに対
して2回転以上の捻りを付与し、更にT(20+log
t)>12700(T:ブルーイング温度(絶対温
度)、t:ブルーイング時間(hour))なる関係を
満足するブルーイング処理を行った後、亜鉛めっきを行
うことを特徴とする高強度亜鉛めっき鋼線の製造方法。 - 【請求項7】 重量%で、更に Cr:0.1〜1.0% Ni:0.1〜3.0% Ti:0.005〜0.05% V:0.05〜0.5% Nb:0.005〜0.1% の1種または2種以上を含むことを特徴とする請求項3
ないし6のいずれか1項に記載の高強度亜鉛めっき鋼線
の製造方法。
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JP07102419A JP3130445B2 (ja) | 1995-04-26 | 1995-04-26 | 高強度亜鉛めっき鋼線及びその製造方法 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH08296022A JPH08296022A (ja) | 1996-11-12 |
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JP5977699B2 (ja) * | 2013-03-27 | 2016-08-24 | 株式会社神戸製鋼所 | 生引き性に優れた高強度鋼線用線材、高強度鋼線、高強度亜鉛めっき鋼線、およびその製造方法 |
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