JPH04343741A - ジェットルームにおける1ショット緯入れ方法 - Google Patents

ジェットルームにおける1ショット緯入れ方法

Info

Publication number
JPH04343741A
JPH04343741A JP11344191A JP11344191A JPH04343741A JP H04343741 A JPH04343741 A JP H04343741A JP 11344191 A JP11344191 A JP 11344191A JP 11344191 A JP11344191 A JP 11344191A JP H04343741 A JPH04343741 A JP H04343741A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
weft
weft insertion
weaving
yarn
shot
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP11344191A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2906731B2 (ja
Inventor
Masami Niihara
正己 新原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Industries Corp
Original Assignee
Toyoda Automatic Loom Works Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyoda Automatic Loom Works Ltd filed Critical Toyoda Automatic Loom Works Ltd
Priority to JP11344191A priority Critical patent/JP2906731B2/ja
Publication of JPH04343741A publication Critical patent/JPH04343741A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2906731B2 publication Critical patent/JP2906731B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Looms (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はジェツトルームにおける
1ショット緯入れ方法及び緯入れ検出装置に係り、特に
製織停止中の機台のスロー逆転或いはスロー正転に起因
する織段発生を防止する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】手動或いは経糸切断発生によって織機運
転が停止した後に再び起動する際には機台立ち上がり特
性に関連して筬打ち強度が充分でなく、織布に薄段が発
生する傾向にある。又、緯入れミス発生によって織機の
運転が停止した後に機台をスロー逆転してミス糸除去処
理を行い、その後に機台再起動を行った場合にはミス糸
除去のために行われる機台スロー逆転の際に製織直後の
織前近傍の織物組織が緩み、織前が本来の位置より織機
の後方へ移動してしまうことに起因して厚段発生の傾向
がある。
【0003】このような織段発生を防止するための手段
が特開昭60ー231849号公報、特開昭61ー55
241号公報、特開昭62ー263352号公報、実開
昭63ー94988号公報に開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】織段の種類には所謂綾
枕と言われるものがある。製織停止中の織機機台のスロ
ー逆転あるいはスロー正転によって織布の織前が筬によ
って叩かれると、織前上の緯糸が織布の上下方向にずれ
、この製織部位が織布の上で枕状に盛り上がる。このよ
うな綾枕は綾織物で生じ易いが、前記各従来の織段発生
防止手段では綾枕の発生を防止することは出来ない。
【0005】本発明は、他の織機に比べて緯入れミスの
生じ易いジェットルームにおけるこのような織段発生の
防止を含めた1ショット緯入れ方法を提供することを目
的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、緯入れ用流体
供給系統からの流体供給によって緯入れ用メインノズル
から緯糸を射出緯入れすると共に、緯入れ用メインノズ
ルからの糸抜けを防止するための糸抜け防止用流体供給
系統を備えたジェットルームを対象とし、第1の発明で
は、製織開始前に前記糸抜け防止用流体供給系統からの
流体供給によって緯糸を1本緯入れ用メインノズルから
射出緯入れするようにした。
【0007】第2の発明では、製織停止直前に緯入れさ
れた緯糸を織前から除去処理するための機台スロー逆転
の前に予め織前を正規の位置から織布側へ移動しておき
、前記機台スロー逆転後に織前を正規の位置へ復帰させ
、製織停止直前に緯入れされた緯糸を織前から除去処理
した後、製織再開前に前記糸抜け防止用流体供給系統か
らの流体供給によって緯糸を1本緯入れ用メインノズル
から射出緯入れするようにした。
【0008】
【作用】製織停止直前に緯入れされた緯糸を織前から除
去するには機台をスロー逆転して経糸開口を最大にし、
緯糸の織込み状態を解除する必要がある。この機台操作
の際に筬が織前を叩き、織前上の緯糸が織布の上下方向
へずれる。この緯糸を除去すると共に、新たな緯糸を1
本緯入れした後、製織再開に適した位置に筬を移行する
。除去緯糸に代えて新たな緯糸を1本緯入れしておかな
い場合には製織再開に適した位置に筬を移行するために
1回以上織機機台をスロー逆転する必要がある。このス
ロー逆転によって筬が織前を叩き、綾枕が発生する。 除去緯糸に代えて新たな緯糸を1本緯入れしておくこと
によって製織再開に適した位置に筬を移行する過程で筬
が織前を経由させないようにすることができ、綾枕発生
を防止できる。
【0009】緯入れ用メインノズルからの緯糸抜けを防
止するために緯糸先端に微噴射を作用させることが行わ
れるが、この微噴射は緯糸の撚り戻りを生じさせる。こ
の撚り戻りは緯糸の糸強力の低下に繋がり、緯入れ噴射
作用による糸切れ発生の原因となる。初速が大きい場合
には糸切れが生じ易いが、1ショット緯入れは前記微噴
射によって行われる。従って、初速は小さく、前記撚り
戻り部位の糸切れは生じない。又、緯入れ完了時の緯入
れ阻止ショックも糸切れの原因となるが、緯入れされた
緯糸の飛走速度は初速に左右され、初速が小さければ緯
入れ完了時の最終飛走速度も小さくなる。従って、緯入
れ完了時の糸切れも防止される。
【0010】第2の発明では緯糸除去のための機台スロ
ー逆転の際に織前が筬打ち位置から織布側へ逃げており
、機台スロー逆転の際にミス糸を叩くことによる軽微な
綾枕発生も確実に防止できる。
【0011】
【実施例】以下、第1の発明を具体化した一実施例を図
1〜図14に基づいて説明する。図2は織機全体の側面
図を略体的に示す。Mは機台モータであり、機台モータ
Mは主制御コンピュータC0 の作動制御を受ける。1
は機台モータMから独立した正逆転可能な送り出しモー
タであり、送り出しモータ1はワープビーム2を駆動す
る。ワープビーム2から送り出される経糸Tはバックロ
ーラ3及びテンションローラ4を経由して綜絖5及び変
形筬6を通される。織布Wはエキスパンションバー7、
サーフェスローラ8、プレスローラ9及びしわ取りガイ
ド部材10を経由してクロスローラ11に巻き取られる
【0012】テンションローラ4はテンションレバー1
2の一端部に取り付けられており、テンションレバー1
2の他端部に取付られた引っ張りばね13により所定の
張力が経糸Tに付与されるようになっている。テンショ
ンレバー12は検出レバー14の一端に回転可能に支持
されており、検出レバー14の他端にはロードセル15
が連結されている。経糸張力はテンションローラ4、テ
ンションレバー12及び検出レバー14を介してロード
セル15に伝えられ、ロードセル15は経糸張力に応じ
た電気信号を主制御コンピュータC0 に出力する。
【0013】主制御コンピュータC0 は予め設定され
た張力と前記入力信号によって把握される検出張力との
比較及び機台回転角度検出用ロータリエンコーダ16か
らの検出信号で把握されるワープビーム径に基づいて送
り出しモータ1の回転速度を制御する。これにより通常
運転時の経糸張力が制御され、製織中の織段発生防止が
行われる。
【0014】主制御コンピュータC0 は起動スイッチ
17からのON信号に基づいて送り出しモータ1の正転
作動を指令し、送り出しモータ1に組み込まれたロータ
リエンコーダ1aからの回転速度検出信号に基づいて送
り出しモータ1の回転速度をフィードバック制御する。 サーフェスローラ8は機台モータMから独立した正逆転
可能な巻取りモータ18に作動連結されている。主制御
コンピュータC0 は巻取りモータ18に組み込まれた
ロータリエンコーダ18aからの回転速度検出信号に基
づいて巻取りモータ18の回転速度をフィードバック制
御する。
【0015】図1は緯入れ装置の正面を略体的に示す。 19は巻付方式の緯糸測長貯留装置である。緯糸測長貯
留装置19で測長貯留された緯糸Yは緯入れ用メインノ
ズル20から射出緯入れされ、複数の緯入れ用補助ノズ
ル群21,22,23,24のリレー噴射へと受け継が
れる。緯糸末端には反射式光電センサからなる緯糸検出
器25が設置されており、緯糸Yの先端到達の有無を判
断するための情報が緯糸検出器25によって得られる。
【0016】緯糸測長貯留装置19の糸巻付面19aか
らの緯糸引出し解舒及び停止は係止ピン26aを駆動す
る電磁ソレノイド26の励消磁によって行われる。電磁
ソレノイド26の励消磁制御は補助制御コンピュータC
1 からの指令により行われ、補助制御コンピュータC
1 は主制御コンピュータC0 から得られる機台回転
角度検出情報に基づいて電磁ソレノイド26の励消磁を
制御する。
【0017】糸巻付面19aの近傍には反射式光電セン
サからなる緯糸解舒検出器27が設置されており、糸巻
付面19aから引出し解舒される緯糸Yが緯糸解舒検出
器27によって検出される。補助制御コンピュータC1
 は緯糸解舒検出器27からの検出解舒数nが設定数N
に達すると電磁ソレノイド26の消磁を指令し、係止ピ
ン26aが糸巻付面19aに係合して緯糸引出し解舒を
阻止する。
【0018】緯入れ用メインノズル20の緯入れ用圧力
エア噴射は電磁バルブV1 の励消磁によって制御され
、緯入れ用補助ノズル群21〜24における圧力エア噴
射は電磁バルブV2,V3,V4,V5 の励消磁によ
り制御される。電磁バルブV1 は圧力エア供給タンク
28に接続されており、電磁バルブV2 〜V4 は圧
力エア供給タンク29に接続されている。電磁バルブV
5 はさらに別の圧力エア供給タンク30に接続されて
いる。各電磁バルブV1,Vi (i=2〜5)の励消
磁制御は補助制御コンピュータC2 からの指令により
行われ、補助制御コンピュータC2 は主制御コンピュ
ータC0 から得られる機台回転角度検出情報に基づい
て各電磁バルブV1,Vi を励消磁制御する。
【0019】電磁バルブV1,Vi の励消磁制御は電
磁バルブV1 側からリレー的に行われ、このリレー励
消磁制御のためのデータは入力装置31によって主制御
コンピュータC0 に入力される。緯入れ用メインノズ
ル20には微風管路33が接続されており、微風管路3
3上には逆止弁34が介在されている。微風管路33は
圧力調整器35を介して図示しない圧力エア供給源に接
続されている。圧力調整器35は圧力エア供給タンク2
8の圧力よりも低い圧力に減圧する状態に調整している
。従って、微風管路33には圧力エア供給タンク28の
圧力よりも低圧のエアが常時供給されており、緯入れ用
噴射以外のときには緯入れ用メインノズル20は微噴射
する。 この微噴射は緯入れ用メインノズル20からの糸抜けを
防止し、この糸抜け防止は織機停止時においても行われ
る。
【0020】緯入れ用メインノズル20の直上には緯糸
処理装置32が設置されている。緯糸処理装置32は特
開平2ー61138号公報に開示される緯糸処理装置と
同タイプであり、緯入れミスした緯糸に後続する緯糸の
緯入れを阻止すると共に、この後続緯糸を手掛かりとし
て織布Wの織前W1 上のミス糸を自動的に引出し除去
する。この緯入れミス処理は主制御コンピュータC0に
よって制御される。
【0021】図10〜図14のフローチャートは緯入れ
ミス処理プログラム及び綾枕発生防止プログラムを表す
。綾枕発生防止プログラムを遂行する上で必要な励消磁
タイミング、噴射圧、緯糸種類、織幅等の情報は入力装
置31によって主制御コンピュータC0 に入力される
。主制御コンピュータC0 は綾枕発生防止のための電
磁バルブV1 ,Vi のリレー励消磁タイミング情報
を補助制御コンピュータC2 に転送すると共に、綾枕
発生防止のための電磁ソレノイド26の励磁タイミング
情報を補助制御コンピュータC1 へ転送する。
【0022】以下、図10〜図14のフローチャートに
基づいて綾枕発生防止制御を説明する。緯入れミスが発
生した場合、主制御コンピュータC0 は緯糸検出器2
5からの異常検出情報に基づいて機台モータM、送り出
しモータ1及び巻き取りモータ18の作動停止を指令す
る。各モータM,1,18は図9に曲線D1,D2,D
3 で示すように同期して停止し、経糸送り出し及び織
布巻き取りが停止すると共に、変形筬6が図3に示す筬
打ち直前の位置に停止する。図9の信号S1 は製織停
止信号である。
【0023】緯入れミスが発生すると、各モータM,1
,18が停止するまでの間に緯糸処理装置32が作動し
、ミス糸Y1 に後続する緯糸の緯入れが阻止される。 各モータM,1,18は停止後に曲線D4,D5,D6
 で示すようにスロー逆転する。このスロー逆転によっ
て機台が1回半程逆転し、図4に示すように経糸Tが最
大開口を形成する。この開口形成により織前W1 上の
ミス糸Y1 が経糸Tの把持作用から解放され、後続緯
糸を手掛かりとした緯糸処理装置32の引出し作用によ
って織前W1 上のミス糸Y1 が織前W1 から経糸
開口の側方へ引出し除去される。
【0024】変形筬6は図3の位置から図4の位置まで
移行する間に織前W1 の正規の位置P、即ち筬打ち位
置を経由する。従って、織前W1 上のミス糸Y1 は
変形筬6によって叩かれ、ミス糸Y1 が織布Wの上下
方向へずらされる。このような緯糸織込状態が綾枕をも
たらすが、ミス糸Y1 は緯糸処理装置32によって引
出し除去されるため、ミス糸Y1 が綾枕発生の原因と
なることはない。
【0025】各モータM,1,18の同期したスロー逆
転により経糸Tがスロー引き戻しされると共に、織布W
がスロー巻き戻しされる。スロー引き戻し量及びスロー
巻き戻し量は同一であり、織前W1 は機台のスロー逆
転量に対応する位置変位を受ける。緯入れミス処理が終
了すると、主制御コンピュータC0 は起動信号S2 
の入力に備える。起動スイッチ17のON操作によって
起動信号S2 が入力すると、主制御コンピュータC0
 は1ショット緯入れ開始用基準信号S3 を補助制御
コンピュータC1 ,C2 へ出力する。
【0026】補助制御コンピュータC2 は主制御コン
ピュータC0 から得られる製織停止信号S1 に応答
して電磁バルブV1 , Vi (i=2〜5)の励消
磁制御を停止すると共に、基準信号S3 の入力に備え
る。基準信号S3 が入力すると、補助制御コンピュー
タC2 は所定時間をおいて電磁バルブVi の所定タ
イミングによる1ショット励消磁制御を行なう。この実
施例では各電磁バルブVi の励磁開始タイミングは同
一にしてあり、緯入れ用補助ノズル群21〜24は図5
に矢印Rで示すように同時に噴射開始する。
【0027】補助制御コンピュータC1 は主制御コン
ピュータC0 から得られる製織停止信号S1 に応答
して電磁ソレノイド26の励消磁制御を停止し、基準信
号S3 の入力に備える。基準信号S3 が入力すると
、補助制御コンピュータC1 は電磁バルブVi の励
磁開始タイミングよりも所定時間をおいて電磁ソレノイ
ド26を励磁する。この励磁により係止ピン26aが糸
巻付面19aから離間し、糸巻付面19aからの緯糸引
出し解舒が可能となる。
【0028】図9の曲線Eは電磁ソレノイド26の1シ
ョット励消磁を表し、曲線Fi (i=2〜5)は各電
磁バルブVi の1ショット励消磁を表す。又、直線P
1 は微風管路33から供給されるエア圧を表し、直線
P2 は圧力エア供給タンク28の圧力を表す。緯糸Y
2 は図9の直線P1 で表される微風及び曲線E,F
i で表す励消磁制御によって図6,7に示すように1
ショット緯入れされる。
【0029】織機停止中においても微風管路33からの
圧力エア供給によって緯入れ用メインノズル20は微噴
射しており、緯糸Y2 の先端部は織機停止中において
も緯入れ用メインノズル20の微噴射にさらされている
。 この微噴射は緯糸の撚り戻りをもたらすものであり、織
機停止という比較的長い時間にわたって微噴射を受けれ
ば緯糸の撚り戻りが大きくなり、糸強力が低下する。そ
のため、通常の製織時における噴射圧P2 によって緯
入れ用メインノズル20から1ショット緯入れを行おう
とすると緯糸Y2 の先端部が吹き切れる。
【0030】しかしながら、1ショット緯入れの際の緯
入れ用メインノズル20における噴射圧は低圧P1 で
あり、緯糸Y2 は製織時よりも低い噴射圧で緯入れ用
メインノズル20から射出される。この微風の圧力P1
 は織機停止中における緯入れ用メインノズル20から
の糸抜けを防止し得る程度に低圧設定されており、微風
による撚り戻り部位が切れることはない。従って、1シ
ョット緯入れ開始時の吹き切れを回避することができる
【0031】図9の曲線Gは緯糸解舒検出信号を表す。 緯糸解舒検出器27からの検出緯糸解舒数nが設定数N
に達すると、補助制御コンピュータC1 は電磁ソレノ
イド26を消磁する。この消磁により係止ピン26aが
糸巻付面19aに係合し、緯糸引出し解舒が阻止される
。 緯糸引き出し解舒が阻止されることによって緯入れが完
了するが、この引き出し解舒阻止ショックが糸切れの原
因となる。最終の緯糸飛走速度が大きいほど糸切れが生
じ易いが、緯糸飛走速度は緯入れ用メインノズル20か
ら射出される際の初速に専ら左右される。初速が大きい
ほど最終の緯糸飛走速度も大きくなり、糸切れが起き易
くなる。しかしながら、微風によって緯入れ用メインノ
ズル20から緯糸Y2 を射出するため、緯糸Y2 の
初速は製織中の緯入れ初速に比して大幅に遅く、最終飛
走速度も製織中の最終飛走速度よりも大幅に遅くなる。 従って、緯糸解舒阻止ショックによる糸切れのおそれは
全くなく、糸強力の弱い緯糸種類を用いた製織において
も1ショット緯入れは良好に行われる。
【0032】製織停止中のエア無供給状態の圧力エア供
給タンク29,30内の圧力は製織中の断続的なエア供
給状態に比して高圧となるが、係止ピン26aが糸巻付
面19aから離間する前に緯入れ用補助ノズル群21〜
24の連続噴射を開始することによって緯入れ開始前に
圧力エア供給タンク29,30の圧力が製織中の圧力よ
りも更に低下する。従って、微風によって射出された緯
糸Y2は製織中よりも低圧の緯入れ用補助ノズル群21
〜24の噴射作用によって牽引されることになり、糸切
れ防止効果が更に増す。
【0033】1ショット緯入れされた緯糸Y2 が緯糸
検出器25によって検出されると、主制御コンピュータ
C0 は緯糸検出器25からの緯糸検出信号Hに基づい
て電磁バルブV5 を除いたV2 〜V4 を消磁する
。即ち、製織再開後にまず筬打ちされる緯糸Y2は緯入
れ用補助ノズル群24の噴射作用によって製織再開初期
まで張力を付与される。1ショット緯入れされた緯糸Y
2 は図6に矢印Rで示すようにこの張力付与によって
変形筬6の緯入れ通路6a内で良好な姿勢に保たれ、こ
の良好な姿勢のまま筬打ちされる。従って、織傷となり
易い緩み状態のままで緯糸Y2 が筬打ちされることは
ない。又、緯入れ通路6a内から緯糸Y2 が外れてし
まうという事態が生じることもない。
【0034】電磁バルブV2 〜V4 の消磁後、主制
御コンピュータC0 は機台モータM、送り出しモータ
1及び巻き取りモータ18を図9の曲線D7,D8,D
9 で示すように同期してスロー正転させる。この同期
スロー正転により変形筬6が図7の位置から図8の製織
再開に適した位置へ移行する。この製織再開に適した位
置は筬打ち直前の位置であり、この位置から変形筬6を
筬打ち揺動させることによって製織再開後の第1回目の
緯入れ緯糸の緯入れ及び筬打ちが円滑に行われる。この
スロー正転の際には変形筬6が筬打ち位置Pを経由する
ことはなく、織前W1 が変形筬6によって叩かれるこ
とはない。
【0035】除去されたミス糸Y1 に代えて新たな緯
糸Y2 を1ショット緯入れしておかない場合(即ち図
7から緯糸Y2 を省いた場合)、この状態から製織再
開に適した位置へ変形筬6を移行するにはミス糸Y1 
より先に緯入れされた緯糸Y3 を筬打ち位置Pへ引き
戻しておかねばならない。そのため、機台を緯糸Y3 
の筬打ち前の位置まで逆転しなければならず、変形筬6
が筬打ち位置Pを経由する。従って、新たな緯糸Y2 
を1ショット緯入れしておかない場合には製織再開位置
へのスロー逆転の過程で変形筬6が織前W1 を叩き、
綾枕が発生する。
【0036】ミス糸Y1 に代えて緯糸Y2 を1ショ
ット緯入れしておく場合には、製織再開の際にこの1シ
ョット緯入れされた緯糸Y2 を筬打ち位置Pへ引き戻
せばよい。この場合の機台の回転はスロー正転となり、
筬打ち前の位置が再起動位置となるため、変形筬6が筬
打ち位置Pを経由することはない。従って、織前W1 
が変形筬6によって叩かれることはなく、綾枕が発生す
ることはない。
【0037】なお、織機の再起動位置は自由に設定する
ことができ、正転方向に移行する場合にのみ限らず逆転
方向でもよく、又、1ショット緯入れを行った位置から
直接再起動してもよい。さらに正逆転方向に移行する場
合でもその移行量は自由に設定することができ、いずれ
にしても変形筬6が筬打ち位置Pを経由しない状態で再
起動位置の設定が可能となる。
【0038】変形筬6が図8の製織再開位置へ移行する
と、主制御コンピュータC0 は1ショット緯入れ終了
用基準信号S4 を各補助制御コンピュータC1 ,C
2 へ出力する。補助制御コンピュータC1 は基準信
号S4 に応答して電磁ソレノイド26の製織用励消磁
制御へ移行する。
【0039】補助制御コンピュータC2 は1ショット
緯入れ終了用基準信号S4 の入力に応答して電磁バル
ブV5 を消磁し、曲線F1 ,F21,F31,F4
1,F51で示すように電磁バルブV1 〜V5 の製
織用リレー励消磁制御へ移行する。そして、主制御コン
ピュータC0 は図9の曲線D10, D11, D1
2で示すように機台モータM、送り出しモータ1及び巻
き取りモータ18を同期して正転開始し、製織が再開さ
れる。
【0040】なお、特開昭58ー197350号公報に
はジェットルームの製織再開に先立つ1ショット緯入れ
方式の起動方法が開示されている。しかしながら、この
1ショット緯入れ方式は製織再開時の緯入れトラブルを
減少して円滑な製織再開を目的としており、綾枕発生防
止の目的及び作用は何ら開示されていない。図15〜図
20は第2の発明の実施例を示し、図17〜図20のフ
ローチャートは主制御コンピュータC0 における緯入
れミス処理プログラム及び織段発生防止プログラムを表
す。装置構成及び補助制御コンピュータC1 ,C2 
の制御機能は前記実施例と同様であるが、主制御コンピ
ュータC0 の制御機能は前記実施例と異なる。
【0041】緯入れミスが発生すると、各モータM,1
,18が図16の曲線D1,D2,D3 で示すように
同期して停止し、変形筬6が筬打ち直前で停止する。機
台停止後、主制御コンピュータC0 は曲線D4 で示
すように入力装置31によって入力設定された設定量Q
+ だけのスロー正転を送り出しモータ1に対して指令
すると同時、曲線D5 で示すように入力装置31によ
って入力設定された設定量R+ だけのスロー正転を巻
き取りモータ18に対して指令する。即ち、緯入れミス
処理のための機台モータMの所定量スロー逆転に先立っ
て送り出しモータ1の所定量Q+ だけのスロー正転及
び巻き取りモータ18の設定量R+ だけのスロー正転
が行われる。両モータ1,18のスロー正転により経糸
Tが所定量ρだけスロー送り出しされると共に、織布W
が所定量ρだけスロー巻き取りされる。スロー送り出し
及びスロー巻き取りによって織前W1 が図15に示す
ように所定量ρだけ正規の位置Pから織布W側へ移動す
る。
【0042】送り出しモータ1及び巻き取りモータ18
の所定量スロー正転後、モータMが図16に曲線D6 
で示すようにスロー逆転し、機台が1回半程スロー逆転
する。このスロー逆転により変形筬6が図14の実線で
示す位置から鎖線で示す最後退位置へ移動し、経糸Tが
最大開口を形成する。この開口形成によって織前W1 
上のミス糸Y1 が経糸Tの把持作用から解放され、緯
入れミス処理が可能となる。送り出しモータ1及び巻き
取りモータ18は曲線D7,D8 で示すように機台モ
ータMのスロー逆転と同期してスロー逆転する。
【0043】最大開口形成後、図16に曲線D9 で示
すように送り出しモータ1が所定量Q− スロー逆転す
ると共に、曲線D10で示すように巻き取りモータ18
が同期して所定量R− スロー逆転する。両モータ1,
18の同期スロー逆転により経糸Tが所定量ρだけスロ
ー引き戻しされると共に、織布Wが所定量ρだけスロー
巻き戻しされ、織前W1 が正規の位置Pへ変位復帰す
る。
【0044】織前W1 が正規の位置Pへ復帰した後、
ミス糸Y1の除去処理、新たな緯糸Y2 の1ショット
緯入れ及び製織再開が前記実施例と同様に行われる。前
記実施例で説明したように、緯入れミス処理のための機
台の1回半程のスロー逆転によって変形筬6が図15の
実線で示す停止位置から鎖線で示す最後退位置へ移動す
る間に正規の位置(筬打ち位置)Pを経由する。従って
、織前W1 が筬打ち位置Pにある場合には織前W1 
が変形筬6によって叩かれることになるが、緯入れミス
処理のための機台スロー逆転に先立って織前W1 が筬
打ち位置Pから織布W側へ逃れているため、織前W1 
が変形筬6によって叩かれることはない。従って、ミス
糸Y1 より先に緯入れされた緯糸Y3,Y4 等が織
布Wの上下方向へずらされることはなく、緯糸Y3,Y
4 のずれに起因する綾枕が生じることはない。即ち、
この実施例における綾枕防止は前記実施例よりもさらに
確実である。
【0045】本発明は図21に示すような実施例も可能
である。この実施例では糸抜け防止用エア管路36が緯
入れ用メインノズル20に接続されており、糸抜け防止
用エア管路36へのエア供給が圧力調整器37、電磁バ
ルブV6 及び逆止弁38を介して行われる。電磁バル
ブV6 は製織時に緯入れされた緯糸を切断するタイミ
ングに合わせて励消磁され、緯入れ毎の緯糸切断ショッ
クに起因する緯入れ用メインノズル20からの糸抜けが
糸抜け防止用エア管路36からのエア供給によって防止
される。このエア圧も製織のための緯入れ用エア圧力よ
りも低圧に設定されており、この糸抜け防止用エア管路
36から供給される低圧エア噴射が1ショット緯入れに
利用される。即ち、1ショット緯入れの際には電磁バル
ブV6 が励磁され、緯糸Y2 は糸抜け防止用エア管
路36から緯入れ用メインノズル20に供給される低圧
エアによって射出される。従って、前記実施例と同様に
糸切れが防止される。
【0046】又、本発明では緯入れ用補助ノズル21〜
24のリレー噴射によって1ショット緯入れするように
してもよい。さらに本発明は綾枕発生防止のみならず特
開昭58−197350号公報に開示されるような再起
動時の緯入れトラブルを回避するための1ショット緯入
れの実施にも適用可能である。
【0047】
【発明の効果】以上詳述したように第1の発明は、製織
開始前に糸抜け防止用流体供給系統からの低圧流体供給
によって緯糸を1本緯入れ用メインノズルから射出緯入
れするようにしたので、1ショット緯入れされた緯糸の
糸切れも発生せず、糸切れに起因する織傷発生を防止し
得るという効果を奏する。
【0048】第2の発明は、製織停止直前に緯入れされ
た緯糸を織前から除去処理するための機台スロー逆転の
前に予め織前を正規の位置から織布側へ移動しておき、
前記機台スロー逆転後に織物を正規の位置へ復帰させ、
製織停止直前に緯入れされた緯糸を織前から除去処理し
た後、製織時よりも低い設定圧でもって除去緯糸に代わ
る新たな緯糸を1本射出緯入れするようにしたので、緯
糸除去のための機台スロー逆転の際にミス糸を叩くこと
による軽微な綾枕発生も確実に防止できるという優れた
効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】  1ショット緯入れを制御するための回路を
組み込んだ略体正面図である。
【図2】  織機全体の略体側面図である。
【図3】  ミス糸の織込状態を示す拡大側面図である
【図4】  ミス糸の織込状態を解除した状態を示す拡
大側面図である。
【図5】  1ショット緯入れ開始前に緯入れ用補助ノ
ズル群を噴射した状態を示す略体正面図である。
【図6】  1ショット緯入れ状態を示す略体正面図で
ある。
【図7】  1ショット緯入れ状態を示す拡大側面図で
ある。
【図8】  変形筬を製織再開位置へ移行した状態を示
す拡大側面図である。
【図9】  1ショット緯入れのための圧力制御及び励
消磁制御を表すグラフである。
【図10】  第1の発明の緯入れ処理プログラム及び
1ショット緯入れ制御プログラムを表すフローチャート
である。
【図11】  第1の発明の緯入れ処理プログラム及び
1ショット緯入れ制御プログラムを表すフローチャート
である。
【図12】  第1の発明の緯入れ処理プログラム及び
1ショット緯入れ制御プログラムを表すフローチャート
である。
【図13】  第1の発明の緯入れ処理プログラム及び
1ショット緯入れ制御プログラムを表すフローチャート
である。
【図14】  第1の発明の緯入れ処理プログラム及び
1ショット緯入れ制御プログラムを表すフローチャート
である。
【図15】  第2の発明における織前の変位を示す拡
大側面である。
【図16】  1ショット緯入れのための圧力制御及び
励消磁制御を表すグラフである。
【図17】  第2の発明の緯入れ処理プログラム及び
1ショット緯入れ制御プログラムを表すフローチャート
である。
【図18】  第2の発明の緯入れ処理プログラム及び
1ショット緯入れ制御プログラムを表すフローチャート
である。
【図19】  第2の発明の緯入れ処理プログラム及び
1ショット緯入れ制御プログラムを表すフローチャート
である。
【図20】  第2の発明の緯入れ処理プログラム及び
1ショット緯入れ制御プログラムを表すフローチャート
である。
【図21】  別例を示す側体正面図である。
【符号の説明】
20…緯入れ用メインノズル、21〜24…緯入れ用補
助ノズル群、Y1 …ミス糸、Y2 …1ショット緯入
れされる緯糸、W1 …織前、C0 …主制御コンピュ
ータ、C1 ,C2 …補助制御コンピュータ。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】緯入れ用流体供給系統からの流体供給によ
    って緯入れ用メインノズルから緯糸を射出緯入れすると
    共に、緯入れ用メインノズルからの糸抜けを防止するた
    めの糸抜け防止用流体供給系統を備えたジェットルーム
    において、製織開始前に前記糸抜け防止用流体供給系統
    からの流体供給によって緯糸を1本緯入れ用メインノズ
    ルから射出緯入れするジェットルームにおける1ショッ
    ト緯入れ方法。
  2. 【請求項2】緯入れ用流体供給系統からの流体供給によ
    って緯入れ用メインノズルから緯糸を射出緯入れすると
    共に、緯入れ用メインノズルからの糸抜けを防止するた
    めの糸抜け防止用流体供給系統を備えたジェットルーム
    において、製織停止直前に緯入れされた緯糸を織前から
    除去処理するための機台スロー逆転の前に予め織前を正
    規の位置から織布側へ移動しておき、前記機台スロー逆
    転後に織前を正規の位置へ復帰させ、製織停止直前に緯
    入れされた緯糸を織前から除去処理した後、製織再開前
    に前記糸抜け防止用流体供給系統からの流体供給によっ
    て緯糸を1本緯入れ用メインノズルから射出緯入れする
    ジェットルームにおける1ショット緯入れ方法。
JP11344191A 1991-05-17 1991-05-17 ジェットルームにおける1ショット緯入れ方法 Expired - Fee Related JP2906731B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11344191A JP2906731B2 (ja) 1991-05-17 1991-05-17 ジェットルームにおける1ショット緯入れ方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11344191A JP2906731B2 (ja) 1991-05-17 1991-05-17 ジェットルームにおける1ショット緯入れ方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH04343741A true JPH04343741A (ja) 1992-11-30
JP2906731B2 JP2906731B2 (ja) 1999-06-21

Family

ID=14612307

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11344191A Expired - Fee Related JP2906731B2 (ja) 1991-05-17 1991-05-17 ジェットルームにおける1ショット緯入れ方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2906731B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010255149A (ja) * 2009-04-28 2010-11-11 Toyota Industries Corp 織機における経糸ビームの巻径検出方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010255149A (ja) * 2009-04-28 2010-11-11 Toyota Industries Corp 織機における経糸ビームの巻径検出方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2906731B2 (ja) 1999-06-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5224520A (en) Weaving bar prevention in a jet loom
JP2596231B2 (ja) ジェットルームにおける緯入れ制御装置
JPH04343741A (ja) ジェットルームにおける1ショット緯入れ方法
JP2906716B2 (ja) 織機における織段発生防止装置
JPH04281047A (ja) ジェットルームにおける起動方法
JP2611696B2 (ja) ジェットルームにおける織段発生防止方法
JP2565006B2 (ja) ジェットルームにおける1ショット緯入れ方法
JPH04361647A (ja) ジェットルームにおける1ショット緯入れ方法
JP3134331B2 (ja) ジェットルームにおける1ショット緯入れ方法
JP2611697B2 (ja) ジェットルームにおける織段発生防止方法及び装置
JPH04308257A (ja) ジェットルームにおける1ショット緯入れ方法
JP2611703B2 (ja) ジェットルームにおける1ショット緯入れ方法
JP3387174B2 (ja) パイル織機における緯入れミス検出方法
EP0445687B1 (en) One pick weft inserting method and one pick weft inserting control system in jet loom
JP2519933B2 (ja) 流体噴射式織機の給糸切れ糸排除装置
JPS63235546A (ja) 複数の布を製織する織機の駆動制御方法
JP3560332B2 (ja) 不良糸除去方法および不良糸除去装置
JPH01162847A (ja) 無杼織機における不良緯糸処理方法
JP3006280B2 (ja) 織機における止段防止方法
JP3543891B2 (ja) 無杼織機のよこ入れ方法およびよこ入れ装置
JP2679431B2 (ja) ジェットルームにおける緯系処理方法
JP3417010B2 (ja) ジェットルームにおける緯入れミス糸の除去処理方法
JPS58203141A (ja) ジエツトル−ムの停台方法
JP2002069801A (ja) 不良糸除去における緯糸切断方法
JPH08158206A (ja) 無杼織機における織段発生防止方法

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080402

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110402

Year of fee payment: 12

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees