JPH04341658A - 自動変速機の変速制御装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、検出される走行状態と
設定されているシフトスケジュールとに基づいて電子制
御により変速制御を行なう自動変速機の変速制御装置に
関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、自動変速機の変速制御装置として
は、例えば、特開昭５５−１０９８４８号公報に記載の
ものや、特公昭６１−５８６９７号公報に記載のものが
知られている。

【０００３】前者の従来出典には、２速状態でのスロッ
トル解放時に、その時点における車速に対応する時間だ
け２速から３速へのアップシフトを禁止し、パワーオフ
時にエンジンブレーキ状態となることにより発生するク
ランク音を防止する技術が示されている。

【０００４】後者の従来出典には、スロットル開度が所
定以下で、変速段が２以上のシフトアップ時、タイマー
による時間管理で変速段が１段ずつ所定時間をおいて変
化するようにし、エンジン回転数が極端に低くなってエ
ンジンブレーキ状態となり、大きなシフトショックが発
生するのを防止する技術が示されている。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の自動変速機の変速制御装置にあっては、アップシフ
トの禁止条件としてスロットル開度条件は含まれている
もののアクセル変化速度をアップシフトの禁止条件に含
まないものである為、スロットル開度が所定以下という
条件を満足すればアクセル変化速度の大小にかかわらず
アップシフトが禁止されることになり、アクセル変化速
度が小さい加速時には、前回のアップシフトから今回の
アップシフトまでの間隔が長くなり、ゆっくりとしたア
クセル操作に合致したアップシフトタイミングとなるが
、アクセル変化速度が大きい加速時には、前回のアップ
シフトから今回のアップシフトまでの間隔がアップシフ
ト禁止により長くなり、アクセル急踏み操作にもかかわ
らず遅いアップシフトタイミングとなることで、ドライ
バーにとってアップシフトのリズム（間隔）に大きな差
が出てしまう。

【０００６】一方、シフトスケジュールについて述べる
と、シフトスケジュールを決める要因としては、最適動
力，最適燃費等のいくつかの項目がある。これらは、各
々の面では正しいが、特定の条件下では矛盾することが
ある。例えば、シフトスケジュールを決める上で、低ス
ロットル開度でのアップシフトにおいては、加速時のア
ップシフトのリズムが重要な要因となる。しかし、この
加速時のアップシフトのリズムは、上記のようにシフト
スケジュールの決定項目とはなっていない。

【０００７】従って、シフトスケジュールのみに沿って
変速制御を行なう場合、アクセル変化速度が小さい加速
時には、前回のアップシフトから今回のアップシフトま
での間隔が短くなり、ゆっくりとしたアクセル操作にか
かわらず早いアップシフトタイミングになるが、アクセ
ル変化速度が大きい加速時には、前回のアップシフトか
ら今回のアップシフトまでの間隔が長く、アクセル急踏
み操作に合致したアップシフトタイミングとなることで
、上記同様に、ドライバーにとってアップシフトのリズ
ム（間隔）に大きな差が出てしまう。

【０００８】本発明は、上記のような問題に着目してな
されたもので、検出される走行状態と設定されているシ
フトスケジュールとに基づいて電子制御により変速制御
を行なう自動変速機の変速制御装置において、最適動力
，最適燃費等を得ながら、低スロットル開度での加速時
、アクセルワークの相違にかかわらずドライバーにとっ
て最適なアップシフトのリズムを得ることを課題とする
。

【０００９】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
本発明の自動変速機の変速制御装置では、シフトスケジ
ュールに基づく変速制御をベースとしながら、低スロッ
トル開度域でのアクセル踏込速度の監視により小アクセ
ル踏込速度の時にのみアップシフトを所定時間禁止する
手段とした。

【００１０】即ち、図１のクレーム対応図に示すように
、スロットル開度を検出するスロットル開度検出手段ａ
と、車速を検出する車速検出手段ｂと、アクセル踏込速
度を検出するアクセル踏込速度検出手段ｃと、スロット
ル開度と車速に応じた所定のシフトスケジュールが設定
されているシフトスケジュール設定手段ｄと、スロット
ル開度が所定開度以下であるかどうかを判断するスロッ
トル開度判断手段ｅと、アクセル踏込速度が所定速度以
下であるかどうかを判断するアクセル踏込速度判断手段
ｆと、スロットル開度検出値及び車速検出値と設定され
ているシフトスケジュールとを比較することによってア
ップシフト条件を満足するかどうかを判断するアップシ
フト判断手段ｇと、スロットル開度が所定開度以下で、
アクセル踏込速度が所定速度以下で、アップシフト条件
を満足する時、所定時間だけアップシフトを禁止するア
ップシフト禁止手段ｈとを備えていることを特徴とする
。

【００１１】

【作用】低スロットル開度で緩やかなアクセル操作によ
る加速時には、スロットル開度判断手段ｅにおいて、ス
ロットル開度検出手段ａからのスロットル開度が所定開
度以下であるかどうかが判断され、アクセル踏込速度判
断手段ｆにおいて、アクセル踏込速度検出手段ｃからの
アクセル踏込速度が所定速度以下であるかどうかが判断
され、アップシフト判断手段ｇにおいて、スロットル開
度検出手段ａからのスロットル開度検出値及び車速検出
手段ｂからの車速検出値と、シフトスケジュール設定手
段ｄに設定されているシフトスケジュールとを比較する
ことによってアップシフト条件を満足するかどうかが判
断され、アップシフト禁止手段ｈにおいて、スロットル
開度が所定開度以下で、アクセル踏込速度が所定速度以
下で、アップシフト条件を満足する時、所定時間だけア
ップシフトが禁止される。

【００１２】

【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。

【００１３】構成を説明する。

【００１４】図２は本発明実施例の変速制御装置が適用
された自動変速機を示す全体システム図である。

【００１５】実施例の自動変速機は、図２に示すように
、エンジン１に連結される主変速機としてのトルクコン
バータ２と、副変速機としての遊星ギヤ３とを有する。 そして、変速要素としての変速クラッチ・ブレーキ類４
が遊星ギヤ３と共に搭載され、この変速クラッチ・ブレ
ーキ類４を各シフト位置に応じて締結または解放する油
圧制御手段としてコントロールバルブ５が設けられ、こ
のコントロールバルブ５にはオイルポンプ６から加圧作
動油が供給される。また、コントロールバルブ５には、
制御アクチュエータとして、ライン圧ソレノイド７，ロ
ックアップソレノイド８，シフトソレノイドＡ９，シフ
トソレノイドＢ１０，タイミング制御用ソレノイド１１
が付設されている。

【００１６】そして、前記各ソレノイド７，８，９，１
０，１１には、それぞれに対しクラッチ油圧作動信号，
ロックアップ作動信号，変速指令，変速指令，油圧タイ
ミング信号を出力するコントロールユニット１２（マイ
クロコンピュータ主体）が接続されている。このコント
ロールユニット１２には、入力情報を得る手段として、
油温センサ１３，スロットルセンサ１４（スロットル開
度検出手段に相当），エンジン回転センサ１５，車速セ
ンサ１６（車速検出手段に相当），インヒビタースイッ
チ１７，ＡＴモードスイッチ１８，ＡＳＣＤスイッチ１
９が接続されている。尚、コントロールユニット１２に
は、シフトスケジュールとしてパワーパターンが設定さ
れている時に車室内に点灯表示するパワーパターンイン
ジケータ２０も接続されている。

【００１７】前記スロットルセンサ１４は、エンジン１
のスロットルチャンバ部に取り付けられたポテンショメ
ータ式センサで、スロットル開度ＴＶＯ　に応じた信号
を出力する。

【００１８】前記車速センサ１６は、変速機出力軸位置
に取付けられたパルスピックアップ式センサで、車速Ｖ
ＳＰ　に応じた信号を出力する。

【００１９】前記コントロールユニット１２のシフトス
ケジュール記憶部に、図４に示すようなシフトスケジュ
ールＳＳが記憶設定されている（シフトスケジュール設
定手段に相当）。

【００２０】また、コントロールユニット１２からシフ
トソレノイドＡ９及びシフトソレノイドＢ１０に対して
は図５に示すＯＮ・ＯＦＦの変速指令により１速〜４速
のギヤ位置が得られる。

【００２１】作用を説明する。

【００２２】図３は定時割り込みにより行なわれる変速
制御作動の流れを示すフローチャートで、以下、各ステ
ップについて説明する。

【００２３】ステップ５０では、スロットル開度ＴＶＯ
　及び車速ＶＳＰが読み込まれる。

【００２４】ステップ５１では、シフトスケジュールＳ
Ｓが読み込まれる。

【００２５】ステップ５２では、今回のスロットル開度
ＴＶＯ　と前回のスロットル開度ＴＶＯＭの差の絶対値
によりアクセル踏込速度ΔＴＶＯ　が演算される（アク
セル踏込速度検出手段に相当）。

【００２６】ステップ５３では、スロットル開度ＴＶＯ
　が設定スロットル開度ＴＶＯＬ以下かどうかが判断さ
れる（スロットル開度判断手段に相当）。

【００２７】ステップ５４では、アクセル踏込速度ΔＴ
ＶＯ　が設定アクセル踏込速度ΔＴＶＯＬ以下かどうか
が判断される（アクセル踏込速度判断手段に相当）。

【００２８】そして、ステップ５３及びステップ５４の
少なくとも一方でＮＯと判断された場合には、ステップ
５５へ進み、アップシフト禁止タイマ値が０（零）に設
定される。

【００２９】ステップ５６では、スロットル開度ＴＶＯ
　及び車速ＶＳＰとシフトスケジュールＳＳとが対比さ
れる。

【００３０】ステップ５７では、アップシフト及びダウ
ンシフトを含めてスロットル開度ＴＶＯ及び車速ＶＳＰ
　による走行状態が変速条件を満足するかどうかが判断
される。

【００３１】ステップ５８では、変速がアップシフト変
速かどうかが判断される（アップシフト判断手段に相当
）。

【００３２】そして、アップシフト時である場合には、
ステップ５９へ進み、アップシフト禁止タイマ値が０（
零）かどうかが判断され、タイマ値＝０でない場合には
、ステップ６０へ進み、その時のタイマ値から１だけ減
算される（アップシフト禁止手段に相当）。

【００３３】また、ステップ５７において走行状態が変
速条件を満足しない場合は、ステップ６１へ進み、アッ
プシフト禁止タイマ値がが０（零）かどうかが判断され
、タイマ値＝０でない場合には、ステップ６０へ進み、
その時のタイマ値から１だけ減算される。

【００３４】ステップ５８でダウンシフトと判断された
場合やステップ５９でアップシフト禁止タイマ値が０（
零）と判断された場合には、ステップ６２へ進み、変速
指令が出力される。

【００３５】ステップ６３では、タイマ値がアップシフ
ト禁止時間を決めるタイマ初期値にセットされる。

【００３６】従って、低スロットル開度で緩やかなアク
セル操作による加速時には、ステップ５３において、ス
ロットルセンサ１４からのスロットル開度ＴＶＯ　が設
定スロットル開度ＴＶＯＬ以下であると判断され、ステ
ップ５４において、アクセル踏込速度ΔＴＶＯ　が設定
アクセル踏込速度ΔＴＶＯＬ以下であると判断され、ス
テップ５７及びステップ５８において、スロットル開度
ＴＶＯ　及び車速ＶＳＰ　とシフトスケジュールＳＳと
を比較することによってアップシフト条件を満足するか
どうかが判断され、これらの条件を全て満足する場合に
は、ステップ６３においてセットされたタイマ初期値が
制御周期毎にステップ６０において１づつ減算され、ス
テップ５９においてアップシフト禁止タイマ値が０（零
）と判断されるまでの所定時間だけアップシフトが禁止
されることになる。

【００３７】この為、スロットル開度が所定以下で、ア
クセル変化速度が小さい加速時には、前回のアップシフ
トから今回のアップシフトまでの間隔がアップシフト禁
止により長くなり、ゆっくりとしたアクセル操作に合致
したアップシフトタイミングとなる。一方、スロットル
開度が所定以下で、アクセル変化速度が大きい加速時に
は、ステップ５５でアップシフト禁止タイマ値が０（零
）に設定されることで、ステップ５８でアップシフトで
あると判断されてもステップ５９から直ちにステップ６
２へ進み、アップシフトの変速指令が出力されることに
なる。従って、シフトスケジュールＳＳに沿ったアップ
シフトとなり、前回のアップシフトから今回のアップシ
フトまでの間隔がアクセル急踏み操作に合致した早いア
ップシフトタイミングとなる。

【００３８】以上説明してきたように、実施例にあって
は、検出されるスロットル開度ＴＶＯ及び車速ＶＳＰ　
と設定されているシフトスケジュールＳＳとに基づいて
電子制御により変速制御を行なう自動変速機の変速制御
装置において、シフトスケジュールＳＳに基づく変速制
御をベースとしながら、低スロットル開度域でのアクセ
ル踏込速度ΔＴＶＯ　の監視により小アクセル踏込速度
の時にのみアップシフトを所定時間禁止する装置とした
為、シフトスケジュールＳＳに基づく変速制御をベース
とすることによる最適動力，最適燃費等を得ながら、低
スロットル開度での加速時、アクセルワークの相違にか
かわらずドライバーにとって最適なアップシフトのリズ
ム（間隔）を得ることができる。

【００３９】以上、実施例を図面により説明してきたが
、具体的な構成は実施例に限られるものではなく、本発
明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加等があっ
ても本発明に含まれる。

【００４０】例えば、実施例では、アップシフト禁止時
間をタイマ値により固定時間で与える例を示したが、例
えば、アクセル踏込速度の大きさやアップシフトの種類
等に応じてアップシフト禁止時間を可変時間により与え
るようにしても良い。

【００４１】

【発明の効果】以上説明してきたように本発明にあって
は、検出される走行状態と設定されているシフトスケジ
ュールとに基づいて電子制御により変速制御を行なう自
動変速機の変速制御装置において、シフトスケジュール
に基づく変速制御をベースとしながら、低スロットル開
度域でのアクセル踏込速度の監視により小アクセル踏込
速度の時にのみアップシフトを所定時間禁止する手段と
した為、最適動力，最適燃費等を得ながら、低スロット
ル開度での加速時、アクセルワークの相違にかかわらず
ドライバーにとって最適なアップシフトのリズムを得る
ことができるという効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】実施例の自動変速機の変速制御装置を示すクレ
ーム対応図である。

【図２】実施例の変速制御装置が適用された自動変速機
の全体システム図である。

【図３】実施例装置のコントロールユニットで行なわれ
る変速制御作動の流れを示すフローチャートである。

【図４】実施例装置のコントロールユニットに記憶設定
されているシフトスケジュールの一例を示す図である。

【図５】実施例装置で１速〜４速のギヤ位置を得るため
にコントロールユニットからシフトソレノイドＡ及びシ
フトソレノイドＢに対して出力されるＯＮ・ＯＦＦの変
速指令特性図である。

【符号の説明】

ａ　　スロットル開度検出手段 ｂ　　車速検出手段 ｃ　　アクセル踏込速度検出手段 ｄ　　シフトスケジュール設定手段 ｅ　　スロットル開度判断手段 ｆ　　アクセル踏込速度判断手段 ｇ　　アップシフト判断手段 ｈ　　アップシフト禁止手段

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　スロットル開度を検出するスロットル
   開度検出手段と、車速を検出する車速検出手段と、アク
   セル踏込速度を検出するアクセル踏込速度検出手段と、
   スロットル開度と車速に応じた所定のシフトスケジュー
   ルが設定されているシフトスケジュール設定手段と、ス
   ロットル開度が所定開度以下であるかどうかを判断する
   スロットル開度判断手段と、アクセル踏込速度が所定速
   度以下であるかどうかを判断するアクセル踏込速度判断
   手段と、スロットル開度検出値及び車速検出値と設定さ
   れているシフトスケジュールとを比較することによって
   アップシフト条件を満足するかどうかを判断するアップ
   シフト判断手段と、スロットル開度が所定開度以下で、
   アクセル踏込速度が所定速度以下で、アップシフト条件
   を満足する時、所定時間だけアップシフトを禁止するア
   ップシフト禁止手段と、を備えていることを特徴とする
   自動変速機の変速制御装置。