JPH04341546A - 高強度アルミニウム合金押出形材の製造方法 - Google Patents
高強度アルミニウム合金押出形材の製造方法Info
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- JPH04341546A JPH04341546A JP11447791A JP11447791A JPH04341546A JP H04341546 A JPH04341546 A JP H04341546A JP 11447791 A JP11447791 A JP 11447791A JP 11447791 A JP11447791 A JP 11447791A JP H04341546 A JPH04341546 A JP H04341546A
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- Forging (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は構造材、産業用機器、輸
送または一般用高強度Al−Mg−Si系合金押出形材
の製造方法に関する。
送または一般用高強度Al−Mg−Si系合金押出形材
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】Al−Zn−Mg系合金押出形材は押出
性及び溶接性が良好であり、押出後に熱処理を施すこと
により中ないし高強度が得られるので建材用および輸送
用等の押出形材用合金として広く使用されている。最近
、自動車バンパー・レインフォースメント、鉄道車輌等
の軽量化を目的としてアルミニウム合金押出形材が用い
られるようになってきており、これらの部材としては、
強度、破壊靭性、押出性等の観点からAl−Zn−Mg
系合金、例えばJIS7003合金などが使用されてい
る。
性及び溶接性が良好であり、押出後に熱処理を施すこと
により中ないし高強度が得られるので建材用および輸送
用等の押出形材用合金として広く使用されている。最近
、自動車バンパー・レインフォースメント、鉄道車輌等
の軽量化を目的としてアルミニウム合金押出形材が用い
られるようになってきており、これらの部材としては、
強度、破壊靭性、押出性等の観点からAl−Zn−Mg
系合金、例えばJIS7003合金などが使用されてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらAl−Z
n−Mg系合金は耐食性が悪く、耐応力腐食割れ性に問
題がある。
n−Mg系合金は耐食性が悪く、耐応力腐食割れ性に問
題がある。
【0004】本発明は、上記問題点を解消するためにA
l−Mg−Si系合金にCu、あるいは更にCr、Mn
、V、Zrを含有せしめた特定範囲の合金組成とし、押
出前のビレット加熱方法に工夫を加えAl−Zn−Mg
系合金押出形材と同等の押出性を有し、かつ押出後の表
面状態、プレス焼入れ性、耐食性、対応力腐食割れ性と
もに良好な高強度Al−Mg−Si系合金押出形材の製
造方法を見出したものである。
l−Mg−Si系合金にCu、あるいは更にCr、Mn
、V、Zrを含有せしめた特定範囲の合金組成とし、押
出前のビレット加熱方法に工夫を加えAl−Zn−Mg
系合金押出形材と同等の押出性を有し、かつ押出後の表
面状態、プレス焼入れ性、耐食性、対応力腐食割れ性と
もに良好な高強度Al−Mg−Si系合金押出形材の製
造方法を見出したものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、Mg:0.4
〜1.5%、Si:0.4〜1.3%、Cu:0.05
〜0.90%を含み、あるいはさらにMn:0.05〜
0.50%、Cr:0.05〜0.30%、V:0.0
5〜0.30%、Zr:0.05〜0.30%のいずれ
か1種以上を含み、残りAl及び不純物からなるアルミ
ニウム合金鋳塊を520〜560℃で6〜10時間均質
化処理した後、540〜560℃まで加熱後、押出最適
温度である460〜520℃まで降温し、460〜52
0℃にて押出加工後プレス焼入れすることを特徴とする
高強度アルミニウム合金押出形材の製造方法である。
〜1.5%、Si:0.4〜1.3%、Cu:0.05
〜0.90%を含み、あるいはさらにMn:0.05〜
0.50%、Cr:0.05〜0.30%、V:0.0
5〜0.30%、Zr:0.05〜0.30%のいずれ
か1種以上を含み、残りAl及び不純物からなるアルミ
ニウム合金鋳塊を520〜560℃で6〜10時間均質
化処理した後、540〜560℃まで加熱後、押出最適
温度である460〜520℃まで降温し、460〜52
0℃にて押出加工後プレス焼入れすることを特徴とする
高強度アルミニウム合金押出形材の製造方法である。
【0006】本発明における合金の組成並びに処理条件
の限定理由は次のとおりである。
の限定理由は次のとおりである。
【0007】Mg:強度向上に効果がある。0.4%よ
り少ないとプレス焼入れによる効果が不十分である。 又、1.5%を越えると押出性が悪くなる。
り少ないとプレス焼入れによる効果が不十分である。 又、1.5%を越えると押出性が悪くなる。
【0008】Si:Mgと同様に強度向上に効果がある
。0.4%より少ないとプレス焼入れによる効果が不十
分である。又、1.3%を越えると押出性が悪くなる。
。0.4%より少ないとプレス焼入れによる効果が不十
分である。又、1.3%を越えると押出性が悪くなる。
【0009】Cu:強度向上、結晶粒微細化に効果があ
る。0.05%より少ないとその効果が不十分で、0.
90%を越えると押出性が低下し、又、耐食性を阻害す
る。Mn:破壊靭性向上および押出時の再結晶組織粗大
化の抑制効果がある。0.05%より少ないとその効果
が不十分で、0.50%を越えるとプレス焼入性が低下
するので好ましくない。
る。0.05%より少ないとその効果が不十分で、0.
90%を越えると押出性が低下し、又、耐食性を阻害す
る。Mn:破壊靭性向上および押出時の再結晶組織粗大
化の抑制効果がある。0.05%より少ないとその効果
が不十分で、0.50%を越えるとプレス焼入性が低下
するので好ましくない。
【0010】Cr:破壊靭性向上および押出時の再結晶
組織粗大化の抑制に効果がある。0.05%より少ない
と効果が不十分であり、0.30%を越えると巨大化合
物を形成し押出性を低下させ、又、プレス焼入性も低下
するので好ましくない。
組織粗大化の抑制に効果がある。0.05%より少ない
と効果が不十分であり、0.30%を越えると巨大化合
物を形成し押出性を低下させ、又、プレス焼入性も低下
するので好ましくない。
【0011】V、Zr:破壊靭性向上および押出時の再
結晶組織粗大化の抑制に効果がある。0.05%より少
ないとその効果が不十分で、0.30%を越えると巨大
化合物を晶出し、押出性を低下させるので好ましくない
。
結晶組織粗大化の抑制に効果がある。0.05%より少
ないとその効果が不十分で、0.30%を越えると巨大
化合物を晶出し、押出性を低下させるので好ましくない
。
【0012】均質化処理:鋳造時に形成されたMg、S
iの晶出物や偏析を減らし、かつ遷移金属を含む化合物
の微細析出をはかり、組織を微細化させる働きがある。 Al−Mg−Si系の共晶化合物が凝集化され、かつ合
金中にAl−Mg−Si系の共晶化合物を均一に分布さ
せることにより押出性が向上する。
iの晶出物や偏析を減らし、かつ遷移金属を含む化合物
の微細析出をはかり、組織を微細化させる働きがある。 Al−Mg−Si系の共晶化合物が凝集化され、かつ合
金中にAl−Mg−Si系の共晶化合物を均一に分布さ
せることにより押出性が向上する。
【0013】均質化処理温度が520℃未満では鋳造時
に形成されたAl−Mg−Si系の共晶化合物を十分溶
入化させることができず、又、遷移金属を含む化合物の
微細析出が不十分となり組織微細化効果が失われ押出性
を低下させるので好ましくない。均質化処理温度が56
0℃を超えるとAl−Mg−Si系の共晶化合物は十分
に溶入化できるが、遷移金属を含む化合物の微細析出が
粗大となり、組織微細化効果が失われ押出性を低下させ
るので好ましくない。均質化処理時間が6時間未満では
Al−Mg−Si系の共晶化合物の溶入化および遷移金
属を含む化合物の微細析出が不十分であり、又、10時
間を超えても前記作用の一層の向上効果が少なく経済的
でない。
に形成されたAl−Mg−Si系の共晶化合物を十分溶
入化させることができず、又、遷移金属を含む化合物の
微細析出が不十分となり組織微細化効果が失われ押出性
を低下させるので好ましくない。均質化処理温度が56
0℃を超えるとAl−Mg−Si系の共晶化合物は十分
に溶入化できるが、遷移金属を含む化合物の微細析出が
粗大となり、組織微細化効果が失われ押出性を低下させ
るので好ましくない。均質化処理時間が6時間未満では
Al−Mg−Si系の共晶化合物の溶入化および遷移金
属を含む化合物の微細析出が不十分であり、又、10時
間を超えても前記作用の一層の向上効果が少なく経済的
でない。
【0014】ビレット加熱:ビレットを540〜560
℃まで加熱してMg2Siを十分に溶入化させた後、4
60〜520℃まで降温することでビレット温度を押出
性の最も良い押出最適温度に設定する。
℃まで加熱してMg2Siを十分に溶入化させた後、4
60〜520℃まで降温することでビレット温度を押出
性の最も良い押出最適温度に設定する。
【0015】押出温度:押出温度は460℃未満である
と押出加工時にMg2Siが凝集して押出直後の強制空
冷によるプレス焼入れ効果が不十分である。540℃を
越えると押出加工による再結晶組織の微細化効果が失わ
れ、又、製品表面にキズができるので好ましくない。特
に、Cr、Mn、V、Zr等の微量添加元素がない場合
、もしくは少ない場合には押出加工による再結晶組織の
微細化効果の消失が著しくなる。
と押出加工時にMg2Siが凝集して押出直後の強制空
冷によるプレス焼入れ効果が不十分である。540℃を
越えると押出加工による再結晶組織の微細化効果が失わ
れ、又、製品表面にキズができるので好ましくない。特
に、Cr、Mn、V、Zr等の微量添加元素がない場合
、もしくは少ない場合には押出加工による再結晶組織の
微細化効果の消失が著しくなる。
【0016】押出後:押出後は通常のT5処理、すなわ
ちプレス焼入れ→焼戻し処理を行う。
ちプレス焼入れ→焼戻し処理を行う。
【0017】
実施例1
Mg0.75%、Si0.85%、Cu0.75%、残
りAlおよび不純物からなるアルミニウム合金ビレット
を造塊し、540℃×8時間均質化処理を行った後、ビ
レットヒーターに表1に示すビレット加熱温度まで急速
加熱後、ビレット冷却装置内で同表に示す押出温度まで
冷却し、その温度で押出加工と同時に強制空冷によりプ
レス焼入れを実施した。さらに175℃×8時間の焼戻
しをしてT5処理材とした。表1中、従来法はビレット
を加熱し降温せずにそのままの温度で押出す加熱条件を
、比較例はビレットを加熱した後降温するが、ビレット
加熱温度か押出温度の少なくとも一方が不適温である加
熱条件を示す。
りAlおよび不純物からなるアルミニウム合金ビレット
を造塊し、540℃×8時間均質化処理を行った後、ビ
レットヒーターに表1に示すビレット加熱温度まで急速
加熱後、ビレット冷却装置内で同表に示す押出温度まで
冷却し、その温度で押出加工と同時に強制空冷によりプ
レス焼入れを実施した。さらに175℃×8時間の焼戻
しをしてT5処理材とした。表1中、従来法はビレット
を加熱し降温せずにそのままの温度で押出す加熱条件を
、比較例はビレットを加熱した後降温するが、ビレット
加熱温度か押出温度の少なくとも一方が不適温である加
熱条件を示す。
【0018】
【表1】
T5処理材の機械的性質を表2に、他の諸性能を表
3にそれぞれ示す。表2中の押出H部は押出初期の部分
、押出M部は押出中期の部分、押出T部は押出終期の部
分をそれぞれ示し、表3中押出速度は加熱条件下におけ
るビレットの最高押出速度を示す。本発明法によるT5
処理材の強度は、T6処理材の強度を100%とした場
合のおよそ95%であり、σB=341〜366MPa
、σ0.2=302〜334MPaと高強度が得られ、
押出性および表層の組織も良好であった。一方、従来法
No.1のT5処理材は、Mg2Siの溶入化不十分で
粗大析出物が多く、T6処理材の強度を100%とした
場合のおよそ80%であり、σB=283〜318Mp
a、σ0.2=245〜254MPaと本発明法に比べ
劣っていた。従来法No.2のT5処理材は、Mg2S
iの溶入化が十分で強度は比較的高いが、押出温度が高
温のため、製品表面にキズが多く製品不可能であった。
3にそれぞれ示す。表2中の押出H部は押出初期の部分
、押出M部は押出中期の部分、押出T部は押出終期の部
分をそれぞれ示し、表3中押出速度は加熱条件下におけ
るビレットの最高押出速度を示す。本発明法によるT5
処理材の強度は、T6処理材の強度を100%とした場
合のおよそ95%であり、σB=341〜366MPa
、σ0.2=302〜334MPaと高強度が得られ、
押出性および表層の組織も良好であった。一方、従来法
No.1のT5処理材は、Mg2Siの溶入化不十分で
粗大析出物が多く、T6処理材の強度を100%とした
場合のおよそ80%であり、σB=283〜318Mp
a、σ0.2=245〜254MPaと本発明法に比べ
劣っていた。従来法No.2のT5処理材は、Mg2S
iの溶入化が十分で強度は比較的高いが、押出温度が高
温のため、製品表面にキズが多く製品不可能であった。
【0019】従来法No.3、4のT5処理材は、Mg
2Siの溶入化不十分で粗大析出物が多く、強度はMg
2Siを十分に溶入化させた従来法No.2にくらべや
や劣っていた。
2Siの溶入化不十分で粗大析出物が多く、強度はMg
2Siを十分に溶入化させた従来法No.2にくらべや
や劣っていた。
【0020】
【表2】
【0021】
【表3】
実施例2
Mg0.75%、Si0.85%、Cu0.75%、M
n0.08%、Cr0.06%、残りAlおよび不純物
からなるアルミニウム合金ビレットを造塊し、540℃
×8時間均質化処理を行った後、ビレットヒーターにて
表1に示すビレット加熱温度まで急速加熱後、ビレット
冷却装置内で同表に示す押出温度まで冷却し、その温度
で押出加工と同時に強制空冷によりプレス焼入れを実施
した。さらに175℃×8時間の焼戻しをしてT5処理
材とした。T5処理材の機械的性質を表4に他の諸性能
を表5に示す。表4、表5中の用語の意味はそれぞれ表
2、表3の場合と同じである。本発明法によるT5処理
材の強度は、T6処理材の強度を100%とした場合の
およそ95%であり、σB=350〜375MPa、σ
0.2=307〜337MPaとほぼ目標とした強度が
得られ、かつ押出性および表層の組織も良好であった。 一方、従来法No.1によるT5処理材は、Mg2Si
の溶入化不十分で粗大析出物が多く、強度はT6処理材
の強度を100%とした場合のおよそ80%であり、σ
B=290〜321MPa、σ0.2=247〜271
MPaと本発明法に比べ劣っていた。従来法No.2に
よるT5処理材は、Mg2Siの溶入化が十分で強度は
比較的高いが押出温度が高温のため、製品表面にキズが
多く製品不可能であった。
n0.08%、Cr0.06%、残りAlおよび不純物
からなるアルミニウム合金ビレットを造塊し、540℃
×8時間均質化処理を行った後、ビレットヒーターにて
表1に示すビレット加熱温度まで急速加熱後、ビレット
冷却装置内で同表に示す押出温度まで冷却し、その温度
で押出加工と同時に強制空冷によりプレス焼入れを実施
した。さらに175℃×8時間の焼戻しをしてT5処理
材とした。T5処理材の機械的性質を表4に他の諸性能
を表5に示す。表4、表5中の用語の意味はそれぞれ表
2、表3の場合と同じである。本発明法によるT5処理
材の強度は、T6処理材の強度を100%とした場合の
およそ95%であり、σB=350〜375MPa、σ
0.2=307〜337MPaとほぼ目標とした強度が
得られ、かつ押出性および表層の組織も良好であった。 一方、従来法No.1によるT5処理材は、Mg2Si
の溶入化不十分で粗大析出物が多く、強度はT6処理材
の強度を100%とした場合のおよそ80%であり、σ
B=290〜321MPa、σ0.2=247〜271
MPaと本発明法に比べ劣っていた。従来法No.2に
よるT5処理材は、Mg2Siの溶入化が十分で強度は
比較的高いが押出温度が高温のため、製品表面にキズが
多く製品不可能であった。
【0022】従来法No.3、4のT5処理材は、Mg
2Siの溶入化不十分で粗大析出物が多く、強度はMg
2Siを十分に溶入化させた従来法No.2にくらべて
やや劣っていた。
2Siの溶入化不十分で粗大析出物が多く、強度はMg
2Siを十分に溶入化させた従来法No.2にくらべて
やや劣っていた。
【0023】
【表4】
【0024】
【表5】
【0025】
【発明の効果】本発明で得られるAl−Mg−Si系合
金押出形材は、Al−Zn−Mg系合金形材と同等の押
出性を有し、かつ押出後の表面状態、プレス焼入れ性、
耐食性、耐応力腐食割れ性ともに良好でσB≧343M
pa、σ0.2≧294Mpa、δ≧8%の機械的性質
を有した自動車バンパー・レインフォースメント、鉄道
車輌用等のAl−Mg−Si系合金形材として、Al−
Zn−Mg系合金形材に代わって諸特性を満足するもの
である。
金押出形材は、Al−Zn−Mg系合金形材と同等の押
出性を有し、かつ押出後の表面状態、プレス焼入れ性、
耐食性、耐応力腐食割れ性ともに良好でσB≧343M
pa、σ0.2≧294Mpa、δ≧8%の機械的性質
を有した自動車バンパー・レインフォースメント、鉄道
車輌用等のAl−Mg−Si系合金形材として、Al−
Zn−Mg系合金形材に代わって諸特性を満足するもの
である。
Claims (2)
- 【請求項1】 Mg:0.4〜1.5%(重量、以下
同じ)、Si:0.4〜1.3%、Cu:0.05〜0
.90%を含み、残りAlおよび不純物からなるアルミ
ニウム合金鋳塊を520〜560℃で6〜10時間均質
化処理した後、540〜560℃まで加熱後、押出最適
温度である460〜520℃まで降温し、460〜52
0℃にて押出加工後プレス焼入れすることを特徴とする
高強度アルミニウム合金押出形材の製造方法。 - 【請求項2】 Mg:0.4〜1.5%、Si:0.
4〜1.3%、Cu:0.05〜0.90%を含み、か
つ、Mn:0.05〜0.50%、Cr:0.05〜0
.30%、V:0.05〜0.30%、Zr:0.05
〜0.30%のいずれか1種以上を含み、残りAlおよ
び不純物からなるアルミニウム合金鋳塊を520〜56
0℃で6〜10時間均質化処理した後、540〜560
℃まで加熱後、押出最適温度である460〜520℃ま
で降温し、460〜520℃にて押出加工後プレス焼入
れすることを特徴とする高強度アルミニウム合金押出形
材の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3114477A JPH0747806B2 (ja) | 1991-05-20 | 1991-05-20 | 高強度アルミニウム合金押出形材の製造方法 |
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