JPH04340916A - 走査光学系の合成樹脂レンズ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、レーザービームプリン
タ等に用いられる走査光学系の合成樹脂レンズに関する
ものである。

【０００２】

【従来の技術】近年、光学レンズとしてガラスレンズの
他に光学用合成樹脂材を用いて形成される合成樹脂レン
ズが多用されている。合成樹脂はガラスに比べて加工し
易く、特に複数個のレンズを一体成形して１個のレンズ
にすることができる等の利点があり、その使用領域が拡
大しつつある。

【０００３】図８は結像レンズとして合成樹脂レンズを
用いた走査光学系の構成図である。半導体レーザー光源
１から発光されたレーザー光は、コリメータレンズ２、
シリンドリカルレンズ３、ミラー４を経て、高速回転す
るポリゴンミラー５によって主走査方向に走査される。 走査光はｆθレンズ６によって等速走査光に変換され、
続く合成樹脂製のシリンドリカルレンズ７によりポリゴ
ンミラー５のミラー面の倒れの補正がなされて、感光体
８上に結像する。実際の情報の書込みは各走査毎に周期
をとって行われ、そのためにミラー９は走査始端のレー
ザー光を反射してフォトセンサ１０に入射する。このと
きフォトセンサ１０から出力される信号を基に、１周期
の書込みが行われる。半導体レーザー光源１の場合に、
レーザー光源１を駆動する電流を直接制御することによ
り、レーザー光の変調が可能であるため、変調光によっ
て感光体８上に潜像を形成することができる。感光体８
に形成された潜像は、公知の電子写真プロセスにより再
生画像となる。

【０００４】図９は従来の合成樹脂レンズ１１の断面図
である。合成樹脂レンズ１１はレンズの働きを持つレン
ズ部１２と、このレンズ部１２を周囲から支持し、合成
樹脂レンズ１１を固定するリブ部１３とから構成されて
いる。合成樹脂レンズ１１の走査光学系本体への固定方
法には、接着による固定と板ばねによる固定が知られて
いる。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】接着によって合成樹脂
レンズ１１を基台に固定した場合に、接着強度の向上の
ためには接着個所を増加することが望ましい。しかしな
がら、レンズ１１と基台の材質が異なるため、特に高温
時における熱膨張によりレンズ１１が変形することがあ
る。また、板ばねによる固定においても、板ばねの押圧
力によってレンズ１１が変形することが多い。

【０００６】本発明の目的は、固定に際して変形を伴わ
ず、かつ十分な固定強度を持つ走査光学系の合成樹脂レ
ンズを提供することにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めの本発明に係る走査光学系の合成樹脂レンズは、集光
機能を有するレンズ部と、該レンズ部の周囲に該レンズ
部を保持するリブ部を一体成型した合成樹脂レンズであ
って、該合成樹脂レンズの鉛直及び水平方向の付き当て
寸法基準面にそれぞれ設けたピンをレンズ基台の孔部に
嵌入したことを特徴とするものである。

【０００８】

【作用】上述の構成を有する走査光学系の合成樹脂レン
ズは、リブ部に設けた鉛直方向及び水平方向のピンがレ
ンズ基台と嵌合し、合成樹脂レンズの全方向の位置を規
制する。

【０００９】

【実施例】本発明を図１〜図７に図示の実施例に基づい
て詳細に説明する。図１は合成樹脂レンズの実施例の平
面図、図２は正面図、図３は底面図である。合成樹脂レ
ンズ１４は主走査方向つまりＸ方向に細長く、走査光の
光路方向つまりＹ方向に弧をなす形状とされ、その中心
部にはレンズ機能を有するレンズ部１５が設けられ、レ
ンズ部１５の周囲にはレンズ部１５を支持するリブ部１
６が設けられている。合成樹脂レンズ１４の底面には、
合成樹脂レンズ１４の中央部に鉛直方向つまりＺ方向の
基準位置を決めるセンタ部Ｚ方向基準面１７、片側にサ
イド部Ｚ方向基準面１８がそれぞれ高精度で設けられて
いる。センタ部Ｚ方向基準面１７の中央部には光学箱と
嵌合し、ＸＹ方向の固定位置を決め、かつ圧入によって
合成樹脂レンズ１４を固定するためのＸＹ方向基準ピン
１９が突設されている。また、サイド部Ｚ方向基準面１
８と反対側の端縁部には、レンズ１４のＹ方向の基準位
置を決めるＹ方向基準面２０とＺ方向の固定位置を決め
るＺ方向基準ピン２１がそれぞれ設けられている。

【００１０】図４は合成樹脂レンズ１４の固定方法を示
す平面図、図５は背面図である。合成樹脂レンズ１４を
取り付ける光学箱２２には、センタＺ方向基準面１７と
当接しＸＹ方向基準ピン１９を嵌合する固定孔を有する
基準面２３と、サイド部Ｚ方向基準面１８と当接する基
準面２４、Ｙ方向基準面２０と当接するＹ方向位置決め
部材２５が設けられており、Ｙ方向位置決め部材２５に
はＺ方向基準ピン２１を嵌合するＺ方向固定長孔２６が
設けられている。

【００１１】合成樹脂レンズ１４のセンタ部Ｚ方向基準
面１７とサイド部Ｚ方向基準面１８が基準面２３、２４
に突き当たるまで、ＸＹ方向基準ピン１９を固定孔２３
に圧入し、次いで点線の状態からレンズ１４のＹ方向基
準面２０がＹ方向位置決め部材２５に突き当たるまでレ
ンズ１４を回動し、Ｚ方向基準ピン２１をＺ方向固定長
孔２６に圧入する。これにより、Ｘ方向はＸＹ方向基準
ピン１９により位置決めされ、Ｙ方向はＸＹ方向基準ピ
ン１９とＹ方向基準面の２点で位置決めされ、Ｚ方向は
センタ部Ｚ方向基準面１７とサイド部Ｚ方向基準面１８
とＺ方向基準ピン２１の３点で位置決めされ、レンズ１
４は基準位置に定まる。

【００１２】また、温度変化によるＸ方向の熱膨張に対
して、サイド部Ｚ方向基準面１８とＺ方向固定長孔２６
は合成樹脂レンズ１４をＸ方向に制約しないので、レン
ズ１４は変形することがない。Ｚ方向の熱膨張に対して
も、Ｚ方向基準ピン２１とＺ方向基準面１７、１８の距
離を小さくする等の配置構成を考えることで、レンズ１
４の高低温時の変形をできるだけ小さくすることができ
る。更に、センタ部Ｚ方向基準面１７、サイド部Ｚ方向
基準面１８及びＺ方向基準ピン２１が、レンズ１４の中
央、両端縁部の３点に設けられているため、レンズ１４
は振動、落下、衝撃に対してバランス良く保持され、特
に走査光学系の動作中の振動に対してレンズ１４の両端
縁部が振動するといった状況が解消される。

【００１３】なお、この実施例においては、合成樹脂レ
ンズ１４側にＸＹ方向基準ピン１９、Ｚ方向基準ピン２
１を設けたが、図６、図７に示すようにこれらを逆に光
学箱２２側に設け、レンズ１４にＸＹ固定孔２７、Ｚ方
向固定長孔２８を設けても同様の効果が得られる。

【００１４】

【発明の効果】以上説明したように本発明に係る走査光
学系の合成樹脂レンズは、向きが異なる２方向の圧入に
よって固定されるため、レンズ部に変形を伴わない強固
な取り付けが可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】合成樹脂レンズの平面図である。

【図２】正面図である。

【図３】底面図である。

【図４】固定方法を示す平面図である。

【図５】固定方法を示す背面図である。

【図６】固定方法を示す平面図である。

【図７】固定方法を示す背面図である。

【図８】従来の走査光学系の構成図である。

【図９】従来の合成樹脂レンズの断面図である。

【符号の説明】 １４　　合成樹脂レンズ １５　　レンズ部 １６　　リブ部 １７　　センタ部Ｚ寸法基準面 １８　　サイド部Ｚ寸法基準面 １９　　ＸＹ方向基準ピン ２０　　Ｙ方向基準面 ２１　　Ｚ方向基準ピン ２２　　光学箱

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　集光機能を有するレンズ部と、該レン
   ズ部の周囲に該レンズ部を保持するリブ部を一体成型し
   た合成樹脂レンズであって、該合成樹脂レンズの鉛直及
   び水平方向の付き当て寸法基準面にそれぞれ設けたピン
   をレンズ基台の孔部に嵌入したことを特徴とする走査光
   学系の合成樹脂レンズ。
2. 【請求項２】　　前記鉛直方向の付き当て基準面は２面
   とし、前記水平方向の付き当て基準面は１面とした請求
   項１に記載の走査光学系の合成樹脂レンズ。
3. 【請求項３】　　前記鉛直方向のピンは中央部の付き当
   て基準面に設け、前記水平方向のピンは端縁部に設け、
   該水平方向のピンと反対の端縁部に前記鉛直方向の付き
   当て寸法基準面を設けた請求項１に記載の走査光学系の
   合成樹脂レンズ。