JPH04338117A - 臭化マンガン水溶液の製造方法 - Google Patents

臭化マンガン水溶液の製造方法

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JPH04338117A
JPH04338117A JP13708091A JP13708091A JPH04338117A JP H04338117 A JPH04338117 A JP H04338117A JP 13708091 A JP13708091 A JP 13708091A JP 13708091 A JP13708091 A JP 13708091A JP H04338117 A JPH04338117 A JP H04338117A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、臭化マンガン水溶液の
製造方法に関するものである。臭化マンガン水溶液は、
有機化合物の酸化触媒等として広く用いられ、特に高純
度テレフタル酸製造用触媒として有用な化合物である。
【0002】
【従来の技術】従来、臭化マンガンの製造方法としては
、加熱したマンガンに臭素気流を通す方法,酸化マンガ
ン(II)に臭素を作用させる方法,マンガンと臭素水
とを反応させる方法,炭酸マンガン(II)を臭化水素
酸に溶解する方法(以上、化学大辞典4第610頁  
共立出版株式会社),ベンゼン中で酢酸マンガンを過剰
の臭化アセチルと反応させる方法(GMELIN  H
ANDBUCHMnTEIL  C5第265頁  1
978)等が知られている。また、一般的な金属ハロゲ
ン化物の製造方法としては、金属とハロゲン化水素酸と
の反応が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、これら
の方法でマンガン源と臭素源を直接反応させて実施した
ところ、その反応は激しく、突沸したり飛散したり、急
激な発熱を生じたりし、反応の制御が極めて困難である
ことを見出だした。本発明の目的は、臭化マンガン水溶
液を安全に経済性良く効率的に製造する方法を提供する
ことにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するため、臭化マンガン水溶液の製造方法につい
て鋭意研究を行った結果、マンガン源と臭化マンガン水
溶液とをあらかじめ混合した後、臭化水素を加えること
で、反応の制御が容易で安全に経済性良く効率的に、し
かも簡単な操作で臭化マンガン水溶液を製造できること
を見出だした。
【0005】即ち、本発明は金属マンガンおよび/また
は2価の塩基性マンガン化合物と臭化マンガン水溶液と
を混合し、その混合系に臭化水素を添加することによる
、臭化マンガン水溶液の製造方法である。
【0006】以下、本発明について更に詳細に説明する
【0007】本発明で用いるマンガン源は、金属マンガ
ンおよび/または2価の塩基性マンガン化合物である。
【0008】金属マンガンとしては、別に制限はなく、
通常市販されている電解法金属マンガン,テルミット法
金属マンガン,炭素還元による金属マンガン等を用いる
ことができる。製品品質の面から電解法金属マンガンが
高品質であり好ましい。
【0009】2価の塩基性マンガン化合物としては、M
nO,Mn(OH)2,MnCO3などで表される2価
の酸化マンガン,水酸化マンガン,炭酸マンガンなどを
挙げることができ、これらはいずれも水難溶性ないしは
水不溶性である。マンガン化合物としては、2価のもの
以外に3価,4価,7価などのものが知られており、こ
れら原子価が2をこえるものを使用しても、臭化マンガ
ンが生成するが(「臭化マンガン」は2価のものに限ら
れる。すなわち、マンガン臭化物としては、2価のもの
しか知られておらず、これら原子価の高いマンガン化合
物を使用しても、えられる臭化物は2価のものである)
、同時に製品からの分離の困難な臭素が副生するので望
ましくない。
【0010】これらマンガン源は、粉末,造粒品のいず
れをも使用しうる。また、市販の金属マンガンにはフレ
ーク状のものがあり、このフレーク状のものが純度,操
作性などの点で好ましい。マンガン源としては、とくに
金属マンガンが望ましい。金属マンガンは、臭化水素と
の反応の速度が適度であり、比較的純度の高いものを入
手することができ、さらに残存臭化水素の調節が容易で
あるからである。金属マンガンの形状は、上記のように
フレーク状が好ましい。当初フレーク状は単位重量当た
りの表面積が小さいため、反応に長時間要すると考えて
いたが、予想に反して反応性はよく、効率よく臭化マン
ガンを製造することができた。金属マンガンを臭化水素
と反応させると水素ガスが発生するが、大量の窒素ガス
,空気などで希釈するか、または空気の混入を防ぐこと
により爆発範囲外で操作することができる。後者の方法
を採れば、副生する水素ガスを純度よく取得することに
なる。
【0011】本発明では、金属マンガンおよび/または
2価の塩基性マンガン化合物を、あらかじめ臭化マンガ
ン水溶液と混合する。この臭化マンガン水溶液としては
、特に制限はないが、その濃度が低すぎると臭化水素と
の反応が激しくなる。生成系である臭化水素の濃度が低
いため、臭化水素添加当初の反応速度が大きくなるから
である。いっぽう、その濃度を高くしすぎて、臭化水素
との反応により系の臭化マンガン濃度を60wt%より
も高くするのは望ましくない。臭化マンガンの溶解度は
約60wt%なので、臭化マンガンの結晶が析出し、粘
度が上昇し、反応性が低下し、液が不均一となることに
より取扱い性が低下するからである。のちに説明するよ
うに、製品臭化マンガン水溶液の濃度は、20〜60w
t%が望ましい。上記のあらかじめ仕込む臭化マンガン
水溶液の濃度もこの20〜60wt%とし、かつこれを
仕込んだのち添加する臭化水素源も臭化水素と水との割
合を調整して、系の臭化マンガン濃度が20〜60wt
%に維持されるようにするのがもっとも望ましい。
【0012】臭化水素を添加する前にあらかじめ仕込む
臭化マンガン水溶液の量は、反応終了時の臭化マンガン
水溶液の5〜50wt%が好ましい。この量が小さすぎ
ると反応が激しくなりすぎるからである。すなわち、反
応温度は20℃〜沸点未満で実施可能であるが、とくに
30〜95℃に維持するのが望ましい。この温度が低す
ぎると、反応速度が遅すぎて生産性が低くなり、いっぽ
うこの温度が高すぎると、反応速度が速すぎて除熱やp
H調整が困難になる。あらかじめ仕込む臭化マンガン水
溶液の量が少なすぎると反応温度を所望の値に維持する
のが難しくなる。いっぽう、あらかじめ仕込む臭化マン
ガン水溶液が多すぎると、反応速度が低くなりすぎ、生
産性が低下する。5〜50wt%で反応の制御はより容
易になり、反応はより順調で、より経済的に効率良く臭
化マンガン水溶液を製造することができる。より好まし
い範囲は、10〜40wt%であり、これらの効果はよ
り向上する。あらかじめ仕込む臭化マンガンを含む水溶
液は、本発明でえられる臭化マンガン水溶液の一部を用
いればよい。もっとも、市販の臭化マンガン水溶液や臭
化マンガン粉末を水に溶解させて用いてもなんら差し支
えない。
【0013】金属マンガンおよび/または2価の塩基性
マンガン化合物とあらかじめ仕込む臭化マンガン水溶液
の、反応器への供給順序に制限はない。また、処理槽を
2基設け、一方に金属マンガンおよび/または2価の塩
基性マンガン化合物を入れ、他方には臭化マンガンを含
む水溶液を張り込み、水溶液をポンプで両者の間を循環
させ、後者に臭化水素を添加し、そこで冷却,加温,p
H調整のための攪拌などを行わせる方法をとってもよい
。マンガン源と臭化マンガン水溶液とのぬれ性がよいの
で、あらかじめ臭化マンガン水溶液を仕込んでおくこと
により、マンガン源と臭化水素との反応が順調になる。 この水溶液を仕込まずに反応させると、急激な反応によ
り、突沸したり、飛散したり、急激な発熱を生じたりし
て、危険である。
【0014】次に、臭化水素を添加して反応させる。本
発明では、臭素源として臭化水素を用いる。臭素を使用
しても臭化マンガンがえられるが、臭化水素にくらべて
反応性がきわめて低く未反応臭素の残留を避けることが
できず、かつその未反応臭素は加熱や減圧によって除去
するのも困難である。臭化水素および水の供給態様とし
ては、臭化水素ガスと水,臭化水素酸水溶液,臭化水素
ガスと臭化水素酸水溶液,水と臭化水素酸水溶液,臭化
水素ガスと水と臭化水素酸水溶液などのいずれをもとり
うる。これらの割合や臭化水素酸水溶液の濃度は、マン
ガン源の種類,あらかじめ仕込んだ臭化マンガン水溶液
の量および濃度,えられる製品臭化マンガン水溶液の所
望濃度などとのとの関連で決定される。
【0015】製品臭化マンガン水溶液の濃度が低すぎる
と、当然その輸送コストが高くなり、また触媒などとし
て使用される場合活性が低くなるので、実用上その濃度
は20wt%以上とするのがよい。しかし、臭化マンガ
ンの常温における溶解度は60wt%であるので、臭化
マンガン含有量がこれより高い液を生成させると、未反
応のマンガン源と析出した臭化マンガンとの分離の処理
が必要になる。あらかじめ仕込む臭化マンガン水溶液の
濃度が20〜60wt%であり、マンガン源として金属
マンガンを使用する場合、上記いずれの態様をとるにし
ても、系に供給する臭化水素と水との重量比を17/8
3〜54/46にすることにより20〜60wt%の濃
度の製品臭化マンガン水溶液がえられる。通常、市販の
臭化水素酸水溶液は47wt%であり、これを好適に使
用することができる。あらかじめ仕込む臭化マンガン水
溶液の濃度を54wt%とすると、約54wt%の製品
臭化マンガン水溶液が得られる。
【0016】たとえば、有機化合物の酸化触媒として販
売されている臭化マンガンは、50〜60wt%の水溶
液であり、これをうるには、あらかじめ仕込む臭化マン
ガン水溶液の濃度を40〜60wt%として、47wt
%臭化水素酸水溶液を添加するか、またはこれに臭化水
素ガスを併用すればよい。臭化水素は、分割して添加し
てもよく、連続して添加してもよい。添加時間としては
、0.5〜10時間で行なうのが好ましく、3〜8時間
で行なうのがさらに好ましい。時間が短いと反応が激し
くなって温度の調整が困難となり、時間が長すぎると当
然生産性が低下する。上記範囲で反応は順調に進み、装
置容量も適正化できる。また、分割して行なう場合、1
0〜30分間に一回添加するように調節するのが反応性
の面から好ましい。添加は反応開始から終了まで等速度
で行なっても、後ほど低下させてpH調整を容易にして
もよい。
【0017】臭化水素添加終了後のMn/Br原子の比
は、0.52〜1.00の範囲になるように原料を調節
するのが好ましい。比が0.52よりも小さいと、未反
応の臭化水素が多量残ることになり、残存臭化水素の処
理が必要となる。いっぽう、1.00よりも大きい場合
、微細な水酸化マンガンや酸化マンガン水和物が生成し
がちであり、微細であるため濾過による分離が困難とな
る。この比が0.52〜1.00のとき、反応も順調で
あり、除熱も容易であって水酸化マンガン,酸化マンガ
ン水和物などが生成することもなく、操作は容易となる
。Mn/Br原子の比のより好ましい範囲は、0.55
〜0.80であり、前述の効果はさらに大きくなる。 マンガン源と臭化水素とから臭化マンガンがえられる反
応における、Mn/Brの化学量論原子比は0.5であ
るので、比が0.5よりも大きい場合マンガン源が過剰
に使用されることになる。したがって、この場合、反応
終了時に系に未反応のマンガン源が残るが、それが金属
マンガン、2価の塩基性マンガン化合物のいずれであっ
ても、反応液から分離して再度本発明のマンガン源とし
てそのまま全量使用することができる。
【0018】反応終点のpHは0〜4の範囲であること
が好ましく、本発明では上記のMn/Br原子比および
残存臭化水素の濃度を調節することによって容易にその
範囲内にすることができる。このpHが0よりも低いと
いうことは、臭化水素が過剰に残るということであり、
これらが不純物となり、またこれに接触する装置や容器
を腐食させ、腐食による容器・装置材料からの不純物混
入も多くなる。いっぽう、pHが4よりも高くなると、
製品である臭化マンガンが加水分解しやすく、それによ
る水酸化マンガンや酸化マンガン水和物の微粒子が製造
時,貯蔵時,使用時などに析出し多くの害をもたらす。 これら微粒子は容器器壁に付着したり、配管、ポンプを
詰まらせたりする。また、触媒として用いたとき、生成
物の品質や純度を低下させることになる。pH0〜4で
は、未反応の臭化水素含有量が低く、腐食の問題も抑え
られ、加水分解による沈殿物の生成も防ぐことができ、
かつ触媒として使用する場合はその性能は一段と向上す
る。pHはpH計で容易に測定し、調節することができ
る。更に、好ましいpH範囲は2〜3であり、前述の効
果は更に大きくなる。pHをこの範囲にすると、通常残
存HBr量は0.01wt%以下にすることができる。 上記のMn/Br原子比を0.52〜1.00にするこ
とによってpHを0〜4とするのが容易となる。反応形
式は、先に述べたが臭化水素を加えた後、pHを測定し
ながら、pH0〜4の範囲で液を抜き出し、必要あれば
濾過するのが好ましい。反応終了後、残った金属マンガ
ンおよび/または2価の塩基性マンガン化合物は、不足
分を追加し再度臭化水素との反応に経済的,効率的に活
用できる。
【0019】また、得られた臭化マンガン水溶液は全量
抜き出さずに一部臭化マンガンを含む水溶液として利用
するため残すのが好ましい。この場合pHが徐々に上昇
し、黄褐色の沈殿が生ずることもあるが、臭化水素を加
えると直ちに溶解し臭化マンガンとなるので構わない。 均一に反応を行わせるために攪拌するほうが望ましいが
、攪拌しなくても反応は充分進行する。攪拌は、通常の
攪拌機による攪拌でも、ポンプ循環による攪拌でもよい
【0020】Mn/Brの原子比が0.5よりも大きい
場合、前述のとおり、反応の終了時系に過剰のマンガン
源が残る。反応を行わせた系からマンガン源を除くには
、濾過する必要があるが、この濾過は、通常のガラス繊
維濾布を使用する遠心濾過機,加圧濾過器などやカート
リッジフィルター等で行えばよい。とくに、フレーク状
金属マンガンを用いる場合、残存する金属マンガンは底
に沈み、浮遊固体はごく少ないので、濾過操作が容易で
ある。金属マンガンを使用する場合は水素が、また炭酸
マンガンを使用する場合は炭酸ガスが副生するが、これ
ら副生ガスは、水をコンデンスさせて排出してもよく、
水を同伴させたまま排出してもよい。濃度の高い臭化マ
ンガン水溶液を得たい場合は後者が望ましく、臭化水素
酸水溶液として47wt%のものを使用する場合には2
〜3wt%の濃度向上が見込める。
【0021】
【発明の効果】本発明による臭化マンガンの製造では多
くのそして重要な効果が発現する。以下列記する。 (1)温和な反応が実施でき、突沸,飛散および急激な
発熱が生じることなく、安全に経済的に効率良く臭化マ
ンガン水溶液を製造できる。 (2)反応の制御は容易であり、製造上課題となる除熱
,副生ガス量を簡単に調整できる。 (3)Mn/Br原子比を0.52〜1.00に調節す
ることで、高純度で高品質の臭化マンガン水溶液を経済
性良く効率的に、しかも簡単な操作で製造することがで
きる。 (4)特に品質上重要な、臭化水素および/または臭素
の過剰量を容易に最小限にでき、装置腐食の抑制,微細
不純物粒子の生成抑制を達成でき、触媒として用いる時
の効果をより大きくできる。 (5)pH0〜4の高純度かつ高品質の臭化マンガン水
溶液を容易に製造できる。
【0022】
【実施例】次に本発明を実施例により更に具体的に説明
する。
【0023】実施例1 フレーク状金属マンガン(東ソー株式会社製、普通品、
以下同じ)219.9gを滴下ロート,攪拌羽根,サン
プル抜き出し管およびジムロート冷却管付き2リットル
丸底フラスコに入れ、さらに臭化マンガン4水和物(関
東化学社製、試薬特級、以下同じ)を水に溶解して調整
した濃度54.4wt%の臭化マンガン水溶液480g
(すなわち、最終取得量の30%)を入れ、内部を窒素
置換した。該丸底フラスコを60℃に加温し、攪拌しな
がら滴下ロートによる47wt%臭化水素酸(東ソー株
式会社製、以下同じ)の添加を開始した。滴下と同時に
水素ガスが発生し、液温は約65℃までゆっくりと上昇
するが、反応温度の制御は極めて容易で水冷することな
く65℃を保持できた。発生した水素ガスは冷却管に通
じ、水を凝縮させフラスコに還流し、水素ガスはパージ
した。臭化水素酸は983.0g(すなわち、Mn/B
r原子比0.70)を1.5時間かけてほぼ連続的に添
加した。臭化水素酸添加終了後、さらに反応液の65℃
の温度調節を続け、サンプリングを随時行ない、反応液
のpHが2になった時点で、反応液を孔径1μmのガラ
ス繊維濾紙で濾過した。濾過は極めて容易であり、3分
以内で全量濾過され、清澄な臭化マンガン水溶液を得る
ことができた。この臭化マンガン水溶液のpHは、2.
8であった。
【0024】この臭化マンガン水溶液を分析したところ
、臭化マンガン濃度は53.9wt%,未反応の臭化水
素は0.01wt%以下と高純度であり、触媒として好
適であった。
【0025】実施例2 実施例1における臭化マンガン4水和物からえた臭化マ
ンガン水溶液のかわりに、実施例1で得た臭化マンガン
水溶液480gを使用する以外は、実施例1と同様な操
作を行なった。
【0026】得られた臭化マンガン水溶液は、実施例1
とほぼ同じ品質であって臭化マンガン濃度54.1wt
%,未反応臭化水素0.01wt%以下であった。
【0027】実施例3 実施例2で反応終了後、全量の7割に相当する臭化マン
ガン水溶液を抜きだし、残りの3割の臭化マンガン水溶
液(約480g)および未反応のフレーク状金属マンガ
ン(約62g)を2リットル丸底フラスコ内に残して1
日放置した。1日放置後、液のpHは4.7に上昇し黄
褐色の沈殿物が生成した。これに新しいフレーク状金属
マンガン160gを入れ、内部を窒素置換した後、攪拌
を開始し、加温して60℃に保った。その後、実施例1
と同様に47wt%臭化水素酸983.0gの添加を開
始した。臭化水素酸添加と同時に水素ガスが発生し、ま
た黄褐色の沈殿物はすぐに溶解した。(反応終了後も黄
褐色の沈殿物の生成はなかった。)以後、実施例1と同
様な操作を行った。
【0028】得られた臭化マンガン水溶液は実施例1と
ほぼ同じ品質であって臭化マンガン濃度54.0wt%
,未反応臭化水素0.01wt%以下であった。
【0029】比較例1 臭化マンガン水溶液をあらかじめ仕込むことなく、フレ
ーク状金属マンガンと47wt%臭化水素酸の反応を行
った。すなわち、フレーク状金属マンガン280.1g
と47wt%臭化水素酸1403.6gと(Mn/Br
原子比0.63)の反応を実施例1と同じ装置で行った
。滴下ロートによる臭化水素酸の添加を5分で行ったと
ころ、急激な温度上昇と急激な水素ガスの発生が起こり
、突沸や反応液の飛散が多大となり危険な状態となった
【0030】実施例4 炭酸マンガン1/2水和物(関東化学社製、試薬特級)
328.5gを滴下ロート,攪拌羽根,サンプル抜き出
し管およびジムロート冷却管付き2リットル丸底フラス
コに入れ、さらに臭化マンガン4水和物を水に溶解して
調整した濃度50.6wt%の臭化マンガン水溶液38
2g(すなわち、最終取得量の30%)を入れた。該丸
底フラスコを60℃に加温し、攪拌しながら滴下ロート
による47wt%臭化水素酸の添加を開始した。滴下と
同時に炭酸ガスが発生するが、液温の上昇はほとんどな
く、反応温度の制御は極めて容易で冷却することなく6
0℃を保持できた。発生した炭酸ガスは冷却管に通じ、
水を凝縮させフラスコに還流し、炭酸ガスはパージした
。臭化水素酸は722.9g(すなわち、Mn/Br原
子比0.59)を1時間かけてほぼ連続的に添加した。 臭化水素酸添加終了後、さらに攪拌および反応液の60
℃の温度調節を続け、サンプリングを随時行ない、反応
液のpHが2.4になった時点で、反応液を孔径1μm
のガラス繊維濾紙で濾過した。濾過は極めて容易であり
、5分以内で全量濾過され、清澄な臭化マンガン水溶液
を得ることができた。この臭化マンガン水溶液のpHは
、2.7であった。
【0031】この臭化マンガン水溶液を分析したところ
、臭化マンガン濃度は50.3wt%,未反応の臭化水
素は0.01wt%以下と高純度であり、触媒として好
適であった。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属マンガンおよび/または2価の塩基性
    マンガン化合物と臭化マンガン水溶液とを混合し、その
    混合系に臭化水素を添加することを特徴とする、臭化マ
    ンガン水溶液の製造方法。
  2. 【請求項2】金属マンガンおよび/または2価の塩基性
    マンガン化合物が金属マンガンである、請求項1記載の
    臭化マンガン水溶液の製造方法。
  3. 【請求項3】臭化水素添加終了時の系のMn/Br原子
    比が0.52〜1.00である請求項1または請求項2
    記載の臭化マンガン水溶液の製造方法。
  4. 【請求項4】臭化水素添加前に系に添加される臭化マン
    ガン水溶液の濃度が20〜60wt%である請求項1な
    いし請求項3のいずれかの項記載の臭化マンガン水溶液
    の製造方法。
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